在留資格
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 特集3 在留特別許可
    一連の流れ   許可の事例   退去強制とは  

 日本に不法に滞在している人は、退去強制事由に該当し、帰国しなければなりま
せん。しかし、なんらかの理由でこのまま日本で生活を続けたい場合に、この「在留特別許可」を願い出ることができます。法務大臣の判断で許可が下りれば、正規の在留資格が与えられます。
 「なんらかの理由」とは、例えば、安定した婚姻生活を送っていて、これからもこのまま暮らしていきたい、というような場合が考えられます。(※「国際結婚」内の「在留特別許可」の箇所もご参照下さい。)
 参考として、このページの下の方に、在留特別許可が認められた事例をいくつか挙げてみました。

 この「在留特別許可」は、他の各種申請と違い、当然に認められる請求とか申請とか権利というものではなく、あくまで例外的な、法務大臣の恩恵的な措置です。


 
  在留特別許可の一連の流れ 
  
 
まず、日本から出国することを前提とした「退去強制手続」を受けなければなりません。そして、この手続きの中で、日本に滞在したい理由を申し出ることができます。従って、「在留特別許可」を受けるためには、まず入国管理局に出頭し、違反調査を受ける必要があります。その後、仮放免・口頭審理などを経て、許可か帰国か決まります。許可されれば正規の在留資格で日本にいられます。

1、出頭前に、書類の収集・作成

 できれば、出頭前に、速やかに、ある程度書類を用意します。例えば、身分を証明するもの・婚姻を証明するもの・生活状況を証明するもの等です。

2、入管へ出頭
 1で書類がそろったら、なるべく早く入管へ行きます。出頭前に摘発されてしまうと、立場は更に悪くなります。

3、入国警備官による違反調査
 2の出頭後、数週間から数ヶ月して、生活や書類の真実性・安定性についてなど、調査されます。

4、仮 放 免
 必要書類をそろえ、指定された日に出頭、仮放免の許可をもらいます。場合によっては仮放免保証金が必要となることもあります(後に返還されます)。これで収容されることもなくなり一安心です。

5、入国審査官の違反審査
 仮放免許可後、数週間から数ヶ月して、その後の事情の変化等について聞かれます。
 そして、不法残留者であり、退去強制事由に該当するとの認定通知書が渡されます。
 その時に口頭審理の請求をします。

6、口頭審理
 その後、数週間から数ヶ月して、口頭審理への出頭の連絡があります。これで退去強制事由にあたるとの違反判定が出されることになります。そこですぐにその場で「異議申出書」を提出して法務大臣の裁決を求めるようにします。

7、正規の在留資格を取得
 法務大臣の裁決の結果、「在留特別許可」となると、指定日に出頭し諸手続きをします。仮放免の保証金を収めていた場合は、還付手続きもします。これで、正規の在留資格を取得、合法的に日本で暮らすことができるようになります。


※法務大臣の裁決の結果、在留特別許可が認められないと、退去強制処分、国外へ送還されます。
 場合によっては収容されます。
の出頭からの許可まで、数ヶ月、長ければ1年以上かかります。しかし、結婚生活が安定して
 いる場合などは、
いくつかの行程を一日で行い、短期間で許可の出る例も少なくありません。
※この一連の許可への手続き中、不法とはいえ一応は日本にいられますが、この間、品行方正に
 過ごしたいものです。
 
 



●ご相談・ご依頼  
 弊所では在留特別許可の手続きを、11〜15万円でサポートしています。
 
摘発されてからでは、日本残留や退去強制後の日本再入国が非常に困難になります。早めに入管へ出頭なさることをお勧めします。そのためには何をどうすれば良いのか、弊所が在留特別許可へ向けて力になります。入管へも同行いたします。 ⇒お問い合わせのページはこちらです



在留特別許可の事例

■事例1
 1996年7月、関西空港から本邦に不法入国したが、2001年10月に日本人男性と婚姻し、安定した生活を営んでいたもの。2002年3月、地方入国管理局に出頭し、不法入国者であることを申告したもので、他に法令違反が認められなかった東南アジア出身の31歳女性。
 <在留特別許可の内容 : 在留資格「日本人の配偶者等」、在留期間「1年」>

■事例2
 1997年7月、在留資格「人文知識・国際業務」および在留期間「1年」の上陸許可を受けて入国し、以後3回在留期間更新許可を受けたが、その後、在留資格の更新・変更を受けることなく不法残留していたところ、2001年10月に日本人女性と婚姻し、同人との間に1子をもうけ安定した生活を営んでいたもの。2003年7月、地方入国管理局に出頭し不法残留者であることを申告したもので、他の法令違反が認められなかった北米出身の39歳男性。
 <在留特別許可の内容 : 在留資格「日本人の配偶者等」、在留期間「3年」>

■事例3
 2002年5月、南米出身の日系二世で在留資格「日本人の配偶者等(3年)」をもって在留中の父親と不法残留中の東南アジア出身母親との間に出生したが、在留資格取得許可を得ることなく、不法残留していたもの。不法残留以外に法令違反が認められず、父親と安定した生活を営んでいることが認められ、在留特別許可された母と父の看護・養育を受けていたもの。
 <在留特別許可の内容 : 在留資格「定住者」、在留期間「1年」>

■事例4
 2003年3月、成田空港から不法入国したところ、難民認定申請を行い、難民として認定されたアフリカ出身の22歳男性。不法入国以外の法令違反が認められなかったもの。
 <在留特別許可の内容 : 在留資格「定住者」、在留期間「1年」>

■事例5
 1997年8月、日本人男性と結婚した外国人母親に伴われ、在留資格「定住者」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて入国し本邦に在留していたところ、約1年後に母親は日本人男性と離婚し本国に帰国したものの、本人は本邦での学業継続を希望して、在留資格「就学(1年)」に在留資格変更のうえ本邦在留を継続した。高校を卒業後、大学入試に失敗し在留期間更新もできず不法残留したが、その翌年、本邦の国立大学に合格し、在学中の2001年10月、地方入国管理局に出頭し不法残留者であることを申告したもので、他に法令違反が認められなかった東南アジア出身の23歳男性。
 <在留特別許可の内容 : 在留資格「留学」、在留期間「1年」>

■事例6
 1994年6月、日本人の子およびその配偶者を装った母親および父親とともに在留資格「定住者」および在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し、本邦の小・中学校に就学していたところ、数年後、家族の身分詐称が発覚したことから上陸許可が取り消されたもの。父母は本邦在留を諦め本国に帰国したが、本人は大学2年に在学中であり、身元保証人等から学費および生活費の援助が確約されているもの。不法在留以外に法令違反が認められなかった東南アジア出身の21歳男性。
 <在留特別許可の内容 : 在留資格「留学」、在留期間「1年」>

■事例7
 2001年9月、在留資格「短期滞在」および在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国したが、交際中であった特別永住者の男性の母親が急病になり、同人を看病していたことろ不法残留となり、2002年9月に当該男性と婚姻し、さらに2003年2月に長女を出産して家族で生活していたもの。不法残留以外に法令違反が認められなかった東アジア出身の30歳女性。
 <在留特別許可の内容 : 在留資格「永住者の配偶者等」、在留期間「1年」>




 
 退 去 強 制 と は

 不法に日本に入国したり、在留許可の範囲を超えて日本に滞在している人を、強制的に国外へ退去させる制度を「退去強制」といいます。
 違反が発覚したら、違反調査・収容・違反審査・口頭審理・法務大臣の裁決を経て本国等へ送還されます。
 退去強制されると、原則として5年ないし10年間、日本への再入国が禁止されます。

 以下の様な場合は退去強制事由に該当します。

 ■不法残留 (いわゆるオーバーステイです。超過滞在ともいいます。)
    正規に入国したが、在留期限が過ぎてしまった。しかしそのまま日本に残っている場合。
 ■不法入国 
    密入国や偽パスポートで入国。
 ■不法上陸 
    パスポートは有効でも、上陸許可をうけずに上陸した場合。
 ■不法在留
    不法に入国・上陸し、そのまま日本にとどまっている場合。

 この他にも退去強制事由あり。(不法就労助長、在留カードの偽変造、等々)

※在留特別許可は、このような退去強制事由に該当する場合であっても、特別の理由がある
ときに、この退去強制手続きの中で異議を述べて、特別に日本滞在の許可をもらうという制度です。


 出国命令制度
 不法残留者の自発的な帰国促進のために、「出国命令制度」が2004年に新設されました。
 これは、不法残留者であっても、自ら出頭すれば、退去強制と違って身柄の収容をしないまま簡易な手続きにより出国させるという制度です。日本への再入国を禁止する上陸拒否期間も1年に短縮されます。
 (不法残留以外の退去強制事由に該当しないこと、入国後窃盗罪等の所定の罪により懲役刑等に処せられていないこと、過去に退去強制歴がないこと、などの要件を満たしている必要があります。)




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