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その他の付加的儀式

このようにカトリック典礼の基本は聖務日課とミサですが、付加的に以下のような儀式が追加されることもよくありました。
ゼレンカの音楽にもこれに含まれる物がかなりあります。

記念式・記念祈願・代祷

主に晩課や賛課の終わった後に追加される短い典礼です。
これは聖務日課を非常に縮めたようなもので、一般的に以下のような形式を持っていました。

  1. アンティフォナ
  2. 先唱句と応唱句
  3. 集祷文

これは、祝日が重なってしまった場合にランクの低い祝日の記念ができないような場合や、その教会の守護聖人などを日々記念するためなどに行われました。

聖母アンティフォナ

この記念祈願の中で最もよく行われたのが、この聖母アンティフォナです。
聖母マリアはカトリックの聖人のなかでは最も重要な位置を占めています。そのため、処女聖マリアの聖務日課(通常の聖務日課と同じような形式で、聖母マリアを記念する)という物も行われていたぐらいです。

聖母アンティフォナは処女聖マリアの聖務日課とはまた別な物で、一般に終課の後に行われた記念祈願です。
これは全部で4種類あって、ドレスデンでは以下のような期間にそれぞれが歌われました。

Alma Redemptoris Mater
聖アンデレの祝日(11/30 待降節開始より)→ 処女聖マリアお清めの祝日第一晩課

Ave Regina
処女聖マリアお清めの祝日第二晩課 → 聖週間水曜日

Regina coeli
復活祭 → 三位一体祝日前土曜日(=復活節)

Salve Regina
三位一体主日 → 聖アンデレの祝日前土曜日

これにはアンティフォナという名前が付いていますが、詩編唱の前後に付けるアンティフォナとは異なって、これだけ独立して歌われます。
ただこの4つの曲は、元をたどればマニフィカトに付けられたアンティフォナだったため、このように呼ばれるようです。

ゼレンカは上記の聖母アンティフォナを全て作っています。

連祷(リタニア)

聖母マリア系の祝日、復活祭、聖体祭、そしてドレスデンでは重要な聖ザビエルの祝日など、特に重きをなされる祝日には、晩課の後に連祷(リタニア)と呼ばれる長い請願が捧げられました。
これは「聖*** 我らのために祈りたまえ」といった祈りを延々と続ける物です。

またこれは何か困窮した出来事が起こったときに行われたようです。
例えばゼレンカの最後の作は、マリア・ヨゼファ妃が病気になった際に快復を祈願して作られた聖母マリアのためのリタニア(ZWV151)です。


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