雑録2017.9.30 薬の副作用

尿酸値を下げるため、長期間、高尿酸血症治療剤を服用している。この夏は、その副作用と思われる症状で悩まされた。この文章はその覚え書きとしてまとめたものである。

 

20136月に、お茶の水にあるT大学病院で「骨髄異形成症候群」と診断された。自宅に近い病院を薦められ、紹介状をもらい、五反田のN総合病院血液内科に2年弱通院した。担当医が転勤することになったため、より自宅に近い代々木のJ総合病院血液内科に移るための紹介状を書いてもらい現在通院している。N病院でも、J病院でも、1カ月ごとに(最近は2カ月に1回)血液検査を受けているが、数値の変化を把握するだけで、骨髄異形成症候群に対しては治療や服用はしていない。

 

渋谷区では誕生月健診が行われている。手元には2002年から2012年までの健診結果の資料を持っている。尿酸値は6.98.8r/㎗までのあいだを上下している(基準範囲は3.77.0)。医師のコメント欄には、毎回、要精検、再検査、食生活に注意などが書かれている。しかし、尿酸値が高いことについてはあまり関心がなかった。

五反田のN総合病院血液内科の医師からは、高尿酸血症治療剤を薦められたが、断っていた。尿酸値が9以上になったときに、このままでは透析するようになりますよ、と言われ、高尿酸血症治療剤のフェブリク錠を処方された。20149月から服用を始めてから尿酸値は基準値以内に治まった。

服用後100日あまりたった20151月頃、右ひざが痛くなり、治ると、左ひざが痛くなった。そこがなおると今度は右肩が痛くなり、続いて左肩が痛くなった。いずれも寝返りにも支障をきたし、眠れないほどの痛さである。炎症が起きていると思い冷えピタや保冷剤で何日か冷やすことで、症状は弱まった。これは服用しているフェブリク錠の副作用ではないかと疑った。

 

独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」が運営しているインターネットサイトには、医療用医薬品検索情報が設けられている。ここには各製薬企業から提供された添付文書が載せられている。企業から寄せられた最新の情報を載せるため、改訂年月日を記載するようにもなっている。

このサイトでフェブリク錠を検索すると、その他の副作用の項目に、15%未満で関節痛と記載されていた。これだと思い服用をやめて、資料をコピーしてN病院の医師に説明した。

 

20154月からJ病院に移った。20156月ごろ右足の親指の付け根が腫れた。腫れる前に右足に物を落とした覚えがあり、また痛みは痛風で言われるほどの痛みではなかった。J病院の整形外科を紹介されレントゲンを撮ったが骨に異常はなく、整形外科の医師から痛風だと診断され、同じ病院の内分泌内科を紹介された。

内分泌内科の医師に、フェブリク錠で関節痛の副作用があったことを話したところ、ザイロリック錠という同じ高尿酸血症治療剤を処方された。ザイロリック錠の服用で尿酸値は基準値以内をキープした。

 

今年(2017年)の6月ごろ、右の股関節が痛くなった。私は朝6時半からのラジオ体操に参加している。その前1時間ほど、自宅で開脚を含むストレッチを行っている。ストレッチのやりすぎで筋でも痛めたのだろうと思っていた。日がたつにつれて痛みははげしくなり、このときも寝返るのにも支障をきたし、眠れないほどの痛さになった。

腰痛になったとき、いつも治療してもらっている整形外科クリニックが自宅近くにある。レントゲンを撮ると、骨盤がゆがんでいるのかもしれないと言われた。しかし、念のため近くの提携している人間ドックでMRIを撮るようにすすめられた。

3日後に人間ドックからMRI検査報告書が、クリニックに届いた。それには「右腸腰滑液包炎疑い」と診断されていた。腸骨の回りに水が溜まっているということである。ここには太い血管が通っているので、水を抜くにはリスクが大きい、痛み止めの飲み薬を処方するので様子を見ましょうと言われた。

痛み止めの薬で痛みは楽になった。炎症をおこして水がたまったということなので、いつものやり方で、その個所を冷やすことにした。妻の不要になったストッキングに、保冷剤が動かないように輪ゴムで区切りながら、保冷剤を珠数(じゅず)つなぎに並べて、脚の付け根の股関節回りに結んで冷やした。何日かして痛みは軽くなった。その後、左のヒザが痛くなり、治ると、左の股関節が痛み出し、その後また左のヒザが痛み出した。

これは、ザイロリック錠の副作用ではないかと疑い、この8月、先述の独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」のサイトで検索してみた。するとその他の副作用の項目に、関節痛(頻度不明)と書かれていた。

同時に、出所不明であるが「副作用ハンドブック」というサイトがあった。ザイロリック錠で検索すると、副作用という項目のなかに「過敏症症候群」があり、想定される多くの症状が列記されている。このなかで私に当てはまりそうな症状が出ていた。のどの痛みがある、食欲が出ない、関節痛がある、などである。

○のどの痛みがある

かき氷などの冷たいものを食べた時に、よくのどの奥がジーンと痛くなることがある。この冬から、外出したとき100200m歩くとその痛みが頻繁に出るようになった。5分も歩けばその痛みは自然となくなった。この夏、風邪を引いてのどが痛くなった時に、近くのクリニックにある呼吸器内科を受診して相談した。風邪が治ったあと、医師は心臓が悪いとそのような症状が出ることがあると言い、同クリニック内の循環器内科での受診をすすめられた。

循環器内科では、心電図をとり、心臓のエコー検査を行い、心電図を24時間測定できるホルダーを装着して観察した。いずれも心臓は問題ないということであった。また心不全が痛みの原因となることがあるが、心不全であるならば、簡単に5分ぐらいではおさまらないと言われた。

○食欲がでない

食事が出されると、見ただけで食欲がなくなった。これは夏バテに違いないと思っていた。このように見ただけで食欲がなくなることは初めての経験であった。

 

20156月にザイロリック錠を服用してから26カ月目の8月に、自発的にその服用を止めた。

 

 

追記1

石原結實著『断食が健康のための最高の方法だ!』を読むと、同感する所が多々あった。著者は、各国の論文を紹介して、肥満の弊害と断食の効果を述べている。肥満は諸病の根源、「腹八分目に病なし」「腹12分目に医者足らず」を標榜し、節食を呼びかけている。石原医師の主張によると、1日は2食でいい。抜くのなら朝食。朝食のかわりに人参・リンゴジュースを飲むのがよいと述べている。朝食を抜いても、体調が良い人、悪くならない人は、是非実行することをすすめている。

私も、今では朝食は特性ジュースとヨーグルトだけである。身長165cm74sあった体重が、いまでは69.5sになった。

 

追記2

毎朝、腰痛予防体操を行っているためか、ここ何年かはひどい腰痛になることはなかった。先日、ラジオ体操を行っているときに、腰椎あたりがピリッと神経にさわる感覚があった。今までの例だと、翌日、翌々日と日増しに痛みが増す。その時によって程度が異なるが、寝返りができない、かがめない、くしゃみができない、下半身の一部が何かに接触すると痛みが走る、落とし紙が使えないなどの症状がでてくる。やむなく、リハビリの施設のある整形外科を受診するか、整体院で整体師のリハビリを受けるのが常であった。整体師からは、背中の一部の筋肉がケイレンで固まっているといわれ、通院してほぐすことで腰痛の治療としていた。

今回は、ダメ元で、半日アイスノンで腰を冷やした。すると腰痛が進行することはなかった。

 

 

参 

週刊朝日2004924日号「尿酸値は下げなくていい」

週間朝日20111223日号「痛風・高尿酸血症」

朝日新聞201268日「痛風、製薬大手が本腰」

石原結實著「断食が健康のための最高の方法だ!」



”雑録にもどる”


トップページにもどる