■構造躯体は木造軸組工法で考えています。いわゆる在来工法です

構造について、少し私たちなりの意見を述べさせていただきます。

一般的に、耐震、耐風性能は鉄筋コンクリート造が一番強くて、以下鉄骨造、木造ツーバイフォーと続き、 木造在来工法が一番弱い、と言われていますが、前記の工法総てを経験した立場からお話ししますと、 3階建てまでの低層建物においては、どの工法でも同程度の安全な建物は出来ると思っています。

前記の強さの順序は使用材料の強さ、あるいは部材の接合部分の強さを表していると言うべきで、
構造計画も含めた建築設計では、いかにバランス良く外部から加わる力を分散させ、過度な力を
局所的にかけないかが重要なポイントだと考えています。
構造的にバランスの良い建物であれば、分散された外力が局部許容応力度以下に納まるため、
全体として非常に安全な建物といえます。
逆に、鉄筋コンクリート造だからと、漫然と構造的にアンバランスな建物を設計すれば、
当然局部に過度な外力がかかり、建物を崩壊させる危険があるわけです。



どんな工法でも、設計者の設計力と、施工者の手抜きのない確実な工事が大前提となるわけです。

阪神大震災では、プレハブやツーバイフォーの安全性ばかりがクローズアップされましたが、
ある在来工法メーカーの調査でも同社施工の建物の全壊、半壊は1棟もありませんでした。
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