雑録2020.3.13 「死亡・喪中のお知らせ」のハガキ作成
  昨年の11月、持病が悪化し自宅の階段を上がるのにも息が切れるようになった。主治医から入院をすすめられた。11月に入院し、今年の2月に退院した。現在は通院治療をしている。入院は4050年前に盲腸炎を起こして以来である。この病名(骨髄異形成症候群)が診断されたとき、余命は中央値で5年であるといわれた。以来経過観察のため定期的に通院していた。昨年は8年目に入っていた。

 

次の文章は入院前と入院中、退院後の覚え書きとしてまとめた。

〇入院がきまったとき、主治医に急変がおきても「延命措置」はしないで下さいと頼んだ。入院して、主治医から看護師や関係者に希望を伝えましたからと言ってくれた。

〇メールや文章の作成、日記などはデスクトップパソコンを使っていた。ガラケーの携帯はもっていたがほとんど使わず、電話は固定電話を使用していた。入院中、メールを使用したいため、急遽息子と同じiPhoneを購入し、泥縄で使い方を教わった。

〇「死亡・喪中のお知らせ」のハガキを作ることにした。何十年も年賀状のやり取りをしていた知人がここ何年か賀状がこなくなった人が何人かいる。死亡したのか体調が悪くなり出せなくなったのか。遺族も知らせる相手がわからなければ通知のしようがない。

「死亡・喪中のお知らせ」は左記に示している。宛先はあらかじめ印刷しており、期日を記入し、切手を貼るだけでよい。

エンディングノートには、葬式などについての希望などとともに、この「死亡・喪中のお知らせ」は、死後1カ月以上たってから出すように書いてある。

〇私の病気は、治療の過程で免疫力が少なくなり、感染症にかかりやすくなる。そのため感染症予防に気をつけるように注意を受けた。手洗いとアルコール消毒の励行、生ものは食べない。ひげそりはカミソリを使わず電動ひげそりを使う。口のなかの細菌は朝起きたときががいちばん多い。起きた時、すぐ歯ブラシで軽く歯みがきをし、舌苔を取り、舌に保湿剤をスプレーするようにいわれた。歯みがきは三度の食後に必ずするように言われ、そのつど電動歯ブラシ、歯のスキマに合わせて太さの異なる二種類の歯間ブラシを使用した。体を清潔に保つため、お風呂に入り、入れないときは体を拭くための不織布を渡された。また、肌が乾燥すると皮膚に赤い斑点が出る、そのため空気に触れる脚や手、顔は保湿剤が欠かせない。


 その他

〇退院後の体重は、入院前より6㎏少なくなっていた。私の身長からすると理想的な体重に近づいた。

〇牛肉や好きだったサバの味噌煮、またコッテリした食事に食欲がなくなり、梅干しや、ふりかけ、茶漬けなどあっさりした食事に嗜好が変わった。

〇ベッドのサイドに坐り、椅子坐禅に似せてベッド坐禅をした。結跏趺坐(けっかふざ)半跏趺坐(はんかふざ)の坐法をとらなくても、十分に坐禅を楽しめた。帰宅してからもベッド坐禅を行っている。また、自宅での読経も、正座ではなく椅子に坐ってするようにした。病室の洗面台の前には椅子が置いてある。歯ブラシや歯間ブラシの使用、ひげそり、保湿剤の塗布を椅子に坐ってやると、立ってやるのと違い落ちついてできる。帰宅してからも、洗面所に丸椅子を持ち込み習慣化した。

〇テレビはバラエティ番組ばかりで面白くない。ラジオを持って行ったが、窓際におかないと放送局が入らない。しかも雑音が多い。iPhoneの「ラジコ」にすると、クリアーにしかも全局受信できる。Wi-Fiを使用するので通信料もかからない。

〇退院後は、パソコンを主に使用している。しかしiPhoneの「メモ」ソフト、「日記」ソフト、「ラジコ」は使い勝手がよく重宝している。

夜中、寝ているときアイディアなどが浮かぶと、これまでは枕元に置いたメモ帳を取り出し、電気スタンドを点けて書いていた。生来の悪筆のうえに、さらに字が乱れ、書いた本人も読めないことがあった。手元にあるiPhoneの「メモ」ソフトに使用することで、スタンドを点ける必要がなくなり、また何行でも書ける。何を書いたか分からないということがなくなった。

「日記」はパソコンの日記帳ソフトを使用していた。パソコンの置いてあるデスクに行きパソコンを立ち上げないと使えない。iPhoneの「日記帳」ソフトにしたことで、寝たままでも書けるようになった。これは便利である。

〇以前、俳優でシンガーソングライターの加山雄三さんが、若さの秘訣を聞かれ、「関心、感動、感謝」の心を忘れないことです、と答えていた。

病室のテレビで「徹子の部屋」を放映していた。ゲストは昭和女子大学総長の坂東真理子氏である。日頃、どのようなことに気をつけていますかと問われ、「キョウヨウ」と「キョウイク」と話していた。

「キョウヨウ」とは、今日やる用事がある。

「キョウイク」とは、今日行くところがある。

認知症予防のためにも効果があるように思えた。

追記1

 舌先にできた血豆  マウスピース
   


血小板の数値が低くなるにつれて血液が固まらなくなる。入院前から口のなかによく血豆ができていた。写真のように舌先の場合はよいのだが、舌の根元やのど元にできると、話したり食べたりするのが困難になる。寝ているあいだに、知らないうちに歯で傷つけることもあると言われ、マウスピースをつけたらどうでしょうかと提案した。入院前、急遽かかりつけの歯科医に作ってもらった。マウスピースをつけて寝ると、舌などにできる血豆がほぼなくなった。

入院中、右ひざがいたくなり、右足を引きずるように歩くようになった。血液検査での炎症反応(CRP)の数値も高くなり、MRI検査をすると、右ひざのじん帯の一部が切れているという。手術は血小板の数値が低すぎて出血が止まらなくなる恐れがある。数値がよくなったら手術しましょうという話になった。自宅でひざが痛くなると、よく保冷剤で冷やすことで痛みを軽減したことを思い出した。保冷剤とストッキングを自宅から持ってきてもらい、保冷剤をストッキングに入れて、ヒザのまわりに結びつけて冷やした。冷やすことで痛みが少なくなり、夜も眠れるようになった。退院からも一カ月以上続けている。このアイシングと脚のストレッチを行うことにより、ほぼ痛みがなくなった。


追記2

S看護師さんとは、入院中、何回か話をする機会があった。ちょうど手元にホームページの中から選択した文章をまとめた「たいしゅんのページ」の三部作を持っていた。これを差し上げた。後日、看護師間で考えを共有したい文章があるので使用してもよいかと言われた。喜んで、使ってくださいと話した。



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