多くは対人関係をできる限り避けようとする反面、それを不甲斐なく思い、克服しようとする一面もあります。
対人恐怖の場合は、「1対1」の局面に緊張し
親しい人と見知らぬ人の中間ぐらいの人との時に、症状が出やすいようです。
思春期、青年期の病気で、男性に多い傾向にあるようです。
酷く緊張するため相手の目を見て話すことができず、落ち着いていられません。
なるべく早くその場を立ち去ろうとし、できるなら会わないでおこうと努力します。
原因は様々考えられていますが、「対人関係の持ち方に対して、非常に甘えが強い」と言われています。
対人関係がまだ確立してなく、甘えていいかどうかわからない
自分を受け入れてくれるかどうかはっきりしない相手に対して酷く緊張し、対人恐怖になりやすいようです。
*** 対人恐怖症診断基準 ***
以下の4項目満たすこと
1. 自己の態度、行為、あるいは身体的特徴が、社会的対人的状況において不適切に感じられる。
2. そのため社会的対人的状況で、恥 困惑 不安 恐怖 おびえ 緊張など持続的な感情反応を呈し、強い苦痛を感じる。
3. 1,2のために他者との良好な関係を維持できない(受け入れられない、軽蔑される、避けられる)と感じ、悩む。
4. 苦痛を覚える社会的対人的状況を回避しようとする反面、回避することに対して抵抗がある。
*** 患者さんの特徴 ***
・ 劣等感が強い
・ 自分に自信がもてない
・ 人前で恥をかくのではないか、変な人と思われるのではないかと強く心配する
・ 他人の評価に敏感である
人目が気になる、いつも誰かに見られているように感じてしまう。
人と目を合わすことが出来ない。
自分の視線が相手に嫌な感覚を与えているように思ってしまう。
視線をどこに置いてよいのかわからなくなる。
■ 醜形恐怖症
自分の顔や体が醜いのではないかと気にする。
変に思われているように感じてしまう。
■ 表情恐怖症
顔のこわばりや引き攣りを気にし過ぎて、緊張状態になってしまう。
顔の表情が固くなり、無表情になってしまうこともあるが、本人にとってはその事よりも
引き攣らない事の方が大事に思える。
■ 赤面恐怖症
赤面した自分を恥ずかしく思い、赤面を抑えようと思えば思うほど、ますます顔が火照ってしまう。
常に赤面しないかどうかを気にして行動し、赤面が起こりそうな場面を避けてしまうこともある。
また、好意を抱いていない人に対しても赤面する事もあり、誤解をされてしまったのでは…
など深く考え込んでしまう事も多い。
■ 妄想型 (いわゆる重症対人恐怖症、思春期妄想症)
上記診断基準を満たし、さらに以下の3項目に該当する
1. 特定の身体部位或いは身体感覚に結びついた、自己の身体に欠陥があるという確信。
(自己の視線,臭い,醜貌など)を持つ。
2. 1のために他者に対して害を与えるか、不快感を与えると妄想的に確信している。
3. 2のために他者がいつも自分を避けることを、妄想的に確信している。
対人恐怖は、社会恐怖とほぼ同じですが、対人関係で自分の言動・表情・視線の向け方などがもとで
人に変に思われたり軽蔑されるのではないかと気にかけることをいいます。
つまり他人の目に自分がどのように映るのか、人の思惑があくまでも気になるのです。
・ よく知らない人たちの前で他人の視線を浴びる状況が不安。
・ 恥ずかしい思いをする行動が苦手。
・ 人前で吐くことを恐れ、会食が苦手。
・ 他人と目が合うのがストレス。
・ 相手に赤面、顔のこわばり、手の震えを気付かれるのが怖い。
・ 大勢の人前で異常に緊張する。
・ 自分の容姿や動作が変で、相手に不快感を与えていると思っている。
・ まったく知らない人より、少し顔見知りの人の方が苦手。
・ 自分の重大な欠点(赤面・視線・表情など)の存在は、周囲の人たちの態度から直感的に感じ取られる。
・ 初対面の相手にはさほど緊張しないが、幾度も会うと自分の欠点がわかってしまうので恐ろしくなる。
・ まれに、発汗、腹鳴、口臭、便臭が周囲の人に気付かれるのが怖い。
・ 知らない人の前で恥をかいたり、恥ずかしい思いをしたりするのを恐れ、行動したり不安症状が出るのを恐れる。
・ ことによってはパニック発作が出現する。
・ 本人は意識しすぎだと自覚している。
・ そういった状況を避けたり、そのような状況の時は我慢している。
・ 社会生活に支障をきたす。
・ 他の精神疾患にはあてはまらない。