春の草木
写真展 春

タンポポの話

過日、新聞紙上でタンポポに関する比較的詳しい記事を読み、興味を持ちました。
もっと知りたい、そんな気持ちから、関係書籍をいくつか読んでみたりしましたが、なかなか複雑な話になって来ています、そこで簡単ですが下記のような大筋にまとめてみました。




カントウタンポポ
野山を歩き、あちこちにタンポポの花を見るようになると、いよいよ春も本番を迎えたことを実感します。
日の光を浴びて輝いている黄色い花は、まさに春の象徴といえるでしょう。


春が過ぎ、やがて季節は夏へと移り変わって行きます。

日ざしは次第に強くなり、野の草や木の葉が成長して生い茂る頃、タンポポはどうしているでしょう。
在来種のカントウタンポポは花が終わり、実をつけた白い冠毛を風に託すと、他の草などに埋もれ枯れて休んでしまいます。
一方のセイヨウタンポポは、日ざしの照り返す空地や道端で休むことなくせっせと花を咲かせています。
じつはセイヨウタンポポは単為生殖といって、雄しべが無くても雌しべ単独で種子をつくります、
その結果は、性質などの同じクローン・タンポポがつぎつぎに誕生することになるのです。


カントウタンポポ
総ほう外片は直立して、そり返らない
セイヨウタンポポ
総ほう外片はそり返る



最近のタンポポ情報ってややこしい

従来の説では、カントウタンポポは2倍体、セイヨウタンポポは3倍体、と染色体の数が違うので雑種はできないといわれてきました。
ところが最近の研究者の発表によると、この2種の中間的な雑種が多く見られるというのです。
この中間的な雑種の総ほう外片は反り返っていて、見たところはセイヨウタンポポなのですが、遺伝子レベルで調べると雑種だということです。
しかも今まで外来種と思われていたもののほとんどが雑種ではないかという説さえ出ています。
つまり、純粋の外来種は少なくなっているのではないかということなのです。
更に、カントウタンポポと思われているものの中でも、かなりの数が雑種だという話を聞くに付け、なんだか訳のわからないことになってしまいます。
とりあえずタンポポの観察は、従来どうり総ほう片による同定で、まあいいか。
今日もタンポポの前に立つと花をひっくり返してみるのです。