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君を泣く




彼女は僕のために泣いた。



「ごめんなさいごめんなさい…」


まだ年若い自分のために泣けばいいのに。

死にゆくことが恐ろしいだろうに。


「一緒にいられなくてごめんなさい…」

僕は黙って抱き締めていた。



十年一緒にいた。

十年も、と言う人がいるだろうか。

でも僕らはこれから五十年だって隣にいるはずだった。




僕は彼女に泣いた。











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