もう1人の自分
セミナーには2006年より参加しています。今回は始めから丹田が痛くなるほど一生懸命に稽古をしていました。
『なぜそんなに一生懸命やっているのか?』と思う自分がいました。

現在の私の呼吸は、自分から吐き始めて・・途中から丹田が勝手に気を吐いていってる感じがありますが、吐く息が少なくなり息が苦しくなると、やっぱり自分が吐いているんだと現実に戻されます。

この割合が今は半々位ですが、丹田が吐くイメージが段々と長くなっているようです。このままいくと『もう一人の自分』が段々と大きくなっていきます。

呉市:T・O
追 記
セミナー・・その場に居る
それだけで気の恩恵に浴す!
2017年 春季セミナーより参加されている方ですが、その人はいつも道場の後ろの方でただ横になられているだけです。通常の稽古時も同じです。
ある時、「気はわかりますか?」と尋ねた事が有ります。

その人は、しばらく考えて『永遠に分からないでしょうね・・』と言われました。

先生の一言をお願いします。

そうですね・・その方は脳腫瘍が再発して二回目の術後から稽古に来られていますね。笑顔もなく発する言葉もままならず、種々の後遺症に苦しんでおられましたが、最近よく口にされるのが、『お陰でだいぶ元気になりました。ありがとうございます。』ですね。 その実、お顔の色も良くなられ、笑顔がとてもチャーミングになりましたね。 道場に居るだけで元気になっていく自分を感じておられるのでしょう。 

そう言えば20年程前のことですが、その当時75才くらいの女性Sさんが入会希望に来られて、聞くには・・「私は60才のときに子宮癌の手術をして、自宅で養生していて最近大きなクシャミをしたら背骨を三ケ所骨折したんですよ。こんなんでも大丈夫でしょうか?」とコルセットを巻かれて話されました。極度な骨粗鬆症を患っておられたんですね。 私は『大丈夫ですよ! 呼吸法がメインの稽古ですから寝ていてもできますからね。とりあえずご無理をされないで寝ていてください。』と。

それからSさんは入会され、三ヶ月の間寝たまま稽古をされていました。三ヶ月経ったあたりから立って稽古ができるようになられ、それからと云うものはみるみる元気になられ、しばらくすると対気で走りだされ、道場の端から端まで走って往復するまでに回復されました。 寝ていても皆さんの気を受け自らも呼吸法を行い、良循環に転換された結果ですね。 これはほんの一例です。

「気はわかりますか?」の問いに、『永遠にわからないでしょうね・・』は名言かも・・

私も、かの呼吸法の達人「西野皓三先生」に一歩でも近づきたいとの思いで、ひたすら呼吸法を繰り返す中で、思いもよらなかった数々の気の体験を得ましたが、次なる気の世界がどんなものであるのか、皆目分からないのです。

体感体得したことは分かっていますが、そうでないことは全く分からないのです。 人は分かっていること以外は分からないものなのですね。

しかし、現在の気の充足・体感を持って更に自らに働きかけることは、正に細胞の持つ能力・可能性を引き出すことなのだと、過去の体験からして言えるのです。

少しは参考になりましたでしょうか。

武澤あつよし