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2004年仕様。 ファインダーを8倍50mmに換装。 6cmF15(910mm)サブスコープの追加 単五電池仕様GA-2付き。 "2004年仕様" と言う割に、よく見ると骨董品レベルの寄せ集めです…。 2005/12/05
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4年ぶりです。 えー、2000年夏の完成を迎えて以降、ちっとも本格稼働していません。 というのも、周辺減光があまりにひどいからです。 F値が4を切っているにもかかわらず、根本的に接眼部の開口径が36.4mm径なので、35mmフルサイズ(対角43mm)で撮ろうものなら、周辺がほとんど写りません。 その上、ピントの位置もシビアなので、ピントの位置を割り出すだけでも相当時間がかかります。 銀塩では、フィルムの平坦性の問題も生じるので、吸引加工でもしようか、という話にまで発展してしまうのですが、そこまでやる根性はありません。 そこで、長時間撮像が可能な(もちろん、金に糸目はあるので10万円未満の)デジタル一眼レフの登場を待っていたのです。 その間、ファインダーの大型化と後退配置、サブスコープ台座の追加とサブスコープの追加などの追加・改良を施し、4年の時を経た2004年春―― NikonD70の登場となります。(買ったのは夏) 都合良くAPS-Cサイズ相当(23.7×15.6mm、対角28.3mm)のCCDが「ニコンDXフォーマット」として事実上Nikonデジタル一眼レフの標準サイズになり、撮影可能面積が小さくなりました。これなら周辺減光が目立たなくて済みます。(あとは、デジタル処理でどうにかなるでしょう。) 2005/12/05
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M57(環状星雲)を撮ってみました。事実上のエンジニアリングファーストライトです。 まだまだピントが甘く、片ボケを起こしています。(特に右側)
2005/12/05
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ということで、本格的に変更する必要があります。 それは『斜鏡の光軸調整を厳密に行うこと』です。 シュミットカメラは原理的に光軸がない(あってないようなもの。都合良く解釈すれば、どこでも光軸になる)ため、眼視での斜鏡の調整は、かなりいい加減です。 ところが、直焦点撮影となると、光軸のズレ(光学中心とのズレ)は、片ボケ(中央だけ焦点が合って、左右がボケている状態)や周辺減光のムラという形で現れてしまいます。 シュミットカメラの光軸調整のうち、補正板−主鏡間はレーザーポインタを使って調整を行いますが、それで主鏡の調整が終わってしまいます。 あと、残る自由度は、斜鏡だけ。それだけで光軸調整をどうにかするしかありません。 2005/12/05
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まずは、おさらい。 眼視用と写真用の違いの一つに、焦点面に結像した像のうち、使う範囲が写真用の方が(一般に)広いという違いがあります。 これは、左側が35mmフィルムのスライド、右側が接眼レンズのスリーブを外して逆さにしたものです。 右上がOr25mm(視野リング内径21.8mm)、右下はOr.12.5mm(視野リング内径8.3mm)です。 焦点面にできた像のうち、どこが切り取られるかを模式的に表すと、下図のようになります。 低倍率用である25mmのレンズでは、面積的にAPS-Cサイズと同程度、中倍率の12.5mmではおよそ1/4の範囲を見ることになります。 高倍率のOr.7mmともなると、視野リング直径は4.2mm。25mmのレンズと比べ、面積比でおよそ1/8の範囲になります。 眼視用では倍率を上げるほど狭い視界に対して強く拡大するので、中心部ほど鋭い結像が要求されます。 2005/12/05
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眼視向けの光軸は、仮に多少傾いたとしても正確に『中心を』通っている必要があります。極端な話、眼視用はこんな調整で構わないのです。 ところがシュミットカメラは光軸があってないようなものですから、眼視用としての利用であれば、それほど厳密な調整は不要です。 一方、写真用の場合、光軸のセンタリングがフィルム/CCD面中央に対して1〜2mm程度のズレは、ほとんど影響ありません。 むしろ、光軸がナナメになることで片ボケが起きてしまうことの方が重要です。 写真用では、片ボケが起きないように、『像面に対して正確に垂直に』合わせた方がいいでしょう。 どうせ光軸が正しく合っていないのなら、この方がマシです。 (この場合は、斜鏡を押し込めばOKですが…) 写真用に光軸を合わせる場合は、光軸が接眼部に対して平行、つまりCCD面に対して『垂直に』なるように調整することに集中しましょう。 そうすると、斜鏡がどのようにズレているのかもつかみやすくなります。 2005/12/05
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