すりらんか旅行記 番外編(写真日記)@

漁師ダサと曇りの海

海は青くなくて美しく、浜は白くなくて美しい。

 

2004年の12月は天候不順だそうで、曇天が続いた。

また、スリランカのビーチは白砂ではなく、褐色の浜は「黄金海岸」の名前を持つ。

白いビーチに飽きた私は、白くない砂浜を選んだ。

ヒトのいない広大な浜。

空と海の間をじっと見つめる。

はるか沖合いの、空と海の隙間から風は吹くのだ。

写真を撮っていると、老漁師のダサに出会った。

ダサは彼の家の前で、当然のように手招きをした。

私は当然のように招かれた。

彼は英語を話した。

家を建てているのだと言う。

家を建てているところ。

柱が写っていないが、

流木のようなやけに細い柱だ。

曲がって黒ずんでいた。

家ができるまでの仮の住まいか?

仮の住まいの入口で。

彼女はこのあと、

家の壁の隙間から顔を出して笑って見せた。

毛並みのよい犬がいた。

建物はボロくても、食べ物や愛情はたっぷりあるのだろう。

やせ細った汚い、

毛の擦り切れたような犬はここにはいない。

スリランカの犬は目が輝いていた。

紅茶をいただいた。

やや薄い紅茶だが、少し多めの砂糖が入っていた。