しろうと考えではありますが・・・

提案ボックス
こんなページに最終回もないのですが、取りあえず一区切りつけたいと思います。
ということで、最終回。区切りをつけないと、部屋の掃除もできないので。


このサイトを始めた1999年、私はインターネットというものを知って感激しました。

それまで、個人が自分の意見を世間に示そうとしたならば、お金をかけて本を出すとか、偉くなってそれなりの地位につくとか、選挙に立候補して議員に選出されるとかしかありませんでした。
ところが、インターネットという情報革命によって、私のような一介の凡人でも、社会に意見表明ができる――これは、すごい時代がくるぞ、と心を躍らせました。


それから十余年。
たしかにネット社会は高密度に発達し、人と人との情報交換は頻繁に行われています。
しかしながら、「自分の提案を示す手段」としてのインターネットの活用は、期待したほど進化していません。

それどころか、ネットのもつ匿名性から、インターネットは「誰かのことをチクる」手段になったり、「他人の著作権を踏みにじる」手段となったり、「別人になりすまして特定人物を批判する」手段になったり、「自分の本性をむき出しにして他人をいじめる」手段になったりしています。
情報化社会の中で、むしろ“人間性”は退化したように思われます。
こんな状況は望んでいませんでした。

ま、その原因追及をしてみても始まらないので、私としては、このシリーズで、インターネットの効用について、最初に思っていた方向を示してみたいと思った次第です。

半年あまりで、すでに50件ほど、たわいもない事業提案をしてきました。
その多くは退職後に思いついたものではありません。
36年間の役人生活の中で、ふと心に浮かんだものを思い出し思い出ししながら、提案したものです。

一言でいって『ボツネタ集』です。
そのまんま公表しなければ私と一緒に棺桶に入ってしまうので、ま、ちょっと、世の中に出してみたいと思っただけです。
ぼけ防止対策にもなるし・・・。


新しい提案を生み出すのは難しいと思っていられる方々も多いかもしれませんが、実は、そんなに難しくありません。

日常生活で、こんなことはありませんか。
・これって、当たり前になっているけど、ちょっとおかしいんじゃないの?
・これのここを改良すれば、もっとよくなるんじゃないの?
・これとあれを組み合わせると、何かできるんじゃないの?
・これをこういうふうに発展させれば、まだ、伸びるんじゃないの?
・ここんところ困っているんだけど、何とかする方法はないの?

こういった直感は、得てして物事の根幹を捉えているものなのです。

そういう疑問を取りあえず書き留めておいて、道を歩きながら構想を広げてみると、突拍子もない別の考えに思い至ったりします。

そこで最後の提案。
提案ボックス!   

今、都庁には「都民の声」という意見箱があります。

投稿内容の全容について、私は知るよしもありませんが、おそらくは、東京都の施策に対する批判がかなりを占めるのではないでしょうか。
しかし、批判からは何も新しいものが生まれません。
だったら、もっと具体的に世の中の仕組みを変えていく提案内容の投稿先が欲しい。
具体的に“こうしたい”という創造的な提案のみを受け付けるサイトを、誰か作ってほしいと思うんです。

そして、提案内容は公表し、電子投票にかけます。
投票権は、選挙で選ばれた議員に付与されます。
「いいね」の声を、議員先生からクリックしてもらうのです。実名で。
利益誘導型にならず、ガラス張りで、不公平なしです。

本来は、議員さんたちが有権者からこうした提案を受け取って、政治に反映させるべきなんですが、なにぶん忙しいし、あまねく平等に支持者の意見を補足できるとは限りません。
声の大きい一部の支持者に翻弄されていては、いい社会は作れないと思います。

その一票投票を踏まえたうえで、さらに、提案内容がビジネス化できそうなら、公費の援助を行いつつ、民間の事業に育てあげたらどうでしょう。
もちろん行政機関が採算を度外視すれば何でもできますが、どんないい事業でも、税金を湯水のように投入していいってことはありません。

実は、そこのところが一番難しいのです。
これまでの私の提案、事業化させることも、採算ベースに乗せることも、無理です(少なくとも私の力では。 それに、何か事業を興して一旗揚げようという野望を抱くには、歳を取りすぎましたんで、ま、提案に留めておくのがお上品かと・・・)。

だから、もっとたくさんの提案を集めるサイトが必要なのです。そうすりゃ、中にはモノになるものが出てくるかもしれません。

どうでしょ、そういった直接提案の仕組み。
作ってみてはいかがでしょうか。
 (本稿はここで終了)

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