ビションフリーゼの生い立ち

ビションフリーゼは、フランス語で「巻き毛で飾られている」ことを意味し、マルチーズやボロネーズなどと近い品種ですが、プードルとも祖先が同じであるといわれています。  

体重5キロ前後、体高30センチくらいの小型犬で、毛は真っ白で縮れています。下毛はとても密ですが、抜け毛も少なく、体臭はほとんどありません。耳は垂れていて、しっぽは背中に背負っているように見えます。骨格は意外としっかりしていて筋肉質で丈夫です。 

ぬいぐるみのように見えて実は身軽な一面もあり、かつてはさまざまな芸をこなす見世物用の犬として飼われていた事もありました。貴婦人に愛されるために作られた犬ですから、性格は非常に明るく甘え上手です。頭もよく、人の感情をよく読み取ってくれます。

遊ぶ事が大好きですが、ちゃんと教えれば物を壊したり人を攻撃したりという事はありません。 抱っこされる事が大好きなので、かつては病気で寝ている人を温めるために飼われることもあったようです。運動はそんなには必要ではなく、室内で一緒に遊んであげれば、そんなにストレスも溜まりません。

ビションフリーゼはもともとアフリカ北西カナリア諸島テネリフェ島の犬でした。巻き毛の「バーベット」といわれるウォータードッグと白い小型犬を掛け合わせて作られた水夫のペット犬だったといわれています。それがイタリア人によってヨーロッパに持ち込まれ、貴婦人達の「抱き犬」として大流行し、1933年フランスで正式に品種として認められるようになりました。当時は今と違ってライオンスタイルにカットされていたようですが、ヘンリー三世は首にリボンをつけていつも籠に入れて持ち歩いていたそうです。