地下街の津波対策が必要だ |
ずいぶん以前のことですが、東京に台風が直撃し、大雨のため地下鉄丸ノ内線のホームが冠水したという事件がありました。
もともと、地下鉄には大雨の備えとして、防水のための仕切り板が入口のところの用意されています。しかし、このときは地下鉄と繋がっていた工事現場から雨水が流れ込んだということでした。
ところで、大地震が心配されていますが、東北の例で見るように、今は火災よりも津波の被害が心配されています。
東京は幸いなことに、東京湾の入口が狭いために、東南海の地震があっても、あまり極端な大津波に襲われないとされています。ですが、それでも津波が川をさかのぼってきて、あふれだすということは、十分考えられます。それを雨水用の防水版で防げるとは思えないのです。
そして、今の街には、至る所に地下街や地下鉄網があります。そこへ、津波の波が流れ込んだら、地下の人たちはどうなるのでしょうか。
そればかりではなく、東西線のように河川の下をくぐっている地下鉄線もあります。天井が切れて、川の水が流れ込み、それが網の目のような地下鉄網をどんどん浸食したら、どうなるのか・・・。
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これも以前の話ですが、大雨のときに、地下室に閉じ込められた人が、室内で溺死するという事件がありました。
地下室のドアが「外開き」だったため、押し寄せる水の圧力で中から開かなくなってしまった、という話です。 |
だったら、ドアが「内開き」だったら、問題なく開いたのではないか。だから、地下街のドアは内開きにするように義務付けるべきではないか、と私は考えてきました。
しかし、どうもそうではないのです。
いろいろネットで調べると、「内開きのドアも開かなくなる」と書かれています。
やっぱ、素人考えはダメですね。
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ちなみに、ドアの内側にドアを付けてしまうというアイデアもあります。
実際に、東海ドアという企業が製品化いますが、こちらは、地震の際にマンションなどの建物が歪んで、ドアが開かなくなる場合を想定した製品です。
ですから、津波の際に役立つかどうかは確約できません。 |
ということで、今回の提案はアイデア倒れでしたので、いくぶんヤケクソぎみに書かせていただきます。
東北大震災の際には、津波が河川をさかのぼってくるという映像が流され、衝撃的でした。
以来、東京の至る所に、「ここは海抜○メートルです」という表示が出されています。
ところが、その表示の脇に地下鉄の出入り口があり、そこから、どんどん下に降りて行かなくてはホームに到達できないといった状況があります。
特に、新しくできた地下鉄のホームは深いところにあります。
地下鉄を利用するたび、「いったいホームは、海抜○メートルなんだろうか」という疑問を、私はいつも感じています。
「ホームにも海抜表示を付けた方がいいんじゃないの」と友人に話したところ、「そんなことしたら、不動産屋から苦情がくるじゃないか」という意見が帰ってきました。
けれども、「不動産の値段よりも、人命の方が大切なのではないか」と、私は素朴に思います。
あるいは、好意的に解釈するなら、「不安を煽るような表示がパニックを招きかねないので、あえて付けない」という考え方もあります。
実際、そうかもしれません。
例えば、「コミケの最中に地震予知情報が発表されたら、ビッグサイト内に放送すべきかどうか」ということを、私たちはかなり真剣に悩みました。
そのことでパニックが発生し、多数の負傷者がでるのでは・・・という予測があり、また、地震予知自体も国が諦めたため、結果的には検討は立ち切れになりました。
そして、東北大震災のときの、出展者・来場者のあの落ち着きようを見て、ま、その方が良かったのかなと、と胸をなでおろした次第です。
だから、地下鉄のホームに「海抜マイナス○メートル」なんて表示を出しても、むしろ危険を招くだけなのかもしれませんね。
そう納得して、この提案は諦めるつもりでしたが、先日、見たんです。横浜で。
ちゃんと、「海抜マイナス○メートル」という表示が、いくぶん控えめではありますが、きちんと出されているのです。
いろいろ考えると、地下鉄のホームには、実際の海抜の表示があったように思えます。
いろいろ悩む提案ではありますが、どなたか、ちゃんと判断していただけないでしょうか?
それと、話はもとに戻りますが、やはり地下街では、何らかの津波対策が必要なのでは・・・と、思います。
例えば、水の圧力を受けると、逆に開きやすくなるドアの開発とか・・・。
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