警視庁仮想研 |
沢口靖子さんが演じる「科捜研の女」というドラマがあります。
その舞台は、京都府警の科学捜査研究所と設定されています。もちろん、警視庁にだって科学捜査を行う部門はあります。犯罪に関連する物件を分析するセクションだということです。
けれども、今回の提案は“仮想研”。
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おそらく、犯罪を科学的に分析をするセクションの担当メンバーは理科系で、極めて優秀な人たちで、世界トップクラスの頭脳そろいだと思います。
が、「これから起こるかもしれない犯罪」に関する想像力ということに関して言うと、このての人たちは苦手な場合が多いようです。
そういう分野では、「悪人」の方が、よっぽど知恵があります。次から次へと、新しい犯罪を編み出しますし、警察がそれに追いついたからといって、取り締まる法律の方が追いついていないことも多いと思います。
だから、「これから起きる可能性のある犯罪を仮想する“仮想研”の設立を、私は提唱したいと思います。
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例えばです。
ホームレスの人たちを小さな家に押し込んで、住民票を取得させた上で、生活保護の認定を代行し、そこから定期的に謝礼をいただく。そんなことが、ブラックな分野で行われていると聞きます。
ホームレスの人は、幾ばくかのお金が貰えれば嬉しいです。住民票だけ登録して、事実上はホームレスに戻ればいいわけです。当座は形式的にも問題が浮き上がってきません。誰も文句はいいませんから、問題の発覚は遅れます。
しかし、そこから上がった資金は、かなりヤバい分野に流入していると、想像はできます。
新しい社会制度ができると、そういうことが発生しやすくなります。
だから、予め仮想して、犯罪の未然防止を行う研究セクションが必要なのでは、と思うのです。
仮想研は、積極的にネットを利用します。
世の中には、犯罪は起こさないけれど犯罪のタネを考える、疑似ルパン三世のような人は多いのです。そういう人から知恵を募集します。
そして、事前に対応策を練るのです。
ま、なんでこんなことを言っているかというと、昨年から、マイナンバーカードというのが配布されましたよね。これって、私も写真入りのカードをいただいたのですが、何の役に立つのか、正直言ってよくわかりません。
いろいろ勉強すると、お金持ちの方々は、あちこちに財産を分割して隠しているので、それを把握するために作っているらしいです。(※洗い出した不正資産よりも、マイナンバーカードシステムにかけた税金の方がはるかに大きいのではと思いますが、この際は、考えないことにします)
「ヒモつけ」と言うらしいですが、30年くらい前の私たちだったら、これを「名寄せ」と呼びました。
それが、マイナンバーによってコンピュータで瞬時にできるようになるのですね。便利です。
しかし、そうなると、他人のマイナンバーを売り買いするというブラックビジネスが発生するのではないかと、素人の私でも考えつきます。
他人の名前と番号で自分の資産を分割された場合、マイナンバーカードのシステムでは、それを把握することはできないと思います。
そういった、新しい制度の発足に伴う犯罪を、未然に予知し予防するセクションとして、仮想研は必要になると、私は思うのです。
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