空手を通じて

 私が武澤塾で空手を始めたきっかけは、テレビで武澤先生を見た女房に、「優しそうな先生だから、行ってみたら」と薦められたことが始まりです。
職場でのストレスで元気のない私の姿を見て、そういうことを言ったのだと思います。次の日に女房が電話をして、「稽古日は○○だから」と、私としては、いつの間にかレールに乗せられていた感がします。だけど今は、感謝・感謝の気持ちでいっぱいです。

 04年の1月最初の稽古日に、「55歳で、大丈夫かな?」と自問しながら、「見学のつもり」が靴下を脱いでいきなり実体験。これが良かったのかも知れません。早い者で今年で、4年目に入りました。これまで、仕事の忙しさや、仕事でひざを故障したりで、フルに1年間を通して稽古に通えた経験はありません。何故か暑い夏にいろいろありました。ただ、昨年末の「稽古おさめ」の日に、亀山神社にみなさんとお参りしたので、今夏(07年)はこれまでのジンクスを打ち破れそうな気がしています。

 「空なる手の完成をめざすこと」という道場訓がありますが、今の私は未だ「力」が抜けていません。衰えた筋肉で、無理矢理、体を引っ張っている・・というのが現状です。「力の抜きどころ」を学ぶことが、武澤塾での修行なのかなと、勝手に思っています。みなさんに比べてスローペースですが、これからも続けて行こうと強く思っています。

 私と空手の出会いは、武澤塾の優しい皆さんとの出会いでもあります。いつも、ていねいに指導をしてくださる先輩のみなさんに大変感謝しています。

 八千代支部のSさん、「いつまでも共に頑張っていきましょう!」。お互い団塊の世代です。第2の人生の身のふりかたを考えていく時期が来ていますが、まだまだ、新たな仕事をめざして次のステップに挑戦していきましょう。

 空手を通じてこのようなことを感じている今日この頃です。

2007年2月  高橋 誠  58歳