裏「シャンハイ・ナイト」



前作「シャンハイ・ヌーン」については、「ジャッキーが姫を待ってる」という部分と「オーウェン・ウィルソンが事件を題材にした本を出した」という部分くらいで、大筋において知らなくても問題はない。
ジャッキー映画で2作に渡る伏線を持って来られても困るし。

ジャッキー映画としては、実に「Who am I?」以来の爽快感ではないだろうか。
やっぱりジャッキーは生身で落ちてナンボ。
身の回りのもので戦う柔らかいアクションを見せてナンボだ。
オーウェン・ウィルソンのスタンスもいい。
「ラッシュアワー」のクリス・タッカーのようにやかましいだけの役立たずではない。
笑いとアクション、いや、笑いに繋がるアクションのバランスが絶妙だ。
アクションに不満がないため、ついつい優しい眼差しで観てしまう。
おかげでたとえ妹がそれほど美人じゃなくても、不思議と美人に見えてくるくらいだ。

個人的に笑ったのは父の死を知らせる手紙に同封された幼き頃のジャッキーの写真。
これが妙に似ていて笑えた。

当然エンドロールのNG集もついて、とってもお得な一本だ。
敢えて言うなら、NG集がアクションではなくセリフによるものなのがちょっと残念だった。