ソフトウェア・ラジオの製作
(CQ誌 2006年12月号の付録基板)

2007年1月8日(月)

お正月休みは1日休暇を取ったおかげで11日という久しぶりの長期休暇となりました。しかしながら、実家へ帰省して家族サービスをしていましたので製作は全くできず、本日のみ半田ゴテを握ることができました。

今年最初の製作は、やっぱり、これでしょ、SDR。早く作ろうと思っていましたが、真空管製作に結構はまってしまったのでようやく着手です。

1.構成
本基板の最大のポイントは受信周波数帯域をどのようにするかという点です。受信帯域は、サウンドカードの周波数帯域しか取れませんので広帯域を受信しようとすると、ミキサーである周波数に変換する必要があります。

今回は、現用の自作オールバンド受信機のミキサー出力に接続することにしました。この受信機のIFは、10.5MHzです。したがって水晶発振器は、4倍の42MHzを用意すればよいことになります。ちょうど、千石電子で42MHzの発振器が300円でありましたので購入。その他部品も千石電子で殆ど集まりました。


2.製作
製作は、CQ誌の回路図を塗りつぶしながら行いました。まずは、電源部から、5Vレギュレータ出力を確認して完了。次は水晶発振器を取り付け、42MHzの発振を確認、次に4分周されていることをIC出力で確認。ここまで順調です。

次に、アンテナ入力から製作。アナログスイッチIC4066の部分を作っていきますが回路が変です。ここは、ミキサー2個を構成するはずですが、1個しか接続されてません。基板を見るとこちらはOK。回路図のミスプリのようです。

あと、アナログLPFの5.1kオームは普通ないですよね。ちょうど表紙の組み立て済み基板写真をみるとやっぱり4.7kオームを使っています。まあ、このあたりは、そんなにシビアでなくてもいいかな。あと、出力の1マイクロのタンタルコンもないので手持ちの0.3マイクロで片付けて完成です。


(完成した基板)


3.動作確認
まずは、製作した基板に電源を入れて、アンテナ入力を入れて出力をサウンドカードのLINE入力に入れてみました。ソフトウェアは特に入れなくてもIFからオーディオ帯域に変換されていますのでダイレクトコンバーションの動作はするはずです。結果は、弱いながらもラジオが聞こえました。これで何とか動作が確認できました。


(自作受信機と実験基板)


4.ソフトウェアROCKYをインストール
まずは、CQ誌に記載されているROCKYというソフトを入れてみました。しかし受信音がでません。入力レベルは当然LINE INと思っていましたが、説明書を読むと、サウンドカードの録音レベルで入力調整をすると書かれていましたので録音レベルのプロパティでLINE IN調整をしてOK。無事に受信できました。このソフトは、SSBとCWのみですが、なかなかよく聞こえます。弱い信号の了解度もよく、スペアナのレスポンスもよく7MHzの埼玉コンテントの中、弱い449くらいのCWも見えます。


(Rockyで7MHzCWを受信中。横軸1マス=2kHzです。分離度がよいので1kHz内に5局以上、見れます)

★受信音(3.5MHz CW)..録音設定が悪いのか実際の受信音よりPC雑音が多い


機能を一通り使ってみて、面白かったのはWaterfall機能。CWコンテストでこの画面をみるとモールス符号が周波数毎に記録されてどこに誰がでているか分かります。


(縦軸が周波数。横軸が時間。バンドの記録ができます。1.8MHzのDXなど記録しておくと、受信していない周波数の珍局も見れる。)



5.SDRadioをインストール
次にBCLのために作られてSDRadioをインストール。これはrockyの設定のまま使用できました。すぐにラジオをきくことができました。AMの帯域を自由に変更できますので便利です。あと、ソフト処理のノイズブランカーがなかなかよく効きます。


(SDRadioで11MHzを受信中。スペクトラムが細かく変化するのでノイズか放送か区別が難しい。FMの他、ECSS受信なども可能。)


6.DRMにチャレンジ
最後にCQ誌に載っていたデジタルラジオ(DRM)に挑戦してみました。DRMソフトはソースが無償公開されていますが、自分でコンパイルするか、有償のWinradioを購入する必要があります。ここでは、当然のことながら、自分でコンパイルしてみました。Dreamをなんとかインストール。

このソフトは、DRM受信において10kHz程度の帯域のIFを12kHzに変換する必要があるようです。ソフトの作りはこれまでのIQ信号処理とは異なっていますので無理かと思いましたが、ラジオニュージーランドにあわせてみると、何と局IDがでるところまで動作しました。受信に必要なSNRは10dB程度ということですが残念ながら、いろいろやっても7dB程度しかとれず、本日はあきらめました。


(9890kHzのラジオニュージーランドの受信にトライ。左上にRNZIというIDとモノラルとコーディック情報が受信できた。真ん中の赤マークがすべて緑になれば音がでるはず。右下はOFDM波のスペクトラム。SNR=7dB程度)


7.使用感
本日朝から製作して、午後ソフトウェアをいろいろ触って、あまり深くまで実験してみませんが、使用感を以下に記載します。

@アマチュア無線用としては、Rockyがよい。ダイアルを回してのチューニングは音声のディレイがあるのでSSBは少し復調しずらい。パソコンノイズも少しあって実戦で使うのはちょっと難しい。しかし、CWは狭帯域フィルターやスペアナ機能があって結構使えます。弱い信号は、やはり自作受信機のアナログIFアンプ+プロダクト検波の方がよく聞こえました。

ASDRadioソフトはラジオ受信としてはよいようです。しかしアナログRFアンプにAGCがかかりませんので大型アンテナですとすぐに入力オーバーになります。夜の7MHzの受信にはATTを手放せません。このソフトはFMも受信できるようですので、夏になったら29MHzで試したいです

BDreamでもAM受信やSSB受信ができます。ソフト処理方法がこの基板に対応していないせいか42MHzの局発4分周の10.5MHzがIFに落ち込んでAM受信はビートがでます。このあたりがDRMのSNRに影響を与えていると推測していますが...

今度、12kHzに変換するコンバータを作って再度DRM受信にチャレンジしてみたいと思っております。


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