しろうと考えではありますが・・・

中央防波堤外側メガソーラー基地
今から十数年前になりますが、私は「ゆりかもめ」で毎日、国際展示場の建設現場に通勤していました。国際展示場正門のホームからは、中央防波堤外側の埋立処分場がよく見えます。
最近では、その隣に、東京ゲートブリッジも見えています。



当時、その国際展示場正門のホームから埋立処分場をぼぉっと眺めているときに、私はあるヴィジョンを見ました。

風力発電用のプロペラが林立している姿です。

そして、今、そこには実際に風力発電プラントが活動しています。
わずか2機で、「林立」するほどではありませんが、私のヴィジョンは、実体化されたことになります(もっとも、私が天才なわけではなく、「あの風の強い」地域にいれば、誰でも思いつくことなんですけど)。

(出所:中央防波堤外側埋立処分場・新海面処分場 http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/resource/attachement/web2009.pdf)


先日、同じ駅の同じ場所から中央防波堤外側埋立処分場を眺めていたとき、別のヴィジョンを見ました。
処分場一面が、ソーラーパネルに覆われている姿です。

ゴミの埋立地だから、きちんとした建物を建てることはできません。けれど、太陽光発電の基地として利用するにはおあつらえ向きです。

そんなわけで、
中央防波堤外側メガソーラー基地!  

もちろん実現には課題があるでしょう。

ゴミの埋立地ですから、腐食性のガスが発生する危険があります。毎日、そういうものにさらされていると金属も短期間でボロボロになります。
長持ちさせるためにアルミ製部材を多用するという方法もありますが、アルミニウムそのものが「電気の塊」と呼ばれるくらい、精錬に電気を食いますから、本末転倒になります。

吹きさらしだから、風対策も万全で無ければなりません。

しかし、ともかくも、あれだけの土地がある、それを利用しないのはもったいない。
いつかは実現するものと、私は思っています。

余談ですが、
déjà vu(デジャヴュ)というフランス語があります。既視感と訳されますが、「はじめて見るの景色なのに、前に見た覚えがある」「はじめて体験することなのに、前に経験したことがある」と、直感することを示す言葉です。

デジャヴュを逆さまにした、“ヴュジャデ”という造語もあります。

『イノベーションの達人』の著者、トム・ケリーとジョナサン・リットマンは、世の中を驚かす革新の多くは、その逆「ヴュジャデ」から生まれているという。
彼らの言葉を借りると「前に実際に見たことが何度もあるものを、いま初めて見ているような感覚」ということになる。
・・・最近では、日東電工がつるつるの天井にでも吸い付いて離れないヤモリの足をヒントに開発した「ヤモリ・テープ」を発表した。どんなところにもぴたっと接着しながら自由にはがせるテープだ。接着テープの技術者がヤモリを研究していると普通の人が聞いたら、何を馬鹿げたことをと思うに違いない。でも、私たちがいまありがたいと思う発明や発見の多くはこの何を馬鹿げたことをから生まれているのだ。
(出所:モノづくり原論 古川一郎、片平秀貴、常磐文克 東洋経済新報社

ここまで、あれこれ書きしたためてくると、本稿もヴュジャデの集まりのような気がします。
「初めて見る感覚」を持ちながら日常生活を送っていると、また、新しいものを見つけてしまったりするのですよね。

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