「ある夫婦のやってらんない的会話2」

(拍手用小話12を加筆修正しました)

(なお、上記会話1は落書き小話でダイアリーに載せてあります)

 

 

「はく、どこに行くの?」

「そなたも、修学旅行とやらにも行きたかったのだろう

さあ、支度して。そなたの行きたいところは

どこへでも連れて行ってあげるよ。」

「・・・・」

「千尋?」

「・・・・」(←呆れモードです)

「千尋?怒っているの?」

「・・・あのね。はく。私、あなたの妻になったときに、

今までの生活とのお別れは覚悟しているの。

だからいいの。修学旅行は、

小学校と中学のときに行っているもの。」

「・・・中学のとき?」

「うん。」

「・・・・」

「はく?ど、どうしたの?」

「・・・中学生だったそなたのこと、

何も知らない。」(←いじけモードです。)

「はく?」

「・・・セーラー服とやらだったのだろう?」

「・・・うん。」

「ああ、見たかった。そなたのその時代に眠っていたなんて・・・」

「えっと、はくさん?」

「千尋。セーラー服を着てみてはくれまいか?」(←真剣です。)

「・・・絶対、いや。」(←怒)

「千尋、ああ待っておくれ。」

「もう、はくのバカ。」(←ちょっと心配モードです。

そんなに甘やかさなくていいのに・・・)

「あのね〜。はくったら急にどうしちゃったの?

中学生だったわたしがそんなに気になるの?」

「・・・だって、リンのところの新波の娘から、

また便りがあったのだろう?修学旅行の土産付きで。」

「はくったら。そんなこと気にしていたの?

もう。わたしが経験しそこなったものなんて、

あなたとの生活に比べれば、たいしたことではないわ。」

「ち、千尋。」(←感激のあまり抱きついています。)

「ああ、でも、反抗期のそなたも見てみたかったよ。

きっとかわいらしいわがままをたくさん言ったのだろうな。

そなたの一番多感な時期にそばにいなかったなんて、

私はなんて愚かだったのだ。」(←すりすりしながら)

「・・・・」(←脱力)

今から、反抗期になってやろうかと思う千尋さんでした。

 

 

おしまい

 

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・・・・おバカな話にお付き合いくださってありがとうございました。

受験の話をしたときは結婚して2年目ですが、この会話は数十年後です。

はく、あんたっていつまでたっても、ちーちゃんの前では情けな・・・