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200Mの基本的な走り方

200mは100mのような瞬間的な加速力は必要としませんが前半の120m弱を曲走路・残りの距離を直送路で走るので、高速でのコーナーリング技術・スピード持続能力・筋持久力が必要です。200mのレースには、絶対スピードに優れた100mの選手やスピード持続力のある400mの選手も多く出場します。
 200mのレース構成
 200mレースは100m同様にスタート・中間加速区間・トップスピード区間・失速区間の4つから構成されます。
1 200mのスタート(0〜50M)
 200mのスタートは曲走路のスタートになります。「位地について」の時、両手は進行方向に対して垂直に交わるように地面につきますから、レーンの内側の左手はスタートラインから離れた後方の位置につくことになりてます。まちがってもスタートラインに沿て手をつかないようにしましょう。スタートから約10M付近までは100Mと同じ、前傾を保ち走ること。10Mを越えたあたりからコーナーリング技術を使って走ります。
2.中間加速区間 (50〜90M)
  200mレースを見るとおよそ90m付近(コーナーの出口付近)で最高速度に到達します。200mの加速区間で一番大切なのは、リラックスして走ることです。200mでも最初から飛ばすことは必要ですが、力んでしまっては後半、失速が早く訪れます。ですから、スピードを上げながら楽に走らなくてはいけません。それとコーナーリング技術が要求されます。前半を十分なスピードに乗ってかつリラックスして走れれば、後半もスピードはそんなに落ちません。 力まずリラックスして走ることが重要なポイントです。 
3.トップスピード維持区間(90〜 150M)
  リレーのオーバーゾーン付近で直送路のスピード維持のためにエネルギーロスの少ない走りに切り替えます。コーナーの出口付近から直線を走る形になっている

うにします。スピード維持区間であっても実際には徐々に失速が始まっています。この区間ではトップスピードに達していること、重心を高く保つこと、エネルギーロスの少ない走りを行うことが重要なポイントです。 
4.失速区間(150〜ゴールまで)
  肉体的に最もきつく、疲労がででくる区間です。疲労のため体が前にかぶって、脚が後方へ流れるようになるので、胸を張り腰の位地を高く保ち、脚が流れるのを防ぐと共にオーパスライドにならないよう注意して走ります。150m以降は筋持久力の差がはっきり出ますので、ラストが弱い選手はその点のレベルアップが必要になります。
200mレースの特徴
1.レーンの優位性

  200Mレースはゼパレートスタートにより行われます。そのため外側のレーンの選手は内側の選手よりも前方からスタートすることになるので、内側の選手は外側の選手を視界に捕らえて走ることができますが、コーナリングにおいては内側のレーンの選手ほど外側のレーンの選手よりも大きな遠心力を受けるためコーナーリングが難しくなります。200mレースは100mレースのスピードとほぼ同じであるため、内側のレーンの選手は、外側が見られる優位性よりも、体に受ける遠心力のマイナス面のほうが大きくなります。そのため
200mレースについては内側のレーンの選手のほうが不利であることは間違いありません。コーナーリングが苦手の選手は、日頃から内側レーンを走るトレーニングをしておくことが必要になります。レーンのシードは、通常レースを8人で走るときには、上位4名が3〜6レーン、下位4名が1・2・7・8レーンと振り分けられます。現行ルールでは次ラウンドのシードは前レースの着順が優先され、順位がよければ優先的にレーンをシードされ、さらに記録を出しやすくなります。
 
2.風の助力について
  200レースの風速は、先頭のランナーが直線路に入ってからの10秒間計測され、直線路の進行方向への風速の平均値が風速となります。曲線路を走っているときの風速はどの方向からの風が何m吹いていようとも記録の公認・非公認とは関係ありません。ですから、ランナーにとって200mレースに最も良い風というのは、長い時間競技者の後方から吹いて、しかも進行方向への風速が2.0m(公認範囲上限)のものです。これら条件をすべて満たす風というと、直線路の左斜め後方から吹いている場合といえるでしょう。計算すると、左斜め45°から約2.8mの風が吹いた場合、直線路での追風は2mになります。このとき最も向風の影響を受ける1レーンの選手は、スタートから30mの地点で体に受ける風が向風から横風へと変り、90m地点で100%を追風として受けるのです。それより外側のレーンの選手は早い段階から追風を受け始めるので、追風の影響は200レースの場合、外側のレーンの選手ほど有利に働くことになります

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