熊鷹山   05.04.16


干支の山「熊鷹山」へ。
ネットや本に出てない、情報の全然ない山だったので、
夫の新居浜の従兄に問い合わせた。
彼はよく知っていたが、去年の台風で道が心配だからといって、
新たにまた登ってみてくれたのだ。
その情報を頼りに出発した。

土居ICで下りて11号線。
新居浜市に入る手前、上野で左折。
高速道路の下の隧道出口で数台の車が停まっている。
そのおじさんたちに聞いてみた。
熊鷹山という名前は知っていたが、
「なんで(登るの)?あそこは何もないで。」と笑われた。
でも林道が河又手前で通行止めになっていることと、
自分達もそこで山の調査(?)するので駐車に気をつけること、
防火帯を登れば早いことを親切に教えてくれた。

とにかく行ってみることにした。
五葉松の栽培所を過ぎると人家はない。
狭い林道で道路工事の準備中。
やがて車止めのポールがあり、向こう側へ駐車した。
準備してると、さっきのおじさんたちが来てまた詳しく教えてくれた。
そしてさっさとおじさんたち6、7人はチェーンソー持って、
対岸の山に向かって川へ下りて行った。

8:33、出発。
まだまだ桜が咲いて、山がきれい。
すぐに林道が川へ崩れていた。でも軽なら通れそうだ。

8:53、古い橋を渡り、関川のきれいな流れに沿って歩いていく。

ショウジョウバカマ、ツルカノコソウ、スミレ、コンロンソウ、
林道を車で走れば気がつかないだろう花たち!
芽吹きも始まり、山が笑ってるわ〜〜。

9:00、シーンとした河又。
住友林業の宿泊所だったらしい建物がいくつか残っている。
桜の古木は誰も見てなくても一生懸命咲いている。

ショベルカーの置いている小屋横を通り、10分ほど行くと開いている鉄の扉。
「赤石山の高山植物」という大きい古い看板がある。
左手下に澄んだ流れ。右手の山肌もしっとりしている。
暑くもなく寒くもなく快適に歩いて行く。

9:40、征木滝。20mほどの落差があり、すごい速さで落ちている。
すばらしい!


9:48、林道に鎖がされているが横をすり抜ける。
従兄はここまで軽の4駆で来れたのだ。
軽なら1時間近く短縮できる。

コガネネコノメやコチャルメルソウなど初めて見る花が多くて嬉しい。
水場で手をつけてみるとすごく冷たくていい気持ち〜。
10:23、時々展望がいい。赤石山系が見える。
でも林道延々歩き。エイザンスミレ発見。
11:17、道が大きく崩れている。人は通れる。
11:18、やっと1本松のある林道終点広場。


振り返ると、左黒岳の一部から二本石の鋭い穂先が見えている。
尾根に上がるはずなのでこの林道みたいな道を上がっていった。


でも、林道終点と書いてあったので、次は登山道のはずだから、
この道では違うだろうということで、すぐに広場に引き返し、探してみた。

すると杉林の中の尾根っぽい細い道があった。
これに違いない、と登ってみた。

しかしこれはだんだん尾根をはずれ真東へ行き下っていたので、
やはりさっきの道なんだ、ということで
すぐに広場に戻ってさっきの林道を上がっていった。
かなりの急登。左にツツジ?の植え込みのようなのがある。

ところがこの道もまたやがて下りになり、やっぱり変だ?となり、
またもやさっきの杉林の道を行くことにした。
「私達引き返すの平気になったね、早い決断がいいのよー」なんじゃそれ?

林の中は涼しくてショウジョウバカマのすごい群生もありよかったけど、
方向は依然として東だ。コケの生えた橋を3つ渡った。
なんか変だ。尾根に上がる雰囲気がない。

12:17、引き返すことにした。もう今日はここまでかな?とあきらめかけた。

12:28、カヤ原みたいな、町が見下ろせる所で、従兄に助け舟を求めて電話。
するとこれはどうもルートではないらしいが、
この場所から這い上がっても行けそうだということで、強引に上がって行った。

木に赤い札がつけられ、農業実験してるみたいな林の中を登った。
頂上寸前で右側に防火帯が出てきた。
あのおじさんたちはこれを登れと言ったんだなー。

13:13、もうこれ以上高いところはなさそうだし、
木立の中に赤テープの付いた木もあったのでここが頂上だと考えた。
赤いプラスチックの杭が捨てられてたので立てて頂上と思うことにした。
従兄から電話があって説明するとやはりここでよさそうだった。
よかった〜!やれやれ〜!


少し南に下ると二つ岳が見えるというので細い尾根を降りた。
木が少しあるけど、赤星山やエビラ山二ツ岳が近くに見える。
いい眺め!少し雪が残っている。

二ツ岳は見る角度によって形が変わる。
今見えてるのは三角点のピークではなくて岩鏡岳。
この山塊でイワカガミが自生しているのはここだけなので、伊藤さんがつけた名前。
岩鏡岳は1678,2メートル、エビラは1677メートル。

小さい岩の上でお弁当にした。ビールがことのほかおいしいぞ!

14:00、下山。防火帯を下りていった。


防火帯といっても足元には小さいツツジやイバラの木があるので歩きにくい。
それですぐ横を見ると防火帯に沿って林の中に道があったのでそっちを下った。
それないように防火帯を左目でにらみながら下る。
木立の向こうに白いタムシバの木。
防火帯の傾斜がきつくなり崖のようになっていった。
14:21、やがて木立が切れて見晴らしがよくなり
赤石山系がバン!と見えた。お〜〜〜すばらしい。

14:25、林の中の道がなくなり防火帯に出て振り返った。


や、や、この風景、さっき見たわー!
この防火帯を防火帯と思わず、公園風だなー、なんて思ったのだ。
防火帯と知ってればこっちに乗ってすぐに頂上だったのに。
ザンネン、でもまたこの間違いも楽しい思い出になるのだわー。♪

防火帯は林道に飲まれていった。
登りで言えば、林道から防火帯へ上がるところ。
林道はこのまま右へ下っている。
防火帯が尾根道だったのだ。
ここから登れば30分くらいで頂上だったかもしれない。


14:28、1本松の広場。
そういえば、まだここから北へ下りの防火帯がきちんとあったのだ。
それも草の生えた林道に見えたのだけれど。

16:12、河又。
16:30、車に戻った。
親切なおじさんたちの車はもうなかった。

温泉は香川まで戻って大野原の「萩の湯」。
すいていて、露天風呂(ジャグジー)もあり、よかった。
娘が夜帰ってくるので大急ぎで高松に帰った。

熊鷹山、林道歩きが長いけど、花があって楽しかった。
そして思い出の干支の山になった。
新居浜の従兄には登山前、登山中、登山後にも
いろいろ教えてもらった。深く感謝。☆


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