中山金杯 |
◎イースター ○ワンモアチャッター ▲ヴィータローザ △トウショウシロッコ ×マヤノライジン 注シャドウゲイト |
イースターを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
恐らくシャドウゲイトが逃げると思われるがマークが回るのは差し馬勢で、ブラックタイドを中心に 流れる形になると思われ離し気味にシャドウゲイトが引っ張る可能性が高い。しかし後続は差し 馬に楽をさせたくないので3コーナーまでは我慢すると思われ、3コーナーからヨーイドンでシャド ウゲイトを一気に捕まえに行く流れになると思われる。 12月の時点で中山競馬は最後まで前が残る馬場で、Cコース変わりとなれば簡単には捕まらず 行った行ったになる可能性もありうる。差し馬はよほど好調で重賞で実績を積んでいないと苦しく 今年の秋口から重賞で際どい勝負をしてきた馬を中心に流す。人気を集めるであろうブラックタイ ドはディセンバーSの前半5F61秒台の緩い流れを後半から押して押して加速をつけて上がって きたあたり、まだ手応えが悪く4コーナーまで手を動かさずに抑えて乗っていたイースターとは明 らかに差があった。ココは軽視で。 ◎イースター ディセンバーS勝利からココへ一気に駒を進めて重賞を制すると思われる。ディセンバーSの内容 はスターイレブンが早めにハナを主張して流れが落ち着いたために前半5F61秒台と緩み、3コ ーナーまで流れはゆったりしたままで600mのハロン棒から一気に流れが激流になった。外から ロードマジェスティが並びかけ、ブラックタイドがその後方に迫ってきたが、4コーナーまで追うのを 我慢して仕掛けたところで2頭を一瞬で突き放して前のスターイレブンに並びかけて差し切った。 後方のブラックタイドが猛烈に追われて伸びてきても突き放した差を詰めさせずにねじ伏せた格 好で内容はオープンとは思えないほど強かった。距離は200m伸びるが折り合いは利くし試練と 思いたい。何より雨が予想される馬場で父の父が重馬場の鬼キングマンボとなれば鬼に金棒。 ○ワンモアチャッター 2000mでは朝日チャレンジカップ勝ちに小倉記念でのメイショウカイドウの2着、福島記念での 3着となかなか崩れない安定感が魅力。福島記念では3コーナーからの捲り合戦を最後方15番 手を大外から一気に抜き去るパフォーマンスを見せており、力量は衰えていない。しかもハンデ 戦の中57キロを背負ってのパフォーマンスなだけに評価は高い。父は重馬場には滅法強いペン タイアなだけにココは力量を信じたい。福島記念の走りが出来れば勝負どころで動ける。 ▲ヴィータローザ この馬も2000mではなかなか崩れない。昨年の小倉記念ではハイペースの中を早め早めに捲 って4コーナーで先頭に立ち後の天皇賞で2着になるスウィフトカレントの2着に粘った。3コーナ ーで自ら動いていく競馬で勝負をするタイプで捲り合戦になると少し弱いところがあるが、道中が ゆったりしそうで楽に前につけられそうなことから3コーナーの勝負どころで有意に進められれば 直線でも十分勝負になる。福島記念は好位外目から3コーナーで追い出したが、ワンモアチャッ ターとフォルテベリーニに挟まれ、4コーナーでフォルテベリーニに完全に前を塞がれてブレーキを する不利に尽きる。鳴尾記念は位置取りが後ろ過ぎた上に前が止まらない馬場で直線ヨーイド ンの競馬をされたら歯が立つはずも無く、今回で大逆転を目指したい。 △トウショウシロッコ 最近の好走がセントライト記念でのトーセンシャナオーの2着というのが頼りないが、中日新聞杯 では前半5F58秒の激流から後半大外を捲って上がってきた。4コーナーで大きくぶん回しすぎ てロスが生まれたというのはあるが、直線で前を行くインティライミらに再び迫る脚を見せていて 力量はアピールした。プラス18キロと重かったところで上がり4F全て11秒台でまとめてきたのは 強い。しかし53キロと軽いハンデで前崩れであったにもかかわらず差しきれなかったのはマイナ スで詰めの甘いところを見せないか心配。 ×マヤノライジン 函館記念、札幌記念、中日新聞杯と重い馬場での揉み合い競馬、スローからのヨーイドンの瞬 発力競馬、ハイペースからのスピードとパワーの実力勝負で全て僅差の競馬をしてきたのは強 い。中日新聞杯では前半5Fのうち10秒台のラップが2つもある猛ラップのときに中団から前につ けていき、3〜4コーナーで内からトーホウアランとインティライミが抜け出したときにも渋太く食い 下がって行ったあたり、力はある。トウショウシロッコに比べて前につけて競馬をしても安定感が あることが力強いが2000mで勝ちが無いのだけが心配。イースターと同じくココは試練。 注シャドウゲイト 前走の香取特別で前半60秒と時計がかかる馬場を考えれば平均ペースの流れに乗り、後半か ら早め早めに仕掛けて後続の流れを完全に封じて2着に7馬身差をつけて逃げ切った。時計とし ては前半4F49秒1、後半4F47秒5と前半にスタミナを持て余して早めにスパートしたことからで 相手に警戒されて早めに畳み込まれる可能性があり、これ以上の上積みは厳しい。しかし斤量 が4キロも軽くなるのは大きく、ココは面白いかもしれない。 |
レースインプレッション |
シャドウゲイト強すぎ!ハンディキャッパーはナニやってんだゴラァァァァァァヽ(`Д´)ノァァァァァァ! |
ガーネットS |
◎コパノフウジン ○ニシノコンサフォス ▲スリーアベニュー △ジョイフルハート ×リミットレスビット 注エイシンボーダン |
コパノフウジンを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
雨の影響が多いに残って朝の段階で不良馬場。このまま行けば午後にも水分が残って時計の 速いダートでの時計勝負になる可能性が高い。この感じになると背負わされた馬は基本的に苦 しいので比較的斤量の軽めの馬から。しかし斤量の軽い馬の多くは実績不足だったり逃げ切り に頼る競馬で勝って来ていたりで混戦は必死。よって軽過ぎず重過ぎずで時計を持っている馬 から行きたい。 ◎コパノフウジン 昨年のガーネットSで前半33秒5のハイペースで流れに乗って、3〜4コーナーでも脚を衰えさ せずに差し馬の追撃を振り切ってシルヴァーゼット、リミットレスビットと非常に際どい3着を演じた 。福島民友C、京阪杯でアンバージャックの2着と芝の1200mでの調子は相変わらずで、極端 に外にもたれる癖がある左回り以外はほとんど連を外さない堅実ぶりで、外枠を拾っていること から芝を走れる距離も長く、前半3Fで33秒を切るような超ハイペースでついて行って無理をす るようなことさえなければ最後まで脚は衰えないと思う。斤量が56キロと実績馬の中で一回り軽 いのも良い。 ○ニシノコンサフォス 霜月Sの大敗は最後まで全く緩まなかったハイペースで1400mを走らされた結果が全てで、1 800mで実績があるスリージェムが残っただけで、追い込み馬の活躍が目立ったレースでは仕 方が無い。千葉Sでは前半34秒5と中山ダート1200mにしては緩んだ流れからの上がり勝負 で昨年2着のシルヴァーゼットを下しており、京葉Sではやや重の馬場を味方にして前半3F33 秒2のハイペースでも逃げ切った。エニフSではジョイフルハートに譲ったものの、斤量は依然と して2キロ軽く距離も1200mと短くなって逆転を狙える。ココは外せない。 ▲スリーアベニュー アクアラインSは重馬場で前半3F33秒4とハイペースで流れに乗りそこね、後半に前が止まった ところで一気にスピードに乗って突っ込んできたのが印象的。しかしアクアラインSの最後の上が りは13秒4と一杯になっており、丁度上がってきたことから差しがハマッたとも考えられる。 良馬場の京都ダート1200mで持ち時計が1分11秒フラットともう少し時計が詰めれていると良 いが、今回は今までにないハイペースになって持ち時計が伸びる可能性は高く、いきなり勝つこ とも十分考えられる。なんとも何回で人気していることからとりあえず買ってみる。 △ジョイフルハート かなり背負わされた。オープン2勝でこんなに背負わされるくらいならオープンに上がったところ で重賞を狙ったほうが良かったかもしれない。新潟ダート1200mのBSN賞で2着以下に4馬身 差をつける圧勝で、良馬場にもかかわらず勝ち時計は1分10秒1と抜群に速かった。距離が伸 びたエニフSでも斤量2キロ差を振り切ってニシノコンサフォスを下した。この軽い渋ったダートで はこの斤量は苦しく脚を鈍らせるのは間違いないが、何とかギリギリこなせないかと期待。 ×リミットレスビット 兵庫ゴールドトロフィーを勝って斤量を増やされた上に実質の連闘で苦しく、やはり厳しい。 しかし調子のよさに期待する。昨年の勝ち馬だし、斤量が増えた根岸Sでも最後に力強く抜け出 したように時計勝負に強く、昨年のプロキオンS、シリウスS、サマーチャンピオンと3連勝したメイ ショウバトラーを相手に勝ち負けをしてきたのはメンバーではこの馬だけで、実力では抜けている と言って過言ではない。今回は抑えてみる価値はある。 注エイシンボーダン 北陸Sはオープンにしてはペースが前半34秒0と緩んで終いまで止まらずに抜け出した感じで、 BSN賞でジョイフルハートの作る淀みないペースに付いて行き損ねて破れた。しかしその後の ベルセウスSで前半3F33秒2の猛ラップの流れに乗り、4コーナーを回っても楽な手応えで抜け 出して直線でも最後のギリギリまで粘っていた。少し仕掛けが早過ぎたようで最後の最後で一杯 になったとは言え先行馬の中で唯一残ったのは高く評価できるし、もう少し終いがビシッと行け ば時計は詰められる内容で、もう少し時計が詰められればこのレースは勝てなくもない。 比較的斤量が軽いので何かやってくれるかもしれない。 |
レースインプレッション |
疲れに疲れて寝るっきゃないです。 本当にすみません。 |
京成杯 |
◎サンツェッペリン ○マイネルアナハイム ▲キンショージェット △ローズプレステージ ×メイショウレガーロ 注ショウリュウアクト |
サンツェッペリンを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
かつてのオースミブライトやアドマイヤジャパン、ジャリスコライトのような2歳戦線でトップをひた 走っていた馬が天下りするかのように手薄なメンバーを利して勝って行くことが多い重賞。同時 にこのレースで初重賞制覇していった馬は古馬以降は泣かず飛ばずで引退している。重賞とし てはあまりレベルは高くなく、1勝馬のスズカドリームもいることから実績よりもレース振りで。 ◎サンツェッペリン 百日草特別でアサクサキングスがコスモバルクのレコードを上回る1分47秒5の時計を出して、 0.1秒差の2着。そこから7馬身ぶっちぎって3着にはマイネルブリアー。前半5F60秒台と平均 ペース。3〜4コーナー中間からアサクサキングスが先頭を伺いだし、直線で大きく引き離す中で 唯一差を詰めて伸びた。アサクサキングスはラジオNIKKEI杯2歳S5着ではあるが直線でフサ イチホウオーとナムラマースに挟まれて進路を失ったためで、もっと上位でもおかしくない内容。 この馬自身も前半5F58秒の超ハイペースでニュービギニングの格好の追い込み競馬になった ホープフルSで中団から差して最後まで粘って2着。実力があるのは間違いない。 2歳の一線級に追随できる実力の持ち主で、よほど流れが緩まない限りこの馬は負けない。 ○マイネルアナハイム 葉牡丹賞で前半5F62秒台と緩み、向こう正面の下り坂で余力十分の先行勢を3コーナーから 捲って差を詰めて逃げるメルシーゴールドを差し切った。500万条件としては中山で最後の3Fを 34秒5と良い内容で、直線での脚色は違うものがあった。ホープフルSは追い込みのニュービギ ニングが展開がはまった感じでむしろ5着に踏ん張った内容が評価できる。力量は認める。 ▲キンショージェット ラジオNIKKEI杯2歳Sでフサイチホウオーを徹底マークして、3コーナーから動き出したフサイチ ホウオーに懸命に食らいついていった。直線で更に末脚を伸ばすフサイチホウオーには歯が立 たなかったが、フサイチホウオーとの着差は3馬身足らず。阪神競馬の内回りコースは前が止ま らない馬場でそこから差し切ったフサイチホウオーが怪物と考えれば評価は出来る。3コーナー でフサイチホウオーが動いたときにすぐに反応したように調子は良く、能力は発揮できそう。 △ローズプレステージ ラジオNIKKEI賞では最後方から直線の脚に賭けたが全く歯が立たず。京都2歳Sで後に中京2 歳S3着となるゴールドキリシマの2着を評価する。京都2歳Sは3コーナーの上り坂の頂上まで ペースは緩みに緩んで前半5F63秒。そこから下り坂と平坦馬場では逃げ切られても仕方は無 く、後方10番手から良い脚を長く使って2着に来たことを評価する。スローペースから切れる脚 が使えない感じなので、あまりスローになると厳しいと思われるが平均ペースなら。 ×メイショウレガーロ 好タイム勝ちのディープスピリット、マイネシャリマーとエイシンイチモンジのいちょうS組でぶつか ったベコニア賞で前半5F60秒台とややゆっくりのペースから直線でマイネシャリマーを捕らえて 抜け出した。いちょうSを制したマイネルシーガルはその後もオープン勝ちがあり、メイショウレガ ーロ自身の上がりも34秒4と上々で能力は評価して良い。距離経験が全く無いのだけが一抹の 不安。 注ショウリュウアクト デビューから差して届かない競馬を続けて6戦目で勝利。それまでの間も直線では見せ場を作 っており評価できる内容であった。ココ2戦は末脚が確実なものになってきており、阪神外回り1 800mで1分48秒1とかなり内容は向上している。勝ち上がりまで6戦を要して勝ち上がったば かりというのは気になるが、昨年の2着のトウショウナイトも似たような成績であった。今までの 実績よりも最近のレースの内容から評価すれば侮れない。 |
レースインプレッション |
スタートして最初から決めていたかのように松岡騎手が追い出してサンツェッペリンが先頭。外 から被せるように先頭に立ったことや、誰もハナを主張しなかったために2コーナーで大きくペー スが緩む。ペースが緩んだまま3コーナーで上がり勝負。鞍上の思い切った騎乗は高評価。 ◎サンツェッペリン1着 松岡騎手がスタートから追う展開。1周目の坂を上がっても追って前につけたため、番手を欲し がっていた馬はすぐさま抑えた。そのため1〜2コーナーで大きくペースが緩んでバックストレッ チまでスローなままだった。結果的にサンツェッペリンの逃げ得になる展開が全て揃った。 3コーナーで後続が一気に上がってきても百日草特別でアサクサキングスの半馬身差2着した ときの脚で後続の追撃をしのぎ、直線では十分なリードを保った。内容としては完勝でスローと は言え後続に影も踏ませなかった内容は強い。ゴール前でも余裕があったことから上積みはあ りそうで、トライアルでも好走できればクラシックで期待。 ○マイネルアナハイム9着 サンツェッペリンを前につけて、常に目標にするように競馬をし、3コーナーから急激に流れが速 くなった際にもついて行ったが、直線で差を詰めるほどの脚を発揮できず、結果的に力負けとな った。3コーナーまでペースが緩みとおしだった葉牡丹賞と比べて若干全体が動き出したのが早 く、3〜4コーナーで脚を使いきってしまったのか。いずれにせよ悪い内容でコレは予想外。 ▲キンショージェット11着 3コーナー手前から押し出して鋭く反応して上がっていったが、3〜4コーナーで大外をぶん回し たのがアダとなり、直線で脚が一杯になってしまう。結果的にはラジオNIKKEI杯2歳Sと同じくス ローペースからの反応は良いがすぐに一杯になってしまう弱点を露呈した感じで前走からの進歩 はあまり感じられなかった。この相手でこの結果だと次は買いにくい。 △ローズプレステージ10着 この馬もキンショージェットと同じく、3コーナーでの反応が良かったわりには直線で早々と脚があ がってしまった。2頭にいえることは未完成な部分が大きすぎることで、成長が必要。 ×メイショウレガーロ2着 サンツェッペリンが先頭に立ったことで先行集団が落ち着き、そのすぐ後ろで脚をためるような感 じに。距離に不安があった馬なのでここでペースが緩んで終いに使う脚が温存できたのが良か った。3コーナーでの攻防ではあえて内を突く策をとり、馬群を割って上がっていったときにはスピ ード面の優秀さを感じさせるものがあった。直線の坂を上がったところでやや一杯になりサンツェ ッペリンに再び引き離されたあたり、2000mでは少し不安は残るが成長次第か。 注ショウリュウアクト8着 サンツェッペリンを目の前につけてすんなり2〜3番手に付けたがペースが速くなった3〜4コー ナーで反応が悪く、外から次々と交わされてしまった。この場面は意外なほどアッサリしていて一 杯になっているはずがないことを考えれば単純な瞬発力不足であろう。未勝利戦でかなり良い 時計を持っていたわりにはあっけなかった。 |
平安S |
◎エイシンラージヒル ○クーリンガー ▲フィールドルージュ △シルククルセイダー ×シャーベットトーン 注マイネルボウノット |
エイシンラージヒルを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
差し馬は多いがココ最近の中距離ダートのオープン戦でハイペースで前崩れにした馬が軒並み 回避して、勝った差し馬が賞金を加算して出走。ペースを引っ張って惨敗した馬が出走していな い今、その中から先行して好走した馬を中心に狙いたい。ハイペースになってもスローペースに なってもオースミジェットやスマートボーイ、マンボツイストのような逃げ、先行馬が結局残るとい う傾向で、エムアイブランやシンコウウインディのように早め早めの競馬をしないと差し馬は基本 的に苦しい。高速馬場になった函館競馬や札幌競馬のダートコースのイメージで買う。 ◎エイシンラージヒル 白嶺Sは前半5Fが59秒8の平均ペースで逃げ、3〜4コーナーでの後続をしのいで直線では迫 り来る差し馬を逆に引き離す非常に強い競馬。中間に一息が入ったおかげで最後まで息が持っ たのもあるが、差し馬有利の東京ダート1600mでの逃げ切りは大きい。ファイナルSでもサイレ ンスボーイとエイシンセイテンの無茶な逃げを全く息が入らないラップの中でジリジリと追いかけ て4コーナーで先頭に立ち、直線の坂を越えても2枚腰を見せる驚異的な粘りを見せた。スマー トボーイが自らハイペースを作って差し馬に脚を使わせて最後の脚を封じる競馬スタイルに近づ きつつあり、高速で平坦小回りの京都ダート1800mでは脅威となる。逃げ馬の脚が止まる中山 と東京であの競馬が出来たのだから京都で出来ないはずがない。 ○クーリンガー 東京大賞典で前半5Fが1分を切るか切らないかのハイペースで先団につけ、3〜4コーナーで 差し馬が押し寄せてきた際にもインから順位を上げ、直線でブルーコンコルドが一気に差し切っ て行く中で内から渋太く伸びて2着。差しに行ったシーキングザダイヤを逆に差し返す脚をあの激 流で繰り出したのだから、馬は全く衰えていないと言って良い。過去にも2着が2回あることから 適正はあるので瞬発力が活きないパサパサの馬場になれば粘りは見られるはず。 ▲フィールドルージュ ファイナルSでは圧倒的1番人気で破れてしまったが、前半5F61秒のハイペースには折り合っ ていて、いざ仕掛けんと言うときに外からエンシェントヒルが被さったせいで邪魔になり、終始内 に閉じ込められながら差すという非常に窮屈な競馬を強いられたことによるものが大きい。小回 りのダートコースではよくある話で、展開が向かなかったと考えた方が良いと思う。 今回もそうなる可能性はあるが、内枠を拾った上に回りが先行したい馬が揃っていて、前走より も自然と前目の位置取りになる枠を拾ったことから、もう少し積極的な競馬が期待出来そう。 大沼Sなどの北海道のダートオープン戦では先行していただけに、先行策は問題なさそうなので 前回の敗戦を払拭する競馬を望む。 △シルククルセイダー 北総Sは前半5Fが64秒とスローになり、バックストレッチ中ほどまで先行馬に余裕がある競馬 だった。差し馬勢が一気に動き出した3コーナー手前からずば抜けた捲りを見せて余裕のある先 行馬を捕らえて、直線で突き放した。時計のかかるダートの良馬場で前残りの展開の中、唯一 差して来た差し馬ということであれば、今回も全く侮ることは出来ない。時計が掛かる馬場だけで なく、高速馬場だった中京ダート1700mの大須特別でもメイショウバトラーのシリウスSの勝ち 時計に0.8秒差まで迫る時計を出している。 ×シャーベットトーン 重馬場になって高速化したアレキサンドライトSで前半5F61秒のハイペースで2番手に付け、4 コーナーで早くも先頭に立って、そのまま雪崩れ込む形で完全に後続を封じて勝利。時計も1分 51秒4と中山ダート1800mとしては破格の好時計となった。京都でもこのくらいのペースで差し 馬に適度に脚を使わせて最後のひと伸びを封じる競馬か、その早い流れで先行して出し抜けて 馬が勝っており、相手強化で多少流れが速くなることを考えるとすんなりには行かないと思うが それなりにやれる下地はあると思う。先行する競馬が完全に板について5勝している安定感も見 逃せない。 注マイネルボウノット 名古屋グランプリの大敗が気になるが、あえて冒険で買ってみる。 昨年の平安Sで8着に破れ、その後の佐賀記念で勝利、東海S2着。この傾向を見ると平安Sで 破れた理由がスローからヨーイドンの流れに雨で渋った馬場も含めて瞬発力が活きる競馬にな ってしまったことにある。逆に平均ペースになってパサパサの馬場であった佐賀記念と東海Sで は好走。要は瞬発力が無いのである。スッと先行できる枠順と差し馬だらけのメンバーから考え れば今年も先行すること自体は楽そうで、昨年春の出来に戻っていれば好走は可能。こういった 大敗から立て直した先行馬が来るときは時折あるので、あえて狙ってみる |
レースインプレッション |
この結果は予想がつかなかった・・・・。近年追い込み馬が台頭して来たためしがなく、道中を見 ても、とても前が崩れると言う感じはしなかった。前半4Fは50秒1で後半4Fは48秒8。完全な 上がりの競馬でラップとしては昨年と同じ平均よりややスローであった。勝ったメイショウトウコン は大出遅れ、サンライズバッカスもスタートのダッシュがイマイチでこの結果。今年の先行勢は 弱かったというほか無い。 ◎エイシンラージヒル7着 スタートしてすぐに追い出し、果敢にハナを主張。あっさりハナを手に入れたら徐々にペースを落 とし、続いたバンブーエールもペースを落としたために全体の流れが遅くなった。全体の流れが 緩んだ2コーナーで先頭争いで大外を回る不利で順位を下げたタイキエニグマがかなり強引に前 につけて競りかかってきたため、ペースを落として息を入れる間も無くスピードアップしてしまう。 結果的にコレが命取りとなって、後半になって差し馬が急激に上がってきたためにこちらも追い 出さざるを得ず、直線で先頭に立ったタイキエニグマを差し返しに行く場面を見せつつも最後に一 杯になり後続に一気に交わされた。欲を言えばハナを主張したのは苦しかったか。 ○クーリンガー11着 エイシンラージヒルが先に行ったので、即座に内に入れて折り合う。平安Sでの好走も全て内で 我慢しての抜け出しで、この戦法は悪くなかった。3コーナーで差し馬がどっとお押し寄せてくる と追い出され始めるが追う和田騎手の動きに対してどうにも重苦しい。直線に杯っても全く伸びる 気配が無く大敗に終わる。馬体重大幅増は調整不足を物語っていたのかもしれない。 ▲フィールドルージュ6着 もう少し前につけるかと思ったらソロ〜っとしたスタートで自然な感じで後方3番手。この位置取り は結果的に悪くなかったが、差し馬勢が一気に動き出した3コーナー手前で全く動く様子が無く、 4コーナーでは早くもサンライズバッカスに、直線ではメイショウトウコンに置き去りに。バテた馬と 格下馬を交わしただけで、先頭集団に詰め寄るだけの脚は見せることが出来なかった。 △シルククルセイダー8着 道中は中団、3コーナー手前から北総Sと同じように徹底して自分の競馬に徹して捲り。しかし相 手が違ったせいか3〜4コーナーで後方のサンライズバッカスに外からあっさり交わされ、その後 も懸命にジリジリ伸びるもサンライズバッカスとメイショウトウコンの末脚には歯が立たなかった。 北総Sでは相当に時計の掛かる重い馬場でただ1頭38秒台の上がりを繰り出して捲り切って勝 ったが、1着、2着の2頭が35秒の上がりを出しており、適正が合わなかったところもあったかも しれない。堅実に伸びていただけに、まだ見限れない。 ×シャーベットトーン3着 エイシンラージヒルの真後ろ、クーリンガーの外目隣を追走。タイキエニグマが外から先頭を伺っ てペースが上がった際にも良い手応えで、全体の流れが速くなった3〜4コーナーでも手ごたえ は良いままで、3〜4コーナーの勝負どころを乗り切った。直線でも先頭のタイキエニグマとエイシ ンラージヒルを一歩一歩差を詰めて行き、ゴール前で2頭を交わして外から差そうと懸命に迫って きたサカラートに全く譲らず、雪崩れ込んでの3着争いをあっさり制した。鞍上の菊沢騎手がステ ッキを入れたのはゴール前だけで、終始手ごたえは良いままだった。アレキサンドライトSもこん な感じでいつ一杯になってもおかしくない位置取りでもアッサリこなすのは素質か。最初のラップ から最後のラップまでほとんど変化が無い緩やかな並みのラップを刻んだのも強い。 注マイネルボウノット14着 4コーナーまでは前を捉えに行くところは見せたものの、直線では急激に一杯になりズルズル後 退。3コーナーでグイグイ差を詰めに行ったところで末脚が上がり切ってしまったのが原因か。 |
根岸S |
◎リミットレスビット ○ボードスウィーパー ▲トウショウギア △ヒカルウイッシュ ×シーキングザベスト 注マルカフレンチ |
リミットレスビットを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
中山と違ってスタートからダートで起伏も緩いのでガーネットSほどのハイペースにはならない。 しかしテンが緩まない限りペースは苦しいので、1200m並のハイペースを凌いで勝ってきた馬 の能力がそのまま通用するのだと思う。今年のガーネットSは近年でも最も速いハイペースで不 良馬場と言うことからも決して脚抜きの良い馬場ではなかったことから高く評価する。 一方で超高速馬場となったラップが最後まで緩まず超ハイペースとなった霜月Sをもう一度振り 返りたい。1600mの武蔵野Sでのハイペースからの好時計も高く評価したい。とにかく混戦。 ◎リミットレスビット ほぼ連闘で臨んだガーネットSはテンの3Fが32秒7と非常に速くなり、テンの2F〜3Fで10台の ラップが出たときはさすがについて行けなかったが、先頭集団がバテはじめた4F〜5Fでジリジリ と差を詰め、4コーナーで大外に進路を取ると今までのラップからは驚異的な末脚を繰り出して前 を行くニシノコンサフォスを捕らえた。坂を上がったところで脚色が一杯になりスリーアベニューに 差されたが、コレは59キロの斤量と5キロのハンデ差によるものでむしろこの逆境を跳ね返した のが強い。8歳という年齢はあるがスピードもパワーも底力も抜きん出ているものがあり、コレだ けの走りが出来るなら全く年齢は関係ない。 ○ボードスウィーパー ▲トウショウギア △ヒカルウイッシュ 霜月Sをもう一度振り返りたい。前半4F46秒5と東京ダート1400mでは全く緩まない流れが続 き、6Fでは1分10秒台と今年のガーネットSに並ぶ猛ラップ。この6Fを過ぎたところで先行勢の 脚色が一杯になって前が止まり、ボードスウィーパーとタイキエニグマ、オフィサーが鋭く伸びて いる。単純に言えばペースが速すぎたとしか言いようが無いがハナを切ったスリージェムは3着 に踏ん張っているし、トウショウギアは昨年の勝利時にはこれ以上のペースで粘りこんでいる。 ヒカルウイッシュもスリージェムを追う感じで直線でトウショウギアと先頭を争っている。ボードスウ ィーパーは元々4歳の頃からダート1200mで1分11秒台の時計を何度も出していて、いつ重賞 で通用してもおかしくない素質の片鱗は見せていたし、今回は流れが向いたと言える。この3頭 にいえることは流れ一つというところで、良馬場で何か変わると思われるので抑えたい。 ×シーキングザベスト ギャラクシーSでボードスウィーパーの猛追を凌いで1着。武蔵野Sでも5F59秒台のハイペース にもかかわらず前を行くサンライズキングを早めに捕らえてフサイチリシャールとの競り合いを制 し、差してきたサンライズバッカス、ヒカルウイッシュらをギリギリ押さえ込んでいる。このときの6F のラップも1分10秒6と今年のガーネットSに及ぶハイラップで、そこからの2Fを12秒台のラップ を維持して勝利。これ以上のペースになると差されていたかも知れない。しかし今回は0.3秒差 4着のヒカルウイッシュよりも背負わされ、ボードスウィーパー、トウショウギアが台頭してきており 人気ほど心強いとはいえない。 注マルカフレンチ ガーネットSと同じ条件のジャニュアリーSで準オープンにもかかわらず良馬場でテンの3F33秒 2と猛烈に速くなり、そこから中団から3〜4コーナーで捲るように上がって追い込んできたビッグ ホワイトとトシザへネシーをギリギリで凌いだ。時計やラップとしてはガーネットSに一枚劣るがダ ートコースが時計が掛かっていた時期で、一昨年の京葉SでJBCスプリントとJBCマイルを制し たブルーコンコルドと僅差の競馬をしていたケージーアジュデを競り負かしていることから実力は 評価できる。1200mでしか実績が無いことや東京で勝ちが無いことの不利はあるが、地力では 劣らないし鞍上のペリエが怖い。 |
レースインプレッション |
前半4F45秒9、5F57秒9とトウショウギアのグイグイ引っ張る流れは良馬場と考えればガーネ ットSに匹敵する息の入らない流れ。展開は読めていたとは言えビッググラス、ニホンピロサート の2頭を切ったのはどう考えても舐めていた。オッズと評価を見抜く目を身に付ける術は何処に。 ◎リミットレスビット4着 スタートが芝ではなく、長い下り坂が無いことを考えれば、このペースはまさにガーネットSと同じ で、この馬にとっては目標のシーキングザベストを前に置きつつ競馬が出来て、展開としては絶 好であったと思う。流れに乗って仕掛けを我慢しつつ、4コーナーでスパート。直線でジリジリと差 を詰めていき、シーキングザベストに並びかけると言うところで内からビッググラスに割って入ら れ、そのときから急激に脚色が一杯になって伸びが止まってしまい、ビッググラスどころかシーキ ングザベストを差せなかった。流れについていくことに苦労しなかったし、勝ってもおかしくない手 応えでありながら破れたのは、斤量差は小さくても相手が強かったか。全力は出せたと思う。 ○ボードスウィーパー6着 予定通り中団後方。3コーナーまでほとんど追うことなく進み、3〜4コーナーで追い出されると手 応え抜群で大外から差しに入るが、直線に入ってからの伸びがジリジリでゴール前になると行き 脚が一杯に。大外からニホンピロサートが差して行ったことを考えると時計が掛かるともろいのか もしれない。 ▲トウショウギア7着 自分のペースで走った。スタートで2〜3番手だったが、テンで徹底的に自分の競馬を主張して ハナへ。2番手のオフィサーが行くのを止めたところで自分の競馬はできたと言える。ただでさえ ハイペースで引き離す逃げをして、先頭を維持した6F目のラップは1分10秒6。1200mの競馬 をしていたといっても過言ではなく、展開が合わなかったと考えるのが妥当か。 △ヒカルウイッシュ5着 トウショウギアが逃げを打って、アルドラゴンとマルカフレンチの外枠2頭がついて行き、オフィサ ーは下げて後方でリミットレスビットらの後方集団が出来上がっていたので最内がポッカリ空い て、最高の経済コースを取ることができた。運良くアルドラゴンとマルカフレンチが下がってきたと きに自分の進路だけは開いていたのも幸運。いざ差さんというときにトウショウギアが目の前に 下がってきたので後藤騎手が手綱を引っ張って外に出し、更に右のオフィサーにもぶつかってあ わや事故かという事態になり、馬も忌避して口を割ってしまい大幅なロスになってしまう。コレが 命取りであったことは言うまでも無く、ヒカルウイッシュの鞍上後藤浩輝に対してトウショウギアの 鞍上吉田豊(苦笑)何とかならんのかこの2人は。 ×シーキングザベスト2着 6F通過時点で既にトウショウギアを射程に収めていたのだから、この馬の6Fラップは1分11秒 フラットと考えてよく、差しに行ったリミットレスビットが先に一杯になってしまうほどなのだから、よ くぞココまで粘ったと言うのが素直な評価。武蔵野Sで驚異的な粘りを見せて後続を封じただけ のことはある立派な内容。この馬に×印は見くびっていた。 注マルカフレンチ11着 ただでさえ距離が課題なだけに、このペースで先行していくのは少し無謀だったかもしれない。 ペリエ騎手の判断ミスとしか言いようが無い敗退。もう少し差しに徹して欲しかった。 |
共同通信杯 |
◎フサイチホウオー ○フライングアップル ▲インパーフェクト △ダイレクトキャッチ ×フリオーソ 注マイネルブリアー |
フサイチホウオーを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
親子制覇の期待が掛かるフサイチホウオーが中心。東京スポーツ賞2歳Sでゆったり流れた前 半5F1分2秒を先行して、外のフライングアップルに差されてからの驚異的な差し返しの再現を 期待。あれだけ道中楽に流れて直線で差し返し+抜け出しをするような馬なら持ち時計を大幅に 縮める可能性がある。 ディープインパクトの弟ニュービギニングは今回は疑いたい。前走のホープフルSの持ちラップは 推定で前半5F60秒6、後半5F60秒5と能力を出し切ってこそ居ないものの、直線の坂を上が って前のサンツェッペリンの脚が一杯になったところを差したと言う内容で、他力本願な印象が否 めない。フサイチホウオーがレースの中心を握ることから前走のようなオーバーペースになると はとても思えず、先行集団の息が残ることを考えると食い込む隙は期待薄と考える。 ◎フサイチホウオー とても負けるとは思えない。ラジオたんぱ杯2歳Sの阪神2000mは前残りの馬場で、前半1分1 秒4と緩んだ流れを3コーナーから捲りかけて全体の上がり3Fが35秒2のなかで1頭34秒3の ずば抜けた末脚を繰り出して差し切った内容が圧巻。東京スポーツ賞2歳Sでも緩い流れを先行 して外からフライングアップルが満を持して差して来たときに鋭く反応して強烈な二の脚を繰り出 して差し返して半馬身差勝ち。これほどの芸当をする馬が展開云々で簡単に崩れるとは考えにく く、今回は手が付けられない存在になると思われるので絶対の本命。 ○フライングアップル 東京スポーツ賞2歳Sで緩い流れから急激にペースが上がった3〜4コーナーで大外からフサイ チホウオーを捕らえに行ったときの決め手を評価。3〜4コーナーの全体ラップは11秒7で大外 から捲っていった内容を考えれば11秒2〜3前後の脚を繰り出しており、そこからフサイチホウ オーとの長い競り合いで11秒前半のラップを連発してゴールという素晴らしい内容。朝日杯2歳 Sでも時計が掛かっていた馬場で前半5F58秒9のハイペースから11秒1という激流の3〜4コ ーナーでも順位を上げていき、最後まで前を詰めていた。この馬も末脚が直線で止まるとは実力 上考えにくく、簡単に崩れるとは思えない。 ▲インパーフェクト 大敗してしまったホープフルSではハイペースなマイルの競馬に近いラップを刻んでおり、むしろ コスモス賞や京都2歳Sの方を評価したい。全く道中緩まなかったコスモス賞では向こう正面で 一杯になったウィンレターを抜いて、ペースを落とすことなく果敢に3〜4コーナーを通過して、残 り100mまで一杯にならずに粘っている。ラストの1Fのみ12秒7と上がりが劣ったが、それまで は全てのラップが12秒前半で収まっており、内容は優秀。スタミナ一杯の競馬に持ち込むと強い タイプと考えられ、すんなり3〜4番手で折り合うようならフサイチホウオーに食らい付いて行ける かも知れない。スローペースから最後方で大外を捲った京都2歳Sのように急激にペースが速く なる競馬は向かないので父のような競馬をして欲しい。 △ダイレクトキャッチ 京成杯で前半5F1分2秒3のスローの中、3〜4コーナーを大外から捲るように伸び、直線で2番 手争いの中際どく迫った。京成杯の内容は完全にサンツェッペリンに展開が向いており、その中 でココまで鋭く迫れれば評価は出来る。ただフサイチホウオーやフライングアップルとはさすがに 差を感じるのである程度道中でうまくいかないと苦しいと思われる。ホープフルSでややチグハグ な競馬をしてしまって力を出し損ねたことからも、ココで実力を見せて欲しい。 ×フリオーソ ダートコースで砂を掻き込むような走りではなく、前肢を伸ばして叩き付ける様な走り方をしてい たことから、それなりに芝の適正はあると考える。とにかく未知数でアテにならないと言うのが本 音ではあるが、もし勝負どころでフサイチホウオーを被せに行けるような脚を持っていれば十分 狙える。期待と心配が同居。 注マイネルブリアー 百日草特別の競馬から、数段の成長があれば絡むことは出来ると考える。百日草特別の内容 は前半5F60秒台とまずまずの中間ペースで、アサクサキングスとサンツェッペリンは完全に流 れに乗って力を出し切っている。この馬の場合は出遅れて道中で置き去りにされながらの3着で 、直線で最後まで食らい付いていっての3着なら大いに評価できるが格下感は否めない。時計 の内容としてはニュービギニングと並ぶような内容から、全力を出し切る競馬が出来てどうかとい う感じ。 |
レースインプレッション |
東京スポーツ賞2歳Sと全く変わらない、競りかけられてから二の脚を使って差し返す圧巻の競 馬でフサイチホウオーが無傷の4連勝。フライングアップルと同じく本当に強かった。 ニュービギニングは予想通り、前の馬に息が残って末脚が発揮できる状態にあれば、あの程度 で仕方ないであろう。直線で内から仕掛けた際に一瞬伸びかけたが、フライングアップルにも及 ばなかった。 スーパー競馬では特集を組み、成績もオッズも上のフサイチホウオーがニュービギニングの破る べき強敵のように悪役として扱われ、何処までも贔屓されていたがフサイチホウオーの走ったあ とは夢幻と散った。それでもなお2着のダイレクトキャッチ、3着フライングアップルを差し置いてニ ュービギニング中心のカメラの映像を出してニュービギニング専用の回顧をするなど、このひねく れっぷりは何なのか。優勝劣敗の公正競馬が示されておらず、改めてスーパー競馬には抗議。 ◎フサイチホウオー1着 呆れるくらい強かった。着差は小さいが勝ち方としては圧勝。前半5F60秒5と平均ペースで流 れて、直線でステッキを入れることなくフライングアップルに迫り、ステッキ一発で外にヨレつつも 鋭く反応してフライングアップルを一瞬で差して先頭に立ち、さらに満を持して外からの差し切りを 図ったダイレクトキャッチを驚異的な二の脚で封じ込めた。フライングアップルを差すまでは並み の一流馬に過ぎないが、そこで末脚が伸び切って一杯になってしまうのが普通の競馬であり、 並みの一流馬ならダイレクトキャッチに差されていたであろう。ダイレクトキャッチの末脚が伸び 切ってもなお先頭を譲らない内容は驚異的で、大跳びで息の長い末脚やステッキでヨレる癖な ど父ジャングルポケットを髣髴とさせる強さ。今回は恐れ入った。 ○フライングアップル3着 道中少し積極的に行きツカサラッキーとノワールシチーのすぐ外につけて、徹底的にコース取り の無駄を無くす競馬に徹した。東京スポーツ賞2歳Sはフサイチホウオーを破っていて良い内容 であったために、フサイチホウオーを破るために徹底的に自分の競馬の無駄を無くすことに主眼 を置いた感じ。ペースはフサイチホウオーが握ったため平均ペースで流れ、息は十分に残ってい る状態で早めに先頭に立ち待ち構えていたが、ステッキでヨレた状態のフサイチホウオーに楽々 交わされてしまう。こちらも全く屈せずに最後まで競り合いを続けるがフサイチホウオーを差し返 すまでには至らず、更に外のダイレクトキャッチにも差されてしまった。力差は僅かだが、僅かな がら及ばない。 ▲インパーフェクト5着 思っていたよりも後ろにつけた感じ。3〜4コーナーに入る手前から押して押して前に取り付けに 行ったがフライングアップルには息が残っていたし、フサイチホウオーとは末脚の違いを見せつけ られたりで、直線でマイネルブリアーが壁になる不利こそあったものの上位3頭には歯が立たな かったと言っても仕方が無い内容。今回は言い訳できないので更なる成長が欲しい。 △ダイレクトキャッチ2着 道中はフサイチホウオーを外目から徹底的にマークし、3〜4コーナーでフサイチホウオーが外に 持ち出して進路を取ると、更に外から上がって行き直線で勝負をかけた。フサイチホウオーがス テッキで伸びるのを食らい付くようにあがっていき、直線半ばで11秒2のラップが刻まれたときに 鋭く伸びていることから11秒フラットか10秒台に近い脚を使っており、一気にフサイチホウオー に迫った。このときには差したか、と思わせる場面があったがフサイチホウオーの二の脚の前に は歯が立たなかった。フライングアップルと同じく、コレだけ全力を出し切って差し返されたのだか ら、差は僅かでも僅かに及ばない。 ×フリオーソ7着 果敢に前に行ったものの、勝負どころとなった3〜4コーナーで全体の流れが速くなると付いて行 けず、直線では一杯になってこそいなかったが切れ負けてしまう。全体の流れが一気に速くなっ た3〜4コーナーで先頭に立って抵抗したノワールシチーの方が内容が良く、不甲斐ない結果。 注マイネルブリアー8着 いくらか前目で競馬したものの、フサイチホウオーらに全く及ばず。現段階の内容としてはラップ の前半後半が前半寄りに拮抗していることからも、この馬なりの力は出し切っている。コレで勝て ないのだから実力が足りないとしか言いようが無い。 |
きさらぎ賞 |
◎ナムラマース ○アサクサキングス ▲オーシャンクルーズ △サムライタイガース ×オーシャンエイプス 注アドマイヤヘッド |
ナムラマースを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
メンバーの重賞組が平均ペースからの力勝負でしのぎを削る勝負をしてきた一方で、条件組は スローペースを逃げ切ったり先行抜け出ししてきた馬が目立つ。現時点では実績馬と新興馬との 力量差が有りすぎる。重賞組から買うのが賢明であろう。 展開握るのはナムラマース、アサクサキングス。この2頭が力で抜けているのはどの陣営も知っ ているから、この馬に警戒してマイペースな競馬は出来ない。ナムラマースもアサクサキングス も引っかかりたくないから道中はソコソコ動くのが予想されて、坂の下りから動き出すのはみんな 分かってる。マイペースで行ったら置いて行かれるのは他の馬は分かっているから付いていく、 コレが鞍上心理である。 坂の上がりまでが多少落ち着いても1000m地点1分2秒は切る。これ以上は遅くならない。 オーシャンエイプスは前走より早く仕掛けてナムラマース、アサクサキングスに付いていって直線 突入しないと苦しく、少なくとも新馬戦のような楽な競馬にはならない。勝てば相当な器である。 オーシャンエイプスが過剰に人気しているので、オッズが狂って良い馬が入ってくれば高配当。 ◎ナムラマース 札幌1800mで全9Fが12秒5以下の息を入れる間がない苦しい流れに乗って、3コーナーで仕 掛け、インパーフェクトを楽々抜き去って完勝したコスモス賞、芝が荒れて時計が遅くなっていた 札幌2歳Sでも緩まない流れからの力勝負で息の残っていたイクスキューズ、フサイチオフトラ、 アドマイヤヘッドを持ち前の実力で外から豪快に差し切った脚を素直に評価したい。コレだけの 走りが出来るなら、フサイチホウオーが相手で無い限り、そう簡単に負けるような器ではない。 ラジオNIKKEI杯2歳Sの3着は直線でヴィクトリーが完全に前をふさいでいて仕掛けられなかっ たためで、前が開いたら一気に詰め寄っていたように実力ならヴィクトリー以上でフサイチホウオ ーとも互角に渡り合える実力は持っている。これほどの逸材なら簡単には負けない。 ○アサクサキングス この馬の強さは京成杯の◎サンツェッペリンの項のとおり、百日草特別の競馬を評価したい。 『前半5F60秒台と平均ペース。3〜4コーナー中間からアサクサキングスが先頭を伺いだし、直 線で大きく引き離す』サンツェッペリンの項からの転載ではあるが、この評価に尽きるであろう。 8馬身引き離されたマイネルブリアーが共同通信杯であの結果なら、この馬の実力は評価しても 良いと思う。ラジオNIKKEI杯2歳Sでも5着と振るわなかったのはヴィクトリーに進路を塞がれて いたナムラマースが外に出したのと、フサイチホウオーが外から被せて来たときにサンドイッチの ように進路が無くなって下げたためで、伸び切れば通用する内容である。力で引けは取らない。 ▲オーシャンクルーズ 前半5F65秒台のスローで流れた2戦目の未勝利戦で京都内回り2000mで上がり3F33秒7 とメンバーでもずば抜けた上がりを繰り出した。溜めれば切れる脚を持っていることや、前走の 未勝利戦できさらぎ賞の流れに相応しい前半5F61秒台からの坂の下りでの加速、直線での大 外強襲、最後まで後続の追い上げを許さずに影を踏ませなかった走りは立派で力量は評価出 来る。ただし、この面子で勝つにはもうひと伸び必要で、欲を言えば時計を1秒詰めて欲しい。 もうあと一歩伸びるところが見せられれば通用する逸材なので、成長に期待したい。 △サムライタイガース 未勝利戦で京都内回り2000mを前半5F65秒台のスローに持ち込んで、楽々逃げ切った。唯 一大外から詰めてきたのは未勝利戦で例年のきさらぎ賞に近い流れを制したオーシャンクルー ズで、オーシャンクルーズ以下は4馬身近くちぎっている。未勝利戦とは言え、なかなかのパフォ ーマンスなだけに抑える必要はある。 ×オーシャンエイプス 1倍台オッズは過剰評価しすぎ。新馬戦は京都外回りの坂の頂上の前半5Fが62秒8と緩く、坂 の下りで速くなるかといえばそうでもなく緩いまま。4コーナーが見えてきた残り3Fから全体の流 れが急に速くなって11秒台のラップがココで初めて出る。しかし直線でオーシャンエイプスが先 頭を捉えて抜け出しに掛かると後続は全く脚が伸びず、後続馬の最後の1Fラップは13秒も掛か っている。何が言いたいのかというと、負かした相手がどうしようもなく弱いのだ。この相手で8馬 身ちぎっても決して威張れる内容ではない。ステッキも入れずに勝っているのだから、この内容 を鵜呑みにして買えないと言うのは無理があるが、ナムラマースとアサクサキングスに即通用す るとは思えない。メンバーが少ないのでヒモには入れるがあくまでヒモまで。 注アドマイヤヘッド 朝日杯FSの競馬は本来の力を発揮できなかったとして参考外とする。札幌2歳Sでのナムラマ ースに大外から差されたあとにもう一度伸びてイクスキューズを差した脚をもう一度評価したうえ で信用したい。札幌2歳Sは前半が淀みなかったとは言え決して苦しい流れではなく、3コーナー からのスピード持続力の我慢比べという内容で、内から伸びたコーナーワークという点からもナ ムラマースと同じ評価には出来ないが、フサイチオフトラ以下がちぎられているので一定の評価 は出来る。朝日杯から時間は開いているのでどの程度状態が戻っているか、コレに尽きる。 |
レースインプレッション |
先週に続いての連勝。フサイチホウオーに勝負できるのは現状ではナムラマースとアサクサキ ングス、ドリームジャーニーくらいか。あとは半馬身までは詰められても差せる気がしない。 レースは前半5Fが1分1秒7と比較的緩んで1分48秒8。アサクサキングスが一方的にマイペー スを作ること自体がおかしいことで、本来ならアレだけの有力馬なら付いていって速い流れにな るのが普通である。コレは如何に周囲がオーシャンエイプスを意識した結果であって、結果的に オーシャンエイプスの前評判に騙されてアサクサキングスの大量リードした状態でヨーイドンの競 馬をしたようなものである。イングランディーレの天皇賞のようなものであろう。オーシャンエイプ スは新馬戦に酷似した内容で、これで競り合いに負けて完敗したのだからこの程度の実力であ ったのだろう。 オーシャンエイプス鞍上の武豊は自身のサイトやスーパー競馬の特集で『クラシックをこの馬で』 『大物だね』『間違いない』の発言したが・・・・。第二のディープインパクトが欲しいのだろうか。 しかし重賞勝ち馬、ラジオNIKKEI杯2歳S上位馬を差し置いて特集を組んで絶賛したスーパー 競馬という番組は本当に中身が薄い番組になったと思う。ディープ厨に成り下がった。 ◎ナムラマース2着 思ったよりも後ろにつけた感じ。鞍上のペリエ騎手がオーシャンエイプスを意識したのかオーシャ ンエイプスを徹底マーク。結果的にアサクサキングスが楽に逃げる流れとなり、最後の最後でア サクサキングスを捕らえ損ねる惜しい結果になった。中間緩んでも3コーナー下り坂で動こうとせ ず、オーシャンエイプスを先に行かせて4コーナーで一気に追い出した。このときの脚は半端では なく、直線に入るときには先に行かせたオーシャンエイプスをあっという間に捕らえて競り合いを 制してサムライタイガースをギリギリで捕らえた。もっと仕掛けが早くても良かったというのが本音 で、札幌2歳Sでもコスモス賞でも3コーナーで動いていたことから脚を余したといっても良いであ ろう。それだけオーシャンエイプスを意識した結果であり、今回はマークする相手を間違えたとい っても良い。今回の上がりの脚は考慮に入れて、次走に活かしたい。 ○アサクサキングス1着 ハナを切って坂になる3F目までに引き離す競馬をしたものの、後続がオーシャンエイプスを意識 しているのか全く付いて行こうとしなかった。5Fで61秒7とマイペースであっても誰も付いて来な いのだから鞍上の武幸四郎騎手にしてみては『しめしめ』の内容であろう。坂の下りでも後続が 詰めてこなかったことからまだ息を入れ、後続が動き出すであろう残り3F棒の前から仕掛けて後 続馬を一気に引き離す。一気に引き離してから後続馬が差を詰めてきたが十分にスタミナを温 存していたので詰め寄られても加速がついて更に引き離す。サムライタイガースでもついていく のが一杯一杯で、オーシャンエイプスも全く歯が立たず、ナムラマースも詰めてきたが詰め寄る までは及ばなかった。完全に展開が向いたがナムラマースをも抑えたのは紛れも無く実力で、鞍 上の好判断も光った。 ▲オーシャンクルーズ5着 溜めれば切れることを信じたのか、オーシャンエイプスを前につけて徹底マーク。ナムラマースは オーシャンエイプスが仕掛けるのを待っていたことから、3コーナー下り坂で一気に捕らえていこ うと大外をぶん回して捲りに掛かったが、オーシャンエイプスが仕掛けてゴーサインが掛かったよ うに仕掛けられたナムラマースの豪脚に逆に内から出し抜かれる結果となり、外を回ったのがそ のままコースロスになってしまう結果となり、オーシャンエイプスを捕らえるに至らず離された5着 に破れた。この馬もまたオーシャンエイプスを意識して抑えてしまったのが失敗で、上がりの脚は 未勝利戦とほとんど同じであった分、前半スローで流した分がそのまま時計に出た。もっとスタミ ナ一杯の競馬をすればもう少し時計は詰まったかもしれないが、期待していた時計1秒詰めはな らず成長が欲しい。 △サムライタイガース3着 緩んだ流れでアサクサキングスの離れた2番手を進んだが、4コーナーでオーシャンエイプスに 並ばれる。向こうが一瞬抜け出して突き抜けるかと思ったがステッキが入ってから再び脚を伸ば し、オーシャンエイプスを競り落としてアサクサキングスに食らい付いて行く。最後の最後までナ ムラマースに抵抗して際どい2着争いに持ち込んだのは持ち前のスピードであり、全ての馬の息 が残るスローな流れなのだから他力本願な要因ではないであろう。 ×オーシャンエイプス4着 やはり過剰人気であった。4コーナーで内のサムライタイガースを捕らえて抜け出しに掛かるも差 し脚はアサクサキングスを捕らえるほどの手応えは無く、手応えが足りないと感じた武豊騎手が ステッキを入れるも一度は捕らえたサムライタイガースに差し返され、一方外からナムラマースに 差されると、脚色が一杯になりズルズル後退していった。要は新馬戦は相手がどうしようもなく弱 かったのである。そして追ってもさして伸びるワケでもなかったのである。流れが前半5F61秒7 と自身の新馬戦に限りなく近い流れでこの結果なのだから言い訳は利かないであろう。 結果的にはこんな実力の馬にマークが集中していたということは実力を周囲が見誤っていたわ けで、見誤ったまま大物と評価した騎手がいて、1勝馬にもかかわらず実績馬を差し置いて特集 を組んだ競馬番組があったのである。騙されたのだ。スーパー競馬は2週連続で恥を晒した。 注アドマイヤヘッド6着 前半5F61秒7のスローな流れでサムライタイガースのすぐそばにつけていたが、3コーナー下り 坂でオーシャンクルーズが動いて、オーシャンエイプスに続いてナムラマースが仕掛ける流れの 代わりどころで完全に仕掛け遅れ、仕掛けた後も目が覚めるような末脚の伸びは無かった。最 内を突いたにもかかわらず、大外をぶん回したオーシャンクルーズにも及ばず不甲斐無い結果と なった。まだ本調子ではないのか、実力なのか、もう一度信じてはみるが期待は薄い。 |
フェブラリーS |
◎メイショウトウコン ○ビッググラス ▲サンライズバッカス △シーキングザダイヤ ×シーキングザベスト 注ブルーコンコルド |
メイショウトウコンを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
不良馬場でのレースが見込まれるフェブラリーS、前評判では先行有利と評されているが先行馬 の多くが戦前から高い評価を受けている実力馬で、一昨年のメイショウボーラーが制した際も2 着は川崎記念2着のシーキングザダイヤ、3着は平安S勝ちのヒシアトラス、4着、5着は昨年の ジャパンカップダート1着、2着のタイムパラドックスとアドマイヤドン、後者は大出遅れであった。 何が言いたいのかというと、不良馬場になると脚元がズボる泥田のようなダートになるのでまず パワーが居る。末脚が伸び切ってから脚色一杯になるまでが早いので実力のある差し馬しか伸 びて来ない。結果的に実績を挙げている実力馬が強いレースになるのだと思う。 アジュディミツオー、メイショウバトラー、オレハマッテルゼと前を取りたい馬は多く、コレに番手で ついて行きたい馬が多いことからハイペースが見込まれ、差し馬の仕掛けも早いことから消耗戦 が考えられる。実力がある馬であれば十分に追い込み馬の台頭はあると考えて良い。 年齢の観点から若い上がり馬を中心にしたが、重賞勝ちと実績も十分。まず引けは取らない。 ◎メイショウトウコン 平安Sはスタートでつまづいて出遅れ。展開としては2コーナーでタイキエニグマがかなり強引に 前につけて来たために、逃げたエイシンラージヒルが息を入れ損ねてバックストレッチからどんど んペースが上がっていく苦しいレースになった。ただし、苦しいのは逃げ馬で番手に付けた馬に してみれば絶妙な流れになっており3着のシャーベットトーンは2F〜3Fで少し乱れた以外は波 がないラップで3着に入っている。京都ダート1800mではこういう流れになると差し馬は手が付 けられない傾向が強いが、この壁を破って差し切った内容は強い。3コーナーから差し馬がどっと 殺到して11秒台のラップになったときも楽な手応えで上がって行き、直線で末脚を爆発させて一 気に差し切った。平安Sでこの芸当が出来たのは大きく、ウイングアローも取りこぼしていた。 重馬場になった花園Sで京都ダート1800mで1分49秒台の持ち時計を持っていることからスピ ード面も大丈夫で、展開と斤量増以外は死角に成るものが無い。後は相手関係だけと見る。 ○ビッググラス 前半4F45秒9とトウショウギアが引き離して逃げたことを差し引いても苦しい流れであり、3〜4 コーナーをシーキングザベストをマークしていったリミットレスビットの内目後方から上がっていっ た。このときの手応えは意外なほど楽な手応えで、この苦しい流れでも余裕があるほどの実力を 示している。それは末脚にも現れていて、シーキングザベストに詰め寄ったリミットレスビットが脚 色一杯になるのを尻目に差して、同じく末脚が伸び切ったシーキングザベストを並ぶ間も無く交 わした。ラップ的にも末脚が伸びきっていたであろうシーキングザベストを差し切った内容は差し 馬として高く評価できる内容で、今回のような消耗戦では脅威となりそう。あとは斤量増と鞍上。 ▲サンライズバッカス 平安Sでメイショウトウコンより先に仕掛けて先団を捕らえたにもかかわらず差されてしまったあ たり、決め手でメイショウトウコンに見劣るという評価は否めない。しかし一昨年では今年の根岸 Sよりも速い前半5F57秒台のラップを刻んだ超ハイペースの武蔵野Sを1着、前半5F59秒を切 るくらいのハイペースでシーキングザベストに迫る2着と、とにかく消耗戦に強く、時計の出るスピ ード馬場が得意。GTを掲示板で取りこぼしているのは全て差し損ねで小回りで取りこぼしてい たウイングアローのような印象が強い。不良馬場がどう出るかは分からないが、少なくとも消耗 戦が予想されるのは間違いなく、平安Sでキッチリと前を捕らえたあたり成長が伺えることから厳 しいレースになることは承知で▲を打ちたい。 △シーキングザダイヤ とにかくハイペースに強く、どんなに前が苦しくても確実に直線で上がって来る堅実さが強み。タ イムパラドックスとデットヒートを演じた川崎記念の印象が強く、タイムパラドックスから鋭い決め 手を引いたような感じの馬である。過去2年のフェブラリーS、ジャパンカップダートで共通して言 えることは、伸びてくるのは3〜4コーナーで直線半ばで末脚が伸び切って、それ以上が伸びな いので今回も消耗戦で抜け出す可能性は高くても決め手で劣る分不利。状態がどの程度戻って いるかは分からないが東京大賞典が少し頼りなかっただけに気になる。 ×シーキングザベスト 根岸Sでトウショウギアに行かせて離れた4番手。この馬の前半5Fのラップはおよそ58秒8で、 このラップで流れてゴール前で末脚が伸び切っていたことから、これ以上流れが速くなると苦し いと考えた方が良い。今回はメイショウバトラーとアジュディミツオーがハナを主張することが考え られ、消耗戦になるとどうしても最後が甘くなることが予想される分不利。ビッググラスと比べると 同じ斤量で臨めるのは良いが、根岸S以上の上積みは苦しく地力で何処まで粘りこめるかに掛 かっている。 注ブルーコンコルド どれだけ統一GTを制していても、中央競馬では1400mまでの馬なのでアテにはできない。1 400mまでの馬で馬券に絡んだのはアドマイヤドン徹底マークのスローに流れた04年のスタ ーリングローズのみで、メイショウボーラーもノボトゥルーもマイル以上の実績を持っている。 東京ダート1600mはとにかく熾烈で先行馬も粘れば差し馬も伸びてきて、最後の1Fまで末脚 が伸びきれる馬でないと苦しく、誤魔化しが利かない。年齢的にもウイングアローが吹っ飛んだ 7歳と高齢の限界でタイムパラドックスも7歳以降は統一GTでないと通用しなかった。どんなに 上向いていていても実績が統一GTに集中しているようでは残念ながらこの評価まで。 |
レースインプレッション |
やられた・・・。昨年に本命にして全く理由が見出せないほどの不可解な大敗を最後まで恐れて しまった。自信満々でメイショウトウコンを推しただけに返す言葉も見当たらない。 前半は予想通り、メイショウバトラーとダイワバンディット、オレハマッテルゼが前を争い、先行勢 が全く引かずに先行したため前半5Fは58秒9とハイペース。この展開は予想通り。しかしメイシ ョウトウコンがアレほど苦しい競馬を強いられることが全く予見できなかった。2週連続的中で負 けを恐れて昨年の失敗を危惧しすぎていたのかもしれない。 ◎メイショウトウコン11着 スタートが遅いのはいつものことで、平安Sもつまづいて大出遅れのスタートであったが今回は 事情が違った。ブルーコンコルドをマークする感じでレースを進めたが、内はサカラート、外はフィ ールドルージュ、後ろはタガノサイクロンのガチガチのマークを受け、道中全く動くことが出来なか った。武幸四郎騎手3コーナーまでに何とか外に出そうと試みたが外のフィールドルージュが全く 外に出ず、ブルーコンコルドも前へ行かず、進路が作れないまま4コーナーに突入して窮屈なシ ーンで一瞬ひるんだあとは末脚が不発。全く自分の競馬が出来なかった。 ○ビッググラス3着 テンで飛ばしたシーキングザベストが折り合いをつけて下げ、リミットレスビットが折り合った2Fの ハロン棒のあたりでベストポジションと意識したのか2頭の外にピッタリとくっつける。結果的には コレが最適のポジションだったと考えて良い。4コーナーの手応えは実に楽で、先に行って末脚 が一杯になったリミットレスビットとシーキングザベストを一気に交わして抜け出し根岸Sと全く同 じ競馬をすることができた。根岸Sがフロックではないことを証明したが、相手が強すぎた。 ▲サンライズバッカス1着 大失敗。甘く見ていたというよりも昨年の全く不可解な大敗を恐れて本命に出来なかった。 スタートしてから最後まで、外がガラガラでいつでも外に出せる大勢であったことや、ほとんど泥 を被らず運べたのが良かったのかもしれないが、3〜4コーナーから直線にかけての脚がダート では考えられないほどの驚異的な脚を繰り出して外から先行勢を一気に捕らえ、抜け出した。 この4コーナーから直線のラップは11秒台のラップが連続する一番の勝負どころで、コレを外か ら一気に捲って抜け出した内容は破格の強さといって良い。これほど強い競馬をするとは思わ なかった。 △シーキングザダイヤ9着 テンは追って行かせたが、ダイワバンディットとメイショウバトラーが前を争い始めると追うのを止 めてシーキングザベストと共に中団に。そこまでは良かったが、3コーナーでシーキングザベスト とリミットレスビット、その外からビッググラスが動き出すと徐々に遅れ始め、直線では置いて行 かれてしまった。リミットレスビットとシーキングザベストは脚色が一杯になり後退したためほとん ど並ぶ形でゴールしたが、ビッググラスとは1馬身余の差をつけられ少し力量の衰えを感じる結 果となった。 ×シーキングザベスト6着 スタートでメイショウバトラーとダイワバンディットが前を争ったのですぐに下げてリミットレスビット とほぼ同じ位置に。3コーナーが近づくまで先行集団が全く譲らずに競馬をしたために前半5Fは 58秒9と速くなり、距離的にギリギリのシーキングザベストにしてみればベストといっても良い流 れになった。直線でメイショウバトラーに鋭く詰め寄ったが坂をあがって残り200mのところで末 脚が一杯となり、外からビッググラス、カフェオリンポスらに差されたところでゴール。もう少し粘っ ても良かったかもしれないが、初めてのGT挑戦としては上出来。 注ブルーコンコルド2着 流れが速くなったのはこの馬にしてみれば嬉しい限りで、3コーナーまで鞍上はほとんど手綱を 動かさずにこなしていけたほどの絶好の流れ。4コーナーでサンライズバッカスがあまりにも良い 手応えで上がって行ったため外に出すタイミングがワンテンポ遅れてしまい、シーキングザダイ ヤとビッググラスの後塵を思い切り受けるシーンもあったが、外に出されると驚異的な伸び脚を見 せて上がって行き、サンライズバッカスをも差し切らんばかりに差を詰めて2着。4コーナーで外に 出すタイミングが遅れたのが最大の失敗で、馬としては力量は全く衰えていない。 |
阪急杯 |
◎プリサイスマシーン ○シンボリグラン ▲スーパーホーネット △スズカフェニックス ×イースター 注キンシャサノキセキ |
プリサイスマシーンを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
阪急杯と同条件で開幕前後の絶好のコンディションで行われる阪神C組を中心にしないわけに はいかない。阪神Cは前半4F45秒1とスプリンターズS並みのハイペースを1F伸ばしたような好 内容なだけに尚更。コレに続くのがメンバー一枚落ちも時計が妙に良い東京新聞杯組が中心と なる。昨年の阪神Cは時計とラップは極限に近い内容なのでコレを破る馬は居ないと思う。 レースとしては京都金杯でアレだけ引っかかったキンシャサノキセキをペリエ騎手が抑えようとす るとは考えにくく、ニシノデュー、タニノマティーニが居ることから速くなることが予想され、最後に 抜け出してくるのが阪神C組、東京新聞杯組と考えられる。能力を出し切れば。 ◎プリサイスマシーン マイルCSだけが唯一のケチの付け所ではあるが、馬場内側がガタガタの馬場で内枠を引いてし まい外に出そうにもダイワメジャー、ステキシンスケクンに弾かれて内に閉じ込められる不利があ ってのもので、次走の阪神Cでは前半4F45秒1のハイペースにも乗って直線で先にオレハマッ テルゼに行かせて仕掛けをワンテンポ遅らせるだけの余裕を見せた内容。結局それが命取りと なって2着に破れたのではあるが、直線で坂をあがったあとに鋭い伸びを見せて粘り続けるマイ ネルスケルツィをあっという間に捕らえただけに脚を余していると思われる。とにかくハイペース には強くハイペースに乗っても終いはキッチリ伸びてくる馬なので斤量以外の心配は無い。 ○シンボリグラン 加速が悪いところと外から被せられるとモロい点を除けば能力は高い。開幕馬場ではこのあたり 分が悪いが阪神Cでも外外から積極的な競馬をして5着。若干切れ負けで脚色一杯になったあ たりもう少し後ろで競馬したほうが良いかもしれないが、モタモタするところがあるだけにこのあた り気になる。このあたり気まぐれなところがあるのでプリサイスマシーンよりも評価は下げたが地 力は全く引けを取らないので評価しないわけには行かない。能力は高いが未知数。 ▲スーパーホーネット デイリー杯2歳S、朝日杯FS、カシオペアSと、ステッキが入ったときに抜群の伸びを見せる脚に 期待。ミヤギロドリゴ、ゴールデンロドリゴに共通して言えるのが切れるが脚が伸び切ると一杯に なるのが早いという点で、脚の使いどころ次第という感じがある。全体の流れが速くなることが予 想されるだけに、直線に入って余力があるかが気になるが、切れは抜群なので成長に期待。 △スズカフェニックス ×イースター 東京新聞杯は前半5F58秒3とソコソコ速い流れから33秒台の末脚比べ。両者ともに直線で抜 け出したあたり大きく成長していることが伺える。こういうレースは逃げ馬以外はスタミナが残っ ていることから末脚比べになりやすく、脚色一杯になった馬から脱落していくので着順を素直に 評価して良い。2頭とも高く評価するべき内容ではあるが、ホッコーソレソレー、エアシェイデイ、グ レイトジャーニーと言ったメンツがイマイチなこともあり、マイルCS直行組だらけの阪神Cからは 評価を下げた。能力は拮抗しつつあることから2頭の食い込みが有っても良い。 注キンシャサノキセキ ほとんどのラップが11秒台で休み無く流れた京都金杯でアレだけ引っかかってしまっただけに、 今回距離が短くなるのは有利。しかしカリカリ上がっていったわりには直線で伸びが止まってし まったあたり能力は過大評価できない。マイルCSでマイネルスケルツィにベッタリくっ付いて競 馬を進めて5着に来たあたり、阪神Cで上位に来てもおかしくない内容で、まともに走ればソコソ コの勝負が出来るところまではいけそう。ペリエ騎手が抑えようとするとは思えないので自ら流 れを作りに行くと考えられることから、その点割引で粘りこめればと言う評価。 |
レースインプレッション |
◎プリサイスマシーン1着 ○シンボリグラン5着 ▲スーパーホーネット7着 △スズカフェニックス3着 ×イースター9着 注キンシャサノキセキ4着 ・・・・風邪ひいてたってワケで・・・・。ごめんね(´・ω・`)ショボーン |
弥生賞 |
◎ドリームジャーニー ○メイショウレガーロ ▲アドマイヤオーラ △サムライタイガース ×モチ 注タスカータソルテ |
ドリームジャーニーを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
クラシックのトライアル本番。こことスプリングSでもう一度ぶつかる。 現在の勢力はフサイチホウオーが圧倒的な強さで後の朝日杯FS勝ち馬ドリームジャーニーを競 り破り、フライングアップルの再戦も破り、きさらぎ賞の1着馬、2着馬に完勝していてフサイチホ ウオーと凌ぎを削った馬を高く評価し、それに続く馬を評価したい。 弥生賞の結果はアドマイヤオーラの実力がどうかに掛かっている。 ◎ドリームジャーニー 東京スポーツ賞2歳Sでフサイチホウオーとの熾烈な競り合いをしたのを高く評価したい。当時の 馬場は内の馬場の荒れが残っていて内外の差はほとんど無かったことを考えるとフサイチホウ オーとの互角な勝負は高く評価できる。朝日杯FSでの差し切りは展開がはまった感じがあるが この馬の1000m通過ラップは1分フラットで2000mの流れでも好位につけて折り合うことがで きる。折り合って脚を溜めることができればフサイチホウオーと競り合ったあの脚が繰り出される 可能性は高い。朝日杯FSの内容も素晴らしく、朝日杯FSの週で上がり3F34秒フラットを繰り出 したのはこの馬だけで、朝日杯FSの次の同条件レース初霜特別では古馬1000万下クラスで 勝ち時計は1分35秒1と、この時点で古馬1000万下よりも早い時計を出すほどのレベルの高 い内容であった。メイショウレガーロをはじめ、初めてぶつかる馬は多いが負けないと思う。 ○メイショウレガーロ 京成杯で2000mの緩い流れを徹底的に抑え、3コーナーで引き離しにかかったサンツェッペリ ンに追いすがる馬群の中で際立って鋭い伸びを見せてあがってきた。直線の急坂で差し馬の行 き脚が鈍ったが、この馬とダイレクトキャッチは坂でも脚色衰えず伸びてきていたのでサンツェッ ペリンに実力は劣らないと考えて良い。ダイレクトキャッチは調子が少し落ちていて共同通信杯 で激変したことを考えると少し足りないが、この馬も距離を意識して仕掛けを遅くしたという点もあ ることから距離の不安が解消されて一杯の競馬をしてくることが考えられるので狙ってみたい。 ▲アドマイヤオーラ シンザン記念をどう評価するかにかかっている。例年よりも時計は遅いが今年の京都開催は総 じて時計が掛かっており、上がり時計は3F33秒3とこの上ない内容ではある。エイシンイッキの 大きく引き離す逃げは前半4F47秒9後半49秒1とオーバーペース気味で2番手につけたエーシ ンビーエルのペースこそが丁度よいと言っても良い。そこから抜け出す決め手を見せたのだから 評価しないわけには行かないが、上位が全体上がりを大きく上回る結果に終わった以上、差し 向きな馬場であったという評価もしなくてはいけない。 ドリームジャーニーらと走った経験も無く、未知数な部分が多いので走ってみないと分からない。 △サムライタイガース きさらぎ賞当時も京都競馬は平均よりも時計がかかっていたが、アサクサキングスに突かず離 れずの2番手追走で、アサクサキングスが引き離しにかかった3〜4コーナー中間の下り坂で早 くも仕掛けてきたオーシャンエイプスに被せられることなくペースアップし、直線で一度抜け出され たのを差し返してもう一度競り合いに持ち込んでオーシャンエイプスを競り落とし、ナムラマースに ギリギリまで食い下がった走りは評価しないわけには行かない。 ×モチ 初芝で時計の掛かる馬場と言うのが巧く噛み合った感もしないでもないが、シンザン記念を見て 分かるとおり差し向きな馬場で差し馬を封じて逃げ切った点は評価できる。どうにも持ち時計が 悪いがディープインパクトが制した年以外とは時計が掛かっていた馬場を加味すればさほど劣っ ているとも言えない。シンザン記念のアドマイヤオーラも同じことであることを考えれば尚更。 注タスカータソルテ 福寿草特別の勝ちをどう評価するかにかかる。この馬が勝った福寿草特別のときも時計は掛か っていたし、時計が掛かった上で後続を引き離す決め手を見せたのは強い。しかしこの馬自身の 上がり時計も36秒2と全体上がりが37秒2で大きく上回っていることは評価できるが全体が弱 いとも評価できる。勝ち時計はほぼ同じ時期の若駒Sのモチと同程度で、それほど劣るとは思え ないことからヒモに加えることにした。 |
レースインプレッション |
前半5F59秒8、後半5F60秒7と全体としては有力馬は力を出し切っている。コスモバルクの勝 利した年と同じ時計でレベルは高いと言われているが、コスモバルクが2番手抜け出しで押し切 って2着に粘ったメイショウボーラーが突っ込んできた内容と比べてどうか。 2着のココナッツパンチの脚はこの流れで繰り出せれば合格点。アドマイヤオーラとはもう一度走 れば分からない。 ◎ドリームジャーニー3着 アドマイヤオーラをマークする形で好スタートから抑える状態であったが、サムライタイガースが 強引に先頭を奪って全体の流れが動いたときに合わせるように仕掛けてアドマイヤオーラをピッ タリ追走。3〜4コーナーの手応えも十分であったが、外からやってきたココナッツパンチが併せ てきたことによって外に出せなくなり、前に抜け出したアドマイヤオーラがココナッツパンチに2度 ぶつけて左へフラフラ右へフラフラしたおかげで全く仕掛けられず、脚を余す形で雪崩れ込んで 3着。正直なところ納得が行かない負け方ではあるが、アドマイヤオーラにだけに原因があるわ けでもないか。 ○メイショウレガーロ4着 ココナッツパンチのすぐ内で脚を溜めて、一気にレースが動いた際に鋭く反応して内を突く形で動 いた。徹底して内を突きアドマイヤオーラの抜け出しに食らいついたが捕らえきれず、坂を上がっ たところで一杯に。追うのを止めたドリームジャーニーに楽に交わされたあたり、少し能力が劣る ことは否めない。 ▲アドマイヤオーラ1着 4コーナーで一気に抜け出したときの脚は特筆すべきもの。あの脚を繰り出せる馬は少ない。 インパーフェクトとサムライタイガースが競って前を主張したため流れが速くなり、ノワールシチー とモチが落ち着いたところで、そのすぐ後ろにつけた。結果的にはココが一番良い位置だったの かもしれない。サムライタイガースがインパーフェクトを捕らえに行ったときに前がガラ空きになっ て仕掛けるには申し分ない展開になったことや、直線で不本意な形でフラフラしたためにココナッ ツパンチとドリームジャーニーが不可抗力ながらも走行の邪魔になったおかげでギリギリ封じた という感じ。あの3〜4コーナーの脚は認めるが・・・・。 △サムライタイガース5着 インパーフェクトが行く気になって行ったペースは前半5F59秒8。決して緩いペースではなかっ た。インパーフェクトがバックストレッチで息を入れているところを見計らうように畳み掛けに動い たが、結果的にコレがアドマイヤオーラに進路を提供する形になったことと、遅くないペースでの 早仕掛けによって直線の坂で脚が上がり切って一杯に。結果的に早仕掛けが首を絞めた。 ×モチ インパーフェクトとサムライタイガースがハナを主張したために無理には行かずに落ち着ける形 に。3コーナーで全体が動き出した際に鋭く反応できず、アドマイヤオーラにアッサリ行かれると ドリームジャーニー、ココナッツパンチらにも抜き去られてしまう。見せ場が無く少し力不足か。 注タスカータソルテ8着 この馬の5F通過ラップはおよそ61秒2。脚を溜めるだけためてこの勝負圏外という結果だけに、 この馬も現状の力不足は否めない。どこを走っていたのか忘れるほど見せ場が無かった。 |
フィリーズレビュー |
◎ニシノマナムスメ ○アストンマーチャン ▲クーヴェルチュール △ハギノルチェーレ ×ルミナスハーバー 注カネトシリベルテ |
ニシノマナムスメを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
チューリップ賞であれほどの競馬をして見せたウオッカとダイワスカーレットは桜花賞では抜けた 相手になるのは間違いない。フィリーズレビューはアストンマーチャン以外は条件馬だったりダー トから勝ち上がってきた馬が殆どで、アストンマーチャンが全体の中心になるのは間違いない。 エルフィンSでウオッカを徹底マークして引き離されたニシノマナムスメを中心に力量を測る。 ルミナスハーバーがアストンマーチャンを意識してテンでグイグイ押していけば必然的にハイペ ースとなり、流れに乗ってアストンマーチャンが抜け出しを図るところに強い差し馬が勝負してくる という図式が考えられる。ここは力量次第ではあるが、あえてアストンマーチャンを疑ってみる。 ◎ニシノマナムスメ 紅梅Sでは淀みの無いハイペースで戸惑いローブデコルテを差し損ね、エルフィンSでは2歳女 王ウオッカを徹底マークして引き離されたあたり、牝馬路線の一線級からは少し劣ると言わざる を得ない。しかし紅梅S、エルフィンSともに速い流れも緩い流れも確実な末脚を繰り出して抜け 出しているあたり、一定の力を持っているのも確か。エルフィンSはウオッカこそ別格であったも のの例年の時計では立派なもので、この馬の可能性にも賭けてみたい。 ○アストンマーチャン 小倉2歳Sでは32秒8の超ハイペースに乗って、一杯になりながらも懸命に粘るスーサンライダ ーを楽々退けた。ファンタジーSでも阪神JFでも力量の違いを見せての抜け出しで地力は間違い なくナンバーワン。ただし、今年に入って2歳時にあれだけ好調だったアドマイヤコジーンの産駒 が勢いを失って低迷しており、成長面が大丈夫なのかが気がかり。コレだけしか心配は無いの 裏返しでもあるのだが。 ▲クーヴェルチュール 福島2歳Sでテンの3F32秒7と小倉2歳S並の超ハイペースに乗って、直線で先行抜け出しで 押し切った実力を評価。当時の福島は開催が進んで時計がかかっていたことを考えれば優秀 で、一緒に走った先行馬は軒並み総崩れになって抜け出し、2着3着に抑えて脚を温存した差 し馬が突っ込んでいるあたり内容は濃い。フェアリーSでは流れに乗り切れなかったのか調子を 落としていたのか不可解な敗退ではあったが、勝ち馬のアポロティアラがクイーンCで大敗とレ ースの適正が合わなかった疑いもある。ここで一線級との実力を比べてみたい。 △ハギノルチェーレ ファンタジーSでも阪神JFでも目立つ末脚を見せたが、同じく追い込み型のハロースピードに2 度とも先着されているあたり、あまり高い評価は出来ない。しかしエルフィンSで内からの差しで はあるがニシノマナムスメに劣らない競馬をして、今まで大外分回しで伸びてきた末脚とは違う ものを見せた。成長に期待。 ×ルミナスハーバー 阪神JFで前半4F46秒3と淀まないハイペースを3着。上がりがかなり掛かっていてオーバーペ ースなのは否めず、距離短縮でもう少しアストンマーチャンと勝負が出来るようにならないか。 ただ阪神JFで理由の付けようの無い負け方をしたのが気になる。 注カネトシリベルテ 非常に時計の掛かったつばき賞で非常に縦長になったレースを果敢に先行し、ゴール前で先頭 に立って3着した実力を買う。前半5F61秒8後半62秒6と最後が脚色一杯になる厳しいレース で、後のメインレースの京都記念の2000m通過タイムよりも速い内容。京都記念の頃には雨で 馬場が重くなっていたので鵜呑みには出来ないが、時計が良いのは確かで可能性にかける。 |
レースインプレッション |
不本意な結果に終わった選手や監督が『今日は何も無いよ』というに相応しい、完敗。 何も書きたくない・・・。 前半3F34秒8と決して速いという流れではなく、アストンマーチャン鞍上武豊騎手が折り合いを つけようとしたところにアマノチェリーラン、ビューティフルローズらが殺到し、レースを掻き回しに 行って簡単には勝たせまいとアクションに出たのは良かった。アマノチェリーランはココで強気に 行ったのが絶好のポジションを終始確保して最後の粘りにつながった。しかし馬も強い。 結果論を言えばアストンマーチャンの圧勝。桜花賞を意識して仕掛けを我慢しての完勝は強い。 ◎ニシノマナムスメ8着 多少の出負けをしたのかもしれないが、決して速くない流れにもかかわらず鞍上の安藤騎手は ニシノマナムスメの手綱をグッと引っ張ったまま抑えに徹した。結果的に外にぶん回すことになっ たうえに脚を余す形で8着と全く不本意な結果に。権利取りが必須だった割には競馬が消極的。 ○アストンマーチャン1着 圧勝。直線まで仕掛けを我慢してアマノチェリーランの末脚が伸び切ったところを見計らうように 追い出して流す感じで完勝。この勝ち方をされてはひとたまりも無い。桜花賞でのウオッカの脚 を意識したのか仕掛けを我慢して末脚を温存したあたり、この馬の目はココではなく、既に桜花 賞に向いていたと言える。本番では目標にされる可能性が高いだけに次も微妙。 ▲クーヴェルチュール5着 距離を意識してか、アストンマーチャンを常に見るような形で後ろに。3コーナーで軽く仕掛けて アストンマーチャンに接近を試みるが仕掛け動き出したアストンマーチャンを捕らえきれず5着。 初距離ということを考えれば頑張った方ではあるが、一杯の競馬でこの差では・・。 △ハギノルチェーレ3着 道中常に後方も、3〜4コーナーでアストンマーチャンを捕らえに外から被せにかかった馬が多 かったせいか内がガラ空きになり、そこをすかさず突っ込んだ。レースで常に揉まれることが無 かったため末脚は抜群で、内を突いたことからも末脚が活きた。ただ勝ち馬を捕らえるほどの 迫力は無い。 ×ルミナスハーバー7着 抑えたものの、直線での伸びはジリジリ。あまり抑えて味が出たという印象は無く、先行した方 が良いという印象。桜花賞に出られれば今度は思い切って競馬して欲しい。 注カネトシリベルテ9着 流れには乗ったものの、流れに乗るので一杯になってしまった感じ。ココでは実力不足かも。 |
スプリングS |
◎サンツェッペリン ○フライングアップル ▲マイネルシーガル △スズカライアン ×エーシンピーシー 注シベリアンバード |
サンツェッペリンを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
フサイチホウオー不在で何とかココで重賞を勝ちたいフライングアップル、メンバー中で唯一の重 賞勝ち馬サンツェッペリン、オープン2勝で朝日杯FS6着と上位に差が無いところを見せたいマイ ネルシーガル。これらに2勝馬が食い込めるかというレースになる。 現在の中山競馬は3〜4コーナーの芝の内側が荒れているという情報もあるが、どうも荒れてい るのは最内だけで、最内を避ければ簡単に外差しが決まるような馬場ではなさそう。 コレと言った逃げ馬が不在で先行と差しで勝って来た馬が多く、前走で逃げて勝ったのはサンツ ェッペリンのみ。強気で逃げる馬は逃げると思われるが後続が追いすがって全体がハイペースに なるとは考えにくく、それほどペースが速くなるとは思えない。最後は決め手勝負になりそう。 ◎サンツェッペリン 京成杯勝ち馬はその後が不振になる馬が多く、京成杯勝利後で活躍したのはオースミブライトく らいしか居ない。これは単純に京成杯がラジオNIKKEI杯2歳Sと共同通信杯の隙間重賞でメン バーが落ちる年が多いからと考える。今年制したサンツェッペリンは逃げて前半5F62秒3とスロ ーの逃げを展開したものの、後半5Fを59秒3で締め。後の弥生賞4着になるメイショウレガーロ に2馬身差をつける完勝であった。とにかく長いスパートが得意な馬でホープフルSのような超ハ イペースでもなかなか一杯にならずに持ち堪える息の長い末脚が強い。百日草特別では前半5 F60秒7からアサクサキングスと共に長い追い比べで2着に破れたものの、自身のタイムも1分 47秒6とレースレコードでコスモバルクのレコードを上回っており、時計面も全く引けをとらない。 逃げ差し自在で鋭い脚も使えることから、あとは相手関係のみという感じ。ダメなら仕方が無い。 ○フライングアップル 外からフサイチホウオーを被せに行って逆に差し返された東京スポーツ賞2歳S、早めに仕掛け てフサイチホウオーを封じようとして破られた共同通信杯、フサイチホウオーには歯が立たない ものの、ココで簡単に負けるわけには行かない。朝日杯FSでも中団からの競馬で全体の流れ が最も速くなった3〜4コーナーでオースミダイドウ、ローレルゲレイロに食らい付いて伸びてい き、直線でもジリジリと差を詰めていた。ドリームジャーニーが信じられない差し切りを決めたため に評価がかすみがちではあるが、かなり能力を持っていることは間違いない。 ▲マイネルシーガル ジュニアカップはマイネルハーバードとオープンザゲートが逃げ比べになって大きく引き離し、3コ ーナーで後続が仕掛けて決め手勝負になった。前半5Fは60秒6と引き離したわりには楽なペー スで内容としては今年のシンザン記念に良く似た内容であった。当時の中山競馬が時計が掛か っていたことを考えれば勝ち時計1分36秒4はまあまあで、上がり3F34秒8も上々。 朝日杯FSは厳しい内容で破れはしたがハイペースのなかで全体の流れが一番苦しくなった3〜 4コーナーで大外をぶん回したにもかかわらず脱落せずに伸びてきた点は評価できる。自身の持 ち時計以上に強いかもしれない。 △スズカライアン シンザン記念ではアドマイヤオーラをマークするようにローレルゲレイロと一緒にレースを運んで 勝負どころの3コーナーでも付いていったが直線では2頭の瞬発力に屈した。アドマイヤオーラ の通過タイムが1分1秒8とスローで瞬発力勝負に持ち込まれたのが敗因で、次走のアーリント ンCでは前半5F58秒9のハイペースに乗って内のラチ沿いからマイネルレーニアとコンティネン トが邪魔になる苦しい位置取りにもかかわらず驚異的な伸びを見せた。マイルの持ち時計はココ 3走で2秒も詰めており、大きな上昇を描いているのも魅力。 ×エーシンピーシー セントポーリア賞で前半5F1分1秒5のスローペースを3番手追走。直線でホクトスルタンの粘り こみを内から差して1馬身半差で勝つ。勝ち時計2分0秒9で時計面ではこのメンバーで随一。 セントポーリア賞で負かしたマンハッタンバーとトーセンクラウンが弥生賞で大敗したのと、自身 は東京でしか勝ち鞍が無い点は割り引き。 セントポーリア賞の内容は前半の流れが緩く終いの脚もしっかりしてたので、もうひと伸びを。 注シベリアンバード 黄梅賞はタカラタロウが積極的に逃げて5F59秒2。マイルとしてはハイペースでもないラップで はあったが、2コーナーの緩いカーブでペースが速くなった後のバックストレッチではペースが緩 んで先行馬の息が入った。先行有利に流れたところもあったが勝ち時計1分34秒7はなかなか 優秀で、この時計が1800mでも活きるようなら怖いが、相手関係が弱くまだ信用は出来ない。 |
レースインプレッション |
な、なんでまた軸馬だけ吹っ飛ぶ・・・・> Orz |
高松宮記念 |
◎プリサイスマシーン ○エムオーウイナー ▲スズカフェニックス △マイネルスケルツィ ×ビーナスライン 注タマモホットプレイ |
プリサイスマシーンを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
時計の掛かる馬場ということを考えれば極限レベルの時計が出たシルクロードSと、阪神Cに続 いてハイレベルになった阪急杯の好走馬中心に行く。 シルクロードSは前半3Fの緩い上り坂を33秒5、後半3Fを34秒3で締めた。テンの3Fが例年に 無く速いペースで、流れに乗った差し馬が脚を使い切る形になり非常に早い時計が出ている。こ ういうときはGTの苦しい流れになっても通用する可能性が高く、ソコソコ背負わされていたうえ で好走した馬は外すべきではない。先行抜け出しの勝ち馬と末脚が際立った2、3着は抑える。 阪急杯は阪神Cと比べると前半が楽に流れた分だけ決め手が生きる展開になり、大外から差し て来たスズカフェニックスは少し割り引きも脚は際立っており心配するほどではない。阪神C、阪 急杯と確実な末脚で抜け出して終いの際どい勝負を演じて居るプリサイスマシーンは高評価。 いずれにせよ逃げ馬は揃っていてテンのポジション争いがキツくなるのは見えているので、ハイ ペースが見込まれる。内は荒れているので外差しが期待できるがあまり外でも良くない。中団を 外目から上がって行き、ゴール前でぐいっと抜け出す競馬が出来る馬を中心に行きたい。 ◎プリサイスマシーン 阪急杯は前半3F34秒3とそれほど速くならず淀み無く流れた。この馬にとっては楽な流れで阪 神Cでテンの3F33秒8のハイペースを中団で我慢して3〜4コーナーで上がって行き、直線で進 路が狭くて仕掛けを遅らせて脚を余すだけの余裕があったことを考えれば、阪急杯以上に苦しく なる高松宮記念でも確実な末脚を繰り出して来る可能性が高い。流れに乗るのが巧く、ココ数戦 は馬場の不利でもない限り確実な伸びを見せて馬群から抜け出している堅実さは本物で、今回 もその期待を裏切るとは思えない。阪急杯は最高重量での勝利なだけに斤量ダウンも強み。 ○エムオーウイナー 外回りほどとは言えないものの、3コーナーの上り坂があるためテンの3Fは遅くなる傾向がある 京都1200mで前半3F33秒5と非常に速い流れを先行し、3コーナー下り坂で差し馬が一斉に 伸びてきて先行勢が馬群に呑まれる中で唯一踏ん張り、直線では差し馬を逆に引き離す強い内 容が光る。2着、3着が速い流れがハマって末脚を爆発させたタマモホットプレイとビーナスライン ならなおさら評価は高い。このハイペースで先行ねじふせを実行して勝利するのは強い証拠。 ▲スズカフェニックス 阪急杯は流れが緩んで差し脚を十分に溜めることができたからこそ猛烈な末脚を発揮して僅差 の3着に突っ込んできたが、道中で確実に脚を使うGTの舞台ではどうか。1200mと更に距離 が短縮され競馬がしにくくなるのは必至で、このあたり不器用な部分が出そう。まだ未知数。 △マイネルスケルツィ 阪神Cで最後の最後でプリサイスマシーンに差されたものの、道中をハイペースで強気の先行を したにもかかわらず、直線でも脚色衰えることなく渋太く粘った。阪神Cを好走出来た実力は京都 金杯で如何無く発揮されており、距離と左回りが影響しなければかなり有力。 地力としては一線級と遜色ないので外せない。 ×ビーナスライン シルクロードSのような平坦馬場で速い流れに乗れば強力な末脚が発揮される注文の多い馬。 スプリンターズSでは直線の坂で急激に脚が止まってしまったが、平坦馬場でもう一度見直した い。時計の掛かる洋芝の1200mで5勝を挙げていることから多少渋った方が向いて居そう。 注タマモホットプレイ 平坦馬場が向いているのは京都に好成績が集中していることからも分かる。しかし瞬発力不足 で2度挑戦した高松宮記念では『エンジンが掛かったところで競馬が終わった』と不完全燃焼を 主張。4着に終わった北九州記念でも同じ敗因が指摘されており、この時計の掛かる馬場は絶 好のコンディションかもしれない。ココでもダメならGTで通用する器に無いと判断しても良いの ではないか。 |
レースインプレッション |
絶対、絶対買えるものか、ペールギュントなんて(゚Д゚ ) レースは前半3F33秒7の後半3F35秒2。1分9秒後半は当たり前だった今週の中京1200m から考えれば相当なハイペースで、スズカフェニックスから引き離された2着集団のタイムが1分 9秒3。先行集団は軒並みオーバーペースであった。馬場内側がひどく荒れていて道中で内を通 っていた馬は全滅。内枠の馬で突っ込んできたのはスタートから外を回した馬のみという極端な 結果になった。スーパー競馬では『混沌の短距離界に英雄誕生』と讃えたが、そうは思えない。 ◎プリサイスマシーン3着 珍しくスタートから強く追っ付け、先行集団に引き離されないように流れに合わせた。道中は6番 手の外目で仕掛けるタイミングを伺っていたが、3コーナー手前からスズカフェニックスが抑えら れない手応えで上がってくると対応しきれずに3〜4コーナーで後手を踏む。直線でもスズカフェ ニックスに併せて引き離されないように伸びるが、前のオレハマッテルゼが外に膨れてきて進路 を失う不利。スズカフェニックスが抜け出すと、2着を狙って抜け出した真後ろにつけて再び追い 上げるが更に外から来たペールギュントに差される。前半のオーバーペース気味の流れに積極 的に行き過ぎたのが3〜4コーナーで対応しきれなかった敗因と考えられるが、それ以上に前が 塞がった不利が痛かった。 ○エムオーウイナー7着 ハナを切るかの勢いで飛び出し、強くハナを主張したディバインシルバーを見る形で2番手。3〜 4コーナーも勢い衰えず、直線で一旦抜け出すシーンもあったが直線半ばでスタミナが切れて一 杯になり後退。あまりにもはっきりと末脚が止まったあたり、やはりテンの3Fがオーバーペースで あったことは否めない。鞍上の小牧騎手が強気に乗りすぎたのかもしれない。 ▲スズカフェニックス1着 抜群のスタートを切ってテンから中団へ。道中の手応えが非常に良く、阪急杯で3コーナー手前 でモタモタしていたのが信じられないほどの手応えで3〜4コーナーを強気に捲くる。プリサイスマ シーンを被せにかかった時点であまりにも反応が良すぎることから引っ掛かっているのではない か(06年安田記念のオレハマッテルゼ並みの手応え)と疑ったが直線で引き離して2馬身半の 差で1着。とにかく馬の出来が良かったとしか評価の仕様が無い。阪急杯の比ではなかった。鞍 上の武豊騎手も馬を信じてテンで抑えることをせずに強気で行ったのが功を奏した。 △マイネルスケルツィ6着 テンの2Fのポジション争いでスピード負けして9番手に。前が速いと判断したのか柴田騎手は追 わず、3〜4コーナーで追い出しに掛かる。馬場の真ん中外目からジリジリと伸びて前との差を詰 めたがスズカフェニックスとプリサイスマシーンの競り合いにも絡めず力負けと言わざるを得ない。 左回りは本当に合わないとしか言いようが無い。 ×ビーナスライン4着 内馬場で競馬をしていたら差せないと意識して、一旦最後方に下げて外に出し、3〜4コーナー で大外から捲りに行く。昨年のキーンランドスワンと同じ競馬で、この手の競馬をした馬はデュラ ンダルでも2着。スズカフェニックスには差をつけられたが、2着集団の中では良く頑張った4着 というのは評価しても良い内容なのではないか。 注タマモホットプレイ10着 エンジンの掛かりの悪さを惜敗の敗因に挙げていたが、今回はオーバーペースの前崩れにもか かわらず一杯になって後退したエムオーウイナーも差せなかった。結果的には言い訳できない 内容で力不足は認めざるを得ない。 |
ダービー卿CT |
◎ピカレスクコート ○デアリングハート ▲グレイトジャーニー △インセンティブガイ ×ブラックカフェ 注ダンスインザモア |
ピカレスクコートを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
大阪杯が応援したいメイショウサムソンとコスモバルクに感情投票してしまう危険があることから 敢えて静観してこちらに臨みたい。メンバーがイマイチなまま並んでおり、全く気配が占えないな がらも実績馬と上がり馬の力関係が拮抗しており難解で賭ける面白みのあるレース。 ◎ピカレスクコート 条件上がりではあるがこの馬から行きたい。前走の道頓堀Sは前半4F47秒3とややスローに流 れたが道中は馬群の中でガッチリ抑え、直線に入って内から力強く抜け出して大外を追い込ん できたカイシュウタキオンを抑えて勝利。全体ペースは前半4F47秒3、後半4F46秒4と完全に 上がりの競馬で内を回ったピカレスクコートは多少有利だったかもしれないが、大回りの阪神外 回りコースなら大差は無いと考える。この馬自身も34秒0の上がりを繰り出していて、抜け出し たのが直線半ばであったことからコーナーワークの利だけで勝ったとも思えない。実力を評価。 今回は大幅な相手強化になるが、実績馬も多くはオープンクラスに落ち着きあぐねていて付け入 る隙は十分にある。鞍上の秋山騎手も今までの先行押し切り戦法から抑えて決め手を発揮する 競馬が出来たことで成長の手応えを感じており、この調子で行ければ勝負余地はある。 ○デアリングハート マイルCSでは京都外回りの上り坂を前半5F57秒3の猛ラップで流れる激流に耐え切れずに直 線沈んだものの、道中で楽に流れれば最後まで渋太い脚を発揮して牝馬限定重賞2勝。今回の メンバーは力負けしたマイルCSに比べて大幅に楽な相手になる。府中牝馬Sで僅差で下したサ ンレイジャスパーとディアデラノビアは混合重賞でも上位に食い込んでいる馬で今回のメンバー なら勝負になりそう。55キロを背負わされるのが気になるがBコース変わりで内が伸びそうな気 配から勝負できそうな予感。 ▲グレイトジャーニー △インセンティブガイ ×ブラックカフェ どうにも分からない東風S組。東風Sは前半4F45秒9、後半4F47秒9とややハイペースで息を 入れない直線で沈んでしまうバックストレッチのラップが全く緩まなかったにもかかわらず先行馬 が崩れず前残りという変なレースで11秒台のラップがバシバシ刻まれたバックストレッチを猛然 とグングン上がって行く(推定で10秒台のラップが2つ)ブラックカフェが4着に粘るあたりも不思 議。恐らく前半の速い流れで後続の差し馬が脚を使ってしまい伸びあぐねたと思われ、時計はま ずまず速いがレベルはそれほど高くなかったと考えた方が良い。 グレイトジャーニーは東風Sで57キロを背負っており、直線も内を割って伸びて来たが一杯にな ったロイヤルキャンサーが邪魔になるなどの不利もあっての差し損ねで上昇余地はある。東京 新聞杯でもスズカフェニックスを徹底的にマークして僅差の5着と実力は評価できる。どういうわ けか制した昨年と同じ斤量56キロと恵まれており、巻き返しの可能性は高い。 インセンティブガイは安田記念でザデュークの妨害にあってから馬群を割る競馬に対してひどく 消極的で競馬を止めてしまうことが多かったが、前走で先行集団に入って競馬して最後まで粘 ったことで精神的な面で復調の兆しがある。昨年大敗の汚名を晴らせるかもしれない。 ブラックカフェは東風Sで流れが速かったバックストレッチで後方2番手から物凄い脚でグングン 上がって行き先行集団に取り付け、そのまま一杯になることなく雪崩れ込んだ。力を持っている ことを証明した感じで、今回も脚の使い方次第だと考える。斤量54キロも恵まれた。 注ダンスインザモア 中山記念で出遅れからの後方一気3着が評価されて1番人気に。しかし昨年負けた相手よりも 背負わされた斤量57キロは歓迎できず、中山記念もエアシェイデイに及ばなかったことからグ レイトジャーニーらと能力的に差は無い。力はあるので一応抑えるが過剰人気を疑う。 |
レースインプレッション |
数週間、『◎打った馬が吹っ飛ぶ』と泣いていたが、今回はビッシリ的中。 でもこういうときに限ってヒモが吹っ飛ぶ。この傾向なんとかならないか。 Orz |
桜花賞 |
◎ダイワスカーレット ○アストンマーチャン ▲ウオッカ △ピンクカメオ ×イクスキューズ 注クーヴェルチュール |
ダイワスカーレットを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
阪神牝馬Sを見る限り、明らかに内が伸びなくなってきている。恐らくショウナンタレント、アマノチ ェリーランらがハナを切るが、有力勢のアストンマーチャン、ダイワスカーレットは遊ばせるだけ遊 ばせて勝負どころの3〜4コーナーに備えると思われるので、そこを警戒することからあまりペー スは速くならないと思われる。恐らく逃げ馬が崩れてから次に伸びてくる先行勢はウオッカ相手 に勝負に行くと思われるがウオッカの末脚にはよほどの馬で無い限り通用せず、3強の中に何か が食い込む形になるのではないかと思われる。素直に3強だけで決まるとは考えにくい。 3強は買うが、そこに食い込み得るところを見せている馬を中心に買って行きたい。 ◎ダイワスカーレット アドマイヤオーラに全く引けをとらない競馬をしてきていることから最高評価に。中京2歳Sは前 半で行きたがる素振りを抑えて2番手で競馬したことから3〜4コーナーでのテンポが良く、ゴー ルドキリシマを抜き去ってから更に加速しアドマイヤオーラを振り切った。チューリップ賞ではウオ ッカの末脚に完敗したかのように見えたが、否応無く先頭に立って目標にされたのでは展開上 の不利と見て良い。ダイワスカーレット自身も後続を6馬身引き離しての2着で実力はアピールし ている。今回は大外から相手を見るような形で競馬を進めて流れに乗る競馬が出来ると判断し て上積みを期待。スローな展開が多いとは言え4戦全て33秒台の上がりで占めている点からも 実力はアストンマーチャン以上と思われる。 ○アストンマーチャン フィリーズレビューでの完勝から3強の位置を死守したと判断して良いと思う。阪神JFは道中が 緩んで絶好の開幕馬場を最内から抜け出すという恵まれた内容で、この内容が直接活きるとは とても思えないことから実力は認めてもダイワスカーレットより評価は低い。ウオッカ相手にという よりも自分の競馬だけを考えているかのような『進路は維持して仕掛けどころまで抑える』という スタイルの競馬を繰り返しているあたり、ファンタジーSまでのようなスピードを前面に押し出す競 馬では負けるという思惑があるように感じる。とにかくスピードには長けていて3強の中でも全く 引けはとらない。ダイワスカーレット、ウオッカ相手にどれだけ自分の競馬が出来るかということ だけでは無いかと思う。いずれにせよ持てる能力を発揮すれば上位に食い込む。 ▲ウオッカ 古馬の準オープン競走での阪神1600mのレースを上回ったチューリップ賞。全体が消極的で 前半4F47秒6まで緩んで完全に上がりの競馬。ダイワスカーレットが先頭に立ち、3〜4コーナ ー中間から引き離しに掛かるも、そこから33秒5の末脚を繰り出してピッタリ捕らえて叩きあいを 制したのだから能力は計り知れない。阪神JFのときに2馬身半抜け出したアストンマーチャンを 一歩一歩追い詰めて差し切ったあたり、小細工が利く馬とも思えない。やはり強いというべきで あろう。あえて言うなら道中でマークされて、勝負どころで動き出すのが一歩遅れてリズムを欠 いて前が塞がったりするパターンがある。圧倒的な強さを誇ったスイープトウショウもコレで破れ ており、末脚の威力は抜けていても何か抜けると案外モロい。どの馬にもあるが負けることはあ るということ前提で▲。 △ピンクカメオ 菜の花Sでは勝ち時計1分35秒3、前半4F47秒8の後半4F47秒7と少し頼りないような気が する時計ながら安定して実績を挙げているイクスキューズとショウナンタレントを破っている。2歳 時も東京1400mのクルミ賞で牡馬相手に勝ち時計1分22秒5の好時計で勝っており、力はあ る。阪神JFはこの馬にとって決して苦しくない流れであったのにスタートからどんどん順位を下げ てワケのわからない大敗をしてしまっただけに何とか盛り返して欲しい。 ×イクスキューズ 札幌2歳Sで現在皐月賞の有力馬となっているナムラマース相手にハナを切って緩い流れから 決め手勝負に持ち込み、3〜4コーナーでフサイチオフトラ、アドマイヤヘッドの追撃も振り切って 抜け出して3着に踏ん張った実力を信じたい。阪神JFのレース振りは出遅れて良いポジションを 取れなかったまま流れが落ち着いてしまった不利によるもので、決してあれが実力ではない。皐 月賞の有力馬相手に見せ場を作る競馬をしているあたりはダイワスカーレットと同じで、世間で 言われているほど能力差は無いと思う。 注クーヴェルチュール フェアリーSでスタートで押さえて後手を踏んだら大敗し、フィリーズレビューで押さえて末脚を活 かす競馬をしたら直線で一瞬見せ場を作る末脚を見せた。恐らくスピード任せに逃げる競馬では マイルは不安でも、抑えが利く馬で押さえて末脚を活かす競馬をすればマイルは向きそう。 とは言え3強との実力の差を感じるのは事実で、どこまで食い込めるかというレベル。展開の助 けが必要なのは事実で、ココは無欲に行きたい。 |
レースインプレッション |
前半4F47秒8、後半4F45秒9。完全な上がりの競馬になった。ウオッカの末脚が桁違いで先 行馬にもダイワスカーレットとアストンマーチャンがいると言う流れではそれぞれがマークしあう 形になり他馬はかき回しに掛かる一方で勝負どころまで遊ばせる競馬になることから緩むことは ある程度予想できた。しかし緩みに緩んで完全に上がりの競馬になればこの競馬スタイルで後 の弥生賞馬を封じ込めて勝った馬の実力がフルに活きたと言うことか。終わってみれば順当。 ◎ダイワスカーレット1着 スタートでアストンマーチャンを見ることを考えていたのか、テンで追わなかった。スタートこそ中 団だったものの、2F目のポジション争いの時点で誰も動かず、周囲が動かないと判断したところ でアマノチェリーランが動き出し、そこにアストンマーチャンが我慢できず引っかかる。ここぞとば かりにアストンマーチャンがつけていた位置に自分がつけ、アストンマーチャンを見ながら競馬す ることが出来た。恐らくアストンマーチャンを泳がせるだけ泳がせて勝負どころで捕まえにいこう と考えていたであろうダイワスカーレットはスローな流れも手伝って早めに先頭集団に取り付け ることで一気に勝負に出て、同時に一番怖いウオッカに先を制す形で勝負に出た。 ウオッカの末脚はすさまじいもので猛烈に追い上げてきたが、直線でダイワスカーレットが瞬発 力を活かしてもう一度伸びウオッカを退けた。馬も強かったが展開が向いた点もある。 ○アストンマーチャン7着 スローに緩んだのは大歓迎でギリギリまでスタミナを温存したいところではあったが、肝心のアス トンマーチャンがフィリーズレビュー以上のスローな流れには対応できなかった。2F〜3F間で行 きたがる素振りを見せ強引に2番手に付けたがすぐに落ち着いたあたり、この馬自身が2番手ポ ジションを望んだかのような感じ。3〜4コーナーの手応えは良く、直線でも最初はダイワスカーレ ット相手に一歩も譲らない末脚を発揮したが直線半ばで末脚が伸び切り、ゴール前の急坂では 完全に一杯になって馬群に呑まれた。恐らく距離の限界で、阪神JFでややスローな流れを最内 の最短コースで抜け出す競馬でもしない限りマイルは持たないのであろう。少しでも自分の競馬 がハマらないだけでココまで大敗すると言うことは戦前から厳しい条件だったのかもしれない。 ▲ウオッカ2着 ウオッカの末脚に恐れをなした馬が逃げもしない先行で固まり、アマノチェリーランが自分を信じ て単騎逃げに出るような流れでは道中遊びがありすぎて、結果的に漁夫の利を受けたダイワス カーレットが一番展開の利益を享受したのではないかと思う。あそこまでスタミナを温存されて、 しかもスローの流れを前に居る相手に先に仕掛けられては成す術も無かったとしか言いようが 無い。ウオッカの末脚は本物で3〜4コーナーで8番手前後だったのを一気に差を詰めダイワス カーレットに勝負を挑みに併せにかかったが(私の独断ではウオッカは直線ヨレたのではなくダ イワスカーレットに併せに行ったとしか思えない)併せることすら出来ず突き放された。 恐らくチューリップ賞での力量差は世間で言われているほど無かったのだと思う。 △ピンクカメオ14着 ウオッカをマークするかのようにウオッカが動くとこちらも動く競馬。しかしやはり力が足りない。 3〜4コーナーでは動き出したウオッカに対して懸命について行っていたが直線に入る前に脚が 一杯になってしまいステッキが入った。悔しいが3強に食い込めるだけの力は無い。 ×イクスキューズ5着 スタートで行こうとせず、完全に末脚に賭けた。4コーナーでは一気に先行集団との差を詰めは じめ直線ではグイグイ伸びてきてダイワスカーレットとウオッカの勝負には食い込めなかったも のの、アストンマーチャンは捕らえた。上がり3Fは33秒5。ダイワスカーレットやウオッカと比べ ても0.1秒しか変わらないが、メンバー最速の上がりを繰り出したのは大きく3強との差は言わ れているほど有るわけではないことを証明。しかしもう少し積極的にいけなかったか。 注クーヴェルチュール12着 フィリーズレビューを参考に、道中スローな流れに完全に乗って中団でじっくり抑え。ウオッカが 動き出すのを見計らうように内からスパートし、直線ではウオッカ相手に競り合い自分の競馬と してはやれることは尽くした。コレで置き去りにされたのは紛れも無く実力でコレは仕方が無い。 |
皐月賞 |
◎フサイチホウオー ○フライングアップル ▲ドリームジャーニー △ココナッツパンチ ×アドマイヤオーラ 注エーシンピーシー |
フサイチホウオーを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
何が何でもフサイチホウオーから行く。今年の皐月賞は混戦で逃げ、先行、差し、追い込み、い ずれも有力馬が構えており、弥生賞のように道中は平均で流れて後半から何か有力な馬が動 き出してそこから一気に流れが厳しくなる競馬になると思う。こういう競馬になると一番苦しいの が最初に動き出した馬で、他馬の目標になることや早仕掛けが響いて最後に不利になる。恐ら く最初に動かざるを得ないのが先行勢で苦しい立場に立たされそうな気がする。弥生賞ではサ ムライタイガースが強気すぎる早仕掛けでアドマイヤオーラの格好の目標にされたが先行勢も強 く一筋縄に行くとは思えない。いずれにせよ混戦で思い切って切る馬は切った。 ◎フサイチホウオー どう考えても地力が抜けている。スローペースで流れたラジオNIKKEI杯2歳Sではかなり離され た6番手で大外をぶん回す豪快な競馬でナムラマースとアサクサキングスを並ぶ間も無く差し切 り、更に前で粘るヴィクトリーも差し切った。ナムラマースとアサクサキングスは外から被されるよ うに差された格好で進路を塞がれる不利はあったが、フサイチホウオーとまともに競り合えるなら 前に行かれて進路を塞がれることもなかったわけで、ルール上からも斜行には当てはまらない。 東京スポーツ賞2歳S、共同通信杯ともに馬なりで先行集団を捕らえ、前を捉えて差し馬を押さえ 込む非常に強い競馬で勝ち進んでいる。実力に疑いは無く間隔が開いたのだけが唯一の不安。 ○フライングアップル 外から競りかけても、先行して振り切ろうとしても通用しなかったフサイチホウオーには歯が立た ないものの、スプリングSでは前半5F59秒9と淀み無く流れた競馬がピッタリはまったように内 から鋭く差して勝利。こんな芸当は滅多に見られるものではなく、平均ペースで最後方から内差 しを決められるほどの馬がかなわないのだからフサイチホウオーは相当に強い。フサイチホウオ ーは別格として考えればフライングアップルの地力も相当なもので、発揮されれば絡む。 ▲ドリームジャーニー 弥生賞ではアドマイヤオーラを徹底マーク。サムライタイガースが動いて流れが変わった際にも 鋭く反応してアドマイヤオーラについていき、一騎打ちを思わせる3〜4コーナーであったが、外 からココナッツパンチが競りかけてきた予想外。それ以上にアドマイヤオーラが先頭に立ってか ら内にフラフラ外にフラフラの不可抗力であったにしても完全な進路妨害を受けており、まともな 競馬が出来なかった。ココは巻き返すべきときで仕掛けることが出来なかった点も割り増せる。 △ココナッツパンチ わずか1戦のキャリアで前半5F59秒7と速い上に、サムライタイガースとノワールシチーが3コー ナー手前から仕掛けだして苦しい競馬となったにもかかわらず、3〜4コーナーで鋭い伸びを見 せて実力をアピールしたのだから実績が無いにしても評価しないわけには行かない。この馬の 実力なら本来は弥生賞を勝っていても良いはずで、全てはアドマイヤオーラが内に入ったときに ココナッツパンチが差しているはずがアドマイヤオーラが急に外に膨れて馬体をぶつけたのが敗 因で、接触後も伸びてアドマイヤオーラにクビ差まで迫っていることから脚色は完全にココナッツ パンチにあり、全ての原因にアドマイヤオーラの走行妨害があると考えられる。巻き返せる。 ×アドマイヤオーラ 弥生賞で仕掛けどころの3〜4コーナーで鋭く動いて直線の入り口でノワールシチーを一気に捕 らえて抜け出したところの強さは評価するが、アドマイヤオーラに付いていって直線でいざ差さん と伸びてきたドリームジャーニーを内に刺さって進路を塞ぎ、そこを差そうと伸びてきたココナッツ パンチを外に膨れて接触して、進路妨害と走行妨害をしたうえで勝ったと言う点は加味せざるを 得ない。現状では勝つには買ったが次も勝てるかは微妙で人気ほど強くは無いと思う。 注エーシンピーシー スプリングSでは逃げたショウワモダンとマイネルシーガルの内側後方にピッタリ付け、仕掛けど ころの3コーナー入り口でも持ったままついて行き、直線でも進路を確保するまでは果敢に動か なかった。手応えが無くなったのかと思えば直線の坂でステッキが入ったとたんに鋭く伸びて前 を走るフライングアップルとマイネルシーガルに一気に詰め寄った。良く言えば溜め過ぎての差し 損ねであり、あの流れで脚を溜めてあれだけ余裕のある仕掛けが出来たことから実力が伺える のではないかと思う。セントポーリア賞では破格の持ち時計を出して勝っていることも評価。 |
レースインプレッション |
舐めていた。ラジオNIKKEI杯2歳Sでヴィクトリーの強さは分かっていたし、サンツェッペリンが 百日草特別で優秀な競馬をしてセンスがあるところを見て評価していた。にもかかわらず弥生賞 とスプリングSの新興勢力の活躍に目が行ってしまい、向こうに馬券を向けてしまった。 レース内容は前半5F59秒4、後半5F60秒5。昨年の天皇賞秋のダイワメジャーのラップに酷似 しているペース配分で、このペースなら馬場次第ではあるがギリギリで先行馬は持ち堪える。前 半でもっと前に行くと考えたフサイチホウオーが内の後方で溜め、アドマイヤオーラもフサイチホ ウオーのマークに徹したために先行集団がペースを握り、決してハイペースではない絶妙な平均 ペースが作られたと言っても良い。バックストレッチで3番手集団と5馬身〜6馬身の差をつけて リードしたヴィクトリーとサンツェッペリンは素晴らしいペース配分でベストポジションを確保したと 言える。これは怖い2頭が後方に位置して後方が溜めに徹したためで、良く言えばすきをついた 巧妙な逃げであり、悪く言えば展開に恵まれたとも言える。しかし勝った以上実力は評価。 ◎フサイチホウオー3着 スタートしてすぐに外に出してポジションを確保したが、そこから進路を外にとれなかった。とにか く周囲のマークが厳しく、アドマイヤオーラもフサイチホウオーを警戒したためマークが集中。馬群 が先行勢と差し勢で完全に分かれた。通過ラップは前半5F61秒4前後と共同通信杯よりも遅か った。仕掛けたときの反応は抜群であっという間にアサクサキングスとエーシンピーシーを捕らえ たがヴィクトリーとサンツェッペリンが絶妙なペースで逃げ、リードを維持したまま驚異的な粘りを 見せる。そこに1頭目を引く猛烈な末脚で追い上げたが僅かに届かなかった。最後の最後で道 中の慎重な乗り方が響いた形で、騎乗内容としてはアドマイヤオーラを気にしたのもあるが少し 大切に乗りすぎた感も。ただ、あれだけ離されてココまで追い込んだのだから実力は文句無い。 ○フライングアップル12着 徹底してフサイチホウオーを先行マーク。フサイチホウオーが動くのをまだかと意識しながら自身 は進路を維持して外から併せて一騎打ちに持ち込もうとせんばかりの道中待機であった。3コー ナー中間で安藤騎手の手が動いてフサイチホウオーがスパートしだした際に完全に置いて行か れて直線ではグングン引き離されていったあたり仕上がりイマイチだったのかもしれない。 ▲ドリームジャーニー8着 アドマイヤオーラの内目後ろで後方待機。やはりフサイチホウオーを意識してさし脚に賭けていた に違いない。後方で我慢してフサイチホウオーが動くのを待ち構えていたが、いざフサイチホウオ ーが動き出すと瞬発力で後れを取った。結局その遅れが最後まで響き破れる。実力差か? △ココナッツパンチ9着 1〜2コーナーで大外をぶん回したせいか、フサイチホウオーとアドマイヤオーラが互いを意識し あった結果か、この馬も後方の差し集団で構えることになる。3コーナーで一斉に差し馬が動き 出した際にフサイチホウオーと勝負しに行かんばかりにほぼ同じタイミングで仕掛けたが瞬発力 の違いで置いていかれる。実力面もあるが、前半でのロスも目立った。 ×アドマイヤオーラ4着 弥生賞で直線でフラフラ動いて2頭の競馬を妨害してしまったとは言え一気に抜け出した実力は 本物であった。逃げ込むヴィクトリーとサンツェッペリンを捕らえに猛烈な脚で追い込むフサイチ ホウオーに唯一最後まで食らいついていった1頭で、その脚は評価しないわけには行かない。し かし捕らえるどころか直線で付いていくのが精一杯であっただけに力が劣るのも実感。 注エーシンピーシー18着 いいペースで4番手につけ、3コーナーでヴィクトリーとサンツェッペリンを捕らえに動き出したとき の反応は素晴らしく、鞍上の叱咤に応えて6馬身は裕にあった差をジックリ堅実に射程圏内にま で詰めた。3〜4コーナー中間から手が強く動いてステッキが入り、ラストスパートで捉えに行くと 思いきや直線ではズルズルと後退して行き大敗。敗因は良く分からない。 |
フローラS |
◎イクスキューズ ○ベッラレイア ▲ホクレレ △ザリーン ×トウカイファイン 注ジョウノガーベラ |
イクスキューズを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
実績馬イクスキューズと上がり馬ベッラレイアに人気が集まっている。恐らく双方が手探り状態で あることから他馬も下手には動かず、前半は平均ペースからやや緩む程度ではないかと思う。 勝負どころは恐らく3コーナー中間で、そこでベッラレイアが外に出して進路確保に動き出し、イク スキューズは後方の動きに合わせるように行くのではないかと思う。いずれにせよ派手に逃げて かき回すような強い先行馬はいないことから直線までに余計なスタミナをロスしない面からイクス キューズを上位に。他には牡馬相手に実績を残している条件馬を中心に地味に。 ◎イクスキューズ 父がボストンハーバーと言うのが動じても気になるが、2歳時に芝1800mの札幌2歳Sでナムラ マース相手にハナを切って最後まで譲らない競馬をしたあたり、距離の不安はあまり無い。札幌 2歳Sに限らずクイーンCでも前半5F59秒4の平均ペースから先行抜け出しで強い押し切り勝ち を決めているし、桜花賞でも直線最後方からメンバー最速の33秒5の上がりを繰り出して差の無 い3着争いに絡んでいることから、これ以上疑っては馬が可哀想。とにかくスローになって掛かる ようなところも無くスプリンターらしいカリカリしたところが無いのがこの舞台では頼もしい。 恐らくソコソコのスタートを切れば2コーナーのカーブの形状からして10番手の外目辺りに楽につ けられることからも競馬はしやすいと思う。全力が出せればそうそう崩れない。 ○ベッラレイア あざみ賞で3コーナーを大外から豪快な捲りを決めて勝利。あの捲りが出来る馬は限られていて 昨年でも牝馬ではソリッドプラチナムしか居なかった。上がり時計も34秒0と優秀で突き抜けた だけある。ただし中京の3〜4コーナーは小回りな上に3コーナーが緩く4コーナーが急なスパイ ラルカーブで直線も短いことから捲くりが決まりやすいのも事実。内を回った馬も上位に来ている あたり脚を残していて、長い直線の東京では内から差し返される可能性もありそう。 実力は認めるがあざみ賞のパフォーマンスだけでは東京は通用しないと見て対抗。 ▲ホクレレ フラワーCはショウナンタレントが完全に流れを握って楽に押し切るレースであったため2着以降 の着順はアテにならないと思う。この馬は正攻法の中団待機で外に出して堅実に差してきたあ たり、それなりの実力と堅実さは持っているようでアテにならない差し損ね馬よりは期待できる。 いずれにせよショウナンタレントを捕らえ損ねたあたりイマイチな面は否めないが、差して来たマ イネルーチェやクラウンプリンセスはキッチリ抑えたので評価するところは評価。 △ザリーン チャクラの妹。山桜賞で先行してマイネルランページのすぐ後方で待機する待機する理想的な先 行で、前半5F61秒8のフラワーC並みの流れに乗った。4コーナーで内から捲ってきたキングオ ブロマネに差され、前を行っていたマイネルランページにも出し抜かれたが、直線で追われてか らジリジリと伸びて坂を上がっても伸び続けて勝ったマイネルランページと差の無い3着。直線で 一旦は外差し馬に差されかかっていたところを差し返したことや、道中揉まれ通しだったところか ら決して楽な内容ではなく、牡馬相手には大健闘。時計も良いことから狙える。 ×トウカイファイン 東京1800mの条件戦で素質馬アブソリュート相手に2着しているあたり、それなりの能力はあり そう。若竹賞でも後にスプリングSで4着になるショウワモダン相手に2着していて相手なりに走る 実力は持っている。場合によって逃げたり差したりと競馬が安定しないところはあるが牡馬相手 に見せ場を作っていることは力強い。フラワーCは遭えて結果に目をつぶればソコソコ狙える。 注ジョウノガーベラ クイーンCの走りを信用する。前半5F59秒4と平均ペースの流れに乗って後方待機、そこから直 線で先に仕掛けたイクスキューズを追うようにグイグイ伸びてきた実力は評価したい。上位入線 したカタマチボタンもハロースピードも堅実な成績を残していてこの馬も評価しないわけには行か ない。フラワーCはスタートで先頭に踊り出るなど末脚を活かす競馬が出来ていないことから逆 転もあるのではないか。 |
レースインプレッション |
本当、馬券って難しい・・・・。 ( ゚д゚) |
天皇賞春 |
◎メイショウサムソン ○トウショウナイト ▲マツリダゴッホ △アイポッパー ×ネヴァブション 注アドマイヤタイトル |
メイショウサムソンを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
ココは信じてメイショウサムソン本命。菊花賞は理由が付けられない敗退で、本来のメイショウサ ムソンなら制してもおかしくない内容。どうも秋は本調子に無かったと考える。 前哨戦で内容が光ったのは何と言っても日経賞。例年に無い好時計で上位は内容が優秀。メイ ショウサムソンに食い下がれる馬が必ず居ると思う。阪神大賞典はアイポッパー以外は地味。 レースの全体の流れとしてはユメノシルシが行くと思われるがエリモエクスパイアも黙っていると は思えず、さらに前との差を稼ぎたいアドマイヤモナークやマイソールサウンドが居ることと、ジッ クリ抑えて脚を溜めたいメイショウサムソン、アイポッパーが居ることから全体の流れは平均ペー スで尚且つ縦長の展開が予想される。恐らくマツリダゴッホやネヴァブションは周囲の流れに乗 る他力本願な競馬をしつつ勝負どころまで我慢するであろう。 いずれにせよ相当にスローだった阪神大賞典で仕掛けどころで後れを取ったトウカイトリックとデ ルタブルースは最後まで坂が無い京都競馬はマイナスで、仕掛けどころで遅れればそれが命取 りになると思われるので軽視。代わりに日経賞で不利を受けたアドマイヤタイトルを狙いたい。 ◎メイショウサムソン 大阪杯は久々も前半5F62秒3の緩いペースで7馬身先にシャドウゲイトを逃げさせる競馬で3コ ーナーから素晴らしい瞬発力で一気にシャドウゲイトを捕らえ、競り合いの末に下した。このとき の上がり3F34秒4は雨上がりで時計が掛かっていた阪神競馬場では非常に速く、瞬発力自慢 のメイショウオウテ、タガノデンジャラスを封じ込めた内容も大きい。今まで先行抜け出しで終いは 持ち前のスタミナで押さえ込む競馬だったのが、脚を溜めて末脚で差し切る競馬になり、単純に スタミナ自慢と言うイメージが払拭されて瞬発力を備えた総合力の馬になりつつある。 菊花賞は4着も普段のメイショウサムソンから考えると不可解な負け方で単なる不調と考える。 そう考えるのは大阪杯の内容が圧巻であったからで、本来の力さえ出せば勝てる。 ○トウショウナイト アルゼンチン共和国杯で前半5F59秒を切るハイペースに乗り、前を行くアドバンテージとメジロ コルセアの脚が緩みだした3コーナーで一気に大捲り。直線の入り口で早くも先頭に並びかけて 抜け出し、そのまま後続を寄せ付けずにアイポッパーも押さえ込んで完勝。東京で行われたアル ゼンチン共和国杯ではレースレコードで、その結果は有馬記念でも差の無い2着争いに食い込 んだ。超スローで瞬発力勝負の京都記念、ハイペースで淀み無いスタミナ比べになった日経賞 で僅差の3着、2着と流れや展開に強く堅実かつ強力な末脚を持っている。しかも時計が速い。 実力は十分通用するレベルでアイポッパー、メイショウサムソンにもひけを取らない。 ▲マツリダゴッホ インティライミが引っ掛かって前半5F60秒前後で淀み無く流れた展開にピッタリはまり、3コーナ ーで一気に弾けてインティライミを捕らえ、そのまま5馬身差をつけて押し切って制したアメリカジ ョッキークラブカップ。日経賞でも速い流れがよほど合っていたらしく、3〜4コーナーで爆発的な 瞬発力を発揮して直線入り口で一気に先頭に立ち、みるみるうちに3馬身の差をつけた。独走態 勢に持ち込んだにもかかわらず負けたのは距離か相手か。私は相手が格段に強かったと観る。 しかし勝負どころでのスピードはずば抜けていて、直線坂の無い京都が合うかもしれない。 △アイポッパー 目黒記念、アルゼンチン共和国杯、それぞれハイペースの中で差し脚を溜めて鋭い決め手で前 に迫ったがいずれも取りこぼし、ステイヤーズSと阪神大賞典は勝利。要は3000mくらいの長距 離が最も適していると言っても良いであろう。目黒記念、アルゼンチン共和国杯ともにレベルの 高い内容で負けた相手も後の有馬記念2着馬ポップロック、レースレコードのクビ差2着なら十分 勝負になる内容。後は相手関係のみであるが、ココまで堅実に良い内容で来ているので期待。 ×ネヴァブション 日経賞で3〜4コーナーで抜群の手応えで先頭に立って引き離したマツリダゴッホをワンテンポ 遅れる感じで末脚を発揮。道中は1000mで1分1秒、2000mで2分2秒8と苦しい流れであっ たにもかかわらず急坂に入っても末脚衰えず坂を上がったところで捕らえてゴール前で抜き去 った。正直、2着のトウショウナイト、3着マツリダゴッホの方が斤量を背負っていたし、何とも言 えないが抑える必要はありそう。 注アドマイヤタイトル 日経賞で上位3頭に引き離された4着も、直線で鋭く伸びていたときにアドマイヤモナークとフサ イチパンドラに左右から挟まれるように接触。そこで頭を上げて苦しむくらいの不利を受け、本来 ならそこで下がるはずが、挟まれるのが直ったら一気に伸びて4着。あの状態からよく末脚を伸 ばしたと感心するほどの内容で、不利が無い競馬での末脚が見たい。 |
レースインプレッション |
前半5Fが60秒3、中間5Fが61秒7。2週目の2コーナーを過ぎたあたりで逃げていたユメノシ ルシが息を入れて、追走していたマイソールサウンド、マツリダゴッホ、アドマイヤモナークが息 を入れてペースが緩んだために後続馬が少し差を詰め、3コーナー手前まで緩いペースが続く。 しかしペースが緩んだときに後続が差を詰めて差すタイミングを伺っていたために3コーナーで 一気に馬群が詰まって団子状態に。3〜4コーナーの下り坂は後続がもう我慢できないと言わん ばかりに外に出して一気に捲り掛けてきたために先行馬もペースアップ。この時点でハイペース だった道中としては過酷な11秒2のラップが連続で刻まれる。ココで先行馬はトウショウナイトを 除いてスタミナが切れて一杯に。差した馬も直線半ばで末脚が伸びきってしまい、残りの1Fは過 酷を極める根性比べとなった。3分14秒1は熾烈を物語るものでスタミナが切れて一杯になって おかしくない状態から驚異的な差し返しをして制したメイショウサムソンの競馬は文句無く強い。 そんなメイショウサムソンと凌ぎを削ったエリモエクスパイアもトウカイトリックも強い内容で、タイ ミング的に遅かったアイポッパー、サムソンより先に仕掛けて粘ったトウショウナイトも強い。 ◎メイショウサムソン1着 当初、もう少し流れが緩んで瞬発力も活きる流れになると踏んでいたので、道中の全く緩まない ハイペースな展開は予想外。にもかかわらず3コーナーの上り坂で仕掛けて行き、3〜4コーナ ー中間の下り坂でデルタブルースが動いたのに触発される形でトウショウナイトが仕掛け、更に その外から豪快に捲りに掛かった。ココからのメイショウサムソンは春先の強さを発揮。すぐ後ろ に構えて差して来たアドマイヤタイトルを退け、トウショウナイトを競り落とし、トウカイトリックとエ リモエクスパイアの猛追で一度差されたところで驚異的な差し返しを見せた。全体の上がり3Fの うち最後の1Fが12秒以上掛かっていることから、残りの1Fで脚が一杯になったと考えられ、そ こで後続の追撃を差し返した内容は非常に強い。3〜4コーナー中間で11秒2〜11秒3のラップ が叩かれているときに一気に先頭に立ったあたり、瞬発力も欠けておらず素晴らしい内容。 ○トウショウナイト5着 中盤の2000mが2分3秒とほとんど緩まない苦しいペース。3コーナーで息を入れた先行馬と構 えていた差し馬の差がほとんど無くなって来た3コーナーで我慢できずに動き出したデルタブル ースを目印に、後続のメイショウサムソン、アイポッパーを尻目に強気の早仕掛けに出る。先に 仕掛けたデルタブルースや内で仕掛けたマツリダゴッホら先行馬が次々にスタミナ切れに陥って 後退して行く中で唯一メイショウサムソンと競り合って、そして直線半ばで競り負けた。明らかに 仕掛けは早かった。もう少し仕掛けるのを我慢していればもっと際どかったかもしれないが・・・。 ▲マツリダゴッホ11着 前半の流れが速くなって引っ掛かる癖があるこの馬には丁度良いペースではあったが、この馬 が速いペースに乗って実績を挙げてきたのは2000m近辺。前走の日経賞では坂を上がったあ とに脚が一杯になっており、この速いペースで3200mの競馬をするのには物理的に無理があっ た。3〜4コーナー中間の下り坂で手応えが少し悪くなって横山騎手が止む無く仕掛けたときに 一瞬伸びて先頭に並びかけたが間も無く一杯に。この馬にこの距離は厳しすぎた。 △アイポッパー4着 ステイヤーズSはハイペースでかなり時計が良かったが、目黒記念やアルゼンチン共和国杯の 内容からも速いペースの流れに乗っていくのは苦手。そのためかこのハイペースの展開ではか なり後方の位置につけるのは自然であった。3コーナー上り坂で前との差がグッと詰まったとき に外に出そうとしたがネヴァブション、ダークメッセージが邪魔になり外に出すタイミングを失い、 外に出したときにはメイショウサムソンらが動き出していた。仕掛けが2テンポ遅れてしまい、直 線で12番手前後。そこからメンバー最速の末脚で追い込んだが驚異的な粘りを見せる先団に は及ばなかった。仕掛けで手こずらなければもう少し僅差だったかもしれないが・・。 ×ネヴァブション13着 日経賞は昨年の目黒記念やアルゼンチン共和国杯に並ぶ速いペースがバシバシ刻まれて苦し い流れになったハイレベルなレースであった。そこで直線グイグイ伸びて遥か前に居たマツリダ ゴッホを差したときの脚は本物と思ったが・・・。日経賞の片鱗も見せられなかった。 注アドマイヤタイトル7着 スタートからメイショウサムソンを徹底マーク。3コーナー手前でゴチャゴチャになってもメイショウ サムソンの外目後方に留まり、動き出すのを待つ。3〜4コーナー中間の下り坂で動き出したメ イショウサムソンに待っていたと言わんばかりに動き出し、直線までピッタリと後方につけて直線 で追い出して差しに掛かったが、直線半ばで急激に脚が一杯になって後退。競馬の内容として は非常に楽に追走できて仕掛けどころもバッチリで競馬運びは完璧。にもかかわらず差すどころ か逆に一杯になって置いて行かれるというのはいうまでも無く能力の差であろう。 |
NHKマイルカップ |
◎アサクサキングス ○ダイレクトキャッチ ▲ローレルゲレイロ △マイネルレーニア ×マイネルフォーグ 注マイネルシーガル |
アサクサキングスを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
今年のNHKマイルカップは確かに大混戦ではあるが、臨戦過程となったマイル重賞がいずれも 前半4Fが59秒を切る程度で案外落ち着いており、これ以上のペースで逃げるような積極的な 逃げ馬がいないことから、それほど流れは速くならないと考える。恐らく逃げると思われるのはト ーホウレーサー、マイネルレーニア、イクスキューズ、アサクサキングスと思われるが、これがま た自分から流れを作って逃げようという馬は不在で道中での駆け引きが考えられる。 東京競馬場が雨の予報が出ており、前半が落ち着くようなら馬場状態も良いことから簡単には 前は止まらず、横一杯に広がるようなら内で先行できる馬が有利。 いずれにしろ差し馬がもうひとつアテになりそうな馬が居ないことから先行馬が流れを握る。 ◎アサクサキングス 百日草特別の走りを信じる。前半5F60秒7と緩んだとは言え、4コーナーから素晴らしい手応え で一気に先頭に抜け出し、直線は追いすがるサンツェッペリンと共にスピードの違いでグングン 後続を引き離して3着に8馬身差をつけての圧勝。時計の出やすい馬場だったわけでもないにも かかわらずコスモバルクが作ったレースレコードを更新。1分47秒5は時期は違えど3ヵ月後の 共同通信杯でのフサイチホウオーの勝ち時計より速い。サンツェッペリンが皐月賞で2着してい ることから皐月賞の敗退は不可解であるが実力はフサイチホウオーにさほど引けをとらない。 唯一の心配が皐月賞7着ではあるが、内枠を拾ったことや渋った時計の掛かる馬場に強いホワ イトマズル産駒という点も勝利を予感させる。皐月賞以外はほとんど崩れていないのが強み。 ○ダイレクトキャッチ 共同通信杯でフサイチホウオーに大外から一気に強襲し、競り合った実力を買う。京成杯で全く 力が出せなかったのは中山コースの苦手であり、東京なら問題は無いらしい。 共同通信杯の内容は桁違いに良く、フサイチホウオーの外目後方を徹底マークしたうえで3〜4 コーナーでペースが上がったところも外から追走し、直線ではフサイチホウオーを先に行かせて 仕掛けてからは見違える伸びで後方から一気に競りかけた。上がり3F34秒0は前半5F60秒 程度の平均ペースからなら優秀そのもの。フサイチホウオーを捕らえる実力は本物である。 デビュー戦も前半4F50秒6の超スロー上がりから33秒4の末脚を繰り出しており、東京での瞬 発力は信頼しても良い。問題は雨が降る馬場でどれだけの脚が出せるか。 ▲ローレルゲレイロ デイリー杯2歳Sでは前半4F47秒4と京都外回りにしては速いペースを先行し、伸びにくかった 馬場の内側を徹底的に走り、そこで驚異的な粘り腰を発揮して外差し馬を封じて2着。朝日杯FS シンザン記念、アーリントンC、ハイペースもあればスローペースもあり、その中でメンバートップ クラスの相手に対して確実に力を発揮し、どんな展開になっても突っ込んできた。柔軟性があっ て堅実なのである。メンバー中でマイルの経験は最も豊富で、且つ1度も馬券を外れなかった。 これは地力の高さも同時に物語っていなけれは不可能で、その実力を買う。 △マイネルレーニア ×マイネルフォーグ 2頭ともマイル路線を歩んで今一歩足りないが、NHKマイルカップとの関連性が強かった東京1 400mの京王杯2歳Sを雨降りのやや重馬場でコスモサンビームが制した年に匹敵する好時計 で勝っていることから全く侮れない。中山1600mで両方とも1度大敗しているが、それは両方と も大外枠を引いて先行するハメになり、コースの形状上2コーナーで大外をハイラップで回って脚 を使ってしまったためである。内枠さえ拾っていればそれなりの競馬は出来ているので問題ない であろう。 マイネルレーニアはマイルでは終いが甘くなりがちではあるが、何とかもうひと踏ん張り欲しい。 マイネルフォーグはニュージーランドトロフィーの差しが功を奏したので引っ掛からなければ。 注マイネルシーガル この馬もアサクサキングスと同じく皐月賞までは崩れていない。しかしいちょうS、ジュニアCの快 勝の反面スプリングSは先行粘りこみ、朝日杯FS、皐月賞は中団から差して届かない、と重賞で の勝ち負け程度で天井が見えつつあるのが気がかり。朝日杯FSは3〜4コーナーを大外から捲 ってかなり際どい6着まで伸びてきているので、もう少し時計が詰まる程度に成長していれば何 とかなりそう。強い相手で天井が割れることを期待。 |
レースインプレッション |
∧_∧ ⊂(#・ω・) こんな馬券買えるか!! / ノ∪ し―-J |l| | 人ペシッ!! __ __ \ピンカメ\  ̄ ̄  ̄ ̄ 無理です。絶対無理です。私の頭では、この結果は想定できませんでした。 |
ヴィクトリアマイル |
◎スイープトウショウ ○カワカミプリンセス ▲ジョリーダンス △アサヒライジング ×ディアデラノビア 注アグネスラズベリ |
スイープトウショウを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
メンバーが揃って馬券の検討し甲斐がある面白いレースになりそう。牝馬重賞路線の充実と時 期的に牝馬の出番が無くなることもあってか盛り上がりは十分。当初はGTの粗製濫造と言わ れたがJRAの判断は正しかったということか。 メンバーが揃った上にハナを主張するであろうアサヒライジングやデアリングハートも強気にハナ を主張するタイプではなく、アサヒライジングは阪神牝馬Sで強気の逃げが祟り目に出て失速して いることから、それほど積極的な逃げは見込めない。しかし後方にはカワカミプリンセス、更に後 方にはスイープトウショウ、中間にはアドマイヤキッスら侮れない差し馬が控えていて、それほど スローには出来ない。恐らく昨年のエリザベス女王杯でシェルズレイだけを抜いたような感じの やや縦長程度の前半5F58秒前後の流れになると思われる。 ◎スイープトウショウ もう一度、もう一度信じる。昨年のエリザベス女王杯は3〜4コーナーで大外を回ったのが裏目に 出たとは言え、フサイチパンドラを差せなかったのがケチの付きどころ。そこからマイラーズC2着 で盛り返してきた。マイラーズCはコンゴウリキシオーが一本調子に離す逃げを展開し、前半5F5 8秒2。数字としては速いが当時の馬場が時計が出たことや2番手が付いて行かずにマイペース となったため、別次元の競馬での逃げ切り。この馬は内からマイネルスケルツィとの狭い隙間を メンバー最速の3F32秒7の末脚で鋭く伸びて抜け出して2着。この内容を評価したい。他馬は3 3秒台の脚が精一杯。やはりコンゴウリキシオーを早めに捉えに脚を使ったのが原因で、スイー プトウショウだけが後方から鋭く抜け出したのは地力が違うからであろう。あの脚を信じる。 ○カワカミプリンセス エリザベス女王杯は文句無い完勝で降着は残念。約半年ぶりのレースになるので多少の心配 はあるが、休養明け本番で秋華賞を制したあたり、それほど心配する必要は無いであろう。オー クス秋華賞ともに強気の逃げ馬がレースを引っ張ってタフなレースになっていて、どちらも3コー ナーの仕掛けどころで自ら動いてライバルをねじ伏せる非常に強い内容は素直に評価したい。と にかく間隔以外は何も気になるところは無い。 ▲ジョリーダンス △アサヒライジング ×ディアデラノビア 注アグネスラズベリ 評価が難しい阪神牝馬S組であるが、サウスティーダと強引に競り合ってハナを主張した結果、 最後の1Fで完全に一杯になったアサヒライジングのことを考えれば、差し勢は多少展開に恵ま れたと考えてよい。アサヒライジング自身もハイペースには強く秋華賞、エリザベス女王杯と早い 流れを先行して渋い粘りを発揮している。前に馬を置いて道中折り合うと強いタイプで、前に行く 馬を置けるかがカギ。 ジョリーダンスはアサヒライジングが作った前半4F45秒5と阪神C並みのハイペースに乗り、最 後の直線で力強い伸びを見せて一気に台頭してきた。阪神牝馬Sの時計自体が牝馬なら立派 なもので、ゴール前はスピードの我慢比べのような流れから抜け出してアグネスラズベリを封じ たのは大きい。 ディアデラノビアは阪神牝馬Sは多少強気に乗りすぎた感じがあり、昨年のヴィクトリアマイルも 最後の1Fで伸び脚が一杯になり3着になっている。切れるが一杯になりやすいタイプで展開の 助けが必要と見る。 アグネスラズベリは阪神牝馬Sの結果が展開がハマッてのものだと怪しい。アサヒライジングは 直線半ばで脚が伸び切っているし、ディアデラノビアもゴール前で末脚が伸び切っている。しか しディアデラノビアの方は一杯にバテるほど脚が伸び切っているわけでもなく、ディアデラノビア が末脚を伸ばして上がっていっていたときも、後方から鋭い脚を繰り出してディアデラノビアをピ ッタリつけている。多少の展開の利はあるが実力は認めても良い。いずれにせよ力を出し切れば 実力は互角といって相応しいものがあり、この4頭は信用していい。 |
レースインプレッション |
なんともはや・・・・。カワカミプリンセスとスイープトウショウがココまで完膚なきまでに大敗を喫す るとは。他にもディアデラノビア、ジョリーダンスが伸びあぐね、重賞ではココ最近泣かず飛ばずだ ったコイウタとアサヒライジング。前半4F46秒6、後半4F45秒8で勝ち時計1分32秒4。尋常の 馬場では無い極端に軽い馬場で、本来なら平均ペースだったのがスローペースになったというこ とか。しかしこの時計は昨年のブリッシュラックが制した安田記念を上回り、異常なほどに速い。 馬場はコイウタが内に進路を取ったことから『内が伸びた』と思われがちであるが、横一線に広 がったときにはディアデラノビア、キストゥへヴンが伸びていたことから、内外関係無い高速馬場 と見た方が賢明。なぜコイウタが伸びたかというと、ガラ空きの内に進路を取った分、外に持ち出 すロスが無かったためと考える。いずれにせよハナを切った馬が上がりの競馬をするというのは どうにも不可解で、馬場コンディションが結果を大きく左右しているとしか思えない。この結果が 力量に直接結びつくとは思えず、もうひと波乱あると見る。 ◎スイープトウショウ9着 はっきり言って納得がいかない。アサヒライジングが単騎逃げで誰も競り掛けなかったとは言え 軽快に飛ばしていたし、前半4F46秒6なら牡馬ならまだしも一介の牝馬で逃げ残れるラップでは ない。3〜4コーナーで外に持ち出して一気に前との差を詰めたが、そこからは先行馬の伸び脚 が全く衰えず、差は詰まらなかった。結果的には3〜4コーナーで大外に進路を切り替えたロス が最後まで響いた形で、外からアドマイヤキッスが捲って行った時点で内に進路を取った方が 良かったかも知れない。しかしよほど大きな根拠でも無い限り内に進路を取るのは危険で、今回 の大外一気の競馬は間違っていない。どう考えても高速すぎる内外関係無い馬場が影響したと しか思えない。 ○カワカミプリンセス10着 スタート自体は言われているほど悪くは無い。2F目で先行集団から離されており、もともとカワカ ミプリンセスが差し馬で、上手なスタートを切って先行するというイメージは沸かない以上、武幸 四郎騎手の騎乗は間違っていない。少なくとも本田騎手を勉強した忠実な乗り方をしたと思う。 スイープトウショウのときも話したが、この馬が伸びて来れない馬場の方がおかしい。更に後方だ っジョリーダンスも伸びていることから、勝負の負けは認めるが競馬内容は納得行かない。 ▲ジョリーダンス5着 スイープトウショウ、カワカミプリンセスの更に後方から大外をぶん回して伸びてきた。上がり3F は32秒9と猛烈に速く、コレで差せないのだから仕方が無いと思う。 △アサヒライジング2着 東京競馬のマイルで前半4F46秒6は本来なら逃げてギリギリ粘りこめるかというラップ。確かに ギリギリ粘り込みはしたが、逃げたこの馬でさえ前半4Fよりも後半4Fのラップの方が速い上がり の競馬。正直、直線は崩れると思って見ていただけに以外でもあり2着でもこの結果は釈然とし ない。 ×ディアデラノビア6着 先行集団に取り付いて、そのまま直線に突っ込んだが、最後まで先行馬の隊列が崩れないまま 雪崩れ込む競馬では歯が立たなかった。納得行かないが仕方ないか。 注アグネスラズベリ11着 かなり後方からの差し。ジョリーダンスとほぼ変わらない位置取りで、向こうが上がり3F32秒9 の末脚を使って届かないのだから、コレは仕方が無い。 |
優駿牝馬オークス |
◎ハロースピード ○ベッラレイア ▲ミンティエアー △ラブカーナ ×ピンクカメオ 注ローブデコルテ |
ハロースピードを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
桜花賞を制したダイワスカーレットが直前回避、ウオッカは日本ダービー、アストンマーチャンは 距離不適で回避とコレまで牝馬クラシック路線を引っ張ってきた主役が欠席で新興勢力ベッラレ イアが参戦してきた。桜花賞で直線スタミナ切れで大敗したアストンマーチャンも含めた3強とは 3〜4馬身の力量差が有るのは否めないメンバーで、このメンバーでならどの馬が来てもおかし くない。格段に強い馬が抜けているのだから多くの馬は良いポジションを争い、前に前にと早め の競馬を心がけて勝負に行くと思われるので、周囲に思われているほどペースは遅くなるとは 思えない。逃げ馬は若干抑え気味に逃げるも後続も続くと思われるので中間もさほど緩まず前 半5F60秒〜61秒の至って平均のペースの予感がする。遅ければ差し馬が先に動くであろう。 2歳時からの旧勢力中心にベッラレイア、ミンティエアーを絡める。 ◎ハロースピード 成績面からはどうにも本命にしにくいが戦ってきた相手が格段に強く、惜敗ながらも食い下がり 続けてきた実績を買いたい。ファンタジーS、阪神JF、クイーンCと落ち着いた流れを後方から3 3秒台の末脚を堅実に出して勝ち馬に食い下がっている。距離が伸びたスイートピーSでも直線 で馬群をこじ開けて上がり3F34秒3の上がりで鋭く迫っており、スイートピーSの時計から考え ても一定の実力は評価できる。いつもいつも差し損ねていたのだが上がり時計は距離が伸びて も堅実で今回の2400mの距離は今まで差し損ねてきた実績上ではプラスと考える。歯が立た なかった3強が不在でベッラレイアもイクスキューズを差せる程度と考えれば実力はメンバーでも かなり上位なのではないか。追い切りがイマイチだったのだけが不安。 ○ベッラレイア 前半5F1分1秒のスローの逃げで逃げ切りを狙ったイクスキューズを直線だけで一気に交わし た実力は評価しないわけには行かない。上がり3Fも34秒3と立派なものである。勝ち時計もシ ンコールビーが制した年に近いレベルが高いもので、3強の居ないオークスでは実力は最上位 と考えておかしくない。ただ破った相手が良くも悪くもイクスキューズというのがどう出るかだけ 心配。イクスキューズ自体が抜けて強い馬ではないということを考えた上で対抗に。 ▲ミンティエアー ベッラレイアと同じことが言えるが直線で内を割って上がり3F34秒4の末脚でイクスキューズを 差した実力は評価する。ただハロースピードにもベッラレイアにも言えるが良くも悪くも破った相 手はイクスキューズということ。3強では力差が否めない馬に先着というのがどう出るかが分から ない。フローラSでのイクスキューズの競馬は立派なもので、距離不安の中をスロー気味に逃げ てゴールまで4着以下を3馬身近くつけて寄せ付けなかった実力は評価に値するものである。 △ラブカーナ 忘れな草賞、スイートピーSと距離が伸びてから急速に頭角を示してきた1頭。ハロースピードを スイートピーSで1分47秒1の好時計で2着してハロースピードを破ったのだから評価しないわけ には行かない。スイートピーSは前半3F35秒1と速く中間が緩んで中間5F60秒、そこから直線 勝負という波のある内容のレースで、こういうレースを走ってきた馬は中間が緩みがちなオーク スでは通用してもおかしくない。実力を評価した上で。 ×ピンクカメオ NHKマイルカップには驚いたが、やはりフロック扱いされているせいか評価は低い。私も評価は 低いが、この馬も3強には及ばない位置に居たイクスキューズやハロースピードとは引けをとらな い競馬をしてきている。東京ではあれだけ素晴らしい脚を見せているだけに、もう一度信じたい。 注ローブデコルテ 阪神JF4着、桜花賞4着、この実績を評価する。どちらも比較的緩いペースで流れて先行馬がそ のまま脚を維持してゴールする差しにくい展開から堅実な末脚を繰り出して好走している。ハロー スピード、イクスキューズと同じく、3強には及ばないも走りは堅実なことから一定の実力は評価 して良い。前半5F60秒くらいの緩い流れを後方で抑える競馬が出来るのだから、オークスでも 引っ掛かりはしないと思う。問題は産駒の距離実績が1800mまでのコジーン産駒ということ。抑 える競馬が得意ではない産駒が多い傾向を考えれば、距離はこなせなくもなさそうであるが。 |
レースインプレッション |
何というか・・・返す言葉が無い・・・。本命にする馬を間違えるとは・・。 前半5Fは59秒1。1分は切らないと思っていたが、スマートストームが果敢にスタートを切り、ハ ロースピード、カタマチボタン、ザレマらが追走、ベッラレイアの末脚は相当警戒されていたようで 先行馬はリードを作っておいて抜け出す作戦だったと思われる。しかし先行集団のすぐ後方にベ ッラレイアがつけたために中間もペースを緩めるわけにも行かず、スマートストームの作る流れに 半ば乗るような形でハイペースの競馬を強いられる。そのすぐ後方で折り合っていたのがローブ デコルテとラブカーナであった。スマートストーム以下はほとんど一団であったことから全ての馬 が激流に呑まれる過酷な展開となった。 緩まない流れを自ら作ったベッラレイアは結果的に先行集団のスロー抜け出しは防いだものの、 差し馬の差し切りを許す形になってしまった。しかしこの混戦のなかで立派な競馬であった。 ◎ハロースピード11着 スタートが絶好で、スマートストーム以下はほとんど一線であった中で一人果敢に手綱をしごい て前に上がっていった。スマートストーム以下は付いて行こうとしなかったために流れが緩むと 判断してスイートピーSと同様、積極的に行ったと思われるがコレはアダになった。前半5F59秒 1と流れがほとんど緩まず、一団がハイペースのまま直線に突入したために直線で一度は先頭 に立つも直線の坂の半ばでスタミナが切れて一杯に。末脚を繰り出す前にスタミナを使い切って しまった感じの競馬で持ち味の末脚が生かせなかった。先行したのは大博打であったと思う。 ○ベッラレイア2着 フローラSで4コーナー通過時に前が詰まって外に出された経験を生かしてか、中団前の内を走 る作戦を取った。丁度ザレマとマイネルーチェが外目の前のポジションを取ってくれたおかげで隊 列がすぐに落ち着き、道中揉まれることも無かった。同時に最有力でマークが厳しいのもあって か先行馬はペースを落とすことが出来ず苦しい競馬になって抜け出しやすくもなった。一方で後 方の差し馬に対する警戒が甘くなっていたのかもしれない。直線はハロースピード、マイネルー チェが内に進路を取ってラチ沿いでスマートストームと争ったのを横目に一気に抜け出す強い競 馬。抜け出すときの脚は本当に速かった。しかし直線の坂を上りきったところでハロースピード、 マイネルーチェに続き急激に末脚が一杯になり、最後の最後で脚が止まってしまう。そこを差さ れた。競馬の内容としては果敢に行き過ぎた印象で、前に行った者が立て続けにスタミナが切 れたことを考えれば自然だったのであろう。 ▲ミンティエアー4着 ほとんど目立たなかったがローブデコルテの外目を追走、4コーナーでローブデコルテとほぼ同じ タイミングで仕掛けて真っ先に大外に進路を取った。ローブデコルテがギリギリまで仕掛けを我慢 したためにベッラレイアに併せに行き、逆に引き離された横からローブデコルテに差される。 結果的には仕掛けが早いと言うしかないが、逆に抑えてもベッラレイアに届いたかは疑問。この 馬なりには大健闘であったが仕掛けてから末脚が一杯になるのが早く、上位2頭とは少しだけ力 量の差を感じる。 △ラブカーナ3着 ローブデコルテの後方でひたすら末脚を溜める競馬。3〜4コーナーでも自分からは動かずにロ ーブデコルテを見るように大外強襲。ローブデコルテと併せたところで末脚が伸び切り差し切るま でには至らなかったがスイートピーSでの末脚は本物であったことは証明。 ×ピンクカメオ5着 こちらはローブデコルテの内に位置づけて末脚を溜める。直線でハロースピードが仕掛けたとこ ろを真後ろからついて行き、ハロースピードが一杯になって後退したところで抜き去る。しかしベ ッラレイアには簡単に抜け出しを許してしまったし、あまり強い印象は無かった。この馬も伸びて いることは間違いないが・・・・。 注ローブデコルテ1着 ベッラレイアの後方でじっくり脚を溜める。このくらいのペースが丁度良かったのであろう。 3〜4コーナーでも自分からは積極的に動かず、直線でも坂に入るまでは持ったまま馬なりで上 がっていく。ベッラレイアが仕掛けたところでようやく手綱をしごき始め、残り200mで強いステッ キが入って一気に末脚を伸ばしてきた。丁度ベッラレイアが一杯になったところで3馬身はあった 差が一気に縮まり差し切る。この流れのこの末脚が使えるとは思わなかった。 (TAT) |
東京優駿日本ダービー |
◎フサイチホウオー ○アドマイヤオーラ ▲ローレルゲレイロ △フライングアップル ×ドリームジャーニー 注ヒラボクロイヤル |
フサイチホウオーを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
フサイチホウオーに託す。皐月賞はヴィクトリー、サンツェッペリンがまさかの逃げ残り、一方でフ サイチホウオーが他馬を相手にせんばかりの破格の末脚でハナ、ハナ差の3着に突っ込んでき たことから、今回はヴィクトリーやサンツェッペリンにピッタリ追走して粘りこみを狙う先行馬が居 ると思われる。仮にヴィクトリー、サンツェッペリンが逃げないとしてもフサイチホウオーを破ったと いう事実から有効な策に変わりは無いと考える陣営がフサイチホウオー対策に先行策を取る可 能性も高い。そしてフサイチホウオーを警戒して早めに仕掛ける差し馬は逃げ馬を早めに捉えに 行き抜け出しを図る。そしてフサイチホウオー、その後ろにフサイチホウオーを差さんばかりに追 い込みに賭ける馬が虎視眈々。このような流れになると思われる。 何が言いたいのかというと、超ハイペースの激戦になる可能性が極めて高い。フサイチホウオー は今回は外枠なので馬群に閉じ込めるのは無理だし、フサイチホウオーを負かしに行く自信のあ る馬以外は早めの仕掛けをせざるを得ないからである。逆に言えばあれだけ低評価だったサン ツェッペリンでもフサイチホウオーを破ったことから一縷の望みを託す可能性は高い。 間違い無く総力戦になると思われる。そしてフサイチホウオー陣営もそれを望んでいるであろう。 総力戦で戦えるのは東京スポーツ賞2歳Sの2頭とローレルゲレイロ、アドマイヤオーラと思う。 ◎フサイチホウオー 何の心配も無く推せる。皐月賞で終わってみれば絶望的な位置から皐月賞では驚異的な上が り3F33秒9の末脚を発揮してハナ、ハナ差の3着まで追い詰めたのだから警戒されるのは間違 い無い。しかし付いて行けても捕らえて競り勝てる馬は見当たらない。恐らくヴィクトリーもサンツ ェッペリンも前に行くと思われるが今回はアサクサキングス、トーセンマーチ、あるいはタスカータ ソルテが早めに仕掛けて抜け出しを狙うことも考えられるが、皐月賞の時点でヴィクトリーとサン ツェッペリンには着差ではハナ、ハナ差、上がり3F計でも35秒9と競馬にオツリが無いギリギリ の辛勝でフサイチホウオーにスムーズな競馬をされたら勝ち目は無いと思う。 それ以前にヴィクトリーらに付いて行って先行抜け出しを狙う馬も考えられるので、3〜4コーナ ーまでを楽に行かせてはもらえないであろう。馬群もバラけて展開は味方する。 とにかくフサイチホウオーに関しては100%の力を発揮できれば負ける気がしない。 ○アドマイヤオーラ フサイチホウオーと同じく皐月賞で上がり3F33秒9の末脚を繰り出してフサイチホウオーの豪脚 に付いていった唯一の馬。弥生賞の走りは気になったが、あれだけの脚が繰り出せるうえに岩 田騎手が鞍上なら今回は心強い。皐月賞はフサイチホウオーを徹底マークしたものの3〜4コー ナーでフライングアップルを巻き込みながらの大胆な大外ぶん回しに完全に出し抜かれた格好で ヴィクトリーとサンツェッペリンも捕らえ損ねたあたり、あれはフサイチホウオーしか見ていなかっ た末の作戦失敗と考えた方が良い。今回もフサイチホウオーを気にしながらの騎乗となるが、皐 月賞の末脚はフラつくどころか鋭さ溢れるものがあり、成長が感じられる。鞍上強化で期待。 ▲ローレルゲレイロ デイリー杯2歳S、朝日杯FS、共に前崩れのハイペースの競馬を強いられながらも勝負どころで しっかり伸びて後続の差し脚に対しても二枚腰を発揮して粘る強みをココでも活かして欲しい。専 らシンザン記念以降は差し脚を研ぎ澄ましつつあるが、スローペースの瞬発力勝負を避けて自ら 動いて差し脚を発揮する自在性が高い馬になりつつある。皐月賞はフライングアップルを見るよう な形で幾分早めに仕掛けて、フサイチホウオーの末脚には屈したが、まずまずの末脚を見せて6 着している。どうしても瞬発力では劣るのでフサイチホウオーよりも幾分前で抜け出す競馬を強 いられると思うが、朝日杯FSで見せた渋太い脚は地力が抜けていなければ無理。総力戦は向 いていて自分の競馬をすれば自ずと抜け出してきてくれると思う。 △フライングアップル 皐月賞は3〜4コーナーで後方内側のフサイチホウオーが急激に上がりつつ外に出して来た際 に馬体がぶつかってしまい、大外に放り出されてしまう不利。フサイチホウオーの方も出せる場 所は3〜4コーナーしかなく、致し方無いとも思うがこちらは大きなトバッチリを受けた。 東京スポーツ賞2歳S、共同通信杯、スプリングSで見せた末脚は本物で、今度こそ発揮して欲 しい。本領が発揮されればフサイチホウオーに並ぶことが出来る実力を信じたい。 ×ドリームジャーニー 皐月賞は完全な差し損ね。フサイチホウオーよりもアドマイヤオーラよりも後方で、3〜4コーナー で大胆な外出しをしたフサイチホウオーによって進路が完全に塞がれている。コレでは勝てなく ても致し方ない。それでも上がり3F34秒1の末脚で直線に入った時点で17番手からの8着はう なづける。東京スポーツ賞2歳Sでフサイチホウオー、フライングアップルとの熾烈な競り合いをし てきた実力は本物で、朝日杯FSでは同日では全レース出走馬のなかで唯一上がり3F34秒0 の末脚を発揮し、同日に行われた中山芝1600mの準オープンの勝ち時計を0.7秒も上回る非 常にレベルの高い競馬をしている。これほどの実力なら総力戦になれば抜け出してくる。 注ヒラボクロイヤル 毎日杯でナムラマースの2着から青葉賞勝ちでココまでのし上がってきた。青葉賞は前半5Fは ホクトスルタンが果敢にハナを主張して早めのペースになったが、道中は落ち着き、落ち着いた まま直線に突入したので先行馬は息が残って最後まで一杯にならなかった。そんな中で4コーナ ーで12番手前後の後方から上がり3F34秒4とメンバー中飛び抜けた末脚を繰り出して、直線だ けで粘る先行馬をまとめて交わした。4コーナーまで先行馬の息が残る流れで、他の差し馬が前 を捉え損ねるなかで差し切った実力は本物で高く評価したい。 |
レースインプレッション |
なんと・・・・阪神JFで2歳レコードタイムを出してレベルが高い当たり年とは思ったが、まさか牡 馬を破って日本ダービー制覇とは。 前半5F60秒2。平均ペースで日本ダービーとしては速くはない。しかし2F目のアサクサキング スとサンツェッペリンが競り合ったとき以外は直線まで全て12秒のラップが刻まれる平穏なペー スでウオッカが末脚を爆発させるには丁度良いペースであったかもしれない。 当初、ヴィクトリーらを意識して馬群がバラけて超ハイペースの激戦を展望、ウオッカは真っ先に スタミナを切らして沈むと判断していたが、全くの予想ハズレ。ココまで緩い展開になるとは思え なかった。しかし全体上がり3F34秒4に対してウオッカの上がり3Fは33秒0。ココまで破格の末 脚が使えるというのは全くの予想外。本当に予想外ばかりの日本ダービーであった。 ◎フサイチホウオー7着 2コーナーでヴィクトリーが外から猛然と上がって行ったときに急激に引っ掛かって5番手に。そ こから鞍上との折り合いがギクシャクして、直線でそれなりの伸びを見せたが前を捉えることも出 来なかった。総力戦になればまず抜け出してくると考えたが・・・・。 正直、レース中にどこか痛めたのかも知れない、と疑いたくなるほどにいつもの強さが無かった。 ○アドマイヤオーラ3着 フサイチホウオーのすぐ後ろを追走。直線半ばで伸び脚が鈍ったフサイチホウオーを尻目に一気 に末脚を爆発。あまりにすごい瞬発力を発揮したのか岩田騎手の左右のステッキに強い反応を 示して左右にフラフラ動いてしまい、コレが唯一ロスになった。それ以外は良い競馬をしており不 満は無い。岩田騎手のフサイチホウオー徹底マークは間違っていなかったし、結果は示した。 ▲ローレルゲレイロ13着 道中は前目前目の競馬でサンツェッペリンの真後ろの3〜4番手。緩い流れを先行したし、競馬 に問題は無かったと思うが直線でフサイチホウオーが上がって来た頃から急に脚が止まって後 退。全体の上がりが34秒4という上がりの競馬ではこの馬の末脚はそぐわなかったか。 △フライングアップル10着 最後方から徹底した追い込み。道中は常に後方外目で末脚を溜め、3〜4コーナーで大外から 一気に仕掛けた。上がり3F33秒7とこれなりの伸びは見せたがとても前を捉えるものではなか った。 ×ドリームジャーニー5着 フライングアップルと同じくメンバー最後方で末脚を溜めて追い込みに賭けた。この馬も上がり3 F33秒1と素晴らしい伸び脚を見せたが、とても前を捕らえられるものではない。 注ヒラボクロイヤル16着 後方のまま、全く見せ場が無かった。青葉賞のときの強さが全く発揮されず、正直遺憾。 |
安田記念 |
◎ダイワメジャー ○エイシンドーバー ▲オレハマッテルゼ △マイネルスケルツィ ×スズカフェニックス 注ジョイフルウィナー |
ダイワメジャーを軸に300円づつ3連複軸1頭流し。10点計3000円。 |
レース展望 |
中国勢が4頭。それも香港チャンピオンズマイルの上位がまとめて出走してきており混迷を極め る。正直言って中国馬は一昨年のサイレントウィットネスやブリッシュラックのような日本でも実力 を発揮する馬も居ればザデュークやベストオブザベストのような拍子抜けする馬も居るのでアテ にならない。日本馬、それもマイルで圧倒的に強い馬を本命にするしかあるまい。 安田記念の怖いところは直線の500m中の最初の200mが坂で残りの300mが平坦というこ と。直線半ばで末脚が伸び切ってしまうと先行馬は止まるし、脚が残っていると前は止まらないと いう展開が左右する面が非常に大きい点にある。つまりはそれだけ読めないのだ。 ◎ダイワメジャー 昨年の安田記念では前半4F46秒4、2F目から全て11秒台のラップが刻まれる非情に厳しい展 開のハイペースでも直線で抜け出す見せ場を作った実力を評価する。もう少し流れが緩んで息 が入れば十分に2着は有ったし、秋の活躍を見れば東京が苦手と言う観念も無くなったと思われ る。毎日王冠と天皇賞秋にいえる共通項は直線で外に出しているという点で、内に閉じ込められ ずに競馬をしたい。今年も内枠ではあるがコンゴウリキシオーが流れを引っ張ると思われるので 縦長が予想され、周囲は差し馬ばかりという点からもどこかで外目に出す機会が欲しい。昨年が 打ちに閉じ込められた末の苦しい競馬としては大健闘であっただけに巻き返しを。 ○エイシンドーバー ▲オレハマッテルゼ △マイネルスケルツィ 京王杯SC組。今年の京王杯SCは前半4Fが45秒3と超ハイペースの厳しい展開で、そのペー スが直線でも止まることは無く、道中で脚を使った馬が次々に後退して行く非情に厳しいレース となった。上位4頭と5着の4馬身差は実力の差で、この4頭の内容は安田記念でも侮れない。 エイシンドーバーは道中では先行くマイネルスケルツィらを見るような形で無理をせずにレースを 進め、自分から動かずに直線だけで勝負を掛けた。5F目で直線で大きく抜け出したマイネルス ケルツィは5F目で10秒6という道中のペースからは考えられないラップを叩いており大きく抜け 出すが、エイシンドーバーも同じくらいのラップを叩いて突き放しを許さずに追走し、最期の1Fで マイネルスケルツィの脚が伸び切ったところを差し切った。ラップとしては前半、後半ともに40秒 前後のほぼ均等なペースで波が有るペースで無ければ本当に強い。コンゴウリキシオーが引っ 張る展開ならそうは緩まないであろう。 オレハマッテルゼは直線でマイネルスケルツィが大きく抜け出した際に一瞬遅れを取ったが、仕 掛けられると一気に脚を伸ばしてマイネルスケルツィを一歩一歩詰め寄り、差し切った。マイネル スケルツィを泳がせて直線の脚で差す競馬が出来るほどに状態が良くなり余裕が出てきたのだ と思われる。この馬もマイネルスケルツィを捕らえたところで脚が一杯になって差されてしまうが 他の3頭よりも思い58キロを背負っており、極限の厳しいスピード勝負で1キロ思い斤量を背負 いながらの接戦は評価できる。高松宮記念でもそれなりの伸びを見せている。昨年の敗戦は4 コーナーでザデュークが接触した影響で引っ掛かったのが敗因で実力負けではない。 マイネルスケルツィは前半に気分良く行き過ぎたのと、直線で後方を引き離そうとして早めにス パートしてしまったのが敗因。結果的にはもう少し仕掛けを待っても良かった。前半4F45秒3、5 F55秒9と逃げ馬はバタバタになっておかしくない超ハイペースでもゴール前ギリギリまで持たせ たのは立派。マイラーズCはコンゴウリキシオーを遊ばせ過ぎた結果の出し抜かれ、京王杯SC は早仕掛け。今度こそは流れを間違えないで欲しい。ロスの無い競馬さえすれば勝っても何らお かしくない。 ×スズカフェニックス 前半4F46秒3で流れた東京新聞杯で直線で33秒3の猛烈な末脚を繰り出して瞬発力勝負を 制する。阪急杯ではハイペースで脚を使わされるも直線で鋭く迫ってエイシンドーバー&プリサイ スマシーンにハナ差まで迫り、高松宮記念では爆発的な伸びで後方に2馬身半をつける完勝を して見せた。1600mなら東京新聞杯で実績があるので割り引く必要は無い。エイシンドーバー と接戦を演じていることから好勝負が期待できる。しかし高松宮記念は状態が完璧だったことと 出来すぎなくらいの前崩れで展開に恵まれた部分が大きく、実力の程には疑問が残る。 注ジョイフルウィナー 昨年は大外の後方、ザデュークがフラフラ動いて邪魔になっていたカンパニーの後方を走り、3 〜4コーナーに外のまま突入。直線も大外を掛かりながら捲ったオレハマッテルゼの更に外から 差す展開で、とにかく競馬のロスが目立った。前崩れの展開に助けられた形で3着に入ったが、 今回はさほど前崩れになるとは考えられず、もう少しロスが無い競馬が要求される。 |
レースインプレッション |
前半4F45秒9、後半4F46秒4。昨年以上のハイペースで全く息が入らないレースになった。 コンゴウリキシオーはスタートこそマイネルスケルツィやエイブルワンの追撃を受けたが、他馬の 追走を許さない強気の逃げ。前半5Fのラップは57秒5。05年のサイレントウィットネスやブレイ クタイムが作り出した激流に並ぶハイペースでコレでダイワメジャー以外の接近を許さなかったと いう内容は非常に強い。想定以上の強さでこの馬を入れなかったのは予想のミス。 ◎ダイワメジャー1着 スタートで行かせず、コンゴウリキシオーの3馬身後方を6番手あたりで折り合う。コンゴウリキシ オーが強気にハナを主張した時点で追うのを止めてために徹したのは正解だったのであろう。速 いペースが全く緩むことなく直線に突入する展開になったが、マイネルスケルツィやシンボリエス ケープを先に仕掛けさせて、残り300mまで徹底して仕掛けを我慢させる。残り300mでゴーサ インが出ると坂を上りきったところで末脚が落ちてきたコンゴウリキシオーを一歩一歩詰め寄り、 ゴール前ギリギリで差し切った。コンゴウリキシオーの作った激流で先行馬はダイワメジャー以外 壊滅していることからダイワメジャーの強さが目立った。充実していて本当に強い。 ○エイシンドーバー6着 コンゴウリキシオーがグイグイ引っ張る流れにピッタリ折り合って後方で待機。後方で脚を溜めて 直線で爆発させるところまでは良かったが、直線は伸び脚ジリジリで前の2頭を捕らえるほどのも のではなかった。実力の差か。 ▲オレハマッテルゼ18着 スタートで両隣の馬がテンを争い、このときに馬に体を挟まれてスタートで先行し損ね競馬になら なかった。それにしてもいかにも元気が無く、大きく遅れてのシンガリ。京王杯SCの走りは微塵も 見られなかった。 △マイネルスケルツィ10着 強気にハナを切るコンゴウリキシオーを行かせる形で2番手をしっかりキープ。直線の手応えも良 く逃げるコンゴウリキシオーを捕らえに接近するが捕らえきれず、直線半ばでスルズル後退した。 ペースは京王杯SCほどではないにしろ速かったし距離も200m長かった。敷居が高かったとし か言いようが無いか。 ×スズカフェニックス5着 テンで少し行きたがったがすぐに落ち着き脚を溜める。内にザデュークが居て常にプレッシャーが あったか。直線ではこの馬さながらの鋭い脚は見せたものの、前の2頭には届かない。 注ジョイフルウィナー9着 ハイペースに折り合い、後方でスズカフェニックスをマークするような感じで行動、直線でも鋭い伸 びは見せたがコレも道中が後方過ぎたせいもあってか捕え損ねる。昨年並みのタイムは出して いるが内容的には少し厳しい。 |
エプソムC |
◎ホッコーソレソレー ○マイネルレコルト ▲ブライトトゥモロー △ダンスインザモア △サイレントプライド ×ピサノパテック 注ソーユアフロスト |
ホッコーソレソレーを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
前日の様子を見ると、明らかに馬場は時計が掛かって来ていて内が荒れてきている。内を走っ た馬が残ることもあるが、道中をスローに落として差し馬のようなラップを刻まないと持たない。 今年のエプソムCはエイシンデピュティ、ファイングレイン、デアリングハート、サイレントプライドな ど先行馬が多く、大半が前に馬を置くのを嫌う積極型の先行馬。東京競馬1800mはスタートか ら3コーナーまで直線で内枠を拾った逃げ馬はペースを緩めようならば外枠は容易に被せられる ことからあまり緩める余裕は無い。外枠の先行勢も新潟大賞典で前残りを経験した以上は速い 流れは嫌うと思うが、あまり緩めると内枠の馬が出し抜けることを警戒すると思われるので緩い 競馬を求めるとは思えない。先行して活躍してきた馬の多くが前残りの馬場に助けられた馬で内 が荒れている今回は厳しい。外枠の差し損ねた馬を中心に組み立てる。 ◎ホッコーソレソレー 大阪杯、オーストラリアTとスローにハマリ3〜4コーナーで大外をぶん回す勿体ない競馬で落とし ているが、いずれも終いは鋭い脚で前に迫っている。極端に緩まなければ全く問題は無い。 特筆すべきは強い内容だった東京新聞杯で4着の実績を信じる。前半5Fは58秒3。シベリアン ホーク、グランリーオら4頭の先行馬が前を争って緩まない流れとなり直線半ばで先行勢の脚が あがってバタバタになったところを差し馬が突っ込み、差し馬に流れが向いた。勝ったスズカフェ ニックスも2着のエアシェイデイも道中は最後方からの追い込みで、ホッコーソレソレーは中団8 番手。直線はスズカフェニックスが伸びてくるまでに一度先頭に立っており、着差は完全に道中 の位置取りの差と考えて良い。外枠で前を見ながら競馬が出来ることから差し脚が繰り出せる環 境は整っており、今回は強い競馬が見込める。 ○マイネルレコルト 朝日杯FSの覇者も古馬以降は伸び悩み、屈腱炎もあって状態としては強く押せる要素が無いな がらも調子を上げてきている。マイラーズCではコンゴウリキシオーの作る流れにハマりながらも 上がり3Fで33秒7を叩いて付いて行ったし、新潟大賞典では前半5F59秒2→後半5F58秒5と 完全に前残りのペースを直線で大外に出すロスがありながらも0.3秒差の5着に入っている。2 着のサイレントプライドは完全にスローの恩恵を受けており斤量も1キロ軽かった。斤量が同じに なり、更に内が荒れて前走のような競馬が見込みにくい今回は逆転が望める。 ▲ブライトトゥモロー オーストラリアTはエイシンデピュティに逃げ粘られて3着も新潟大賞典では中団から内差しを決 めて勝利。すぐ後ろには最後方から差してきたダンスインザモアがおり、競馬の内容としては展 開がぴったりハマったと考えるべきで実力としては必ずしも抜けていない。しかし展開がハマった とは言え完全に先行馬に流れが向いたところから差して来て追い込んだダンスインザモアも封じ たのだから実力があるのもまた事実。展開が合えば来るのは確実で抑えは必要。 △ダンスインザモア 緩まない速い流れでレースレコードとなった中日新聞杯で先行して押し切ったグランリーオを大 外から強襲して2着。新潟大賞典でも4コーナーから鋭い脚を繰り出しており、前が残る残らない に関わらずある程度は堅実に追い込んでいる。一方で前を捉え損ねて取りこぼしているのも事 実で鋭い脚は持っていてもアテにはならない。新潟大賞典で良いところを見せたので抑えに。 △サイレントプライド 新潟大賞典は先行して上がり3F34秒1。完全に前残りの競馬で逃げたヨイチサウスを目標にし て直線で抜け出したところをブライトトゥモローに差されているあたり展開に恵まれた分を割り引く と前日1番人気は過剰人気としか思えない。直線でヴィータローザと、ニホンピロキースと競り合 ってゴール前で2頭に競り勝っていることから完全に展開で勝ったわけではないがブライトトゥモ ローと比較すれば分が悪い。今回はどういう競馬をするか。 ×ピサノパテック エプソムCと同じ舞台の立春賞で前半5F61秒5と完全に前が残る緩い流れで3〜4コーナーか ら捲りかけて行き、上がり3F32秒9の末脚を繰り出して勝利。かち時計は1分47秒5で内容と しては十分通用すると言って良い。アクアマリンSはグチャグチャの重馬場で切れ脚が使えず、 外を回したうえに直線でゴチャついたりと敗因は明らか。多少恵まれれば実力が発揮できると思 われるので強気に行きたい。 注ソーユアフロスト 目黒記念は落としたが重賞初挑戦と初の2500mで敷居が高かった。勝ってきた6勝は全て新 潟、東京と左回りで距離短縮とあれば侮れない。ココは抑えておく。 |
レースインプレッション |
(つД`) |
マーメイドS |
◎スプリングドリュー ○コスモマーベラス ▲サンレイジャスパー △シェルズレイ △ディアチャンス ×ソリッドプラチナム 注コスモプラチナ |
スプリングドリューを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
コスモマーベラスからミスベロニカまで斤量差は8キロ。昨年はソリッドプラチナムが勝ち、最高重 量のヤマニンシュクルが沈んで大波乱となった。しかし56キロを背負ったマイネサマンサはゴー ル前ギリギリまで粘って勝ち馬とハナ+クビ+クビ差の4着と決して重量馬がダメというわけでは ない。牝馬は実績がアテにならず、調子が勝負を分けると考えた方が良いか。 ◎スプリングドリュー 福島牝馬Sでの勝ち方の強さを信用する。福島牝馬Sはダイワパッションが前半5F58秒0の超 ハイペースで引っ張り、後続は10馬身後方で我慢。3コーナーで後続が一気に仕掛けてダイワ パッションを捉えたあとは根性比べという総力戦となった。スプリングドリューは直線で内、外、前 と他馬がごったがえしているところを割って力強く抜け出し、競りかけたコスモマーベラスを逆に 競り落としての完勝。ダイワパッション以外は前半5F1分1秒程度のスローで、先行したヤマニン メルベイユやフラッグシップが2着、3着に残っているあたりも前残り決着での勝利で強い内容。 実績が無い関東馬ではあるが福島牝馬S勝利時と同じ55キロで柴山騎手が鞍上。勝算あり。 ○コスモマーベラス ヴィクトリアマイル大敗もマイルで1分34秒を切る時計を出したことが無い馬で、元々マイルは向 かない。パッとしなかったコイウタやアサヒライジングが上位に来ているあたり、疑った方が良い かもしれない。戦前の調教がキツ過ぎたと言っているからも気にする必要は無いと思う。福島牝 馬Sは粘るヤマニンメルベイユとフラッグシップを満を持して差しに行って逆に止まってしまい、ス プリングドリューに並ぶ間も無く差される不甲斐ない決着。そのうえ56キロとなると少し苦しいの は否めない。しかし56キロを背負って愛知杯でアドマイヤキッスの2着しているのも事実で調子 次第と思う。鞍上の安藤騎手が落馬明けで心配というのも含めると本命印は打てない。 ▲サンレイジャスパー 昨年のマーメイドS2着。レコードの大接戦となった小倉記念で僅差の4着のあと新潟記念で2着 府中牝馬Sで2着、その後も勝ちきれない競馬が続く。牡馬混合でまともにやりあっていながら牝 馬限定重賞も勝てないあたり、相手なりに走るタイプの馬であろう。今回も54キロとさほど背負わ されておらず好走を匂わせるが、勝つような雰囲気は見られない。ヒモが一番相応しいだろう。 △シェルズレイ チューリップ賞2着後の桜花賞で5着。陣営が瞬発力不足を指摘しており、早め早めの仕掛けで 先に抜け出して粘りこむ競馬スタイルでローズS2着がある。秋華賞ではトシザサンサンとコイウ タに先に生かせたことを後悔するコメントがあったが、エリザベス女王杯での負けっぷりを見る限 り行ったら大敗していただろう。スタミナ一杯の競馬しか出来ない不器用なタイプで、逆に言えば 調子次第なので7ヶ月の骨折休養明けの今回は疑って掛かった方が良い。実績で抑える。 △ディアチャンス エメラルドSは前半5F59秒5とコスモプラチナが引き離したわりには緩いペースで、3コーナーか らの捲くり合戦となった。中団前目の内ラチ沿いを進んでコースロスの無い競馬をして残り1Fで コスモプラチナを差して抜け出しての勝利。勝ち方自体は強かったがあれ以上無いほどのパフォ ーマンスでもあり、メンバー強化は正直疑問。ココは買って様子を見る。 ×ソリッドプラチナム 昨年の勝ち馬。安部騎手を鞍上にマイネサマンサが引き離して逃げる展開で大外をぶん回して 直線ゴボウ抜きの1着。斤量も軽かったうえに揉まれることも無く、理想的な追い込みの形が出 来て恵まれたのも事実であるが、前走の白百合Sがレースレコードで2着しており調子が良かっ たのも事実。追い込みは不発続きで差しを試した愛知杯以外は全て大敗と押せる要素は無いが 無欲の追い込みに賭ける。 注コスモプラチナ エメラルドSでディアチャンスに差されながらも最後まで粘って3着。競馬の内容としては2コーナ ーとバックストレッチでしっかり息を入れて前半5F59秒5と抑えており、逃げのセンスはある。斤 量も51キロと大幅に軽くなっており、実績こそ無いがシェルズレイよりも余裕のある競馬は出来 そうで、展開次第では最後まで粘りかねない要素はある。無欲に行きたい。 |
レースインプレッション |
素直にサンレイジャスパーから行けば的中してたのに・・・。本当、競馬って難しい。 前半5F58秒0。スタート時にハナを切ったシェルズレイにコスモプラチナが競りかけて一気に引 っ掛かってしまったために出来たラップで、10馬身以上後方でコスモプラチナら2番手集団。実質 は前半5F60秒2あたりで推移と言って良い。高速のスピード決着で馬場の適応やパンパンの 良馬場で通ったコースによって結果に差が出た。 ◎スプリングドリュー5着 スタート時に後手を踏み、内に入れたものの最後方からの競馬でバックストレッチから少しづつ 外に出して順位を上げていく競馬。3〜4コーナーでシェルズレイを捕らえに一気に動き出したと きも大外をぶん回し、大外からでも徐々に順位をあげる良い脚を使った。直線でも内が開かない ことを覚悟して大外に進路をとったが馬場が絶好で内も外も関係無い馬場のため内に進路を取 った馬の方が断然伸びが良かった。この馬としては良く伸びていて5着したものの、競馬の内容 からはコースロスがストレートに影響した感じで無駄が多い競馬だった。競馬次第では勝ててい たと言っても良い内容で、次走に期待したい。 ○コスモマーベラス8着 2番手集団より少し下げた後方で待機。3〜4コーナーでシェルズレイを捕らえに仕掛けにかかる が仕掛けに反応せずに直線半ばで早くも手応え一杯となり8着。2番手集団も決して緩いペース というわけではなく、むしろ長く良い脚を使うのが得意なこの馬にしてみれば不思議な敗退。 ▲サンレイジャスパー2着 勝ち馬ディアチャンスの外を追走。3〜4コーナーでも外目外目を良い感じで上がって行き、直線 で騎手のステッキが入ったときに一気に鋭く伸びた。福島牝馬Sやヴィクトリアマイルとは段違い の伸びで久しぶりに良い競馬をした感じ。 △シェルズレイ4着 スタート直後にコスモプラチナが競りかけたとたん、頭のネジが外れたように一気に火がついて 怒涛の如く突っ走ってしまった。前半5F58秒0は明らかに無謀で、逆に後続が良いペースで折 り合う結果になってしまい、自ら敗戦の種を撒いたようなものだった。この気性面の癖が直らない 限り活躍は難しい。 △ディアチャンス1着 距離に不安があるにもかかわらず勝てたのは不思議としか言いようが無い。、2番手集団が高 速で折り合ったために息を入れる間が無い。そのため距離に不安がある馬は一気に落ちるとい うのが定石のはずなのだが。1〜2コーナーから直線まで一貫して内を通って経済コースを取り 直線も内から良く伸びた。鞍上武豊騎手の好プレーであり今回の乗り方は良かった。 ×ソリッドプラチナム3着 スプリングドリューと同じくスタートで後手を踏んだが内でじっと我慢し、バックストレッチでも全く 順位を上げに行こうとはしなかった。3〜4コーナーでも仕掛けるよりも内の進路を確保すること に専念し、直線で少しだけ外に出して進路を開いてから一気に仕掛けた。放たれた矢のような 伸びで大外をぶん回したスプリングドリューを差し返してディアチャンス、サンレイジャスパーに 一気に詰め寄るも3着。もう少し直線が長ければ連覇できる脚だった。 注コスモプラチナ7着 シェルズレイを先に行かせたら、あとは一貫して2番手で待機。しかしココで落ち着いたことが却 って後続馬の目標になってしまう結果を生み、シェルズレイを捕らえに動いたのを皮切りに後続 が一気に動き出し、その流れに呑まれるという結果に終わった。51キロの軽いハンデもあって 直線でも良く粘ったが脚色は劣っていてパッとしなかった。 |
宝塚記念 |
◎メイショウサムソン ○ポップロック ▲スウィフトカレント △ウオッカ △ダイワメジャー ×アドマイヤムーン 注トウカイトリック |
メイショウサムソンを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
レベルが上がれば上がるほどハイペースな傾向になりやすい阪神2000mと2200mコース。1 〜2コーナーが急で、3〜4コーナーが緩めで直線が短くゴール前急坂となると、1〜2コーナーま でに先行勢はポジションを取りに行き、差し勢は3〜4コーナーで好位置を確保したい。レベルが 上がれば上がるほど3〜4コーナーを捲ってしまおうとすることから、3〜4コーナーは熾烈を極め るであろう。今回のメンバーはアドマイヤメインをはじめ、逃げると思われる馬が5頭も居り、いず れも有力なことから、昨年の有馬記念のようなアドマイヤメインだけを行かせて遊ばせるような競 馬は考えにくい。コスモバルクは逃げ馬に付いて行ってしまうことを考えれば更に流れは厳しくな る。厳しい流れのまま3〜4コーナーで捲り合いになりスタミナ勝負になることが考えられる。 そういうことから考えれば、天皇賞春組と超ハイペースだった金琥賞組を中心に行きたい。 ◎メイショウサムソン 天皇賞春で超ハイペースの流れを中団で折り合い、2週目の3〜4コーナーで11秒2のラップが 刻まれたときに抜群の反応を示して一気に捲って先頭に踊り出て後続を抑え切った走りを素直 に評価して良い。大阪杯でも7馬身先に居たシャドウゲイトを3〜4コーナーで捲って直線入り口 で一気に並びかけたように、中団で折り合う競馬になってから決め手が大幅強化して僅差なが らも勝ち方が非常に強くなってきている。スローに流れた大阪杯でも超ハイペースだった天皇賞 春でもゴーサインと同時に11秒0前後の脚で一気に勝負を進められる決め手は心強く、大阪杯 と同じく3〜4コーナーで一気に先頭に並びかけて後続をねじ伏せる競馬で勝てる。 現時点では4歳時のグラスワンダーと同等と言っても良いくらい死角が無く、でまず負けない。 ○ポップロック 京都記念ではアドマイヤムーンの決め手に屈したが、メイショウオウテらが向こう正面で次々に 引っ掛かり淀み無いハイペースとなった目黒記念で、直線で前が塞がりながらも抑えて進路が 開いたと同時に力強く抜け出し、58.5キロを背負って制したのは大きい。とにかくハイペースの 激戦が見込まれる今回はスタミナ面の裏付けは必須で3〜4コーナーで捲っていけるスピードも 有馬記念で証明済みなことから、今回はかなり期待して良い。ペースが緩んだとしたら危ない。 ▲スウィフトカレント 前半5F57秒2の超ハイペースになった金琥賞で3〜4コーナーで外から捲りかけて2着。勝った のは中京記念でコースレコード勝ちしたローゼンクロイツでは仕方が無く、前半5F57秒2の激流 に乗って決め手を発揮したことを評価したい。中京競馬2000mは捲れる瞬発力が無ければ通 用しないので、超ハイペースに乗って結果を出した今回は怖い。 △ウオッカ はっきり言って64年ぶりに日本ダービーを制した以上は無視できない。51キロという斤量がどの くらい効果があるかは未知数だが、日本ダービーで若干緩んだ流れに乗って3〜4コーナーから ゴールまで素晴らしい脚を発揮したことは疑うところがなく、脚がここでも発揮されれば脅威。 △ダイワメジャー 安田記念を勝って連勝を狙う。しかし2200mは距離的にはギリギリで、ペースが緩んだ有馬記 念でも直線は脚が伸び切っており、ハイペースの激戦が予想される今回は出来ることが限られ てくる可能性が高い。逃げ馬にそのまま付いて行くわけにも行かず、恐らくメイショウサムソンを 意識した中団あたりで直線で一気に抜け出す競馬をしたいが、3〜4コーナーでヤマ場を迎える 可能性が高いことから、その状況の中で動けるかどうかが疑問。実力は認める。 ×アドマイヤムーン 京都記念で2200mをスローからの瞬発力勝負ながら制し、距離面では一応大丈夫。今回はハ イペースが予想されることから勝負どころまでスタミナを温存する必要があり、道中を如何に上手 く乗るかにかかっている。溜めて瞬発力を活かす競馬もハイペースでスピードの持続力を活かす 競馬でも堅実な成果を出しているのは事実で、距離面さえ何とかなれば食い込める。 注トウカイトリック 天皇賞春で超ハイペースの流れを中団前で先行し、一番ペースが速くなった3〜4コーナー下り 坂ではスピードに付いて行き切れずに後退したが、直線で先に行った馬が脚が一杯になると内 から差してきたように、道中を前目で折り合って3〜4コーナーの捲り合戦で持ちこたえれば最後 の直線で盛り返してくると思われる。距離は短いかもしれないが、3000mでしか実績が無かっ たヒシミラクルも制しており、コレだけ有力逃げ馬が揃えば瞬発力が大きな比重を占める競馬に なるとも思えず、見せ場くらいは確実に作れそう。メイショウサムソンに食い下がった実力が見せ られるか。 |
レースインプレッション |
前半5F57秒5、後半5F62秒6、勝ち時計2分12秒4。 宝塚記念の歴史の中でも稀に見る超ハイペースで非常にレベルが高い1戦となった。前のレー ス芝1200m、1000万下条件の水無月特別の勝ち時計が1分9秒4も掛かっていることを考え れば、例年の良馬場と殆ど変わらない2分12秒4の時計は良馬場ならタップダンスシチーのレコ ードも塗り替えかねない時計であり、間違い無く近年屈指のハイレベルな内容と言って良い。 雨の影響で馬場の内側が走りにくくなって超ハイペースも手伝って先行馬は総崩れ、前に行っ た馬から次々にスタミナ切れに陥って後退して行きサバイバルレースの様相。あまりに前崩れの 決着になり先行勢がだらしなく見えたかもしれないが、レコード級の決着というのは得てしてこう いう決着が多い。それで居て3コーナー手前から持ったままで捲って行ったメイショウサムソンの 強さは際立つものがあった。勝ったのはアドマイヤムーンだが、この2頭は現在は相当に強い。 ◎メイショウサムソン2着 外枠で周囲に逃げ、先行馬が揃ったことから予想通りスタートはソロっと出して中団待機。1〜2 コーナーをゆったり回って仕掛けどころの3コーナー手前まで自分のペースで運べた。ココまでは 今年の3戦とも同じで中団待機が完全に板についている。3コーナーが近づくと石橋騎手が抑え たまま捲りにかかり、3〜4コーナーの2Fでは全体ラップが落ちているなかで12秒0のラップを2 F連続で叩き、4コーナーで一気に先頭に並びかけ、でウオッカ、カワカミプリンセス、シャドウゲイ トとメイショウサムソンの4頭で並んだのを一気に抜け出した。直線はその後も伸び続け、坂があ るにもかかわらず最後の1Fも12秒5で締め、全くラップが衰えなかったあたりは一杯になってい ない証拠で、スバ抜けた決め手と強心臓を持ち合わせている証明になった。アドマイヤムーンと の競り合いで敗れてしまったが、向こうはメイショウサムソンを完全にマークして3〜4コーナーで もメイショウサムソンと同じ脚を使って追走したあたり、アドマイヤムーンの方が一枚上手だったと しか言いようが無い。破れはしたが、今回は健闘に値する。 ○ポップロック3着 メイショウサムソン、アドマイヤムーンの更に後方でじっくり待機。道中全く掛かることなく速い流 れにピッタリ折り合い、ペースで左右しない自由自在な競馬センスが活きた。3コーナーでメイシ ョウサムソンとアドマイヤムーンが動き出すのを待って追い出され、タイミング的には絶好と言っ て良い。3〜4コーナーの手応えも抜群で直線では前のメイショウサムソンとアドマイヤムーンを 捕らえても不思議は無かったが、直線はその後も伸び続ける2頭には追走が精一杯で捕らえる までには至らなかった。昨年の有馬記念の借りを返された感じで復調したメイショウサムソンの 前には完敗。しかし直線で抜群の手応えで上がっていったアドマイヤフジを差し切ったあたりは ポップロックも伸び続けており、強い競馬をしている。 ▲スウィフトカレント13着 1〜2コーナーで最後方。落ち着き払った競馬でバックストレッチから動き出し、3〜4コーナーで ジワジワ上がって行ったが遥か前を行くメイショウサムソンらには全く及ばず、直線では4コーナ ーでシンガリのマキハタサイボーグにまで差されてしまい、全く力が及ばなかった。金琥賞で下し たインティライミが0.9秒差の7着していることから考えれば、渋った馬場が全くダメと言う弱点も 有ったかも知れない。 △ウオッカ8着 メイショウサムソンの前あたりの中団で待機。しかし前のシャドウゲイトらを気にする感じで日本ダ ービーと比較すると行きたがっている感じで折り合いはイマイチついていなかった。3コーナー手 前でメイショウサムソンが外から競りかけると馬の方が先に火がついて四位騎手が引っ張られる 感じで追い出されてローエングリンら先行勢が後退してポッカリ空いた内に食い込むような感じで 3〜4コーナーを通過、直線でカワカミプリンセス、メイショウサムソン、シャドウゲイトと並んで直 線勝負。しかし直線の坂の手前で一気に脚が一杯になりズルズル後退。馬場の内を走ってしま ったことや道中で行きたがったこともあるかもしれないが、7キロも軽い斤量のわりには少しピリッ としなかった。 △ダイワメジャー11着 強気にハナを切るローエングリンとアドマイヤメインを尻目にシャドウゲイトと並んで3〜4番手。 それなりには折り合っていたが雨降りの中で時計が掛かっているにもかかわらず、前半5Fを1分 切るか切らないかのハイペースで運んでしまい、3〜4コーナーでメイショウサムソンらが外から 一気に捲ってくると凌ぐのが精一杯で跳ね返すだけのスタミナが残っていなかった。安田記念の ときよりも状態が落ちていたのは明白ではあるが、3〜4コーナーでメイショウサムソンらに全く抵 抗できなかったのは力量の差で、この距離で総合力勝負を強いられると苦しい。 ×アドマイヤムーン1着 スタートから終始メイショウサムソンのすぐ後方でピッタリマーク。前半5Fを61秒で凌ぎ、3〜4コ ーナーで早くもメイショウサムソンが捲り出して一気に勝負を掛けると、3〜4コーナーの2Fを12 秒0のラップを叩いたメイショウサムソンと同じ脚を使って追走、直線では伸び続けて競り合いに 持ち込もうとするメイショウサムソンに対して外に外に膨らむように走って競り合いで発揮される 底力を空回りさせて差し切り勝ち。競り合いに持ち込ませなかった作戦が功を奏した形ではある が、猛烈に速いペースで3〜4コーナーはメイショウサムソンに付いて行き、直線で差し切る脚を 見せたあたりは文句無しの実力で、一気に力をつけている。今後も無視できない。 注トウカイトリック9着 スタートをソロ〜っと出てどんどん内に入って行き1〜2コーナーで最内に。バックストレッチでも ポツンと最内を進んでどんどん上がって行き、ダイワメジャーら先行勢と並ぶが、3コーナー手前 で前を走るローエングリンらのスタミナが切れてローエングリン、マイソールサウンド、アドマイヤ メインの3頭が並んで目の前に後退してくると進路が無くなり、、既に捲り合戦でごった返してい る外に出すわけにも行かず、やむを得ず3頭に付き合う形で後退。直線で進路が開いて再び伸 び始めるが、既に致命的な差が開いていて全く抵抗できなかった。 |
ラジオNIKKEI賞 |
◎フェザーケープ ○ハイソサエティー ▲クランエンブレム △ガルヴァニック △エーシンダードマン ×ロックドゥカンブ 注ショウワモダン |
フェザーケープを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
春先の条件戦を勝ってきた馬が人気の中心で僅差で差してきた馬も後方からの馬が多い。 メンバー的にもコレといった逃げ馬不在でイクスキューズが強気に行くならイクスキューズの様子 を見ながらレースを進め3〜4コーナーで捕まえに行き勝負どころの3コーナーから急に速くなる 流れが予想できる。仮にイクスキューズが行かないとしても有力馬の多くは前半60秒程度の流 れに乗って競馬して差して勝って来ている馬が多いことから自分から動きたがる馬も居らず、逃 げた馬を目標にして競馬を進めるであろう。いずれにせよ3〜4コーナーで機敏に仕掛けに反応 して捲れるかが勝負の決め手になると思われるので瞬発力のある馬で行かないと苦しいと思う。 ◎フェザーケープ ムーニーバレーRC賞では2コーナー以降緩んだところでしっかり折り合い、3〜4コーナー下り坂 で全体の流れが速くなったときに鋭く反応して後続の追撃を抑え、直線では10秒6のラップを叩 いて一気に先頭、後続を突き放し、最後の1Fも11秒4で締めて完勝。京都新聞杯は前半5F60 秒8で縦長のハイペースになったことや、3コーナーの頂上で併走していた馬が動いたときに一 緒に仕掛けて行ってしまい、タスカータソルテの目標になってしまう騎乗ミスが原因。レース自体 は前崩れの差し決着で馬は早仕掛けにもかかわらず僅差で残っており、距離短縮は大いにプラ ス。仮にスローに緩んでも直線で10秒6のラップが叩ける瞬発力もあり、簡単には負けない。 ○ハイソサエティー エーデルワイスSで前半5F58秒6と淀まない流れで好位に乗って3〜4コーナーは楽な手応え で大外ぶん回し。直線でも他の馬が仕掛けるのを馬なりで付いて行き、残り300mで仕掛けて 抜け出して勝利。勝ち時計は1分34秒1とソコソコで内容は良かったが、抜け出したすぐ後方に は500万下を勝っている馬たちがずらりと並んでおり、負けた馬はハンデが軽くなって再戦を挑 んでいる。勝ち方に余裕があったのでハンデ差があっても簡単には負けないと思うが本命には し難く対抗で。距離実績がマイルまでしかないのも不安。 ▲クランエンブレム 福島市制施行100周年記念で一足早く福島1800mで勝利。それも古馬相手で勝ち時計も1分 46秒とかなりの好時計。負かした相手も過去に福島2000mの条件戦で圧勝しているホクトス ルタンも居て、それなりのレベルであることは証明できる。ただ勝ったレースの開催時は福島開 催初日でパンパンの高速馬場で行われているので現状の馬場とはかなり差があり、思わぬポカ も有るかもしれない。他の馬もホクトスルタンに勝てないとは思えないメンツでそんなに抜け出た 存在ではなく福島勝利をアテにし過ぎるのも心配。 △ガルヴァニック 新馬戦を勝った直後の札幌2歳Sでナムラマース相手に5着。その後は長期休養で休養明けの 500万下、中京芝1800mは瞬発力が削がれるグチャグチャの不良馬場を前半5F63秒7のス ローペースを好位の外目で折り合い、3〜4コーナーも大外を捲ってスパート。本来なら前が残る はずの流れを外から力づくで差し切った。最後の上がり1Fは11秒4と速く、時計が掛かってきて いる今の福島では強い決め手になることも考えられる。斤量53キロも侮れない。 △エーシンダードマン デビュー後しばらくは瞬発力のある末脚を繰り出せずに負けてばかりいたが、終いが確実になっ てからはグングン力をつけて急上昇。500万下、東京芝2400mでは前半5F60秒8で流れて、 道中も常に12秒台のラップが刻まれる緩みが少ない流れに折り合い、3〜4コーナーで外から被 せるように上がって行き、直線でキングオブチャドら3頭との競り合いで抜け出して最後は2馬身 半の差をつけて完勝。決して苦しいペースで無いわりには最後の1Fが遅く、勝ち時計も2分26 秒5と決して抜きん出て強い印象ではない。しかし53キロの斤量は強み。 ×ロックドゥカンブ 前走のマカオJCT芝2000mは雨降りの重馬場で前半5F60秒3とかなり速いペースで、3〜4 コーナーで中京恒例の捲り合戦となったため、かなり厳しいレース内容に。ロングドゥカンブは厳 しい流れに加えて3〜4コーナーで捲り合戦に参加したら持たないと騎手が判断したのか3〜4 コーナーを抑えて直線入り口で一気に仕掛けて勝負に。緩まない苦しい流れに3〜4コーナーで 仕掛けた馬は直線で一杯になっており、普段では考えられない位置から差したので非常に強い 印象を与えているがバテた馬を差したという判断も必要。厳しい流れに乗って差した内容も事実 で、両方を意識しないと評価は出来ない。豪州産で斤量も軽いが、直線で他馬の息が残るような 競馬になったときには怪しく、過信は禁物。 注ショウワモダン スプリングSではハナを切って逃げて、常に外からマイネルシーガルが並びかけてくる余裕の無 い逃げ競馬で格下ながら最後まで良く粘って4着。逃げる競馬の限界を感じたのかニュージーラ ンドトロフィーでは一転中団に控える競馬をして、直線でマイネルフォーグに進路が塞がれて窮 屈になるシーンもありながらも最後まで伸び続けて、非常に際どい2着争いに食い込んで8着。 抑えて新境地が見えたのは事実で、逃げて頭打ちだったのが今回変わるかもしれない。外枠で 強引に行かない限り先頭になることも無く、前に言った馬のすぐそばにつける余裕のある競馬が 出来そうなのも良い。 |
レースインプレッション |
力で抜けていると判断したフェザーケープの大敗に愕然。勝ったロックドゥカンブは別として、3着 のイクスキューズ以下が0.5秒の中に11頭もひしめき合う大混戦でハナ、アタマ、クビ差でごっ たがえした。意外にもロックドゥカンブ以外は見た目荒れていて走りにくそうな馬場内側を終始走 っていた馬で、戦前の印象ほど外差しの馬場ではく、内を走った馬が上位を占めた。 前半5Fは丁度60秒で1800mとしては若干スロー。一気に馬群が動いた3〜4コーナー付近で は全体ラップが11秒6と早くなっており、内が荒れているなら外差し馬の出番であるが、内外の 差が小さい状態で息が残るペースならば、内を通った馬の方が断然有利であった。 ◎フェザーケープ15着 ゆったりとしたペースに乗って、レース中は終始中団の外側で脚を溜める。3〜4コーナーが近づ いてきたときに馬なりで上がって行ったが全体が仕掛けた3コーナーに入ると内の馬の方が伸び が良く、コーナーを回るうちに後方に置かれる感じになる。そこから懸命に追われて徐々に差を 詰めたものの出走馬全てにスタミナが残るペースであったことから前が止まらず、捕らえるに至 らなかった。京都で見せた瞬発力が見せられず、無念の15着。 ○ハイソサエティー7着 中団の真ん中あたりで内目を追走。1〜2コーナーを内で回り、バックストレッチを上がっていくう ちに少し外に出して追走。3〜4コーナーでフェザーケープに内から並びかけるも、3〜4コーナー の捲り合戦では上位に上がれるほどの瞬圧力を発揮できず、敗退。やや内を通ったのが順位に 繋がった。 ▲クランエンブレム6着 中団の前目を追走、良い感じで好位につけていたものの、全体の流れが速くなった3〜4コーナ ーでスッと動けず、半ば雪崩れ込むような形でゴール。好位勢のなかでは仕掛けが少し遅く、3 〜4コーナーで若干置いて行かれたのが敗因か。 △ガルヴァニック12着 後方から2〜3番手を追走、3〜4コーナーでも前を見ながらという感じで、3〜4コーナーの捲り 合戦では一番後方から追われ出すも、前の馬や内の馬が残る展開では追い込みは苦しい。 △エーシンダードマン8着 後方2〜3番手を常に外、外の競馬。3〜4コーナーで全体が動き出したときに遅れ、4コーナー 大外をぶん回して追走するも、前を捉えるには至らなかった。それでもそれなりの上位について いる。 ×ロックドゥカンブ1着 前から3番手を追走。前を行くレッドイットライトとマイネルランページが差を広げて逃げたので、道 中はスローもハマってゆったりしていた。3〜4コーナーで一気に流れが速くなると鋭く反応して抜 け出し、直線でも後続を引き付けずに勝利。斤量が軽かったのが瞬発力に出た。 注ショウワモダン11着 外目の4番手を追走。3〜4コーナーでもロックドゥカンブを射程圏内に入れ、捲り合戦で後続を寄 せ付けずに凌いだが、直線に出ると脚が衰えてしまい後退。少し距離が長いのかも。 |
七夕賞 |
◎アドマイヤモナーク ○サンバレンティン ▲ヴィータローザ △ニホンピロキース △フォルテベリーニ ×トリリオンカット 注ストロングブラッド |
アドマイヤモナークを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
福島競馬は最終開催を迎え、馬場が荒れている。しかし芝は野芝も洋芝も短く刈り込まれていて 極度に荒れているというほど時計は掛かっていない。競馬の内容もカギになる3〜4コーナーの スパイラルカーブまでに先行馬に息が入れば内に居た馬がスルスル抜け出し、ハイペースにな ってしまえば3〜4コーナーで大外をぶん回した差し馬が最後まで伸び切る。展開次第でメンバ ーも一長一短、しかもハンデ戦とあれば混戦は目に見えていて、極めて難解なレースになる。 いずれにせよ来ているのは時計が掛かる芝に強いパワー型で、斤量が軽い馬にすがりたい。 ◎アドマイヤモナーク イチかバチか。一枠でいきなりホームストレッチの馬場の悪い部分を走らされる可能性が高いが 1コーナーまで距離があり、スタートを緩めて外へ出していく余裕はあることから気にする必要は ない。道中揉まれるのは覚悟しなくてはいけないが、目黒記念でも再三揉まれながら直線で馬 群の中を割って大胆に外へ出して直線で鋭い脚を繰り出して4着、京都ばかりで実績を挙げてい た時期とは明らかに変化している。父のドリームウェルは時計が掛かる芝の鬼で、条件クラスま でなら瞬発力が通用して、オープン以上になると瞬圧力不足を露呈するラムタラと極めて似た傾 向がある。父の影響を強く受け継いでおり、瞬発力では分が悪いがココで持ち味が活きないか。 ○サンバレンティン 福島記念勝ちを素直に評価。秋の福島最終開催の上に大雨のグチャグチャ馬場で極度に時計 が掛かっていたときの勝利で、それ以降はからっきしなのが気になる。一方で東京最終開催の エプソムCでは後方から上がり最速の脚を繰り出しているあたり、時計が掛かってくれば食い込 む余地は十分にある。しかし福島記念勝ちから斤量は2キロ増えており、決して状況は良くない。 逆境を超えるだけの実力があれば勝ちも十分あるが、強くは推しにくい。 ▲ヴィータローザ 芝の2000m良馬場なら抜群の信頼が置ける馬。中京の小回りコースでもタップダンスシチーを 相手に善戦しているし、大回りの新潟でも滅多に馬券対象から外れていない。昨年も小回りの 小倉でメイショウカイドウを相手にバックストレッチから大胆に捲って内を突いたスウィフトカレント 相手に2着していて2000mでは強く信頼して良い。斤量も背負い慣れている。しかし鞍上は昨 年の小倉記念以外は連を外しており、人気でポロポロ取りこぼしていることからあまりアテになら ない。年齢も重ねていることから連で買うのが一番賢明。 △ニホンピロキース 金琥賞では04年のタップダンスシチーが制した年に飛ばしまくって逃げたマグナーテンを上回る 前半5F57秒3という超ハイペースレースを引っ張り、直線でも渋太く抵抗して5着。この渋太さが ここでも活きるなら十分に好走は考えられる。しかし戦績は2000mが一杯一杯で高速馬場での ものに集中していることから、環境が合うかに一抹の不安が残る。 △フォルテベリーニ 昨年の福島記念サンバレンティンの2着。その後も中京記念でコースレコード決着のなか3着に 好走。福島記念とは全く正反対の高速馬場で通用したのは大きい。一方で34秒を切るような上 がりを出したことは殆ど無いことから決め手不足という印象は否めない。淀みないペースで臨め るかがカギで、展開の助けは必須。福島記念2着にもかかわらず、福島記念のときよりも斤量増 が1キロで済んだのが救い。 ×トリリオンカット この馬も決め手が弱い。若いときから重賞クラスでも掲示板に乗るようなことはあったが、一方で 自己条件で取りこぼすことも多い。決め手勝負になった今年の大阪杯で大外をぶん回したメイシ ョウオウテやホッコーソレソレーにあっという間に置いて行かれたように瞬発力が無い。この馬も 流れに上手に乗ってスッと抜け出せるかにかかっているので強くは推せない。 注ストロングブラッド 全くと言って良いほど切れる脚が使えない馬。上がりはいつも35秒台で、カブトヤマ記念を制し たあとにダートに行ったのも瞬発力不足から。しかし時計の掛かる馬場になるとメンバー全体が 上がりが遅くなるなかで、この馬だけは上がりが遅くならずにスルスルと抜けてくることが多い。 3年前のエプソムC→七夕賞が典型で、道中が緩まずに上がりが掛かればいつ突っ込んでくる か分からない怖さがある。オアシスS、さきたま杯と負け続けではあるが、カンカン泣きしやすい 体質もあり58キロを超えると急に勝てなくなる特徴もあり、大幅斤量減となる今回は逆転の余 地はある。この馬も決め手が弱い分だけ道中の流れしだいなところがあるので押さえまで。 |
レースインプレッション |
前半5F59秒8、後半5F60秒5で勝ち時計は2分0秒3。全体としては若干スローでゴール前で は逃げ馬が最後まで残る一方で内外から差しと追い込みが台頭して、入り乱れる決着になりつ つも差し馬に軍配が上がった。ココまで芝がボコボコに荒れてしまえば単純なスピードだけで勝 てるものではなく、スピードと同時にパワーとスタミナを要する総合力勝負になったと思われる。 ラップは全体としては普段から速い2F目を除けば全て12秒を切るか切らないかのペースでまと められており、逃げ馬の息が切れないとは言え差し馬も勝負どころの3〜4コーナーまでに逃げ 馬を捕らえておきたいためにジリジリ追い詰めていく。良く言えば息を入れるところが無い淀み無 い展開で、逃げ馬ストーミーカフェ、ニホンピロキースは若干ながら不利だったと言える。 ◎アドマイヤモナーク2着 スタートをソロ〜っと出して、そのままスタートのポジション争いに参加せずに一頭ポツンと最後方 の最内を進んで1〜2コーナーを通過。バックストレッチの地点では置かれた最後方で誰もが心 配する位置取り。バックストレッチで逃げたストーミーカフェを捕らえようとして3馬身のリードをジ リジリ詰めていく中で外に出して行き、3〜4コーナーで差し馬が逃げたストーミーカフェらを捕ら えようと動いたときに真っ先に大外に進路を取り、直線でも馬場の一番良い大外を一気。同じく大 外を取ったヴィータローザを競り負かしてゴール前で先に仕掛けた馬群を捕らえて並ぶ間も無く 差し切った。上がり3Fは35秒7。大外に進路を取ったということを考慮すれば上がりのスピードと しては最速で、切れないイメージが強かったアドマイヤモナークの印象をひっくり返す結果。 ○サンバレンティン1着 スタートをソロ〜っと出すのはアドマイヤモナークと同じ。早めに外に出すのを試みるが、外が馬 群で出すに出せず、馬群の中では内側へ。バックストレッチでも外に出せる様子が無いことから 内を突き、3〜4コーナーの捲り合戦では内から猛然と突っ込んで行き、4コーナーで前を行くシ アトルユーがユメノシルシと併せに行ったのを見て覚悟を決めたように内差しを敢行。荒れた時 計の掛かる馬場を味方につけて誰も通らない内から抜け出し、ゴール前で猛然と突っ込んでき たアドマイヤモナークを抑えて1着。荒れた芝では強い。 ▲ヴィータローザ4着 テンでは真っ先に外へ。ホームストレッチから常に馬場の良い外側に進路を取って後方追走。 3〜4コーナーも後方にアドマイヤモナークを置きながら大外をぶん回し、直線での脚に賭けるが アドマイヤモナークに競り負けてユメノシルシを捕らえ損ねる。斤量が少し響いたかも。 △ニホンピロキース5着 ストーミーカフェがハナを主張すると抑えて2番手。金琥賞と比べると案外スンナリ落ち居ついた 格好で、向こう正面で後続が上がってくるのを合わせるようにストーミーカフェとの3馬身差を詰め 3〜4コーナーではストーミーカフェと先頭を争う。直線でも内から突っ込んできたサンバレンティ ン、ユメノシルシ、シアトルユーと先頭を争い、見せ場を作る。荒れ芝でも持たないことも無い。 △フォルテベリーニ9着 道中はヴィータローザの前あたりで後方待機。後続が仕掛けた3〜4コーナーでやや劣勢となり 置かれ気味に直線突入。直線ではこの馬なりに後続との差を詰めたものの、4〜5着争いでも 後れを取る。若干ハンデがキツかったか。 ×トリリオンカット16着 道中は中団で折り合っていたものの、差し馬が前との差を縮めに動き出すと早くも後れを取り、3 〜4コーナーでは、あっという間に置いていかれてしまい離されたシンガリ。馬場が合わない。 注ストロングブラッド14着 馬を終始内に入れて最短コースを先行。楽な手応えで好位追走して3〜4コーナーに臨んだが、 後ろから差し馬が上がってくると流れに持ち堪えられずに後退。不調か年齢による衰えか。 |
アイビスサマーダッシュ |
◎アイルラヴァゲイン ○サチノスイーティー ▲ナカヤマパラダイス △ジョイフルハート △フサイチホクトセイ ×スピニングノアール 注ゴールデンキャスト |
アイルラヴァゲインを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
新潟の直線1000mレースはよほど時計が掛からない限り、テンのスピードで抜け出してそのま ま押し切ってしまうパターンが多い。昨年はサチノスイーティー、テイエムチュラサン、レイズアンド コールの3頭がテンを争ったが、抜け出したのはサチノスイーティーでテイエムチュラサンは後退 したが、現状ではサチノスイーティーが成績で抜きん出ている。つまり押し切るスピードがあれば 何とかなるが、やはりスピード面での裏付けナシでは押し切れない究極のスピード勝負になる。 外枠沿いに馬が集まるために最短距離を走れる馬でスピード能力で抜けている馬を選びたい。 ◎アイルラヴァゲイン この馬のスピード能力を信じる。サンライズSでは58.5キロを背負い、出遅れながらも手綱を多 少しごくだけで即座に先頭に並びかけ、そのまま3〜4コーナーで被せて抜け出し完勝した。サン ライズSのテンの3Fは33秒1とスプリンターズSでもなかなか見られないラップで出遅れない限り スタートから追えば殆どの馬は付いて来れない可能性が高い。1000mなら飛ばし過ぎないよう に抑える必要はないし力を出し切る競馬が出来れば負けるとは考えにくい。 ○サチノスイーティー 昨年の覇者。テンを一昨年の覇者テイエムチュラサンとレイズアンドコールの3頭でテンを争った のを抜け出して終わってみれば2着に3馬身をつける圧勝の内容をそのまま評価したい。アイビ スサマーダッシュ以降は少し低迷したが芝ダート関係無く1200mでは堅実な成績を残し、前々 走ではガーネットSで好走したニシノコンサフォスを抑えて勝利していて成長もしている。5枠9番 でテンをどう走るかにかかっているが、昨年並みのデキにあれば行ける。 ▲ナカヤマパラダイス CBC賞でハナを切ってアドマイヤホクト、フサイチリシャールと競り合って3〜4コーナーで大外を 通りながらも内の2頭を競り落として2着。ついた着差は0.5秒程度でアテには出来ないが、駿 風Sで向かい風の時計のかかるコンディションでありながらも新潟の直線1000mレースを制して おり力は通用すると思う。 △ジョイフルハート 条件競走の1200mで勝ち星を重ねてオープンを制して重賞で大敗。そこから半年振りのレース で実績は評価できても重賞で土が付いたことや開いた間隔は少し評価しにくい。評価は微妙とし か言いようが無いが、大敗したとは言えガーネットSでテンの3F31秒8という脚も使っており、芝 でも脚が出れば通用しないとは思えない。不安要素はあるが希望もある。 △フサイチホクトセイ この馬も芝1200mを中心に好走を続けている。新潟日報賞を54秒1の好時計で勝っており、重 馬場さえこなせれば通用しないことも無い。京阪杯大敗からのぶっつけで不安はあるが・・。 ×スピニングノアール アイビスサマーダッシュでは過去2走して3着と着外。極度の追い込み体質でテンの脚が無いと いうのが弱点。CBC賞では落馬したが、内から非常に鋭い脚を繰り出して上がって来ており、来 れないことは無い。ハマらないと苦しいが、届かないとも言えない。 注ゴールデンキャスト 超高速になる夏の小倉競馬で毎年好走しており、渋った馬場もこなせるために力量的には通用 しても良い。CBC賞11着は気になるが勝ち馬から0.5秒のなかに12頭もいる大混戦で、着順 では一概に決められない。いつ来るかわからないので抑える。 |
レースインプレッション |
8月に行われていたころ、カルストンライトオが外ラチ沿い一直線で突き抜け『外枠圧倒的有利』 が定説となり、つまらないと言われていた頃から一転、見応えの有るレースになったと思う。 前半3Fは32秒5で上がり3F33秒3、勝ち時計は55秒1。1000m競走のため丁度3F目のラッ プが被る形になるが、前半2Fは21秒8で上がり2Fは22秒6。テンを飛ばした馬がゴール前で総 崩れになってテンで行き過ぎずに控えたサンアディユとナカヤマパラダイスが突っ込んでくる結果 に。重馬場で2F目が9秒9と10秒を切るラップを出しており、そこからギャラントアロー、フサイチ ホクトセイからジョイフルハートが脱落していったのを考えると、2F目が非常に苦しくなって最後 に響いたのであろう。最後の1Fだけ12秒1も掛かっていて前が一杯になったのは否めない。 ◎アイルラヴァゲイン4着 テンは好スタート。同じく好スタートから真っ先に外に行ってナカヤマパラダイスを封じたジョイフ ルハートに塞がれるまいと猛然とテンを飛ばした。他にも外からやってくるギャラントアローやフサ イチホクトセイとサチノスイーティー、クーヴェルチュールが並びかけてきて5頭で先頭争い。持ち 前のテンのスピードを生かして先頭争いを勝ち抜き、残り200mで先頭に立ち抜け出すも、その 直後に急激に脚が伸び切って一杯になりゴール前で3頭に再び差されてしまう。テンの2F目が 最後になって響いたと思われるが、休み明けの影響もあったかもしれない。 ○サチノスイーティー5着 スタートはまずまず。ギャラントアローとフサイチホクトセイが外に行ったら即座に付いて行く。 前半の熾烈な競り合いを制してアイルラヴァゲイン、ナカヤマパラダイスと共に3頭抜け出す格好 に持ち込むも、残り200mで伸び脚が一杯になり、残り100mで後退。内からサンアディユ、クー ヴェルチュールに差される。昨年に比べて斤量増もあり、5頭が競り合う先頭争いから抜け出した 辺りは実力ではあるが力は出したが出し切ってしまい最後まで持たなかった感じ。 ▲ナカヤマパラダイス2着 スタートしてすぐに抜群のスタートを切ったジョイフルハートに前を塞がれてしまい、テンは下げる 格好に。5頭が競り合う猛烈な先頭争いを尻目に手綱を軽くしごかれながら追走。残り400mか ら本格的に追い出されてジョイフルハートが脱落してクーヴェルチュールとアイルラヴァゲインの 隙間を突っ込む形で抜け出し差し切る勢い。しかし更に内のサンアディユに差される格好に。競 馬の内容は抜群であったがサンアディユの競馬がハマり過ぎていた。 △ジョイフルハート14着 抜群のスタートを切って即座に外へ。ナカヤマパラダイスの進路を塞ぎつつ、良い位置取りにつ けた。2F目の猛烈な先頭争いで後続の追撃を許さずに先頭に立ち続けるも、ギャラントアロー、 フサイチホクトセイが脱落するとジョイフルハートも伸び脚が止まってしまい、そこからは後退。 ダート1200mでは前半3F31秒8のテンの脚を使ったこともあるが、芝は合わなかったか。 △フサイチホクトセイ16着 この馬も良いスタートを切って即座に外へ。外のジョイフルハート、内のギャラントアローらと共に 5頭で先頭争いを形成して見せ場を作るも、3F目で伸び脚が止まってジリジリと後退。2F目で脚 を使い切ってしまった形で、とても勝てる状態には無かった。 ×スピニングノアール6着 テンで遅れたため、目の前をサチノスイーティーに塞がれる格好。元々この馬はテンが遅いこと もあるが、ココで後手を踏んでしまったのが痛かった。後半になってさあ差そうというときにギャラ ントアローが後退してきて一瞬だけ伸び脚が止まってしまい、開いていた内をサンアディユにすか さず取られてしまう。サンアディユほどの伸び脚ではなかったとは言え、仕掛けどころで動けなか ったのは痛い。 注ゴールデンキャスト10着 テンの2F目で後れを取って、結局後方のまま。残り1Fになって伸びてバテた馬を交わすも、全く と言って良いほど見せ場が無かった。 |
函館記念 |
◎アドマイヤフジ ○シルクネクサス ▲メイショウオウテ △マチカネキララ △コスモテナシャス ×モノポール 注サクラメガワンダー |
アドマイヤフジを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
漁火Sの内容を見る限り、今年の函館は天候が良好で雨も少なかったせいか洋芝の生育も良く 馬場が良い。巴賞で好走した馬はハンデや中間の調整で若干の差は出ると思うが、そのまま突 っ込んでくることを期待しても良いのではないか。巴賞は前半5F60秒8で全ラップが12秒5以内 と時計がかかる洋芝にしては息を入れる間が無い苦しいペースで、直線で見せ場を作った馬は 外さない方が良い。グランリーオが出ないというだけで巴賞で先行した馬は揃って出てきている し、メンバーでは宝塚記念で見せ場たっぷりの競馬をしたアドマイヤフジがいることから道中で手 探りにレースを進めるとは考えにくく、巴賞程度のハイペースが予想される。残り1F直線が延び る分だけ根性勝負になると思われるが、ココでハンデを加味した実力が現れるであろう。 ◎アドマイヤフジ 果敢に先行して緩まないペースに乗って直線でもジリジリ伸びて3着した目黒記念、目黒記念で 引き離されたポップロックを徹底マークして直線で壮絶な3着争いをした宝塚記念、これほどの競 馬が出来るにもかかわらず宝塚記念よりも0.5キロ斤量が軽くなる今回なら負けるわけには行 かない。もともと反応が鈍い馬で追い出してから時間がかかるという弱点を抱えているのでヨー イドンの競馬は苦手で、早めの競馬が常に要求される馬。日系新春杯では1番人気で落としてし まったがコレは3コーナーの上り坂から仕掛けてしまった早仕掛けで気にすることは無い。 いずれにせよ3〜4コーナーまでにある程度前を捕まえられる位置につける必要はありそうで、2 枠を活かして堅実な競馬が出来るかに掛かっていると思う。 ○シルクネクサス もともと中京記念や金琥賞では早め早めの競馬で4コーナーで先頭に並びかけて粘る競馬をし ており詰めが甘い。中京競馬の3〜4コーナーは捲れる馬でないと苦しいので実力は認める。 巴賞では3〜4コーナーで一気に差し馬が動き出した。そのときにエリモハリアーが少し邪魔にな ったのもあるが、ワザと仕掛けを遅らせて捲っていったメイショウオウテを先に行かせた選択が大 正解。4コーナーで前が開くと一気に末脚を爆発させて後続を突き放す伸び。この実力が発揮さ れれば今回もそのまま期待して良い。巴賞で勝ったにもかかわらず斤量が増えないのは強み。 ▲メイショウオウテ 大阪杯では小雨が降りしきる時計の掛かる馬場で大きく引き離して逃げるシャドウゲイトをメイシ ョウサムソンが持ったまま抜群の手応えで並びかけて勝利。そのときに最後方からメイショウサ ムソンを上回る脚を発揮してグイグイ差を詰めてゴール前ではメイショウサムソンとシャドウゲイト の間を割る勢いで突っ込んできていた。抑えて末脚が生きる競馬なら侮れない。 巴賞では仕掛けが早かった感じで、3〜4コーナーで一気に捲って船団に取り付けたところまで は評価出来るが直線では伸びがイマイチでこの辺りは改善の余地がある。上がり目に期待。 △マチカネキララ 巴賞では4番手追走で3〜4コーナーの凌ぎ合いもこなして直線に突入。4コーナーで少し前が 塞がるシーンもあったが不利というほどでもなく、直線では伸びを欠いて差し切れなかった。エプ ソムCでもさあ伸びるぞというときに伸びず、札幌記念では良く伸びたがもう一歩差し切れない、 もどかしさが未だ残っていてこのあたりはアテにならない。このあたりなんとかならないか。 △コスモテナシャス 巴賞ではグランリーオに付いていって2番手追走。3〜4コーナーで一気にペースが速くなった際 にグランリーオを捕らえて最内で最後まで伸び続けて粘った。ペースは緩むところが無く先行馬 も苦しいペースであったにもかかわらず内で粘ったのは収穫で、斤量が2キロ減るのは幸運。 ×モノポール 巴賞では3番手。直線も良く粘ったがコスモテナシャスを捕らえきれずに内からマチカネキララに 差された。昨年の巴賞勝ち馬で丸々1年の休養明けであるなら最後に伸び切れなかったのは仕 方が無い。北海道では相変わらず堅実で、今回は巻き返しに期待。 注サクラメガワンダー 昨年の秋では毎日王冠、天皇賞秋で底を見せて負けるも鳴尾記念でメンバーが落ちたときは勝 利。京都金杯、マイラーズC、安田記念と競馬の内容でなかなか進展が見られないところから上 がり目は期待しにくい。鞍上の大幅強化でどのくらい変われるか。 |
レースインプレッション |
エリモハリアーが函館なら問答無用に強いということを裏付ける競馬で完勝。前走で付いていく のが精一杯に見えたロフティーエイムが盛り返した。前半5F63秒7とスローで、特に1コーナー 手前からバックストレッチでペースが遅かった。3コーナー手前から急激にペースが上がって行 き、文字どおりスローからのヨーイドン決着となった。昨年は上がり3Fが38秒も掛かるほどの極 度の重馬場を制しながらスローの瞬発力決着も制したあたり、エリモハリアーの実力は目を見張 るものがある。 ◎アドマイヤフジ4着 先頭を行くマイソールサウンドに追走する形を取って2番手。1コーナーまでに口を割って行きた がる素振りも見せたが1〜2コーナーで折り合う。道中、前でマイソールサウンドとナムラマース がやりあう場面も掛かることなく、3コーナーで外から粋に被せて先頭に立とうとした。しかし直線 でもマイソールサウンドを交わすのに四苦八苦して、ややもするうちに外から抜き去られる。 敗因は間違いなくスローの瞬発力決着で、京都外回りコースで上がり3F33秒7を出すのがやっ との馬では函館の洋芝で35秒を切るか切らないかの上がりを出すことは酷だった。直線でスタミ ナが切れる様子も無く脚を余したまま敗れており、次走に期待。 ○シルクネクサス7着 後方に構えてじっくりと脚を溜め、3〜4コーナーで外から差しに掛かったが、前半のスローのた めか前がなかなか止まらず、前との差を詰められないまま終わってしまった。ココ最近の早過ぎ る仕掛けと粘りこむ競馬よりはだいぶ競馬の仕方が上手になっていると言って良いが、今回は 競馬があわなかった。 ▲メイショウオウテ10着 3〜4コーナーで馬体故障を発生して競走中止こそ無かったものの大敗。右肩は行。 △マチカネキララ9着 4コーナーでノドにアクシデントを発生。喉鳴りが再発してしまい、最後は競馬にならなかった。 △コスモテナシャス競走除外 本場場入場で津村騎手を振り落としてコースを爆走。競走除外となった。 ×モノポール8着 中団後方のエリモハリアーの外あたりを追走。前走の巴賞と比べると終いの脚を意識した競馬を したものの、勝負どころの3〜4コーナーではエリモハリアーとは明らかに劣り、直線でも差を詰め るどころか前との差を広げられる形でゴール。力が足りなかった。 注サクラメガワンダー3着 かなり後方の8〜9番手で競馬。ちょっと後ろ過ぎるくらいの位置取りであったが、じっくりと脚を 溜めることができて末脚が爆発。今までのような引っ掛かり気味に先行して粘る競馬よりも数段 進歩した内容であった。直線に入ってからの脚は格別で、残り100mのところで岩田騎手の強い 鞭が入ると更に伸び脚を増してマイソールサウンドとアドマイヤフジを交わした。この競馬が出来 れば次も期待できる。 |
小倉記念 |
◎ヴィータローザ ○ニホンピロキース ▲スウィフトカレント △アップドラフト △ホッコーソレソレー ×ニルヴァーナ 注ソリッドプラチナム |
ヴィータローザを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
ニホンピロキース、アラタマサモンズが引っ張ると思われるが、この2頭はそれほど果敢に逃げを 打つような馬ではなく、むしろ貯め逃げ。トップハンデのメイショウカイドウは小倉では強いがこの ハンデでペースが緩んで決め手勝負というのだけは避けたいことから自分から動かざるを得ず、 函館記念でありがちなバックストレッチ中間からレースが動く、今年の七夕賞のような展開になり そう。いずれにせよ瞬発力が必要で、ある程度悪い馬場でもこなせる馬が良い。 ◎ヴィータローザ 七夕賞ではスタートから終始外を回して直線で差が出た感じで、アドマイヤモナークと比較すると 明らかに競馬に無駄があったし、斤量の差もあった。そんななかでも一番レースが動いた3〜4 コーナーでは先行馬にも息があるペースからの捲り合戦で、大外をまわしつつも順位を上げたあ たり瞬発力は衰えておらず、未だに力はある。斤量据え置きで揉まれない外枠、バックストレッチ で動きやすいポジションを確保できそうなことから本命に。上村騎手も昨年の手応えは掴んでい ると思うし、七夕賞の敗因はわかっていることからマシなレース運びをすると思われる。コレでダ メなら仕方が無い。 ○ニホンピロキース 七夕賞でストーミーカフェを先に行かせて先行し、前半5F59秒8の平均ペースから3〜4コーナ ーの捲り合戦でも脱落せず、直線でも最後まで粘っていた。ストーミーカフェが最後の最後で脱 落してゴール前でユメノシルシに差されたことから多少仕掛けが早かった感じで、もう少し末脚を 溜める競馬を心がければ問題無いと思う。いずれにせよ近走力をつけていることから、ココで一 気に抜け出してもおかしくは無い。 ▲スウィフトカレント 昨年の勝ち馬も、その後は天皇賞秋2着、オールカマー4着以外はパッとしないにもかかわらず 58キロと不当に重いハンデを背負わされた感じ。昨年の競馬は見事ではあったものの、コンゴ ウリキシオーが外に回して進路がポッカリ開いた運もあったし、何とも言えないのが実情。 天皇賞秋でダイワメジャーの2着している実力は確かで、当時の実力が発揮できないと苦しい。 △アップドラフト 七夕賞では1年の休養明けとは思えないほど素軽い脚を繰り出して3〜4コーナーの捲り合戦を 凌いで直線では一瞬先頭に立った。直線半ばで伸びを欠いたのが休み明けの分と判断すれば、 今回は狙えると考えてもおかしくは無い。ハンデも54キロと軽いことから狙える。 △ホッコーソレソレー オープン入りしてからパッとしないが、エプソムCでも直線で完全に前が塞がりながらも内に食い 込んで伸びているし、もう少し競馬が巧くなれば重賞には届きそうな感じ。直線で先頭に立ったこ とが殆ど無く、多くが差して伸びあぐねている状況から前崩れの展開が必要で、少し注文が付き そう。相変わらず調子は良いので根気よく賭けて行きたい。 ×ニルヴァーナ 九州スポーツ賞からの直行。クラシックには乗り遅れたが堅実に条件戦を制してきており決して 力が無いわけではない。九州スポーツ賞は重馬場で前半5F58秒3と苦しいペースなのに3〜 4コーナーを捲って行く早仕掛けで、にもかかわらず圧勝。今回は相手が格段に強くなるがハン デは軽い。テン乗りの幸騎手の腕でどこまでやれるか。 注ソリッドプラチナム 仕掛けどころで遅れることころがあり、平均ペースでは前が残ってしまうことから多少のハイペー スが求められる。斤量も52キロと軽いことから、勝負どころでスッと動いて置いていかれることが 無ければ狙えないことも無い。捲り合戦は必至なので展開は向きそう。 |
レースインプレッション |
忙しくて忘れてますた(´・ω・`)ショボーン |
関屋記念 |
◎シンボリグラン ○アポロノサトリ ▲カンファーベスト △インセンティブガイ △グレイトジャーニー ×カンパニー 注ツルマルヨカニセ |
シンボリグランを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
直線が長く3〜4コーナーも大回りでペースを速めるところが無く、スタート後にポジションが決ま ったら直線まで雪崩れ込んで直線勝負になることが多く、この傾向はマグナーテンが制した01 年から殆ど変わっていない。ゴーステディが果敢に逃げてハイペースになったことも有ったが、こ の年もゴーステディはゴール寸前まで粘っており、スピードの絶対値の高さが絶対必要。 昨年はペースが緩んで仕掛け遅れた差し馬が壊滅したが、今年はどう出るか。 ◎シンボリグラン 阪神Cと阪急杯の内容を信じる。スワンSを含め、この3レースは殆どペースに波が無く淀まない ハイペースのまま直線に突入する厳しい流れであった。あれだけハイレベルな内容で、いずれ も差の無い2着、5着、5着なら、ココでは実力上位と言っても差し支えない。いずれもプリサイス マシーンに敗れたのは良くないが、いずれも直線で不利を受けていて、実力は遜色ない。 以前のような気性面の問題が無くなって来てポカ無く堅実に走るようになってきたあたりに成長 が感じられるし、1200mではテンで置いて行かれるあたり距離延長はプラス。阪急杯からの間 隔が気になるが、追い切りで一定の仕上がりを見せていて鉄砲実績もあることから気にしない。 とにかくバテない末脚が身上なだけに、スムーズに直線まで運べれば期待できる。 ○アポロノサトリ 距離面で若干の心配は残るものの、マイル以下で堅実に走って上がってきた勢いに期待した。 NHKマイルカップ4着後は秋に復帰して自己条件に専念、勝って上のクラスにぶち当たりながら も壁を乗り越えてクラスを上げて成長しているのは評価できるし、テレビユー福島賞では前半3F 33秒5のハイラップに楽に先行し、3〜4コーナーで外から楽な手応えで進出して抜け出し、王道 の競馬で完勝。この力が新潟1600mでも発揮できれば即通用してもおかしくない。 ▲カンファーベスト 昨年の覇者。京成杯オータムハンデではレースレコード級の高速決着で、直線で内差しして前 が塞がりながらも馬群を割って抜け出してステキシンスケクンに肉薄。マイルCSは終始馬場が 悪い内を走らされたための敗退で、実力ではない。昨年の夏以降はマイルでは非常に堅実で 馬が変わっており、マイルCSからまるまる休み明けとは言え切るのは止めておきたい。 ただし昨年の覇者であることから、他馬よりも斤量が重いことはいただけない。 △インセンティブガイ 昨年の夏以降は長らく低迷していたが、東風S、米子Sで2着していて復活の兆しは感じる。 米子Sでは関屋記念ペースの前半5F58秒5で逃げて、直線では追いすがる後続を逆に引き離 してゴール前ギリギリでトウショウカレッジに差されるまで粘りこんでいる。コレだけ復活の手応え がつかめれば問題は無い。 △グレイトジャーニー 昨年のダービー卿CT以降はパッとしないが、マイルでもう一度期待したい。今年の東風Sでも後 方から差して大混戦のなかで7着しており、内容としてはインセンティブガイとは遜色無い。 昨年の札幌記念や毎日王冠、今年 の中山記念など、あと一歩の競馬を繰り返していてキッカケ さえつかめれば飛躍し得る手応えは持っている。調教は好内容だったので期待。 ×カンパニー 昨年の毎日王冠でダイワメジャーにあと一歩のところまで迫っていて、実力はある。 昨年の天皇賞秋以降はレースに出ていないので感覚は気になるが、地力を信じたい。 注ツルマルヨカニセ 毎年小倉に行っているが、今年は新潟へ。毎年夏場に体調が良くなるので、調子に期待。 実力面では小倉日経オープンを制するのがやっとで、それ以外は善戦どまりではあるが見せ場 は作っている。現状では調子次第なので、実績は気にしないで賭けてみる。 |
レースインプレッション |
前半5Fは57秒3。毎年前半5F58秒ソコソコで収まることを考えれば、多少ハイペースになった と言える。それでもハナを切ったストーミーカフェが5着に粘っているあたり、バテバテになってい るという訳でもないし、差し馬もカンパニーとマイケルバローズ以外はパッとしていない。純にスピ ードが求められるレースらしい結果に終わったと思う。 ◎シンボリグラン2着 好スタートで2番手集団についていき先行策。ストーミーカフェに付いて行くインセンティブガイや ロードフラッグを外から追走する形で、果敢に行った。3〜4コーナーで少々内に潜り込むようにイ ンを取り、直線に突入。ストーミーカフェに追いすがるインセンティブガイよりもワンテンポ遅らせる 感じでステッキを入れてストーミーカフェ、インセンティブガイ、アンブロワーズと競り合い、残り20 0m地点で一頭抜け出す。後方からカンファーベストとグレイトジャーニーが上がって来ていたが 並ぶのを許さずに伸び続けるも、大外から末脚を爆発させたカンパニーには敵わず2着。 相手が強かった阪神Cと阪急杯で見せた堅実な末脚が発揮され、先行勢の競り合いを制した。 ○アポロノサトリ13着 スタートはソコソコで、テンで抑えて中団勢の真後ろを追走してカンパニーと併走。カンパニーと 同じくして3〜4コーナーで外に出し、直線の末脚に賭けるも伸び脚は鈍く先行勢を捉えることが 出来なかった。直線半ばで完全に伸び脚が衰えていたことから距離が長かったと言わざるを得 ず、力量的にも少し敷居が高かった。 ▲カンファーベスト4着 先行勢の真後ろを追走。揉まれることなく外目の良いポジションを確保し、3コーナーで先行勢を ピッタリマークしたまま外に出し、3〜4コーナーを外から捲り加減に上がっていく。直線でも先行 勢にステッキが入るのを確認してから仕掛ける余裕が有り、残り400mまでは持ったままで順位 を上げていくほど状態は良好。ステッキが入るとジリジリと伸び始めて一杯になったストーミーカフ ェとアンブロワーズを交わしてシンボリグランを捕らえにかかるもココで末脚が伸び切ってしまい、 一杯に。ゴール前は末脚が止まってしまい、マイケルバローズに差されて4着。仕掛けられるまで の手応えの割りにはステッキが入ったあとが案外あっけなく、休み明けの影響があったか。 △インセンティブガイ11着 ストーミーカフェが逃げるのにピッタリ付いて行き、徹底マーク。3〜4コーナーまでは本当に楽な 手応えで進んで行き残り600mでスパート。逃げるストーミーカフェに並びかけるところまでは早 かったものの、ストーミーカフェも脚が残っていて競り合いに。シンボリグランにも並びかけられる と急に脚が止まってしまい、ズルズルと後退してしまう。米子Sとは違って淡白な内容に終わる。 △グレイトジャーニー9着 スタートでダッシュがつかず、3馬身ほど出遅れる。すぐに追って順位を上げて、カンファーベスト の外で落ち着く。道中の行き脚は良く、3〜4コーナーも前を上がって行くカンファーベストに置い て行かれること無く上がって行き、直線で鋭い脚を繰り出してカンファーベストに並びかけるが、 残り200mで急激に末脚が伸び切って一杯になってしまい、一気に後退。見せ場は作ったが脚 が衰えるのが早かった。 ×カンパニー1着 スタートはまあまあ。出たなりでダッシュを付けてバックストレッチは内目の後方待機。外のアポ ロノサトリと併走状態で3〜4コーナーに突入して、アポロノサトリが先に外に出して進路が開くの を待つように追走。外に出して進路が開くと放たれた矢のように一気に加速し、猛烈な末脚を繰 り出して前で争う先行勢を並ぶ間も無く交わして、わずか150mでシンボリグランに3馬身半の差 をつけてゴール。先行勢の脚が伸び切って上がりが掛かった最後の1Fでものすごい脚を見せて いて差し勢の中でも力はズバ抜けていた。 注ツルマルヨカニセ8着 中団で追走。3コーナー手前で外に出してカンファーベストの外目後方を上がって行く。着順を見 るとそれなりに活躍したようにも見えるが、4コーナーからは追われっぱなしで手応えイマイチ。 一杯になることなくジリジリと伸び続けたという感じで、持ったままのカンファーベストに競りかけら れず、向こうにステッキが入るとあっという間に置いて行かれる。スピード勝負には向かない。 |
北九州記念 |
◎メイショウトッパー ○シルヴァーゼット ▲アストンマーチャン △ゴールデンキャスト △サンアディユ ×スピニングノアール 注タニノローゼ |
メイショウトッパーを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
小倉競馬は年々高速化が進んでおり、高速化に応じて馬場が荒れにくくなり、内と外の差が少な い競馬場になりつつある。昨年の北九州記念の前半3Fラップは32秒9で、このラップでサチノス イーティーのすぐ横を併走したコスモフォーチュンが内を付いて勝利するくらいだから、多少荒れ た程度では外差し有利にはならないと思われる。しかし一線を越えて先行馬が前半に脚を使え ば、ゴール前で脚が伸び切った先行勢を差し馬が捕らえる場面は有って然るべきで、決して先行 有利とも言えない。 いずれにしても言えるのはスプリントでの総合力であり、33秒前半のラップを叩きつつ、上がりも 34秒前半でフィニッシュ出来る馬を中心に行きたい。穴どころとしては逃げ馬が崩れたアイビス サマーダッシュで差し損ねた馬で、距離延長とコーナーで変わる馬が居る可能性が高い。 ◎メイショウトッパー 北九州短距離Sの内容を見る限り、このレースでは敵は居ない。雨降りやや重の馬場でタニノロ ーゼが引っ張る前半3F33秒0のペースに追うどころか抑えるほどの手応えで余裕でついて行き 3〜4コーナーを馬なりで外に出しながら順位を上げ、直線でも脚があがることなく伸びて後続を 突き放して上がり3F34秒2で締め。この内容なら余程に強い逃げ馬で無い限り前半で脚を使わ せることは出来ないし、これほどのペースで終いもしっかり伸びて後続を突き放す実力があるな 能力的には既にGTに通用するレベルで、ハンデこそ有れど実力で通用する馬は居ない。 北九州短距離Sの内容は02年にビリーヴが制したセントウルS並の内容で、ずば抜けている。 ○シルヴァーゼット バーデンバーデンCで前半3F31秒8の激流を離れた3番手で追走し、直線で力強く抜け出して 軽量ハンデ49キロのクーヴェルチュールを相手にハナ差の2着なら上出来。アイビスサマーダッ シュはテンで後手を踏んだのが響いた感じで、流れに乗ってジリジリと前に付けられるなら激変 の余地がある。ハイペースに強く、終いの脚がなかなか止まらないのが最大の強みで、先行馬 が揃っている今回は狙い目。 ▲アストンマーチャン 桜花賞で惨敗しているが、小倉2歳S勝ち馬でファンタジーSではレコード勝ちも有るように120 0m適正は高い。しかし引っ掛かりやすい体質で不器用なところがあるためにワンパターンな先 行抜け出ししか出来ず、メイショウトッパーの目標になってしまう可能性が極めて高い。 メイショウトッパーの前走の内容からは太刀打ちできるレベルではなく、まともにぶつかっては不 利。今回は相手が悪い。 △ゴールデンキャスト アイビスサマーダッシュでは流れについていけず後方のまま。昨年の北九州記念でもテンは抑え て付いて行かなかった。テンの3Fで無理をすると末脚が止まるタイプで、今回も激流を後方で構 えて直線での脚に賭ける競馬になると思う。恐らくメイショウトッパーにまともにぶつかる馬よりも こちらの方がチャンスがある。巻き返しに期待。 △サンアディユ アイビスサマーダッシュで後手を踏んだのが最後の伸び脚になったように、この馬もテンで飛ばし 過ぎない方が良いと気付いてテンで付いて行かない可能性が高い。差す競馬を試みる可能性が 高いと思うので、この点を加味して掛けて見たい。 ×スピニングノアール この馬も差し損ね。アイビスサマーダッシュでは残り400m地点で馬群が開いたときにサンアディ ユに入り込まれて一瞬進路を失ってしまった不利があり、コレさえなければもっと上の着順はあっ た。テンは遅いが終いの脚は確かなので、上位食い込みに期待したい。 注タニノローゼ 北九州短距離Sで果敢にハナを切って雨降りのやや重馬場にもかかわらずテンの3F33秒0で 爆走、直線で脚が止まって大敗した。しかし3ヶ月の休み明けで馬体重16キロ増と明らかに順調 さを欠いていた。休養前の淀屋橋SではシルクロードS2着のマイネルアルビオン相手に2着して いて実力はある。前走の大敗で斤量が3キロも減っているので、復調していれば怖い。 |
レースインプレッション |
前日までは内が良く伸びていたのが当日の午後には極端な外差し馬場となっていて、内と外の 枠順の有利不利が明暗を分ける一戦となった。と同時に前半3F32秒1、後半3F35秒6と完全 な前崩れ決着でもあった。好スタートから先を急いだ先行勢が軒並み内のコースを取ったことか ら、後手を踏んで外を回った馬が圧倒的有利な状況となり、3〜4コーナーを外から捲った馬が 異様なまでに強く見える不思議なレースであった。いずれにせよ内のコースを通った先行勢は見 直し必須。この内容は鵜呑みにしないほうが良い。 ◎メイショウトッパー10着 スタートは行き過ぎず、先行勢を見る形で進めたものの、それでもペースが速く前半3F32秒7。 馬場が良ければ持ち堪えられなくもなかったが、ボコボコの内馬場でこのラップは厳しく3〜4コ ーナーで外からキョウワロアリングやワイキューブが上がってきたときには手応えが怪しくなって いた。直線でも一杯になることな一杯になりながらも粘ったが内から差し返すような力は残ってお らず、雪崩れ込むようにゴール。馬場の悪い内を長く走ってしまったのが最大の敗因としか言いよ うが無い。 ○シルヴァーゼット12着 抜群の好スタートから一気に内に食い込んでテイエムチュラサン、タニノローゼ、ギャラントアロー と先頭を争い、猛烈なハイペースで内を走ってしまったことにより一気にスタミナを切らしてしまう。 ハナを争って内に食い込んだのが最大の敗因で、結果論から言えば馬場を選びつつ、ゆったり 競馬をすれば結果は違っていたはずで、結果的には競馬の仕方をミスしたとしか言えない。 ▲アストンマーチャン6着 好スタートも強くハナを主張したギャラントアロー、タニノローゼ、テイエムチュラサン、シルヴァーゼ ットらの先頭争いへの参戦を徹底拒否して岩田騎手が抑えた。スタートこそ行きたがるところを見 せたがすぐに折り合い、先行集団のすぐ後ろを追走した。それでもペースは前半3F32秒4と速す ぎたうえに内に進路を取ってしまい、直線で一度伸びるところを見せるものの外から伸びる脚に は及ばず敗れる。この極端な馬場で内に進路を取って勝てるほど甘くなかった。 △ゴールデンキャスト9着 テンを緩めて後方に待機し、やや外目から差したものの思ったほど伸びなかった。3〜4コーナー で外からキョウワロアリングやワイキューブが大外から差してきた際に大外に持ち出し損ねてしま いメイショウトッパーよりも少し外程度の位置から差してしまったこともあるが、昨年と比べると少 し地味な内容になってしまった。 △サンアディユ7着 抜群の好スタートも先行集団と先頭を争うことなく、徐々に下げて後方追走。しかし3〜4コーナー から一気に外差し勢が上がってくると揉まれるのを嫌って一瞬怯んでしまい、そこから巻き返すこ とが出来なかった。抑えたのは良かったが3〜4コーナーで少しゴチャゴチャしたのが敗因としか 言いようが無い。 ×スピニングノアール11着 メンバー最後方からの追い込みの脚に賭けたが、3〜4コーナー中間の地点で一番後ろでは手 遅れも良いところで、伸びは良かったが逆転できなかった。同じような位置取りのニホンピロブリ ュレの伸び方から考えると、成績から比較して若干ハンデが重かったか。 注タニノローゼ15着 復調していたし、軽ハンデも味方して、テンの3F32秒1という猛烈なハイラップで先頭争いを勝ち 抜いたものの、直線入り口で急速に脚が一杯になってしまいズルズル後退。直線では全く見せ 場が無く、明らかな飛ばしすぎ。 |
新潟記念 |
◎アドマイヤモナーク ○ユメノシルシ ▲トップガンジョー △ヤマニンアラバスタ △グレイトジャーニー ×センカク 注シアトルユー |
アドマイヤモナークを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
実績馬の大量回避でメンバーが落ちて54キロ以下の軽ハンデ馬が揃い、混戦模様となった。 昨年よりも大幅にメンバーが落ち、有力馬の多くが差し、追い込み馬のため、逃げ、先行馬は後 続に目標にされる可能性が高く、ハンデの軽い差し馬が有力馬の先を制して早めに動くことが考 えられ、前半のペースはそれほど速くなるとは思えないが早仕掛けで最後が厳しいレースになる と思う。長い直線も平坦で、少しでも早仕掛け馬に息が入れば最後まで持つし、息が入らなけれ ば持たない。競馬の醍醐味でもあるが、その辺の読みが難しい。私は実績馬の力を信じる。 ◎アドマイヤモナーク 七夕賞で2着して2000mでも良い競馬をしたことから、新潟2000mでも通用すると信じる。 七夕賞でかなり時計が掛かる馬場であったにもかかわらず、大外をぶん回して最後の1Fで11 秒9の上がりを繰り出して一気に突き抜けたあたり、溜めれば切れる脚は使える。 高速馬場の新潟競馬で福島競馬で発揮した脚が直接通用するとは思えないが、過去に湾岸S で中山2500mのコースではマンハッタンカフェを上回る驚異的な上がり3F33秒5の脚を繰り出 しており、瞬発力で見劣るということは無いはず。内が荒れて外差し有利な馬場になったことも差 し、追い込み策をとらざるを得ない同馬には向いている。地力で何とかしてほしい。 ○ユメノシルシ 福島テレビOPで前半5F57秒7のハイペースから3〜4コーナーで楽な手ごたえで上がって行き 鋭い差し脚を見せて直線突き抜けたあたり、スピード競馬は問題ない。七夕賞でも少し速いペー スであったにもかかわらず3コーナーからストーミーカフェに競りかけて行き、シアトルユー、アップ ドラフト、ニホンピロキースと競り合って、サンバレンティンとアドマイヤモナークには屈したものの 5頭の競り合いは制しているあたり、実力は持っている。距離も心配無くここでやれるか。 ▲トップガンジョー 昨年の覇者。昨年は57キロを背負って皐月賞以来の2000mであったが、前半5Fを後方で我 慢し、直線で33秒9の猛烈な上がりを繰り出して先に仕掛けたヴィータローザ、サンレイジャスパ ー、ヤマニンアラバスタらをゴボウ抜きする競馬をして、驚異的な成長をアピールした。 丸々1年の休み明けできんりょうは58キロに増量。酷な条件ではあるが、昨年もキツイ斤量に加 えて実績が全く無い2000mであれだけの競馬をしたのだから、相当に実力はある。 鉄砲実績はあるだけに突っ込んでくる可能性はあり、怖い。 △ヤマニンアラバスタ 一昨年の新潟記念覇者。前走の関屋記念は昨年の新潟記念以来の10ヶ月ぶりで、大敗は仕 方が無い。昨年の新潟記念も勝ちには至らなかったがヴィータローザらと競り合う見せ場を作っ ており、力が衰えたわけではなかった。今年も関屋記念で一度叩いて仕上げてきており、昨年よ りも大幅にメンバーが落ちる今年は再度突っ込んでくる可能性も無くも無い。最近の差し脚はア テにならないが、あながちでもない。 △グレイトジャーニー 関屋記念では出遅れて先頭集団に近づくために2F目〜4F目まで脚を使ってしまい、直線でも鋭 い脚を見せながらも残り1Fで一杯になって後退してしまった。出遅れなければもう少し状況は変 わっていたし、関屋記念はマイルのスペシャリストでないと通用しない流れであったことから巻き 返しに期待。マイル、2000mとどちらも一長一短な競馬が続いているが、メンバー落ちの今回は 頑張ってもらえないか。 ×センカク 目黒記念で53キロを背負ってアドマイヤモナークと0.2秒差の競馬をしていることから実力はあ ると思われる。府中Sでも前半5F59秒3の平均ペースから上がり3F34秒7の脚を繰り出して抜 け出し、後続の追撃を抑えていることから2000mで実力を発揮する馬なのではないか。 関屋記念はこの馬には忙しすぎた印象で、一変する可能性は考えられる。 注シアトルユー オープンでは全くダメだったのが、52キロを背負って挑戦した七夕賞では3〜4コーナーで最内 を捲くってストーミーカフェに並びかけ、サンバレンティンには抜け出されたものの見せ場十分の 競馬をして良化をアピール。福島テレビOPでもそれなりのパフォーマンスは示しており、展開ひ とつでかなり上位まで上がってくるかもしれない。 |
レースインプレッション |
何と言うか・・・返す言葉もありません。アドマイヤモナークがココまで追い出しに苦労するとは。 |
札幌記念 |
◎サクラメガワンダー ○マツリダゴッホ ▲アドマイヤモナーク △フサイチパンドラ △アサカディフィート ×サイレントプライド 注アグネスアーク |
サクラメガワンダーを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
確たる軸馬不在で勢いのある上がり馬とイマイチの実績馬がぶつかる難解な一戦。 逃げ馬不在で何が出るかはスタートしないとわからず、スローを見越した上で函館記念の借りを 返すつもりでアドマイヤフジが積極的な競馬をするか、シルクネクサスやマチカネオーラが先団を 形成するか。ハナは読めないがペースが緩むことを見越したほうが良さそうである。 昨年もスロー決着で、瞬発力不足を露呈した馬を省いき、スロー決着で実績を上げている馬から 行きたい。その上でハイペース向きな馬や差し損ね馬など、多彩な買い方を試してみる。 ◎サクラメガワンダー この馬の瞬発力を信じる。先行するよりも絶対に溜めて末脚比べに徹した方が強い。 ラジオたんぱ杯2歳Sや鳴尾記念で前半のゆったりペースから目を見張る末脚を発揮して逃げ馬 を捕らえて勝利したのを見るとマイル近辺で緩まないペースを掛かり気味に走るより遥かに強い。 函館記念では前半5F63秒と緩いペースに乗って直線で追い出されてから鋭い脚を見せ、先に 仕掛けたエリモハリアーとロフティーエイムを捕らえるには至らなかったが、2頭を上回る脚色でゴ ールして脚を余して上積みをアピール。今回も緩んだ流れになりそうで、前に馬を置いて最後の 末脚に賭ける競馬をするのではないか。追い出しが強力な岩田騎手の腕にも期待したい。 ○マツリダゴッホ スローだと露骨に掛かることがあり、あまりスローな展開は向かない。しかしソコソコの流れで道 中を無難にこなせば早仕掛けからの強力な捲くりで一気にレースを作れる強みも持っている。 アメリカジョッキークラブカップでは引っかかったインティライミを目標に抑えることに成功し、3〜4 コーナーから爆発的な伸び脚を見せて快勝しており、実力はメンバーでも上位。 必ずしもスローになるわけではないということを踏まえて、この馬も抑える必要がある。 ▲アドマイヤモナーク 新潟記念では内枠が災いして直線に入るまで全く外に出す機会が無く、外に出してから素晴らし い伸びを見せたものの、前を捉えるには至らなかった。長く良い脚を使うことも瞬発力勝負でも通 用する実力を持っているが、あと一歩足りないというのが実情であろう。 今回も内枠を拾ってしまい追い出しには苦労すると思われるが、今回は内外の馬場差が小さく内 差しも狙えないことも無い。3〜4コーナーでスムーズに追い出しさえできれば通用する末脚ある ので改めて期待したい。 △フサイチパンドラ カワカミプリンセスの降着があったとはいえ、エリザベス女王杯を制した実力馬。秋華賞といい、 エリザベス女王杯といい、ハイペースの中で後方で溜める競馬をして末脚を繰り出す競馬が向い ていると考える。マイラーズCではコンゴウリキシオーやマイネルスケルツィが全く止まらず出番が 無く、ヴィクトリアマイルでも同じ結果だったあたり、距離は長いほうが良い。クイーンSでは終い の競馬に徹して鋭い脚を見せながらも差し損ねたあたりがサクラメガワンダーの函館記念と被っ ていて、上積みを感じさせる。復調の兆候は見せているので改めて期待。 △アサカディフィート ハイペースからの追い込みが得意な馬で、今年も小倉大賞典で9歳馬とは思えないほどのダイ ナミックな末脚を見せてトップハンデを気にせず快勝している。ある程度前が引っ張る流れで、か つ前崩れと多少展開の味方は必要で前が止まらない流れは避けたいが、3〜4コーナーでスム ーズに捲くることができれば最後まで鋭く伸びてくるので、追い比べで横一線になったら怖い。 9歳でアテにはならないが、小倉大賞典の脚を見る限り実力が通用しないとは思えず、警戒。 ×サイレントプライド 新潟大賞典、エプソムCを僅差で落としてしまい、自己条件の漁火Sで勝利。GVで勝ち馬にギリ ギリまで迫る競馬を繰り返していて、なおかつ重い斤量でも実績を挙げているので当然ココでも 油断はできない。重賞レベルでアテにならないというのも事実で、自己条件を勝った勢いで台頭 するか、それとも善戦止まりかの勝負の分かれ目。少し人気をさらうタイプなので期待しにくい。 注アグネスアーク 漁火Sで早め抜け出すも内からサイレントプライドに差されて3着。しかしマイラーズCからの休み 明けで馬体重も14キロ増と決してベストではなかった。休養前は大阪城Sで直線入り口でデン シャミチとブラックタイドに完全に進路を塞がれて動けなくなりながらも、こじ開けてからは再び伸 びて接戦に持ち込んでおり、その実力はオープンで十分通用する。上積みに期待。 |
レースインプレッション |
前半5F60秒7と札幌記念としては例年並みのミドルペース。適度なペースで逃げたフサイチパ ンドラが最後まで末脚を維持してギリギリ逃げ切った。後半の5Fは上がり3Fが一気に速くなって いて、決してスローとは言えないペースも最後までペースが上がらなかったために結果論として 前が残る内容と考えた方が良い。差して捕らえ損ねた馬は軒並み脚を余していて、次走では盛 り返してくる可能性が高いと見る。 馬券的には軸馬サクラメガワンダーをヒモの2頭が競り合って沈める最悪の結果に終わった。 ◎サクラメガワンダー3着 スタートは出たなり。フサイチパンドラとシルクネクサスが行く動きを見せたために抑えて後方待 機。後方は馬群が一団になっていて外目を追走して3〜4コーナーは大外をぶん回して捲くる王 道競馬で末脚に賭けた。3コーナーで仕掛けられてから鋭い反応を見せて3〜4コーナーで一気 に加速。直線では目を見張る伸びを見せるも前を行くフサイチパンドラには届かず、内のアグネ スアークが二の脚を使い、あえなく捕らえ損ねる。結果的に脚を余した。 上がり3F33秒9はメンバー2番目の上がりで、札幌競馬で上がり3F33秒9が出せれば一応の 強さを発揮したと言っても良いが、一流クラスの印象とは言えない。もう一皮剥ける必要あり。 ○マツリダゴッホ7着 フサイチパンドラの引っ張るペースがちょうど良かったのか、良い感じで6〜7番手追走。道中は 折り合っていて手応えの良い走りを見せていたが、3〜4コーナーで全体の流れが一気に速くな って後続が上がってくるとペースの変化についていけず、直線では追われながらもジリジリ後退 してしまう。上がり3Fが34秒を切るような競馬を殆どしておらず、瞬発力不足を露呈する結果。 ▲アドマイヤモナーク13着 スタートで下げて後方待機。ちょうど外にサクラメガワンダーを置く感じで、サイレントプライド、エリ モハリアーを見るような感じで競馬を進めた。3コーナー付近から急にペースが速くなったときに 追われ始めたが反応が鈍く、直線入り口ではすでに勝負から脱落してしまい競馬にならず。 実力が足りなかったかも知れないが、それ以上に連闘が響いたと言った方が良いかも。 △フサイチパンドラ1着 スタートで仕掛けてハナを主張。2番手にシルクネクサスが来るが、向こうが早々に2番手で落ち 着き様子を見る競馬をしたために単騎での楽な逃げとなった。前半5F60秒8は決して遅いペー スではないが、3コーナーに入るまで後続が差をつめる気配は無く、3〜4コーナーでも馬群に呑 まれることが無かったためにプレッシャーを受けることも無く逃げ切った。 道中を楽逃げで、最後までペースが上がらない展開がハマった印象が強く、次はどうか。 △アサカディフィート6着 スタートから抑えて後方グループの外目。サクラメガワンダーよりも後方で徹底的に脚を溜める競 馬に。3コーナーで全体の動きが速くなるあたりから追い出され、グングン加速して大外をぶん回 して教科書のような追い込みの競馬。メンバー最速の上がり3F33秒8の脚で、直線で最後方も 見る見るうちに前との差を詰めたが、さすがに前を捉えるほどではなかった。 ゴール前の伸びが半端でなかったために末脚は伸び切っていたと思うが、如何せん直線が短い。 ×サイレントプライド11着 フサイチパンドラにモノポールとシルクネクサスが付いていき、それを見るような感じで先行して、 道中で4〜5番手。逃げるフサイチパンドラを常に射程圏内に入れながらの競馬で良い雰囲気で 先行していたが、3コーナーから全体の流れが一気に速くなり、流れの変化に適応しきれずジリジ リと後方へ。直線は完全に馬群に呑まれてしまい、見せ場が無かった。 注アグネスアーク2着 道中はサイレントプライドの内、モノポールの後方で先行集団のすぐ後ろを追走。道中は徹底して 経済コースの内を走り無駄の無い競馬。3〜4コーナーで少しづつ外に出して直線では進路を確 保。直線では外からサクラメガワンダーが一気に交わしに掛かったが、追われてからは見事な二 の脚を繰り出してサクラメガワンダーを突き放して2着。漁火Sから一気の激変をして見せた。 |
セントウルS |
◎メイショウトッパー ○アグネスラズベリ ▲エムオーウイナー △サンアディユ △アイルラヴァゲイン ×フサイチリシャール 注スピニングノアール |
メイショウトッパーを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
◎メイショウトッパー 北九州記念は内と外の馬場差と斤量が明暗を分けた一戦。内に閉じ込められてボコボコに荒れ た馬場を長く走らされた馬は軒並み直線で脚が止まっており、大きく影響したと考えて良い。 他にも前半3F32秒1の流れに先行して付いて行った馬が壊滅しており、ペースも影響している。 馬場差が小さかった北九州短距離Sではやや重にもかかわらずタニノローゼがグイグイ引っ張る 流れを作り、前半3F33秒0のラップに乗り3〜4コーナーを馬なりで押し上げ、直線で後続を引き 離しての完勝で、馬場差さえ何とかなれば巻き返す可能性は高い。もう一度信じたい。 ○アグネスラズベリ 函館スプリントSはサープラスシンガーが前半3F33秒8で引っ張るそこそこの流れを追走して直 線で内から抜け出して勝利。函館競馬の馬場が絶好で内が良く伸びていたので枠の利があった が、キーンランドCでは外枠から追走して3〜4コーナーで大外を回る競馬で2着。直線で置いて 行かれずにエムオーウイナーらを最後にキッチリ差しての2着は大きなもので、馬が明らかに強く なっている。ここは少し敷居が高くなるが勢いは抜群でいつ来てもおかしくは無い。 ▲エムオーウイナー シルクロードSで前半3F33秒8→後半3F34秒0、勝ち時計1分7秒8と、冬場のスプリント競走と しては破格の内容で重賞を制し、高松宮記念では早仕掛けが響いて7着。その後は少し精彩を 欠いたものの1200mではほとんど崩れていない。キーンランドCで最後の100mで脚が止まった のだけが気になるが、実力はこんなものではない。冬場の順調さが戻っていれば勝てるメンバー で、終いまでビシッと競馬できればいつでも巻き返せる実力を持っている。 △サンアディユ 前走の北九州記念では絶好の好スタートを切ったのがアダになり先行集団に絡まって前半3Fを 32秒2のラップを叩いて、結果的に末脚が発揮されなかった。今回は幾分抑えてアイビスサマー ダッシュの再現を目指す模様で、ここは巻き返しを期待したい。 △アイルラヴァゲイン アイビスサマーダッシュは前半の外コース争いが過激すぎてテンを飛ばした馬が次々に一杯にな る過酷を極める内容。持ち前のテンの速さを生かして大外コースを守り、残り200mで先頭に立っ たものの脚が一杯になってしまいゴール前で内から差される結果になった。休み明けをひと叩き されて状態は良くなっているはずで、ここは期待しても良い。 ×フサイチリシャール 阪神Cでテンの3F33秒8、前半5F56秒6の流れを先行して、抜け出して勝っているあたり1200 mでも通用するスピードは十分なものを持っている。切れる脚が使えないのでスッと抜け出すの は難しいが、速い流れに乗って力強くジリジリ前に出る競馬は得意で阪神Cでも最後は押さえ込 むように勝っている。外枠で揉まれずに競馬ができる今回は有利で、持続するスピードを生かし てほしい。 注スピニングノアール 北九州記念では後方に抑えたものの、前からゴールデンキャストが下がってきたときに内に入っ てしまい、最後まで馬場が荒れている内で競馬をしてしまったと言うミス。まともな馬場で競馬をす れば巻き返す余地はある。 |
レースインプレッション |
前半3F33秒4、後半3F33秒7、勝ち時計は1分7秒1。サンアディユの北九州記念の内容から は到底考えられない大激走。5馬身離された後続の後半3Fが34秒5で、ラップ的には丁度良い ペースであったと考えて良い。とにかくサンアディユのずば抜けた強さだけが目立った。 ◎メイショウトッパー10着 スタートはまあまあ。外枠のアグネスラズベリが行く構えを見せたので若干抑えて後方10番手を 追走。テンの3F33秒4のスピードに若干置かれ気味なのか終始気合をつけられながらの追走で 3〜4コーナーでの反応はイマイチで後方の内に閉じ込められてしまう苦しい競馬。直線に入って それなりの伸びを見せたが前を捕らえるだけの切れは無く、大外から追い込んできた馬にあっさ り先着を許してしまう。競馬の内容が薄く、全体の流れについていくので手が一杯という感じで、 北九州短距離Sで見せたときのような圧倒的な強さは影を潜めていた。同斤量のキョウワロアリ ングに先着を許しているあたり、とても好調な状態で臨んでいるとは思えない。 ○アグネスラズベリ9着 外枠で早めに前目の位置を狙ったのかテンから追われて6番手に。前を行くエムオーウイナーを ぴったり捕らえながら追走する理想的な先行競馬。3〜4コーナーでも手応えが怪しくなることな くスムーズに外から上がっていったが、直線に入ると勢いがパッタリ止まってしまいステッキにも反 応しなかった。道中の手応えからは意外なほど淡白な内容で20キロの馬体重減が影響したか。 ▲エムオーウイナー14着 テンから追われてサンアディユとアイルラヴァゲインに外から並びかけるように付いていく積極的 な競馬。道中は終始気合をつけられていたが手応えはスムーズでいつもながらのスピードを発揮 していた。しかし3〜4コーナーでアイルラヴァゲインを捕らえるかと思いきや、急激に一杯になっ てしまいズルズル後退してしまう。今までの粘り強さは皆無で何かあったのかと思わせる負け方 であった。状態が落ちていたのかも。 △サンアディユ1着 好スタートでゴールデンキャストとアイルラヴァゲインと共に先頭を伺う競馬。3頭いずれも積極的 にハナを奪うことなく自分のペースを守る競馬に徹していたが、直線に入ってからは持てる脚の 違いをこれでもかと言わんばかりに見せ付けた。直線に入って川田騎手のゴーサインに鋭く反応 して末脚が爆発。テンの3Fを33秒4で走っていたとは思えないほどの脚を見せて後続をぐんぐん 引き離して5馬身の差をつけて圧勝。これほどまでに強い脚が使えるとは思わなかった。 △アイルラヴァゲイン5着 サンアディユを外から併せて先頭を伺うような競馬。道中は良い手応えで3〜4コーナーも置かれ ることなく通過、4コーナーで満を持して追われたがサンアディユが強烈な末脚を発揮するのに対 して付いて行けず置いていかれ、後方から来たカノヤザクラ、キンシャサノキセキにも僅かに差さ れて5着。ゴール前の坂あたりで脚が止まっているあたり、少し終いが甘い。 ×フサイチリシャール12着 ノソ〜っとしたスタートで道中はゆったりを前を見る感じで後方4番手追走。その位置取りのまま直 線で大外に出して追い込むも切れ味が悪く前を捉えるにはいたらず、逆にさらに後方で追い込み の脚に賭けた馬にあっさり差されてしまう。このレベルのスプリントでは能力が足りないか。 注スピニングノアール6着 追い込みのキョウワロアリングよりも更に後方でポツンと1頭の状態で後方待機。直線に入ってか らは爆発的な末脚を発揮して大外一気。猛烈な切れ味で末脚は爆発したが、とてもサンアディユ を捉えるほどのパフォーマンスは無く、離れた6着どまり。前が止まらない追い込みは苦しい。 |
セントライト記念 |
◎メイショウレガーロ ○クランエンブレム ▲ロックドゥカンブ △ゴールデンダリア △マイネルグラナーテ ×マイネルダイナモ 注アップルサイダー |
メイショウレガーロを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
毎年のことながら皐月賞、日本ダービーの上位だった関西馬が軒並み神戸新聞杯に照準を合わ せたために、クラシック戦線で敗れて一枚落ちの印象がある関東馬が揃うメンバーになった。 クラシック戦線を走った馬やラジオNIKKEI賞組、上がり馬が入り混じっていて混戦模様ではある が、順調さを欠かなければ実績馬の方が強い。実績馬中心に上がり馬を散りばめてみる。 ◎メイショウレガーロ 京成杯、弥生賞、皐月賞と中山2000mを3戦して2着、4着、5着。中山実績はメンバーで抜けて いて内容もレベルが高い。弥生賞は前半5F59秒8と皐月賞並みのペースで、さらに3コーナーを 待たずしてサムライタイガースとノワールシチーが仕掛けて、差し馬がそれに続いて3コーナーか らは過酷を極める総力戦となった。先に抜け出したアドマイヤオーラに鋭く迫った3頭のうちの1頭 がメイショウレガーロで、サムライタイガースとドリームジャーニーの隙間をこじ開けて抜け出して 上がってくるという力強い脚を見せた。最後は2着争いに敗れたものの、3コーナーで鋭く反応し てアドマイヤオーラに迫ったのは好内容で、皐月賞でも先行してジリジリと伸びて5着。先行しても 差しても堅実に伸びて大崩れしないのは強みで、メンバー落ちした今回は狙える。 ○クランエンブレム 福島市制施工100周年記念、福島芝1800mを1分46秒0の好時計で快勝して臨んだラジオNI KKEI賞で僅差の6着敗退。ラジオNIKKEI賞では先行して無難に3〜4コーナーの捲くり合いを 切り抜けて抜け出す手応えを見せながらの敗退だったので、馬場が影響したのかもしれない。 同じ福島芝1800mでも福島市制施工50周年記念はパンパンの良馬場、ラジオNIKKEI賞はボ コボコの荒れ馬場と馬場コンディションが違いすぎたので、パンパンの良馬場の今回でもう一度 見直してみたい。福島市制施工100周年記念の内容は秀逸で古馬にも勝っているのが大きい。 改めて見直したい。 ▲ロックドゥカンブ ラジオNIKKEI賞では先行して3番手前後を進み、勝負どころの3〜4コーナーでも捲くってくる後 続に対して楽な手応えで振り切り、直線でも2馬身抜け出して後続の追撃を抑えている。競馬の 内容が1枚上手で強く、今回も全く油断は出来ない。マカオJCTが重馬場でパンパンの良馬場で の実績が足りず、まだ未知数なところはある。しかし馬場を選ばずに末脚が出せるなら怖い。 △ゴールデンダリア プリンシパルSでは中団で押さえ、3〜4コーナーを馬なりで上がって行き、直線では上がり3F33 秒8の非常に鋭い末脚を繰り出して一気に抜け出し、例年のプリンシパルSとは比較にならない ほどの強い勝ち方で制した。日本ダービーでは後方で徹底的に抑えて直線勝負をして6着と格好 を見せており、メンバーが一枚落ちる今回では台頭してくる可能性が高い。ここは日本ダービー6 着の実績と堅実に繰り出される33秒台の上がりを信用して狙ってみたい。 △マイネルグラナーテ 500万下条件戦で、古馬相手に直線で追われて追われて追い出されて勝利。前半5F59秒5、 後半5F59秒5で勝ち時計が1分59秒0と前半後半が同じラップで多少緩い流れであったが、先 行して直線で最後の上がり2F目で全体ラップが10秒5まで速くなったときも食らいつき、ジリジリ 堅実に伸び続けて最後に競り合って勝ったことから、決め手はイマイチ弱いが堅実な脚を持って いると推測できる。一気にメンバー強化するが、勝ったレースの内容は濃く、いきなり通用しても 不思議は無い。 ×マイネルダイナモ オープンのみなみ北海道Sでメジロコルセアの3着。3コーナーの仕掛けどころからじわじわと伸び て前に取り付け、3番手の中では先に抜け出して後続の追撃を抑えて3着を守った。みなみ北海 道Sの前は2連勝しているが、どちらも洋芝の函館での実績でアテにしにくく、早め早めの先行抜 け出しの競馬で決め手の弱さは見てすぐにわかる。流れが向いてどれだけやれるか。 注アップルサイダー 五島連峰時別で前半5F59秒3と平均ペースから上がり3F34秒0の脚を繰り出し、直線の競り合 いを制した。最後の上がりの2F目の全体ラップが10秒7と速く、メンバー全体が末脚を発揮してい る中で抜け出した内容なだけにスピードや瞬発力ではある程度信用できそう。重賞でも同じ脚が 発揮できれば台頭してもおかしくない。 |
レースインプレッション |
展開は前半5F59秒1とハイペースになり、1週目の急坂があるテンの2F目に10秒台のラップが 刻まれ、先行馬が前半にスタミナを消耗して勝負どころの3〜4コーナーで次々に崩れる厳しいレ ースになった。先行馬がスタミナ切れして差し馬も道中で脚を使って伸びあぐねるなかで力強く抜 け出した馬が2頭。この2頭は本当に強いと考えた方が良い。 ◎メイショウレガーロ14着 スタートから追っ付けて2番手あたりを伺うも、外からアップルサイダー、トップモンジューがハナを 主張したことで5番手前後に落ち着ける。道中は全体の速い流れに付いて行っていたが、3コー ナー手前から差し馬が動き出して全体の流れが速くなると徐々に置かれ気味になり、3〜4コー ナーでは完全な劣勢に陥り、直線では内にもたれっぱなしで競馬になっていなかった。 先行馬が全滅する流れではあったが、それでもメイショウレガーロより前で競馬をしたロックドゥカ ンブがレースを制したことを考えると、実力の差は否めない。 ○クランエンブレム10着 スタートは普通。内外からハナを主張する馬が上がって行き、それに感化されてテンから掛かり 気味に競馬を進めていた。2コーナーを通過したあたりで本格的に引っかかってしまい、先頭を争 うアップルサイダーとトップモンジューに競りかけてしまう。差し馬が一斉に上がってきた3〜4コー ナーで差し馬の追撃は堪えたものの、直線入り口で脚が一杯になり後退。引っかかって脚を使っ たのが大きな敗因となった。 ▲ロックドゥカンブ1着 ハナを主張するかのように良いスタートを切ったが、内外から2頭が果敢行ったために3番手で折 り合う。逃げ馬らとは少し距離をとった3番手で落ち着き、道中は楽々とこなし、勝負どころの3〜 4コーナーで外からサンワードブルらが被せに掛かったが怯むことなく4〜5番手のまま直線へ。 先行馬が、その次に捲くり馬が最後の坂で伸びあぐねる中で内から力強く伸び、大外から一気に 差して来たゴールデンダリアに対しても捉えられるどころか逆に引き離す非常に強い競馬で1着。 とにかく先行馬全滅の中で直線で抜け出し、差し馬を引き離すあたりの実力は本物で素晴らしい 内容。 △ゴールデンダリア2着 スタートはゆっくり、テンの争いには加わらずにメンバーの最後方集団に取り付け、徹底的に抑え る。道中も全く動く様子は無く、全体の流れが速くなった3〜4コーナーでも外に出しただけで持っ たままの馬なりで外を徐々に上がっていく。直線に入って一気に追い出されて抜群の手応えで末 脚を発揮し大外からゴボウ抜きの追い込みを見せるも、内では楽な手応えで抜け出したロックドゥ カンブがもう一度伸びて突き放し、捉え損ねて2着。本来なら完勝していた内容で、勝った相手が 強過ぎた印象。しかしゴール前でロックドゥカンブの柴山騎手のステッキに一瞬怯んだのも事実。 △マイネルグラナーテ11着 スタートもテンも控えめでじっくり抑える作戦に。2コーナー通過時点で離れた最後方を進み、バッ クストレッチで外に出してゴールデンダリアをピッタリマーク。そのまま3〜4コーナーでゴールデン ダリアを外から被せるように一緒に追い込む体勢をとったが、直線では瞬発力の差から置き去り にされ、馬群から突き抜けることが出来ずに大敗。道中までは完璧に追い込みの競馬をしていた だけに直線で馬群に沈んだままという内容では実力不足は否めない。 ×マイネルダイナモ8着 スタートは普通で出たなりのまま道中は中団につけての競馬。積極的に競馬をしに行くのではな く流れに乗っかることに重点を置く競馬で、3コーナーでも動き出した差し馬勢に併せるという感じ で、鞍上が激しく追い出すシーンも無く、馬なりに近い手応えで3〜4コーナーを上がっていく。し かし直線に入って本格的に追われてみると案外手応えが無く、結局前に居た馬を捉えることは出 来なかった。伸びもせずバテもせずと言った印象で、生煮えというのが相応しい内容。 注アップルサイダー15着 スタートから追われて先頭。外からトップモンジューが競りかけ、2コーナー以降はクランエンブレ ムも掛かり気味に競りかけてきたが譲らず先頭。3コーナーからシグナリオやサンワードブルらが 競りかけてきたが脚色は衰えず、先頭のまま直線に突入。しかし直線の最後の坂に入って急速 に脚が一杯になってしまいズルズル後退。さすがに最後まで踏ん張りきるほどの力は無かった。 |
オールカマー |
◎ダークメッセージ ○マツリダゴッホ ▲ネヴァブション △タマモサポート △シルクネクサス ×エリモハリアー 注センカク |
ダークメッセージを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
毎年出走頭数が少ないため、すぐにペースが落ち着いてスローの上がり勝負になることが多いオ ールカマーだが、昨年は多くの重賞勝ち馬が参戦して淀み無いキビキビした流れからゴール前は 捲くり合い+スピード&スタミナ比べの大接戦となり、小波乱も有り得た。今年は重賞実績馬こそ 少ないものの、多頭数で休養明けの実績馬や上がり馬、前走でコケた馬などが紛れ込んでおり、 一長一短の面白いメンバー。若いあがり馬で底を見せていない馬を中心に馬券を組む。 多頭数でサンツェッペリンにタマモサポートと、逃げる馬は揃っていることから、ハイペースと思う。 ◎ダークメッセージ 一介の500万下勝ち馬から日経新春杯3着、自己条件を連勝、大阪ハンブルクCではファストタ テヤマの2着、そこから望んだ天皇賞春では後方13番手でメイショウサムソンとアドマイヤタイト ルをマーク。2週目の3コーナー手前から仕掛けて徐々に差を詰め、一番流れが厳しくなった3〜 4コーナー中間の下り坂ではアドマイヤタイトルのすぐ後方を抜群の手応えで追走、最後まで2頭 に食らいついて0.8秒差の8着と健闘した。 速い流れでも遅い流れでも後方で脚を溜められて堅実な末脚を持っているあたり、差しが活きれ ばアッサリ勝っても何の不思議も無い。 ○マツリダゴッホ 瞬発力が無く、早い流れに乗って一気に捲くって抜け出す競馬が得意。札幌記念では残り3Fま で全体の流れが緩んだままで、ギリギリまで抑えたものの最後の末脚は切れが無かった。 今回はセントライト記念以外は中山で3着を外していない堅実さや、はっきりとした逃げ馬が居て 競馬がしやすいと思われ、一気に競馬がしやすくなると考える。流れが合えば実力発揮。 ▲ネヴァブション 淀みなく流れた日経賞で、3〜4コーナーを捲くって先に抜け出したマツリダゴッホを直線で捕らえ マツリダゴッホがスタミナ切れで一杯になるのを尻目に一気に抜け出して勝利。勝ち時計は2分3 1秒8と優秀で、速い流れであまり脚を溜めない競馬が向いている。今回は2等の逃げ馬がソコソ コに速い流れを作ってくれると思われるので、じっくり構えて早仕掛けで抜け出して押さえ込む競 馬を期待したい。 △タマモサポート 朝日チャレンジCではテンで抑えてペースを守る競馬をしたものの、結果的に瞬発力勝負を呼ん でしまい、33秒3の上がりを使ったインティライミにアッサリと差され、後続にも次々に抜き去られ ペースを緩めたのがアダとなり敗れてしまった。緩まない多頭数の重賞で巻き返しを狙いたい。 △シルクネクサス 速いペースを先行して積極的に仕掛けていくお釣りが無い競馬から、巴賞〜函館記念〜札幌記 念を通じて押さえが利くようになり、それなりに末脚も切れるようになった。ソコソコのペースに乗 って抑える分には問題無く、札幌記念では勝ち馬に0.2秒差の5着まで追いすがった。 ペースが遅ければ前で、早ければ中団で、とペースに融通が利くので巻き返し期待。 ×エリモハリアー 昨年の札幌記念では上がり3F34秒1の脚で5着、今年は上がり3F34秒8の脚を出して8着。 スピードが無い馬と言われて致命的に瞬発力が無いのかと思いきや、ソコソコのものは持ってい る。あまり切れ勝負になるようならモロいので多少淀みない競馬が向いており、ココで期待。 注センカク 少し敷居が高いかもしれないが、条件戦は好時計で展開がハマれば有り得なくも無い。 念のために買ってみる。。 |
レースインプレッション |
まあ・・・・返す言葉も無く。本命にする馬を間違えた(汗) |
スプリンターズS |
◎プリサイスマシーン ○スズカフェニックス ▲サンアディユ △アイルラヴァゲイン △アグネスラズベリ ×クーヴェルチュール 注エムオーウイナー |
プリサイスマシーンを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
馬場が雨で渋り、高松宮記念とあまり変わらないコンディションで競馬が進められることを意識し て臨む。しかし高松宮記念上位馬はいずれも休み明けだったり順調さを欠いており一筋縄では行 かない。夏場は牝馬の活躍が目立っていて牡馬の台頭が無かったことから高松宮記念組以外の 牡馬は抑える程度で。いずれにせよ雨で渋った馬場では何がおきるか分からず、その辺は覚悟 して臨むつもり。サンアディユのセントウルSは驚愕だったが、5馬身の差はあえて忘れて買う。 ◎プリサイスマシーン 京王杯SCの大敗や3ヶ月の休み明けが気になるが、追い切りの反応は抜群で状態は良いと見 て春先の活躍を期待して本命に。高松宮記念では早めに外から来られたスズカフェニックスが直 線で内にササって前を塞がれる不利があったためで、まともなら競り合っていたであろう。 高松宮記念は雨で時計の掛かる馬場のなかで前半3F33秒7とハイペース。この流れで先行出 来ていれば1200mは問題無い。阪神Cや阪急杯では直線の坂のあるところで力強く伸びていて 中山の坂でも対応できる。何よりも鞍上が追える安藤騎手というのが心強い。もう一度信じる。 ○スズカフェニックス 初距離の高松宮記念で大外から捲くり加減に上がってきて押し切って勝利。スタートが抜群で加 速がつき、道中を軽快にこなして馬場の良い大外を捲くったことが最後の脚につながった。 逆に言えば全てがスズカフェニックスに向いて競馬がハマッたというのも事実で、うまく行き過ぎ た感も否めない。高松宮記念の内容は文句無しも出来過ぎた印象が強く対抗どまり。 ▲サンアディユ セントウルSでスタートから行きたがり、道中2番手から直線では凄まじい末脚を発揮して後続を ぐんぐん引き離し、阪神コース坂の影響を加味しても前半と後半をほぼ同じ脚で押し切ってしまう という、とんでもないパフォーマンスを見せ付けた。しかし一方では北九州記念でカリカリしながら 先行して直線であっさり崩れているように、もろさが伺える。ココは抑えまで。 △アイルラヴァゲイン 休み明けのアイビスサマーダッシュでスタートから追われて先頭争い。計6頭の先頭争いで残り 300mで先頭に立つも残りの脚が無く4着。重馬場は全く問題無いと思われ、セントウルSでも サンアディユに大きく引き離されながらも2着争いの中で僅差の5着なら上出来。 中山1200mは3勝していてコース適性もあり、ココは巻き返し期待。 △アグネスラズベリ 今年の夏場から1200m路線に転換。時計の掛かる洋芝の函館で前半3F33秒8の流れを中団 から差して勝利。キーンランドCでは外から差して2着と力をつけていて、スプリント適正も証明。 セントウルSの前にキーンランドCを走り、中1週で輸送という過酷なローテーションによって体重 が激減、まともな状態ではなかったことから巻き返しを期待。状態が回復していなければ使うは ずが無いとみて強気な判断で行く。 ×クーヴェルチュール アイビスサマーダッシュでは重馬場の高速決着を不利とされる内枠で先頭争いを制し、アイルラヴ ァゲインと共に抜け出し、最後は一旦抜け出したアイルラヴァゲインを差し返して3着に入る強さを 見せた。その後のキーンランドCはスタートからエムオーウイナーと競り合い続ける苦しい展開で エムオーウイナーとの競り合いを制し、後方から上がってきたアグネスラズベリとワイルドシャウト を抑えて勝利。古馬のスプリント勢をまとめて破った実力は本物と見て良いと思う。 メンバー強化に加えて直線の急坂という苦しい要素があるが実力は侮れない。 注エムオーウイナー セントウルSで大敗してしまったが、アグネスラズベリと同じくキーンランドCから中1週の強行軍で この馬もさすがに厳しかったと考える。調教では相変わらず動きが良く、大崩れしたセントウルS 以外は1200mでは堅実な成績を収めていることから、抑える。 |
レースインプレッション |
前半3F33秒1、不良馬場を考えれば無茶とも言えるハイペースでアストンマーチャンが逃げ、内 外関係無くなるまで悪化した馬場を味方に付け、後続の猛追をギリギリで押し切った。 後続のアイルラヴァゲインのラップは前半3F33秒4。アストンマーチャンの上がり3Fが36秒3で 最後のラップが13秒2も掛かっており、坂を上がったところで一気に脚が止まっていることからも 馬場や展開に恵まれた影響が大きい。先行勢も同じで、差し馬は極端に不利な馬場だった。 馬場状態が極端に悪化した短距離戦では時折見られる傾向で、こういうレースもたまにはある。 ◎プリサイスマシーン7着 スタート直後にアイルラヴァゲインとアグネスラズベリに挟まれて後退。ココで下げたのが結果的 に命取りになった。下げた状態からなかなか先団に取り付けることが出来ず3〜4コーナーを内ラ チ沿いの最短コースを攻めて上がっていくも、直線に入ってからは目立った末脚を繰り出すことが 出来ず、差し馬にも差されて一団で雪崩れ込む結果に。若干距離不足で加速に手こずったシー ンがあり、1200mの純粋なスプリント戦線ではいささか力不足な印象もあった。年齢的な衰えが 来ている可能性もあり、評価は次走次第。 ○スズカフェニックス9着 スタートはまあまあもテンの2F目のダッシュで行き遅れ、後方の位置取りのまま3〜4コーナーを 大外ぶん回して通過、そのまま直線に突入したが際立った伸び脚を見せることなく大敗した。高 松宮記念のときのような絶好のスタートもなければ、震え上がるような道中の手ごたえも無く、な んとなく小ぢんまりしたレース振りで今日のスズカフェニックスは小さく見えた。仕上がっていない 可能性もあるが、道中の動きや直線の反応がイマイチだったのは安田記念も同じで、高松宮記 念の内容が出来過ぎていた可能性が高い。 ▲サンアディユ2着 アストンマーチャンが逃げると、それを見るように2番手集団に取り付ける。バックストレッチの下り 坂の終わりで絶好のタイミングで仕掛け、3〜4コーナーを馬なりで差を詰め、直線でスパート。坂 の半ばでアストンマーチャンが一杯になると、みるみる差を詰めて交わすところまで行くが、あと 一歩のところでゴールされる。今回はアストンマーチャンが強い競馬をしたとしか言いようが無い。 △アイルラヴァゲイン3着 サンアディユと全くといって良いほど同じ内容。仕掛けるタイミングも殆ど同じで、ベストといっても 良い競馬をした。セントウルSで5馬身もの差をつけられていたことを考えれば、立派な内容。 △アグネスラズベリ13着 スタートは元気良く出たが、テンの2F目で少し置かれ気味になり、そのままジリジリ順位を下げて 直線ではすでに最後方。全く競馬になっておらず、夏場の良さは影を潜めている。 ×クーヴェルチュール8着 スタートは良かったが外枠が影響してか2番手集団に絡むことが出来ず、2番手集団を見るような 形で3〜4コーナー突入。そのまま大外をぶん回して上がって行き、外から上がっていくキングス トレイルと馬体をぶつけながら併走状態で上がって行き、僅かに後れを取る8着。キングストレイ ル鞍上の田中騎手も発言していたが、外回りのロスが大きかったようで、この馬も同じであろう。 注エムオーウイナー16着 スタートから押して押して2番手集団に取り付け、そのままアストンマーチャンを追走していたが、 3コーナー手前から徐々に遅れ始め直線入り口で急激に一杯になってズルズルと後退。春先の 出来には程遠いようで、昨年の冬場からずっと使われ通しで尻下がりに成績を落としていることか ら疲労困憊していると思われる。 |
毎日王冠 |
◎ダイワメジャー ○コンゴウリキシオー ▲エイシンデピュティ △エリモハリアー △トップガンジョー ×カンファーベスト 注トウショウヴォイス |
ダイワメジャーを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
コンゴウリキシオー、ストーミーカフェ、ビッグプラネットと前を行く逃げ馬が集まっていて、特に強気 にハナを奪うであろうコンゴウリキシオーとストーミーカフェがある程度のペースを作ることが予想 され、スローの瞬発力勝負になる可能性は低いと見る。マイラーズC、安田記念で前半5F58秒を 切るか切らないかのペースで飛ばして3〜4コーナーに突入するとあれば、展開要らずの実力勝 負となり、逃げ馬を見る形で勝負を進めて直線で抜け出しに掛かるであろう先行馬や先行馬を見 る形で流れに乗りたい差し馬に展開が合いそう。安田記念のような厳しい展開のマイル競馬に近 いものになると思われるのでマイル近辺に実績のある馬中心で。 ◎ダイワメジャー 逃げるであろうコンゴウリキシオー、ストーミーカフェを見る形で道中折り合えば、これまでの実力 から必ず抜け出してくると思われる。今年の安田記念は前半5F57秒5のハイペースで、逃げたコ ンゴウリキシオー付いて行った先行馬の中でただ一頭伸びてきた。あれだけのハイペースで脚を 使わされながらも伸びてくる辺りは超ハイペースで流れたココ2年のマイルCSで強気に先行して 2着、1着しているだけの事はある。瞬発力勝負だけは分が悪いが、今回は道中が落ち着くとは 思えず展開にも恵まれるため殆ど死角が無い。自信を持って本命に。 ○コンゴウリキシオー きさらぎ賞を制した頃からの特徴として『緩まないペースで先行』することが同馬の好走のカギ。 マイラーズCでは前半5F58秒2のやや速いペースで後続をグイグイ引き離して後続を押し切り、 安田記念では前半5F57秒5のハイペースで競りかけてきたマイネルスケルツィとエイブルワンを 逆に競り潰して抜け出した。安田記念ではあれだけのハイペースで逃げたにもかかわらず、ダイ ワメジャーが競りかけてきた際にもう一度伸びて接戦に持ち込んでおり、一介の快速逃げ馬では なく相当な実力の持ち主と考えて良い。ダイワメジャー相手に逃げで勝負が出来る馬と考える。 ▲エイシンデピュティ エプソムCでは馬場外側で競り合うブライトトゥモローとサイレントプライド、ファイングレインを馬場 の悪い内からまとめて差すと言う非常に強い内容で制して3連勝。一気に強くなっている。 オーストラリアTでは上がり3F33秒1の脚を繰り出して差し馬を封じており、瞬発力勝負でもOK。 雨降りで時計が掛かっていたことを考えれば先行して5番手から上がり3F35秒3の脚を繰り出し て競り合いを内から差して制した内容は秀逸で、GT級の相手にも勝負が出来るかもしれない。 ただ先行脚質からダイワメジャーと正面切って勝負することになるので、その辺は差し馬と比べて 苦しい競馬になるのは否めない。 △エリモハリアー 今年のオールカマーでスローの縦長という極端に前有利の展開で後方13番手追走。一気に流 れが速くなった3コーナーで抜群の手応えで上がって行き、直線でも伸び脚は衰えずに3着に入 った。一番ペースが速くなった3〜4コーナーでは全体ラップが11秒3。そこで後方の差し馬は一 気に差を詰めていることから11秒0あたりのラップを叩いていると思われ、最も後方から一気に差 を詰めている同馬は11秒を切るラップを繰り出していると思われ、瞬発力に関しては問題無い。 逃げ馬が多い今回はある程度前でやり合ってくれて差し馬が流れに乗りやすいことから、台頭す る可能性は十分にあると思われる。 △トップガンジョー 今年の新潟記念は前半で引っ掛かってしまい、最後の直線ので一杯になってズルズル後退。 しかし前半5F58秒1とハイペースで、前半の2F〜4Fは11秒1〜2のラップが3連続で叩かれて おり、ココを掛かり気味にグングン上がって行ったということは10秒台のラップが刻まれている可 能性が高く明らかに前半で脚を使ってしまっている。逆に言えばこれだけの脚が使えたことが能 力の高さを示しており、前半で引っかからずに抑えて差し脚を爆発させられれば十分通用する。 脚を溜めて強烈な決め手を発揮した結果が昨年の新潟記念で、差し比べで競り破ったスウィフト カレントが天皇賞秋でダイワメジャーの2着していると考えれば期待できる。 ×カンファーベスト 速い流れに乗る競馬が得意で前半5F58秒ソコソコのマイル並みの流れになれば十分通用する と考えても良い馬。今年の関屋記念でも前半5F57秒3の流れを中団で折り合い、直線でも馬な りの手応えで先行馬を捕らえて抜け出したシンボリグランに鋭く迫った。関屋記念では休み明け が影響して捕らえ切れなかったが、ひと叩きした京成杯オータムハンデでは内を割ってグイグイ 伸び、抜群の手応えで抜け出したキングストレイルに食らいついていた。高齢でも有力 注トウショウヴォイス 前半5F58秒1のハイペースで流れた新潟記念で後方に待機し、直線で33秒9の末脚を繰り出 して抜け出したユメノシルシに半馬身まで迫った。これまでの実績がマイルまでで、前半5Fがあ れだけ速い流れでも鋭い末脚を見せたあたり、距離は問題無い。新潟記念のときの脚がココで も発揮されれば通用しても不思議は無い。 |
レースインプレッション |
前半5F57秒5、後半4F46秒7。コンゴウリキシオーが強気にハナを奪うもストーミーカフェが外 から強引に競りかけてハナを奪ったためにペースは極端に上がり、コンゴウリキシオーに離され るのを恐れたダイワメジャー、それらをマークする差し勢も全員引っ張られて1800mとしては厳 しいマイルに近い流れになった。 ほぼ一団のまま直線に突入したために前に行った馬から余裕が無くなって来て差されるというサ バイバルに近い様相となり、先行馬が力を出し切る展開とはまた別の内容になった。今回の結果 を鵜呑みにすることは出来ないが活躍が目立った差し馬でも上位に来た馬には注意を払う。 ◎ダイワメジャー3着 コンゴウリキシオーが強気の逃げを打ったのでぴったり追走。しかし外からストーミーカフェがガリ ガリ上がって行きコンゴウリキシオーを抜いてハナに立ったために、全く粋が緩む場所が無いまま 直線に突っ込むことに。直線半ばで外に出して一気に追い出されたが全くペースを緩めることなく 先行してきたために仕掛けの反応の割には伸び脚がイマイチで、伸び続けてはいたものの差し 馬に軍配。何とか3着を確保するに留まった。内容としてはマイルのペースで1800mを先行した ようなもので、差し馬に差されることは致し方ないといった感じ。それでも底を見せたのは事実で 僅かながら衰えも感じられた。 ○コンゴウリキシオー6着 強気にハナを奪うもストーミーカフェがさらに強引にハナを主張したために譲る。しかしすぐ後ろに ダイワメジャーが待機していたために下げるに下げられず、この馬にしては半端な2番手。ハイペ ースのまま3〜4コーナーを通過するもダイワメジャーが真横まで迫っていて、全く息を入れること なく直線。ステッキが入って伸びるシーンも見せたが脚色は一杯で外の馬に次々に差される。 今回は競馬が厳しすぎた。 ▲エイシンデピュティ8着 ダイワメジャーを追う4番手グループの外側を追走。ペースが緩まない流れをついていき、そのま ま直線に入ったのは同じ。直線に入って追い出されたがすでに手応え一杯でバテもしなかったが 殆ど伸びなかった。能力的にはココが一杯か。 △エリモハリアー4着 ハイペースの一団から少し離れた後方で待機。3〜4コーナーで先行集団が一気に外にバラけた ために内を突く絶好のチャンスとなり、迷うことなく内で追い込み。コンゴウリキシオーとダイワメジ ャーの間がポッカリ開き、そこを猛然と追い込むも外から差したチョウサンやアグネスアークの方 が脚色が良く、クビ差まで追い詰めたダイワメジャーも差せずじまいだった。この馬としては良く伸 びたが、あれだけ貯めたにもかかわらずあと一歩差し切れなかったのは辛い。 △トップガンジョー13着 激しいハナ争いの先頭集団から離れた後方の外側、およそ10番手前後の外側を追走。マイル並 の緩まない厳しい流れにも関わらず完全に引っ掛かってしまい、騎手の言うことを聞かずにジリジ リと前へ。3〜4コーナーでは押さえられない手応えで外からダイワメジャーを被せるように上がっ ていったが直線入り口で急激に脚が一杯になってズルズル後退。ココで引っかかるようでは・・。 ×カンファーベスト9着 エリモハリアーと同じく一団の後方。前半5Fで前がガリガリとやり合ってくれたおかげで流れにぴ ったりと乗り、3〜4コーナーで抜群の手応えで大外を上がって行くが、大外に出してまもなく前の 馬が邪魔になって進路を塞がれてしまい進路を作って上がる頃にはレースが終わっていた。今回 は運が無かったが、もう少し伸びても良い。 注トウショウヴォイス7着 一団の中の後方で待機。外のトップガンジョーが抑え切れない手応えでジリジリ上がっていくのを 尻目にぴったりと折り合って中団につけての競馬。3〜4コーナーでも外に出そうとせず、最内の 最短距離を狙って仕掛けるも、前から一杯になったストーミーカフェが邪魔になったりと追い出す に追い出せず、前を捉えることが出来なかった。今回は運に見はなされた感じ。 |
秋華賞 |
◎ダイワスカーレット ○ウオッカ ▲ベッラレイア △ローブデコルテ △ラブカーナ ×レインダンス 注ハロースピード |
ダイワスカーレットを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
ダイワスカーレットとウオッカの2強を中心にレースが運ばれると予想。差し馬はウオッカの末脚が 爆発する前に仕掛けたいとは言えあまり早く仕掛けて末脚が甘くなればウオッカが怖い。ウオッカ を末脚比べで破ったダイワスカーレットも怖い、となると自然と差し馬は2強をマークすることから ハイペースは考えにくい。ベッラレイアらは2頭の動きを見ながら隙を突く競馬を強いられそう。 いずれにせよ2強の力がずば抜けていて、他馬は展開の助けが必須と見る。 ◎ダイワスカーレット ローズSで単機逃げに持ち込み、ベッラレイア相手に直線で向こうが仕掛けるのを待って遅らせて 仕掛けたにもかかわらず馬体を合わせることなく勝利。外からニホンピロシェリーらが迫ってきて いたのを僅か100mで一気に引き離す内容で、ベッラレイアの観察のために仕掛けを遅らせたあ たり、相当に手抜きの競馬をしていたと考えて良さそう。全ては2000mとベッラレイア調査のため でココまで順調に運べた。ローズSのラストの上がりは直線の坂のある部分にもかかわらず11秒 4と末脚は衰えておらず、2000mGTでも距離は全く問題無い。叩いた強みもあって本命。 ○ウオッカ 桜花賞でダイワスカーレットとの末脚比べに負けたとはいえ、日本ダービー舞台では上がり3F3 3秒0の驚異的な末脚を繰り出して勝利。溜めて末脚を爆発させれば牝馬はかなわない。 道中を楽にこなして仕掛けどころで脚を爆発させられれば連はまず外さない。 実力面では全く危惧することは無いが休み明けというのが不安。 ▲ベッラレイア ローズSで内からダイワスカーレットをマーク。直線で5番手内側から追い出すが逃げるダイワス カーレットを捕らえられず、外からレインダンスやピンクカメオらが迫ってきて武騎手が猛然と追い 出したときに一気に差し返した。ダイワスカーレットに余裕の競馬で押さえ込まれていて逆転まで は苦しいと見るが2着はあるかもしれない。 △ローブデコルテ オークスで前半5F59秒6のやや速いペースのなか中団で脚をため、直線で外に持ち出して一気 に突き抜けた。前を行くベッラレイアがゴール寸前で末脚一杯になったところを差し切っており、展 開の助けが必要なのは明白であるが、桜花賞で上がり3F33秒5のメンバー最速の脚を繰り出し ており、決め手では負けない。この馬もやはり展開。 △ラブカーナ スイートピーSで前半5F59秒9と緩めの流れで先行、直線で上がり3F34秒4の脚を繰り出して スマートカスタムの2着。時計は例年並みもペースが緩んでいて上がりの瞬発力が試されるレー スとなり、差し馬を封じて抜け出したときの脚は見事。その末脚はオークスで勝ち馬らに僅かにま で迫っていて流れひとつで大駆けがあるかもしれない。 ×レインダンス 阪神外回り1600mのチューリップ賞でダイワスカーレットとウオッカの一騎打ちの後方で3着。2 頭が上がり3F33秒台の上がりに付いていけず力の差を見せたが、ローズSではダイワスカーレ ットをあと1馬身まで追い詰めていて、少なくともベッラレイアには引けを取らないことを証明。 上がり3F33秒6はなかなかの上がり時計で無欲に紐で買ってみたい。 注ハロースピード オークスでは前半5F59秒6のハイペースを2番手先行し、道中のハイペースを先行したためか4 コーナーですでに手応えに余裕が無くなり、先頭に立って粘ったものの末脚一杯になって後退。 距離面では2400mが苦しいということの裏返しになったが、スイートピーSでは1800mで上が り3F34秒3末脚を繰り出してラブカーナらにニ迫っている。まともに競馬して展開に恵まれる必要 は否めず実力不足は否めないが展開の助けがあれば狙えないことも無い。 |
レースインプレッション |
前半5F59秒2、後半5F59秒9、勝ち時計1分59秒1。近年にしては少し遅めの時計で、今年の 3歳牝馬のレベルも落ち着いて来たと言う感じ。時計に裏付けられてきていた今年の3歳牝馬路 線のレベルの高さというのは案外例年並のレベルなのではないだろうか。 展開は予想通りの2強中心ペース。ダイワスカーレットが1〜2コーナーで掛かり気味に前に行き バックストレッチで縦長になったが、落ち着くと後方のウオッカが差を詰め、他馬も2頭のペースに 釣られて流れが落ち着き、2強それぞれが順当に力を発揮した。今回も2強の隙を突く競馬を試 みた馬は不在で、3歳牝馬路線でウオッカ、ダイワスカーレットの2頭の影響力が如何に強いかを 思い知らされる結果になった。結果的に実力勝負になり、紛れが少ない牝馬クラシックであった。 ◎ダイワスカーレット1着 スタートで勢い良く飛び出し、最内のヒシアスペンに掛かり気味に付いていく。2コーナーを過ぎた ところで徐々に落ち着き前半5Fを59秒5前後で通過。落ち着いたペースのまま3コーナーの上り 坂に突入し、後続との差は詰まりつつもこの上り坂で十分に息が入り、3〜4コーナー下り坂では 抑えられない手応えで先頭に立ち、4コーナーでスパートしてそのまま押し切った。 2コーナーまで引っ掛かったためにバックストレッチで十分に息を入れられない危険性もあったが 3コーナーの上り坂まで後続が競り掛けて来ない消極的な流れが最後の末脚を溜める絶好のチ ャンスとなり、そのチャンスをものにしてウオッカを封じることが出来た。多少展開に恵まれた感は あるものの、直線でも上がり3F33秒9で締めてウオッカを封じたのは間違いなく実力。 ○ウオッカ3着 1〜2コーナーで掛かり気味に前に行くダイワスカーレットとは対照的に良いスタートを切ったあと は終止落ち着き、2コーナーでダイワスカーレットに14〜15馬身の差をつけられても一向に付い て行こうとせず、徹底して末脚を溜める。3コーナーの上り坂でダイワスカーレットらのペースが一 気に下がり後続が差を詰めたときに外に出してペースを上げ始め、3〜4コーナー下り坂で一気に スパートしてダイワスカーレットに襲い掛かる。4コーナーの末脚はまさに本物で大外を回してい たにもかかわらず一気に順位を上げて差を詰めにいったがダイワスカーレットも強くて差はジリジ リとしか詰まらず、内で伸びていたレインダンスをも捕らえ損ねて3着。結果的には前半5Fでダイ ワスカーレットに楽をさせすぎた結果で、一方こちらは脚を溜めすぎ。上がり3F33秒2は秀逸。 ▲ベッラレイア4着 スタート直後に少し行きたがったために鞍上武豊騎手が抑える。一気に落ち着いて後方2番手内 側を追走し、ウオッカを射程圏内に抑えて道中は無難に脚を溜める。3コーナーの上り坂で前の ダイワスカーレットが下がってきて後続が差を詰めた際に外にタガノプルミエールが居て外に出す のが遅れ、3〜4コーナー下り坂で外に出してウオッカとほぼ同じタイミングでスパート。4コーナー で大外をぶん回して直線で猛然と詰め寄るも4コーナー最後方では既に手遅れで、ウオッカら2強 には差をつけられる4着。競馬も消極的で仕掛けも後手に回ってしまい、力を出し損ねた感じ。 △ローブデコルテ10着 スタートは普通。行かせずに中団待機。道中を10番手で無難にこなして3コーナーの上り坂で前 を行くダイワスカーレットとの差を詰めて3〜4コーナーで外目に出して仕掛けたが、伸びは案外 で前のラブカーナらも捕らえられなかった。競馬の内容が消極的で末脚も不発と不満な内容で、 休み明けで本調子でなかったとしか言いようが無い。 △ラブカーナ5着 1コーナーまではダイワスカーレットに合わせていたが2コーナーでダイワスカーレットが掛かり気 味に上がっていくと抑えた。道中は動くことなくじっくりと脚を溜め、3〜4コーナー下り坂でダイワ スカーレットが抑えられない手応えで上がっていくと、合わせるようにスパート。しかし4コーナー の手応えは向こうの方が上で直線に入った時点で差が開いてしまい、後続の追撃は抑えたもの の5着が精一杯。この馬なりに力は出した格好。 ×レインダンス2着 スタートが抜群でテンの2Fまでは抑えるくらいの手応えで先行集団に取り付け、道中は7番手。 3コーナーの上り坂で先頭が下がってきたときにザレマらの差が詰まってきたので外に出して3番 手集団の外側に取り付ける。3〜4コーナー下り坂では非常に手応えが良く、持ったままで加速し ダイワスカーレットを捕らえんばかりの手応えで4コーナーを通過。追われてからも末脚の伸びは 抜群で、直線入り口では単独2番手で鋭い末脚を繰り出してダイワスカーレットを猛追。差すこと は出来なかったがウオッカを封じて2着する大金星を挙げる。春までは6馬身強の差をつけられて いた同馬が夏を越して急成長。2強に正攻法で食い込むだけの実力をつけていた。 注ハロースピード8着 スタートで少し遅れて差し集団の真ん中で待機。勝負どころの3コーナー坂の頂上までは全く動 かずに脚を溜めて3〜4コーナー下り坂で馬群に包まれた状態のままスパート。4コーナーでゴチ ャつきながらも馬群を割って伸び、内からジリジリと伸びるも外から伸びる馬には歯が立たずに8 着に終わる。この馬なりの脚は見せたが馬ゴミの真ん中でスパートするのは無理があり、スムー ズさを欠く内容だったと言わざるを得ない。 |
菊花賞 |
◎ヴィクトリー ○アサクサキングス ▲フサイチホウオー △ホクトスルタン △ヒラボクロイヤル ×タスカータソルテ 注アルナスライン |
ヴィクトリーを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
神戸新聞杯で先行して残った馬を中心に据えて勝負する。 神戸新聞杯はゴールドキリシマが前半5F58秒8のハイペースで飛ばし、先行集団が5馬身以上 後方で様子見。3コーナー手前から先行馬がゴールドキリシマを捕らえに動き、後方の差し馬も 釣られて動いたことからハイペースにもかかわらず3コーナー手前からレースが動き、直線入り口 で先行馬が捕まって一団、直線入り口の2000m地点で2分0秒7と時計が早く、そこから根性比 べになるという激しいレース。直線入り口で一度差し馬に捕まりながらも差し返して直線で突き抜 けた先行馬は力量で抜けていると考えて良いであろう。抜け出した先行馬に食い下がった差し馬 や、明らかに好調でなかった馬も抑えたい。一方で前が止まったところを差し切った馬は展開が はまったと見た方が良いのではないか。地味だが京都大賞典組も抑えたい。 フサイチホウオーの影響力が衰えて群雄割拠の状態にある以上、特定の馬にマークが集中して レースが進められる可能性は低く、かと言って全ての馬が勝ちを狙っているのだから賭けに出る 馬も早くからは勝負には出ないと見る。恐らく平均ペースのまま道中を進み、勝負どころの3〜4 コーナー下り坂付近でレースが動くのではないか。 ◎ヴィクトリー 神戸新聞杯では岩田騎手の手綱によって持ち前の気性の悪さが改善されて、もまれて掛かり気 味になりながらも5番手で折り合った。逃げたゴールドキリシマを無視して抑え気味の先行で我 慢し、3コーナー手前から少しづつペースを上げて前との差を詰めに掛かったが、後方勢が早め に動いて直線入り口で捕まる。ここで馬群に呑まれるかと思いきや差し返して抜け出す。地力の 高さを生かして直線の根性比べで抜け出し、アサクサキングスに迫るも進路を塞がれて3着。 2000m地点で2分0秒7。そこから11秒4→13秒0で締めていて、早仕掛けからよく粘った。 着順は微妙も一度差し馬に捕まりながらも差し返して抜け出すのは能力が高い証拠で、今回も 引っ掛からずに勝負どころまで脚をためる競馬ができれば順当に力を発揮すると思われる。 ○アサクサキングス 神戸新聞杯ではヴィクトリーの外側前の4番手追走。ゴールドキリシマを前において追走し、ホク トスルタンをマークする形で3〜4コーナーを通過して直線では直線へ。差し馬が3〜4コーナーで 一気に上がってきていて捕らえられかけながらも突き放して抜け出し、後続を封じた脚は見事。ド リームジャーニーには最後で差されてしまったが、明らかに脚が残らないペースで2の脚を繰り出 して抜け出したアサクサキングスの方が内容としては強い。ヴィクトリーと同じく、強力な粘り腰を 持っていることから今回も侮れない。 ▲フサイチホウオー 神戸新聞杯では後方の10番手外側を追走。3コーナー手前から前を行くアサクサキングスらを捉 えに動き、鞍上に手綱を引っ張られながらも抑えられない手応えで上がっていき、大外をぶん回 して直線に入ったが、直線での手応えが悪く脚が止まってしまう誤算。本来の脚を全くと言って良 いほど使っておらずロクに力を出していない。復調の根拠はないが、力を信じたい。 △ホクトスルタン 逃げるゴールドキリシマとは距離を置いて2番手追走。3コーナー手前で後続のペースが速くなっ てきたことから早めにゴールドキリシマを捕らえに行って4コーナーで直線先頭。そこでアサクサ キングスとヴィクトリー相手に一歩も譲らない競馬をして見せた。後続の仕掛けが早く、こちらも早 めに動かざるを得ない厳しい競馬から、直線でもう一度突き放して抜け出すのは強い内容で評価 できる。もう少し余裕のある競馬さえできればという感じ。 △ヒラボクロイヤル 神戸新聞杯では後方14番手追走で、3〜4コーナーでも後方のまま。直線に入ってから鋭い脚を 繰り出しており、先に仕掛けて脚が上がった差し馬を交わして粘るアサクサキングスとヴィクトリー の差を詰めながらも届かずにゴール。同じ位置から伸びてきたドリームジャーニーと比べると切れ 負けた感じではあるが、最後まで脚は伸び続けていて差し損ねに近い内容。巻き返し期待。 ×タスカータソルテ ヴィクトリーのすぐ後方の6番手を追走していたが、3コーナー手前から動き出した差し馬に早々と 呑み込まれてしまう。このまま後退かと思われたが直線では後続の差しを許さず、前を行くアサク サキングスやヴィクトリーに付いて行くのが精一杯とはいえ、よく粘った。流れひとつで良い脚を長 く使える強みを活かす競馬も可能で、京都新聞杯の実績もある京都コースで改めて期待。 注アルナスライン 全くの別路線。すみれSから休み明けで挑戦した京都大賞典で2着馬ポップロックを1馬身4分の 3まで追い詰めた。一旦先頭に立ってから差されてのもので、これ以上の結果は期待し難いとは いえ、宝塚記念3着馬相手に斤量差4キロあったとは言え、上がり3F33秒8はなかなか立派。 通用するかは未知数であるが、休み明けで上積みも多少期待できることから侮れない。 |
レースインプレッション |
前半5F1分0秒7→中盤5F1分3秒6→後半5F1分0秒8で勝ち時計は3分5秒1。全体の上がり 3Fが36秒2でラスト1Fが12秒7。差し馬の脚は伸び切っていて、粘った先行馬は素直に強い。 ペースとしては平均ペースで中盤で緩んだことから先行馬にも適度に息が入り、差し馬が3〜4コ ーナー下り坂で仕掛けて直線では一団の大混戦で非常に見応えがあるレースになった。 秋華賞と違って強力な中心馬が存在しないレースでは極端なペースにはならず様子を見る傾向 が強く、勝ちを狙う差し馬は早仕掛けになりやすい。春に絶大の影響力を誇っていたフサイチホウ オーの勢力衰退、アドマイヤオーラ不在は菊花賞で大きな影響を与えたと言っても良いであろう。 ◎ヴィクトリー16着 神戸新聞杯では抑える競馬に馬が対応して何とか先行集団で抑えることが出来たが、今回は3 コーナー下り坂で完全に引っ掛かってしまい、1周目のゴールまで掛かりっぱなしでホクトスルタ ンを壁にして何とか2番手。ゴール板通過後は若干落ち着いて中盤のペースダウンに対応して息 が入った。3コーナー上り坂で後続が一気に差をつめてきたときに追われ、3〜4コーナー中間で ホクトスルタンに内から並びかけるところまで迫ったが、4コーナー手前で後方のブルーマーテル が乗り掛かり気味に突っ込んできてトモを落としてしまうアクシデントに合う。ココでバランスを崩し てしまい最後の脚が止まってしまう。しかしアクシデントが無くても勝つのは困難を極めるほど前 半に引っ掛かるロスが大きかった。3000mは合わない。 ○アサクサキングス1着 中団の差し馬と逃げ集団のちょうど中間を追走。流れに折り合っていて、外目の楽な位置で馬群 に揉まれることも無く楽に道中をこなせたことが3〜4コーナーで馬なりで先頭に立ってそのまま 押し切る原動力になった。3〜4コーナー下り坂でホクトスルタンに迫って外から抜け出しに掛か るときの手応えが良く、後方から差し馬がどっとなだれ込んで来ても馬群に呑まれるどころか引き 離さんばかりの走り。直線に入ってホクトスルタンが一杯になるとあっと言う間に先頭に立ち、外 から上がってきたアルナスラインをギリギリで封じた。メイショウサムソンのような強く見えない内 容も、最後の1Fで差し馬の脚が伸び切る競馬で先行して粘り切ったのだから強いの一言。 ▲フサイチホウオー8着 スタートはまあまあですぐに馬群真ん中で折り合って中団待機。この位置取りはバックストレッチ 中間まで変わらず、何一つ微動だにしない落ち着いた内容。3コーナーの上り坂から外に出され て動き出し、3〜4コーナー下り坂で一気に仕掛けられたが春先のような目を見張る末脚は不発 で直線でもジリジリと地味な伸びにとどまってしまい、前を捉えることは出来なかった。 直線で脚が止まって大敗した神戸新聞杯よりは幾分良化したが、仕上がり不足は否めない。 △ホクトスルタン6着 積極果敢に逃げる。スタートで先頭に立ったマンハッタンスカイを抜いて強気にハナを主張。1周 目4コーナーから最後の直線までペースを引っ張る競馬であった。中盤のペースダウンで息が入 ったものの3コーナーの上り坂から差し馬が仕掛けてきたために早く仕掛けざるを得ず、直線に入 って一旦は引き離したが、直線半ばで末脚が一杯になってずるずる後退。残り200mまで先頭だ ったことを考えれば最後の沈み方はスタミナ切れだと推測できる。 △ヒラボクロイヤル10着 後方の14番手あたりで後方待機。この状態でバックストレッチまで脚を溜め続ける。3コーナーの 上り坂に入ったところでいち早く仕掛けて上がって行って前との差を詰めに掛かったが、他の差し 馬も仕掛けだすと周囲の差し馬にと同じ脚色になってしまい、追走で精一杯。最後の直線で一杯 になった馬を数頭交わしたが勝ち馬を捕らえるには程遠い脚で、スピード面でズブ過ぎるとしか言 いようが無い。スピード面で問題あり。 ×タスカータソルテ9着 後方の12番手あたりを追走。後方勢の一番後方あたりでロックドゥカンブをマークするような形で 後方待機。後方のまま動かずに3コーナーに突入し、中団の差し馬に合わせる形で仕掛けたが全 く差は詰まらずにバテた馬を交わすだけに終わった。ヒラボクロイヤルにも言えるが、同じ位置に いたロックドゥカンブが3着まで押し上げたことを考えればスピードが足りず、ズブさを露呈した。 注アルナスライン2着 スタートで少し仕掛けて前目の位置につけてからは折り合い、中団のやや前目のポジションにつ けて脚をためる。バックストレッチ中間まで特に仕掛けられることも無く、後方から差し馬が上がっ てきた際にも馬なりの手応えで上がって行き、直線で大外に進路をとって追い出された。直線に 入ったところでアサクサキングスに一瞬進路をカットされるが脚色は止まることなく前との差を詰め て行き、アサクサキングスをクビ差まで追い詰める。進路カットが無ければ勝っても不思議は無い 内容で、8ヶ月の休み明けで京都大賞典3着から上積みを増したあたりは大きな成長が伺える。 |
天皇賞秋 |
◎ダイワメジャー ○アドマイヤムーン ▲ポップロック △アグネスアーク △チョウサン ×マツリダゴッホ 注ブライトトゥモロー |
ダイワメジャーを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
毎日王冠をはじめとするステップレースを一度使った馬を中心に勝負。シンボリクリスエスなど休み 明けで通用した馬もいるが、そのシンボリクリスエスも宝塚記念は半年の休み明けで崩れたことも あり、休み明けの馬に全幅の信頼は置けない。負けても一度使った馬の方が良いと考える。 特にレベルが高かった毎日王冠組から。前半5F57秒5、後半4F46秒7と前半に至ってはマイル 並みのハイペースでレースが進められ、最後のラップまで11秒台で締められていて、3着に敗れ たダイワメジャーなど先行した馬が最後の1Fラップが12秒台と、差し馬を含めて全馬が脚を使い きるレースをしており、非常にレベルが高いレースであったと言って良い。 メイショウサムソンは長期休み明けの上にテン乗り、しかも1枠1番で他の有力勢が外枠と孤立し た格好になり、スタートで押し出される形で前に出る可能性が高いことから必然的に集中的なマ ークを受けて不利な競馬を強いられる可能性が高く、武豊騎手と馬主への抗議も含めて消し。 ◎ダイワメジャー ダイワメジャーをもう一度信じる。休み明け初戦で結論を決めるのは早すぎるからである。 毎日王冠ではコンゴウリキシオーを徹底マークしてすぐ後ろにつけたために、コンゴウリキシオーも ペースを落とせず、ストーミーカフェがガリガリ行って前でやりあう展開になってしまったために、3 〜4コーナーで半ば引っ掛かった形で先頭につけたために、直線でステッキが入ったときにはす でに末脚が伸び切っていた。残り1Fは半ば一杯の状態でバタバタになる寸前で何とか踏みとどま っている状態で、むしろあそこで3着に粘ったのが偉い。休み明けであれだけ動ければ十分な内 容で、年齢的に底を見せたとも取れるが休み明けで叩いた状態での走りにもう一度期待したい。 ○アドマイヤムーン 宝塚記念前の追い切り内容と比べて見劣り、状態面で若干の不安はあるも期待したい。 宝塚記念は後方15番手でレースを進め、メイショウサムソン徹底マーク。前半5F57秒5の激流 で、この馬の通過ラップは1分1秒5。ちょうど後半の残り5Fあたりから徐々に仕掛けられて重馬 場のなか3〜4コーナーを馬なりのまま12前半のラップを連発しメイショウサムソンをピッタリ離さ ずに追走、直線入り口でメイショウサムソンに併せて差し切りと非常に強い内容。馬場も向く。 恐らく道中はメイショウサムソンにマークが集中することから、外の後方で脚を溜めたい同馬に対 しては流れが向く。前に行くであろうダイワメジャーを目標に出来るという面もあり展開面での有 利も含めればはずせない。長期休み明けで、どの程度仕上がっているかが最大の鍵。 ▲ポップロック 2000mの経験は無く若干の距離不足は否めないが、06年有馬記念で一番流れが厳しくなった 3〜4コーナーで11秒を切るか切らないかのラップを3連発したときに、遅れをとらずに直線で一旦 先頭に踊り出たことや、07年目黒記念でメイショウオウドウらが次々に引っ掛かってハイペースに なったときも先頭集団で折り合っていたことから、スピード負けの懸念は無い。瞬発力に関しても 前走の京都大賞典で初めて上がり3F33秒6の脚を繰り出して内から馬群を割って抜け出してき たあたり、全く問題は無いと思われる。外枠を拾ってテンで後方気味になることから、道中で溜め すぎて仕掛けどころで置き去りにされかねない心配こそあるものの、そこはペリエの腕に期待。 △アグネスアーク 札幌記念でフサイチパンドラを野放しにした結果上がり3F以外は全て12秒台という緩いスローペ ースになり、そこで4番手につけていた。3〜4コーナーでレースが一気に動いて外からサクラメガ ワンダーが一気に競りかけてきたとき、一度差されながらも2の脚を繰り出して差し返して2着。 毎日王冠では後方8〜9番手で脚をためて、最後の直線で末脚を爆発させて先行勢をまとめて交 わして2着。条件上がりとは思えないほどの能力でここ半年で一気に成長している。 スローでは先行できて、ハイペースでも後方で溜めて末脚を爆発させられる自在性は素晴らしい ものがあり、2戦の内容も上がり3F34秒0〜1とハイレベル。実績は無いが侮れない。 △チョウサン 毎日王冠では後方外での10番手。後方待機もハイペースの中で折り合って脚をためることに成 功し、3〜4コーナーで大外をぶん回しながらも内のダイワメジャーらの差を詰めるほどの抜群の 手応え。直線で逃げるコンゴウリキシオーのラップが落ちたときに末脚が最高に伸び、最後の1F で11秒5前後のラップを繰り出している。先行勢の末脚が一杯のところで、こちらが伸び切ってい ることから若干の展開の恵みはあったと思われるが、あそこで差しきったのは実力抜きに語れな い。距離が伸びるのは好都合で、ここでも鋭い脚が繰り出せれば本物。 ×マツリダゴッホ パワーの持続力勝負が向いている馬で、一方でスローからいきなり切れる脚を使うことが出来な い不器用さが残る馬。札幌記念では弱点を露呈して3〜4コーナーで置き去りにされて敗れてい る。一方オールカマーでは3〜4コーナー手前から仕掛けて遥か10馬身先にいたバトルブレーヴ らを一気に捉えて先頭に立ち、シルクネクサスを競り合いの末に押さえ込んで勝利している。一気 に差を詰めた3〜4コーナーでは11秒を切るか切らないかのラップを連続で叩いており、加速がつ いたときのスピードならGTでも十分に通用する力を持っている。 東京でも中山と同じ脚が発揮できれば怖い。 注ブライトトゥモロー 毎日王冠ではダイワメジャーの後方の4番手集団で先行。流れに乗って3〜4コーナーでもダイワ メジャーが掛かり気味にコンゴウリキシオーを捕らえにいく厳しいペースのなかで置いて行かれず 徹底マークして追走。直線に入っていざダイワメジャーを交わさんとするときにダイワメジャーが右 に手前を変えて外に膨れて進路を失う不利を受けている。不利を受けながらも踏ん張り続けて5 着に来ていることからダイワメジャーにもう一歩まで通用するところまで成長している。今回の渋っ た馬場は有利で、どれだけ巻き返せるかに期待。 |
レースインプレッション |
エイシンデピュティの大斜行による致命的不利では競馬にならない。 メイショウサムソンは抗議も込めて絶対に買わないつもりだったので今回は仕方が無い。 武豊騎手は上手に乗ってメイショウサムソンの力を引き出したし、レース後には石橋騎手への感 謝のコメントを残しており、一応は認める。抗議の姿勢は示したし、ココでキリをつけたい。 |
アルゼンチン共和国杯 |
◎トウショウナイト ○トウカイトリック ▲マキハタサイボーグ △チェストウイング △ネヴァブション ×リキアイサイレンス 注アドマイヤジュピタ |
トウショウナイトを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
昨年の上位を素直に信頼して良いと思う。 昨年のアルゼンチン共和国杯は非常にハイレベルな内容で、前半にメジロコルセアとアドバンテ ージが前を争って前半5Fは58秒台のハイペース。このペースを6番手で折り合ったトウショウナ イトが3コーナー手前から仕掛けてレースが動き、3〜4コーナーを抜群の手応えで捲くって早め に先頭に並びかけ、直線で抜け出し、残り1Fで半ば一杯になりながらもアイポッパーを振り切って 勝利。前半5F58秒台のハイペースもトウショウナイトを初めとする上位の差し馬は上がり4F全て を11秒台で締めており、勝ち時計2分31秒0は東京コースではレコード。内容は信頼できる。 ◎トウショウナイト 昨年の内容から調子さえ昨年並みなら素直に信頼しても問題無い。 昨年のアルゼンチン共和国杯は前述の通り、前半5F58秒台の厳しい流れを中団6番手で折り合 い、ハイペースのなかを強気で捲くって最後の1Fも12秒を切るか切らないかのラップで踏ん張り アイポッパーをギリギリ押さえ込んでコースレコードに0.4秒差の非常に強い内容。 今年は天皇賞春でメイショウサムソン相手に0.3秒差の5着で先行勢の中では唯一掲示板に粘 り込む持ち前の粘り強さを発揮。昨年も57.5キロの斤量で勝っていることから背負い慣れている 58キロで途端に崩れるとは考えにくく、京都大賞典でひと叩きしたあとは一気に調子を上げている ことから、仮にトップハンデでも崩れる要素は無い。 ○トウカイトリック 昨年はルメール騎手を鞍上に抑える競馬を試し、馬群にわざと入れて前に行かないように工夫。 しかしトウショウナイトが早めに動いたためにレース全体が3コーナーで捲くり比べになってしまい 馬群に包まれたまま12番手で直線に突入してしまった。その中でも大外に持ち出して進路を確 保したら鋭い脚を繰り出して5着と届かないなりには良く走った。今年は差す競馬が完全に定着 してダイヤモンドS勝ち、阪神大賞典と天皇賞春で初めて上がり3F34秒台の脚を繰り出して両方 とも僅差の3着と確実に力をつけている。多少距離は短いが侮れない。 ▲マキハタサイボーグ 今年の日経新春杯から少しづつ力をつけており、自己条件を突破したら宝塚記念に挑戦して10 着。京都大賞典ではトウショウナイトと同じく33秒台の上がりが出せない弱みを露呈して瞬発力 負けの7着。しかし長距離で上がりが掛かる競馬が向いていることから、瞬発力勝負になりにくい 今回はぜひ狙ってみたい。京都大賞典でトウショウナイトに先着しているのに5キロも斤量が軽い というのは恵まれ過ぎている。 △チェストウイング 昨年の4着馬。昨年のオクトーバーSの勝ち馬で重賞初挑戦でレースレコードの内容にもかかわ らず正攻法の追い込みで4着。しかも3着のドラゴンキャプテンが外に膨れて進路が塞がる不利が あってのもので、着順よりは内容は良い。今年も休み明けながらオールカマー4着と着実に力をつ けており十分狙える。 △ネヴァブション 今年の日経賞は昨年のアルゼンチン共和国杯に近いハイペースの流れで、早めに捲くって先頭 に立ったマツリダゴッホをトウショウナイトが捕らえ、ネヴァブションは2頭を外から差した。ハイペ ースの流れで中心馬が捲くるレベルが高いレースで、力量の劣る馬が3〜4コーナーで置き去り にされるほどの激しいレース。これを勝てるようなら通用するであろう。東京でも白富士Sをハイ ペースの中で差し切り勝ちしていて相性も問題無い。オールカマーの内容がイマイチだったので どの程度仕上がっているかに懸かる。 ×リキアイサイレンス 今年のオクトーバーS勝ち馬。東京の芝が猛烈な時計が出ていたころで、勝ち時計2分23秒6が どの程度信頼できるかは未知数。しかしこの時計は見逃せない。 注アドマイヤジュピタ 京都2200mの1000万下特別で上がり3F33秒6の末脚を繰り出して2着マイネルアンセムに5 馬身もの差をつける圧勝。レースが1000万下条件で相手も弱く、いきなり重賞と言うのは敷居が 高い。3キロの斤量減と勢いでどれだけやれるか。テン乗りもマイナス。 |
レースインプレッション |
前半5Fは59秒8。後半5F60秒、全体上がり3F35秒2。緩まず上がりも速い高速決着となった。 カゼノコウテイがスタートで引っ掛かって後続を10馬身近く引き離したわりには案外激しいペース にはならなかった。バックストレッチ中間から後続が動き出し、カゼノコウテイの差が無くなって来 る。3〜4コーナーではアドマイヤジュピタら2番手集団が並びかけ、差し馬勢も差をつめて昨年並 みのペースのまま一段でごった返して直線での攻防となった。 全体上がりは平坦な残り1F地点が12秒3と一番掛かっており、恐らく残りの1Fは全馬がスタミナ が切れかかって根性勝負になったのであろう。ペース的には2400mでも十分通用する内容で、 勝ったアドマイヤジュピタは斤量さえ克服すれば、ジャパンカップでもソコソコ通用すると思われる。 ◎トウショウナイト14着 カゼノコウテイが引っ掛かって大逃げ、アドマイヤジュピタとトレオウオブキングが2番手につけて、 ちょうど2頭に間を空ける感じの4番手。終始アドマイヤジュピタを目標にレースを進め、カゼノコウ テイとの差を徐々に詰めに行ったアドマイヤジュピタを目標に楽な手応えで仕掛けて3〜4コーナ ーで先頭に並ぶ。直線に入ってカゼノコウテイの脚が一杯になり、アドマイヤジュピタと共に先頭に 立つが、そこを境に急に手応えが悪くなりズルズルと後退。最後の1Fの上がりが13秒も掛かって おり、一杯になったというのは否定できない。粘り強さが売りの同馬にしてはあっけないほどの負 け方で、一時期の大スランプを思わせるものがあった。 ○トウカイトリック2着 トウショウナイトの内で5番手追走。これまでと違って無理に抑えた差しではなく、流れに乗りなが らの先行で、引っ掛かる様子も無く置かれ気味になる様子も無く、終始手応えは良かった。 3〜4コーナーで最内からアドマイヤジュピタに並びかけ、トウショウナイトも含めて3頭で先頭を争 う形で直線に突入。鋭い伸び脚は見られなかったが最後まで一杯にならず、大外から追い込んで きたヤマニンアラバスタを差し返す形で2着。残り100mでの脚が明暗を分けた。 ▲マキハタサイボーグ9着 スタートは馬なりで道中は無理をせずに後方13番手で待機。3〜4コーナーで前が動き出した際 に外から追い出しに掛かるが、3〜4コーナーから直線半ばの一番流れが速くなったところで前と の差を詰められず、最後の1Fで数頭を交わすのが精一杯。先行馬も伸びるような展開では切れ 負けしてしまう感じ。 △チェストウイング15着 道中は11番手で待機。しかし3〜4コーナー、直線に入っても全く言って良いほど鞍上の指示に 反応せず、後方のままで見せ場無く終わってしまう。ハミを噛まなかったらしい。 △ネヴァブション8着 スタートした際にすぐに先行集団と差し集団が内のポジションを狙って内に切れ込み、さらには外 のテンジンムサシが並びかけてしまったために後方の内に閉じ込められる形で道中を進めること になってしまう。3〜4コーナーで馬群が詰まって横一線になったときに進路を確保して差を詰め たが、道中の位置取りが後方過ぎて前には届かなかった。完全な不完全燃焼。 ×リキアイサイレンス3着 道中は中団10番手前後。内に包まれ気味であったが動けないほどに揉まれたわけではなく、内 の良い位置につけたという感じ。3〜4コーナーで外がガラ空きになり、外に出しながら上がって行 くほどの良い手応えで直線突入。直線では抜群の手応えで上がっていくが、下がってきたトウショ ウナイトと馬体を併せた際に、こちらにステッキが当たってしまい一瞬怯む。これが無ければ2着は あったかもしれない。 注アドマイヤジュピタ1着 カゼノコウテイが大逃げをしたので逆に2番手で落ち着く。バックストレッチ中間からカゼノコウテイ との差を徐々に詰めて3〜4コーナーでトウショウナイト、トウカイトリック、トレオウオブキングと共 に2番手集団を形成して直線突入。いち早く抜け出して先頭に立ち、トウカイトリックと熾烈な叩き 合い。向こうはスタミナ切れこそしなかったが末脚は伸び切っていて、こちらもスタミナは切れ掛か っていながらも後退せず最後まで粘り切った。 これまでの上がり3F33秒台の切れる脚のイメージから一転して粘り強い2枚腰を発揮して1000 万下条件の身で制覇と言う非常に強い内容。これならGTで通用してもおかしくない。 |
エリザベス女王杯 |
◎アサヒライジング ○スイープトウショウ ▲アドマイヤキッス △ディアデラノビア △ダイワスカーレット ×フサイチパンドラ 注デアリングハート |
アサヒライジングを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
ウオッカの突然の回避で予想のし直しに。 末脚が怖いウオッカが出走しなくなったことにより、手薄になった差し馬勢がどう出るかにかかる。 ウオッカが居ればウオッカの動きを見ながら仕掛けにかかるタイミングを計ることができるが、こう なると先行する馬を目標にして自ら仕掛けに行くしかない。ダイワスカーレットの前評判は高く、バ テないアサヒライジングやフサイチパンドラが居ることから早めに差を詰めておきたいものの、脚を 溜めたいというのが本音であろう。恐らく差し馬は3コーナーの上り坂までは我慢すると思われる。 そういう形になれば先行勢がやや有利。溜めるだけ溜めてロングスパートできる馬を選びたい。 ◎アサヒライジング 昨年のエリザベス女王杯ではアドマイヤキッスと3番手争いをしながらの競馬で3〜4コーナーで アドマイヤキッスを抜き去り直線で引き離した。昨年のアサヒライジングのラップは前半5F60秒3。 昨年はシェルズレイの大逃げで引っ張られる形になり、全体が3〜4コーナーで一気にシェルズレ イとの差を詰めるまでに11秒台のラップを連発していて、逃げ馬が早めに捕らえられる形で直線 に突入。本来なら真っ先に脱落するはずが直線に入っても尚伸びて抜け出し、残りの1Fで一杯に なって敗れた。前半5F60秒3からほとんど息を入れないまま11秒台のラップを連発して直線に突 入しながらも最後の残りの1F以外は11秒台のラップで粘っており、並みの先行馬ではない。 ダイワスカーレットと勝負になると思われるが、ロングスパートの総力戦に持ち込めば勝てる。 ○スイープトウショウ ウオッカ不在で他に警戒するべき差し馬が居らず、楽に追い込む競馬が出来そう。 昨年は3コーナー下り坂から仕掛けたもののカワカミプリンセスと手応えの差を見せ付けられ、3 〜4コーナーで順位を上げられないまま、ほとんど最後方から追い込む羽目に。直線に入ってから は一応の末脚を見せたがカワカミプリンセスやフサイチパンドラを捕らえ切れなかったあたり、衰え は否めない。しかしその後のマイラーズCでは上がり3F32秒7というとてつもない末脚を繰り出し ており、一概に衰えたとは言えなくなった。復活している可能性もあり、今回は抑えないわけには 行かない。 ▲アドマイヤキッス 府中牝馬Sでは前半5F59秒7の緩い流れを中団9番手の最内で閉じ込められる形で待機。隊列 が直線に入るまでバラけず、先行したアサヒライジングとデアリングハートが圧倒的有利な立場で ありながら直線で馬群を割って鋭く伸びてきてディアデラノビアを差し切って、アサヒライジングに迫 ったところでゴール。上がり3F33秒8で完全に差し損ねた。400mの距離延長がどう出るかわか らないが、岩田騎手の腕を信じたい。昨年以上の内容の競馬が出来れば上出来。 △ディアデラノビア 府中牝馬Sではアドマイヤキッスの真ん前で6番手追走。直線に入ったところでユキノマーメイド が少し進路を外に取ったために内が空き、そこを突いて伸びてきた。距離ロスがほとんど無い競 馬で馬群を割って鋭く伸びて来たアドマイヤキッス差され、アサヒライジングやデアリングハートに 抜かれてしまったのだから、力量面ではそれほど期待できない。追い込んでも差しても鋭い伸び 脚は一瞬で、あとはジリジリとしか伸びない馬なので仕掛けどころ次第。 △ダイワスカーレット 秋華賞ではウオッカにマークが集中して差し勢の多くが後方待機。逃げるヒシアスペンについてい く形で前半5F59秒7と見た目よりも緩い流れ。その後5F〜6Fのバックストレッチで13秒6の緩い ペースになり、そこで息が入って3〜4コーナー下り坂で一気に仕掛けて上がり3F33秒9の末脚 で押し切った。今回は前半5Fは60秒台で行けても、差し馬が動き出す後半5Fでラップが13秒台 に緩むところがあるとは考えにくく、そうなると上がり3F33秒9も怪しくなってくる。 まず秋華賞のような楽な展開にはならない。そこでどんな競馬が出来るかにかかる。 ×フサイチパンドラ エルムSの大敗をどう見るか。どう考えても要らない一戦だった。 エリザベス女王杯ではアサヒライジングとアドマイヤキッスを目標に3〜4コーナー下り坂から良い 手ごたえで上がって行き、直線で粘りに粘るアサヒライジングをゴール寸前で差し切って、カワカミ プリンセスの降着に恵まれて1着。競馬としては最後の1Fも11秒8のラップで締める完璧な内容 で地力ならメンバーで一番と言っても良い。しかしアテにならないところは相変わらずで、今年の クイーンSでもアサヒライジングどころかアドマイヤキッスも捕らえ損ねている。全力が出せれば。 注デアリングハート クイーンSから一変して府中牝馬Sではアサヒライジングをマークして直線で見事差し切り。スロー ペースから瞬発力勝負に持ち込めば強い。今回もウオッカ不在で差し馬は先行馬の様子を見な がら競馬をすることになり、前半ならスローペースに持ち込める余地がある。そこで脚を溜めてど れだけ競馬が出来るか。距離が長いのは否めない。 |
レースインプレッション |
また軸にする馬を間違えた(´・ω・`)ショボーン |
マイルCS |
◎ダイワメジャー ○カンパニー ▲スーパーホーネット △エイシンドーバー △キングストレイル ×フサイチリシャール 注トウショウカレッジ |
ダイワメジャーを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
コレといった逃げ馬不在で逃げ馬を目標にしたいであろうダイワメジャーが控えるとなると、後方の 差し馬もむやみやたらにダイワメジャーの前に出るとは考えにくいことから、ペースは緩むと見てい る。内のエイシンドーバー、マイネルシーガルが隙を見てハナを狙う可能性があり、前半5F58秒4 〜8あたりで道中を進むのではないか。 恐らく3〜4コーナー下り坂でダイワメジャーが動くと思われ、コレに触発して差し馬がドッと仕掛け る可能性が高い。となると必然的に決め手勝負であろう。決め手の強い先行馬が有利と見る。 一方で前半が緩む分だけ先行馬も十分に息が入るので、先に仕掛けて粘れば強く、混戦必至。 ◎ダイワメジャー エイシンデピュティの大斜行による被害で手前がバラバラになるほどバランスを崩すアクシデントが 無ければ天皇賞秋を連覇出来る実力はあった。天皇賞秋で一番流れが厳しくなった上がり4F〜 2Fで全体のラップが11秒9→11秒5のなかで大外をぶん回して直線で先頭に並びかけて抜け出 すというときに大斜行の被害を受けている。大外をぶん回したことを考慮しても推定11秒6→11 秒3という強烈な瞬発力を発揮しているはずで、スピードも決め手も全く衰えていないであろう。 前々走の毎日王冠でも先頭に立った1600m地点の時計は1分32秒4で、安田記念を制したとき を上回る時計で走っており、状態さえ問題無ければ桁違いの強さを発揮すると思われる。 ○カンパニー 関屋記念で前半5F57秒3の超ハイペースのなか後方で抑え、直線で大外に持ち出して上がり3 F33秒3という強烈な決め手を発揮。先行集団がバテて根性比べとなり、抜け出したシンボリグラ ンを並ぶ間も無く差し切って3馬身差をつける圧勝。長い直線のあるコースで末脚をしっかり溜め れば爆発力は抜群のうえに堅実。京都外回りコースでも京阪杯を2着、1着。2着の年は上がり3 F32秒8、1着の年は上がり3F33秒9と、共にメンバー最速の末脚を発揮している。 ペースが緩みそうなだけに末脚が溜められそうなのは間違い無いが、前が簡単に止まるとは思え ず、このあたりは微妙。後ろからしか競馬できない弱みさえ出なければ圧勝も。 ▲スーパーホーネット 重賞の壁に跳ね返され続け、オープン4勝を引っさげて挑戦したスワンSで上がり3F33秒9の末 脚を発揮して、ゴール前ギリギリで抜け出したフサイチリシャールを差し切った。 ポートアイランドSでも前半5F58秒9とマイルにしては緩んだペースの中で番手で折り合い、直線 では追い込みさながらの上がり3F33秒8の末脚を発揮して、昨年のマイルCSでダイワメジャーを 徹底マークして4着に好走したマイネルスケルツィを4馬身後方に追いやった。確実に力をつけて おりペースに関係なく末脚が安定してきている。上がり馬ではあるが実力は上位。 △エイシンドーバー ハイペース向きのマイラーで阪急杯では前半4F45秒7の流れを5番手先行。直線では先に抜け 出し、追いすがるプリサイスマシーンに最後まで抵抗して1着同着。京王杯SCでは前半5F55秒 9という空前の超ハイペースのなかを9番手追走し、直線で鋭い差し脚を発揮してマイネルスケル ツィを捕らえて、オレハマッテルゼとシンボリエスケープを抑えて勝利。どちらも前半5Fは57秒5程 度でこなし、終いは12秒5前後と一杯になりながらもねじ伏せる粘り強い脚の持ち主。 ペースが緩むと思われる今回は積極果敢に行って、粘ってどうか。粘り強さは半端ではない。 △キングストレイル 京成杯オータムハンデで5番手追走から前半5F57秒8のハイペースを楽な手応えで追走、3〜4 コーナーも派手に手が動くことなく楽な手応えで進出し、直線入り口で一気に仕掛けられると桁違 いの末脚を発揮して中山の急坂でグングン差を広げ、最後の1Fも11秒7と11秒台で締め圧勝。 トップハンデをものもとせず大物感抜群の激走であった。スプリンターズSでも距離不足の中で堅 実に追い込んで4着。スワンSは3コーナー手前で横の馬に挟まれかけて立ち上がって下げる大 きな不利がありながら、3コーナー下り坂から素晴らしい差し脚を発揮して内から差の無い6着に 食い込む。ハイペースを楽に追走出来る強みと強力な決め手を持っており充実している。 ×フサイチリシャール 阪神Cで前半4F45秒1の流れを5番手追走。4コーナーで早めに仕掛けてマイネルスケルツィを 捕らえ、粘り強い脚で猛追するプリサイスマシーンを封じて勝利した。2着したスワンSも同じような ペースで、前を行くアストンマーチャンとナカヤマパラダイスを目標に前半4F45秒2の流れを5番 手追走していた。前半4F→5Fを45秒5→57秒0程度の流れで追走すると展開がハマる傾向が あり、緩みそうな展開の中で無欲に先行してどの程度粘れるか。ハマれば最後まで粘る。 注トウショウカレッジ 富士Sで前半5F58秒2の平均ペースを13番手追走。直線で内に進路を取って差し、馬群を割っ てメンバー2番目の上がり3F33秒9の末脚を発揮してマイネルシーガルに僅差まで迫った。前半 5Fは同年の東京新聞杯と同じくらいのペースで、富士Sの方が時計が掛かる馬場。先に仕掛け て抜け出したマイネルシーガルは強い内容だったが、斤量差が1キロ差に詰まり上昇度はこちら が上。前走の脚は伸び切っていて、これ以上の切れは期待できないが無欲な差しに期待。 |
レースインプレッション |
前半4F46秒4後半4F46秒3。上がり3F34秒7。 積極果敢な逃げ馬不在で誰も行かなかったためにダイワメジャーが自らテンでハナに立ち、全体 の流れを形成する形に。ダイワメジャーがハナを叩くとフサイチリシャールらが先手を取り形を作っ たあたり、やはり多くの馬がダイワメジャーを目標にして競馬を進めたのであろう。 3〜4コーナー中間が仕掛けどころと展望したがフサイチリシャールが思いのほか早く仕掛けたた めに3コーナー下り坂から全体のラップが速くなり、前半5Fは58秒0。ここだけが誤算であった。 レース全体の流れはスローになったが、やはり決め手が活きる流れになって速く仕掛けた先行馬 は最後の1Fで差し馬の決め手に屈する形に。それをも跳ね返したのがダイワメジャーであった。 ◎ダイワメジャー1着 誰もハナを主張しなかったことから自らハナを叩いた。それでもマイペースでフサイチリシャールと ローエングリンが前を取って3番手。3コーナーの坂の頂上までは楽をさせ、3〜4コーナー下り坂 では先に動いたフサイチリシャールに対してグッとこらえて仕掛けをギリギリまで我慢する。4コー ナーでフサイチリシャールが並び、ダイワメジャーと一騎打ちを狙うマイネルシーガルと競り合いな がら直線突入。直線入り口までの手応えは同じだったが、直線半ばでマイネルシーガルの末脚が 一杯になったのに対し、ダイワメジャーはステッキが入ってもうひと伸び。後方からスーパーホーネ ットが伸びて来たが、コレをギリギリで抑える。ハミを目一杯噛んでいて決して楽な内容ではなか ったが、最後の1Fも11秒9で締めていて末脚は伸び切ってなお粘っている。衰えは無い。 ○カンパニー5着 スタートのテンのスピードについていけずに後方から。脚を溜める作戦までは良かったが、すぐ外 にスズカフェニックス、べクラックスら外枠勢が真横に付けたために全く外に出せず窮屈な競馬。3 コーナー下り坂に入っても外が開かず、やむなく内差しに。しかし内は馬場が荒れていて外よりも 伸びないはずが、末脚はメンバー最速の上がり3F33秒7。4コーナーでは絶望的な位置からとん でもない末脚を繰り出しており、外差し競馬の中で内から唯一食い込んだ。枠順が明暗を分けた。 ▲スーパーホーネット2着 スタートが良く、テンの脚もついたために中団から。カンパニーとトウショウカレッジが下げたために 楽に外に付けることができた。ダイワメジャーを目標に、3コーナー下り坂で真後ろに着け4コーナ ーまでは抑えて直線に入って一気に追い出した。それなりに前の位置に付けていたのに末脚は 素晴らしい伸びを見せ、ダイワメジャーとの差をグングン詰めたが、ダイワメジャーも最後まで末脚 が一杯になることなく粘りこんだためにゴール寸前で末脚が伸び切ってクビ差で屈した。内容はダ イワメジャーに勝るとも劣らない素晴らしい内容で、差したようにも見えるが実は先行して差し馬を 封じたダイワメジャーと全く同じ先行競馬。今後の成長次第でダイワメジャー並みに強くなる素質 がある。 △エイシンドーバー7着 もっと前に行くと思ったが、テンを緩めて中団待機。3〜4コーナー下り坂で仕掛けてダイワメジャ ーを差しに行くがついていくのが精一杯で通用しなかった。休み明けの上に不利な内に最後まで 閉じ込められっぱなしだった割には最後までエイシンドーバーなりの伸び脚を繰り出して外枠勢を 差し切って7着は大健闘。次元こそ違うが良い競馬をした。 △キングストレイル6着 内からダイワメジャーの後方につけて、終始徹底マーク。流れが厳しくなった3〜4コーナー下り坂 で加速をつけ、マイネルシーガルの真後ろでダイワメジャーを差しに掛かる。直線に入って外に出 すことに成功してステッキが入ったが、直線半ばで末脚が伸び切ってダイワメジャーを捕らえ切れ なかった。内枠ながら本当に執拗なマークでダイワメジャーに挑戦した健闘に当たる内容で、外枠 さえ当たれば際どいところまで勝負できていたであろう。 ×フサイチリシャール12着 ダイワメジャーが行き掛けたためにハナを主張して先頭に。しかしペースを速くする気は全く無かっ たようでダイワメジャーと併走状態に近い形で3コーナーの坂の頂上までをこなす。しかし3コーナ ー下り坂に入った時点で騎手の指示に反してフサイチリシャールが自らスパートしてしまい、ダイ ワメジャーの格好の目標になってしまう。4コーナーでダイワメジャー、マイネルシーガルと3頭競り 合って叩き合いに持ち込んだが、先に仕掛けた分だけ最後の伸び脚が甘くなった。見せ場十分の 競馬をした割には2桁着順で、もう少し抑えれば十分上の着順はあった。もったいない内容。 注トウショウカレッジ13着 中団につけて差しの競馬。3コーナー下り坂で全体の流れが一気に速くなったために、仕掛けた 割には前との差を詰められず、そのまま直線に入って目立った伸び脚は無く大敗。もっと腹をくくっ て末脚勝負に持ち込めば一杯になった馬を交わして着順を上げられたかもしれないが、上位との 差は歴然とさせるものがあり力量不足は否めなかった。 |
ジャパンカップダート |
◎ワイルドワンダー ○サンライズバッカス ▲メイショウトウコン △ブルーコンコルド △ヴァーミリアン ×フィールドルージュ 注ドラゴンファイヤー |
ワイルドワンダーを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
開設当初の2年は同時期開催のダート1200mの根岸Sのラップを上回る超ハイペースのレース が続いていたが、最近になって少しづつペースが落ち着き始めている。 今年のダート長距離路線は例年の強力な逃げ馬が不在で、今年はメイショウバトラーも短距離路 線にシフトしたことから逃げ馬は目標に過ぎず、自然とペースは緩むであろう。今回のメンバーで 行くと思われるエイシンロンバードも逃げた武蔵野Sのペースは59秒8と緩く、この馬がペースを 握るとしたら例年のようなハイペースの高速決着は有り得ない。決め手のある先行馬に目が行く。 ◎ワイルドワンダー 今年の中央ダート路線を事実上凌駕している実績を買う。中距離と短距離で完全に路線が分か れているアンタレスSとプロキオンSを制し、勝ち時計は両レースともレースレコードに1秒差以内 と時計面での裏付けも万全。アンタレスSは前半5F61秒1の緩いペースで折り合って、上がり3F 35秒7の強力な決め脚で圧勝、プロキオンSは前半3F33秒4と芝並みの超ハイペースを後方で 脚を溜め、上がり3F36秒3の末脚で完勝。ペースは変幻自在で他力本願の後方待機ではないだ けに非常に心強い。ダートでは15戦して11連対、今年は複勝率100%と充実しており、初経験 の2100mではあるが、道中で無理せずに抑えれば問題は無い。実力ナンバーワンと見る。 ○サンライズバッカス 前半5F58秒9の平均ペースから上がり3F35秒0の強烈な決め手を発揮してフェブラリーSを制し た実力を買う。脚抜きの良い高速ダートが向いていることから地方競馬の時計の掛かるダートが 苦手で取りこぼして来たが、それでも掲示板をはずさない実力は買える。差し損ねた帝王賞とJB Cクラシックは完全な上がりの競馬で上がり3Fタイムの最初の1Fがともに13秒台と遅く、直線だ けの競馬となっており、完全な不完全燃焼。末脚が伸び切る中央ダートでは変わると見て良い。 ▲メイショウトウコン 大捲くりのド派手な競馬で平安S、東海S、エルムSを勝ってきている。いずれもスローペースで前 崩れではない中を捲くって勝って来ているので決めては強力。エルムSでは58キロを背負いなが ら上がり3F34秒5という桁違いの末脚を発揮して圧勝しており、力量ではGT馬に劣らない。 勝負どころの3コーナーまでに大外に出しておく必要があり、出せないとフェブラリーSでもろいとこ ろを見せたことから全幅の信頼を置くのはリスクが残るが、強烈な決め手が活きれば強い。 △ブルーコンコルド この馬も決め手が抜群に強い。レースレコードになったプロキオンSで強烈な追い込みを決めて以 来、中央も地方も関係ナシに鋭い決め手とパワーを武器にココまで勝ち続けてきた。 フェブラリーSで中央のダートGTでも上がり3F35秒0の決め脚で2着に入り力があることを証明し マイルCS南部杯を制すなど、今もなお力は衰えていない。地力を信じて買える馬。 △ヴァーミリアン JBCクラシックで内に篭って先行し、直線で突き抜けて4馬身差をつけて快勝した。 しかしJBCクラシックは完全な上がりの競馬で3〜4コーナーまで地方馬が先頭に立ったままで差 し馬が後方のままと展開的に疑問が残るレースで、差し馬が総じて不完全燃焼の競馬をしている ことから勝ったと言っても信頼が置けない。中央のダート重賞では切れ負け、時計負け続きでスピ ード不足は否めず、昨年の4着からどのくらい成長したかに掛かる。 ×フィールドルージュ 昨年のジャパンカップダートで3着。しかしその後は人気を裏切り続け、夏の北海道ダート路線で オープンを連勝、武蔵野S4着で巻き返しを図りに上がって来た。マイルでは距離不足というレー スが続いており、スピード面の裏付けが無いことから決め手が弱く頼りがたい。ヴァーミリアンと同 様、どれだけ自分の競馬が出来るかに掛かる。 注ドラゴンファイヤー 連勝でシリウスSを勝利。シリウスSでは直線で前が詰まりながらも開いてからは鋭い脚。 しかし前半5F62秒5と緩く、前半5F中の4F〜5F通過ラップで14秒2〜13秒8と極端に緩んでお り、そのラップが影響して勝ち時計も2分5秒1と平凡なものであった。とてもジャパンカップダート に即通用する内容とは言い難く、距離の裏付けがあるとは言え信頼は置きにくい。 |
レースインプレッション |
前半5F59秒0、後半5F61秒9、上がり3F37秒0。 前半の6Fのラップはダートの1200m重賞並みの超ハイペースで創設当初の第1回に並ぶ絵に 描いたような超ハイペースとなった。この流れで先行勢は直線を待たずして総崩れ、一方ではズ ブさを弱点に2000m以下の重賞でポロポロ取りこぼしてきた馬の末脚が伸び切る展開となり、本 来は中央のダート重賞で出番がなかった馬が大活躍する結果になった。 ◎ワイルドワンダー5着 戦前の作戦はスタートを抑えて前に壁を作り、バックストレッチまでは我慢させる作戦。しかしエイ シンロンバードとスチューデントカウンシル、ブルーコンコルドらがハナを争い前がガラ空きになっ てしまい、2コーナーあたりからバックストレッチにかけて行きたがる素振りを見せる。完全に引っ 掛からなかったものの、バックストレッチで息を入れることが出来なかったのが命取り。3コーナー 手前で先行勢が下がってくると、後ろの差し勢も動き出していることから早めに抜け出さざるを得 ず直線の残り2Fで仕掛けられて鋭い反応を見せて先頭に立ったものの、道中で息が入らなかっ たために間も無くスタミナが切れて残りの1Fで末脚が一杯になってしまう。前半が速過ぎた。 ○サンライズバッカス3着 前半のハイペースには一切付き合わず後方待機。3コーナーから徐々に押し上げヴァーミリアン を目標に仕掛けられたが、直線に入ったところで先行勢がバタバタになって下がってきたときに馬 群をさばくのに手こずり、直線での伸び脚が鈍ってしまった。3〜4コーナーで内に進路をとってし まった難点もあるが、ダートのマイルが得意な同馬には距離がギリギリで、外に出す余裕が無か った可能性が高い。終いは甘くなったが健闘の部類に入る。 ▲メイショウトウコン4着 メンバー最後方の外で超ハイペースの中も全く動じずに脚を溜めて直線勝負。3〜4コーナーで大 外に進路をとって追い出されて鋭い脚で上がってきたが、残りの1Fのところで末脚が一杯になっ て雪崩れ込む感じでの4着。速過ぎるペースがいかにもあわなかった感じで、東海Sの勝ち時計 を見る限り時計勝負は不向き。 △ブルーコンコルド7着 スタートから追い出されてエイシンロンバードとスチューデントカウンシルを追走。当然ながらスタミ ナが持つわけも無く、持ち前の地力で直線でも粘っていたが残り2Fあたりで脚が一杯になり、ゴ ール前は既にバタバタ。先行した馬の中では一番粘っていて、逆に言えば道中に無茶なハイペー スに付き合わなければ勝つことも可能だった。普段は直線の脚が魅力の馬が、なぜこんな無駄な 競馬をしたのか分からない。 △ヴァーミリアン1着 中団後方で折り合い、道中はこのハイペースの中で脚を溜めていた。3コーナーあたりから少しず つ外に持ち出して上がって行き、直線でジリジリ加速して残り1Fで末脚が爆発した。残り1Fでの 伸び脚は特筆するものがあり、前で粘っていたワイルドワンダーとフィールドルージュを並ぶ間も 無く差し切ったあたり、まだまだ末脚は伸び続けていたのであろう。展開がぴったりハマった感じで これからポンポン勝ち続けるかというと怪しいところがある。 ×フィールドルージュ2着 後方内側で待機。3〜4コーナーでジリジリと内から押し上げて、直線で先に抜け出したワイルドワ ンダーを目標に追い出されて差し切り先頭に立った。しかしヴァーミリアンの脚には及ばず、粘りな がらも振り切れなかった。この馬も本来のズブさがプラスになった形で、好走要因は展開ひとつ。 注ドラゴンファイヤー6着 ヴァーミリアンのすぐ後ろで後方待機。差し勢が仕掛けられると流れに乗っていき、3〜4コーナー で外に持ち出されて追い出された。しかし伸び脚はイマイチで他の差し馬にどんどん置いていかれ てしまう。このあたりは明らかに地力の差で、スタミナ一杯の競馬で全力が引き出される展開だっ ただけにスタミナが底をついた可能性が高い。力がつけば結果は変わるであろう。 |
ジャパンカップ |
◎アドマイヤムーン ○メイショウサムソン ▲ドリームパスポート △ポップロック △アルティストロワイヤル ×ペイパルブル 注ウオッカ |
アドマイヤムーンを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
ペースの読みが今回は難しい。 有力馬の多くが中団か前の位置で折り合うであろうメイショウサムソンを目標にする可能性は高く 恐らく差し馬はメイショウサムソンを目標にして最後に差し切る算段で仕掛けるであろうが、メイシ ョウサムソンが目標にしたい逃げ馬で何が飛び出すか分からないからである。 定石なら昨年と同じくコスモバルクであろうが鞍上が変わって一転して番手の競馬をする可能性 もあり、抑えて先行すると思われるヴィクトリーもいつ引っ掛かって飛び出すか分からない。フサイ チパンドラが流れを作りに動く可能性もある。メイショウサムソン、アドマイヤムーン、ウオッカなど すぐ後ろの差し勢が強力で、逃げ馬もそれなりの力量を持っていることからスローペースよりもハ イペースになると考えた方が賢明かもしれない。ただメイショウサムソンとアドマイヤムーンは展開 ひとつでひっくり返るほど力量が拮抗しており、道中の競馬が直線で左右するものは大きい。 ◎アドマイヤムーン 宝塚記念でスピード、スタミナの両方が求められ、総合力勝負でメイショウサムソンと競り合って 差し切った実力を信じる。宝塚記念では前半5F57秒5という無謀としか言いようが無いハイペー スのなか後方で抑えていたメイショウサムソンのすぐ後方での競馬。3コーナーに近づいて先頭を 走るローエングリンの脚色が落ちてくるのと同時に、残り5F標識からメイショウサムソンが抑え切 れない手応えで動き、それにアドマイヤムーンが追走し、すぐ後方のポップロックが追走した。 3〜4コーナーの手応えは3頭とも一緒であったが、直線に入ってからメイショウサムソンは4頭の 競り合いから抜け出したところで末脚が一杯になり、後方からピッタリ追走して来たアドマイヤムー ンとの競り合いに破れ、後方から追い込んだポップロックは2頭に届かなかった。単純な評価は出 来ないが、重馬場という環境の中で後半5F12秒を切るか切らないかのラップを連発してロングス パートの根性比べに持ち込んだときに最も力を発揮したのがアドマイヤムーンであり、極限の争い になればアドマイヤムーンの方に軍配が上がると考える。致命的な不利が無いことを祈る。 ○メイショウサムソン 天皇賞秋を制したのは認めるが、直線でダイワメジャーとアドマイヤムーンが大きな不利を受けて おり、その中で不利を受けることなく抜け出すまでは直線で並ばれていたことを考えると手放しで は喜べない。アドマイヤムーンの項で散々述べたが、あの超ハイペースの重馬場の中で後半5F のロングスパートで総合力勝負に持ち込んで、アドマイヤムーンと競り合ったことから実力は本物 と言って間違いない。今回も目標にされる立場で高速の良馬場となれば形成不利は否めない。 そのあたりだけを加味して印を落とした。 ▲ドリームパスポート 昨年のジャパンカップで2〜3番手追走から直線で鋭い脚を繰り出して一気に抜け出し、馬場が荒 れた内を走ったにもかかわらず、ディープインパクトの0.3秒差まで追い詰めたように実力は本物 と評価して良い。今年の春まではメイショウサムソンよりも評価されていたくらいで、骨折明けで万 全とは言えないものの、十分な仕上がりにある追い切り内容であった。期待できる。 △ポップロック 目黒記念を連覇、有馬記念2着と距離さえある程度あれば高速の芝でも対応できる。 天皇賞秋ではダイワメジャーやアドマイヤムーンほど大きな不利を受けなかったとは言え、直線で 一度進路を変えざるを得なくなる不利はあったので距離延長を加味して巻き返しに期待。 △アルティストロワイヤル アメリカ代表馬。日本で大活躍したデインヒル産駒で2000mで2分を切る時計も持っており、芝の スピードには対応出来そう。追い切りでは鞍上が乗馬の高さの鐙で騎乗して疾走中に鞍上の尻 が何度も背中に当たる馬にとっては走りにくい騎乗であったにもかかわらずラストの1Fで12秒1 の上がりを出していた。全力疾走したときの脚が見たい。 ×ペイパルブル イギリス代表馬。外国馬のなかで唯一直前に日本馬並みのまともな追い切りをした。 力量も調整具合も分からないが、この程度追われているほうが期待できる。 注ウオッカ 溜めて溜めて最後の末脚に賭ける作戦で来るであろう。ハイペースになった場合にどの程度の伸 び脚が出せるかは未知数で、ある意味ダークホース。一杯に溜まればディープインパクトを遥かに 上回る上がり3F33秒0の脚を繰り出しているだけに、全く油断は出来ない。 |
レースインプレッション |
前半5F60秒1、後半5F59秒1、上がり3F34秒3。 追い込みのチョウサンがハナを切り、アドマイヤムーンが絶好のスタートを切り、ポップロックが出 鞭を使って気合を入れられて先行集団に絡む、大方の予想外の流れ。有力馬の多くが前にポジ ションを取りに行ったためにメイショウサムソンは中団で抑え、1コーナーまでに有力馬がポジショ ンを決めて流れが固まったため、2コーナーでは全体が脚を溜める展開になった。 バックストレッチの流れは緩く、3コーナーでも早めに動き出す馬が居らず、全てを直線にぶつけ たために流れが速くなったのは4コーナーから。前半5F60秒1は決してスローと言うほどでもな いが、全体の流れが全ての力を直線に注いだことからスローに見えるレースになった。 ◎アドマイヤムーン1着 抜群のスタートを切ってコスモバルクに並びかけて先頭集団。1コーナー手前で手応えが良すぎ てすこし引っ掛かっていたが2コーナーで落ち着いた。ちょうど良く前のコスモバルクとフサイチパ ンドラが壁になり、動くことなく4コーナーまで脚を溜める。直線では残り400m標識を目印に一気 にスパート。芝が荒れた内を全く苦にせず残り300mで先頭に立つ。そのまま伸び続けて残り1F で1馬身抜け出す。ゴール寸前になって末脚が伸び切り、外からポップロックとメイショウサムソン が迫るが、2頭をギリギリで退けて勝利。レース後にメイショウサムソンの武豊騎手が内が伸びた とコメントしたが、内から差して伸びたのはアドマイヤムーンだけ。間違いなく実力と言って良い。 ○メイショウサムソン3着 アドマイヤムーンとポップロックが前につけたために道中は中団待機。3コーナーで外に出して4コ ーナーで仕掛けて直線で一旦先頭のチョウサンに並びかけるが、内からアドマイヤムーンに並ぶ 間も無く差され、コレを捉えることができなかった。上がり3Fは33秒9。ゴール前は末脚が伸び切 っていて内から更にポップロックに差されたあたり、瞬発力勝負に持ち込んだのは誤算だったであ ろう。レース後になって武豊騎手が即座に『馬場の内側が伸びた』『こっちは内を差すなんて冒険 は出来ない』とコメントしたが、内をついたアドマイヤムーンを道中で前に行かせて泳がせたあたり 武豊騎手の脳裏には『アドマイヤムーンは差せる』という算段があったのであろう。結局は算段が 外れて、結果論から言えばアドマイヤムーンを見くびっていたことになる。武豊騎手の発言は自身 の判断ミスの正当化以外の何者でもない。 ▲ドリームパスポート14着 後方のまま、全く見せ場なし。帰厩して2週間足らずの現状では調整不足で無理も無い。 △ポップロック2着 アドマイヤムーンのすぐ横で追走。直線で内をついたアドマイヤムーンに対してすぐには動かず、 コスモバルクやフサイチパンドラらが外に出したときの馬群の隙間を鋭く差した。仕掛けたタイミン グは若干遅めで、恐らく鞍上のペリエ騎手は末脚が伸び切るまえの一番切れるタイミングを狙った のだと思われる。思惑は見事に的中し、残りの1Fでメイショウサムソンとウオッカが競り合ってい るなか、内から一瞬で差し切り、更に内のアドマイヤムーンにクビ差まで迫った。これだけの決め 手があり、末脚が伸び切っていないのだから、まだ更に伸びしろが見込める。 △アルティストロワイヤル8着 先頭集団を離し気味に追走して、良い手応えで直線に突入。一瞬だけチョウサンに並びかけて先 頭に立ちかけたが、直線の半ばから脚色で負け始めて残りの1Fで差は決定的となった。力は出 しているが瞬発力が足りず、切れ負けた印象。 ×ペイパルブル7着 後方待機。3コーナーから徐々に前との差を詰め始め、直線では12番手前後から追い込みの競 馬。しかし瞬発力の差は否めず、更に後方では苦しかった。上位との差は力量差とは言い切れな いが展開だけとも言い切れない。 注ウオッカ4着 メンバー最後方で徹底した追い込みの競馬。4コーナーで外に出すか内に出すかですこし手こず ったが、外に出されてからはメイショウサムソンに一瞬で並びかけるすさまじい瞬発力を証明した。 上がり3Fはメンバー最速の33秒6。あまりにも切れる脚だったためにゴール寸前で末脚が一杯に なりメイショウサムソンを差し損ねるなど課題が残ったが、もう少し無駄の無い競馬をすれば勝って も不思議は無かった。荒削りではあるが、往年の名牝に引けをとらない。 |
阪神JF |
◎オディール ○エイシンパンサー ▲エフティマイア △ラルケット △レジネッタ ×マイネブリッツ 注トラストパープル |
オディールを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
阪神マイルのコースが外回りに変更されて、いきなり2コーナーを迎えることなく、ずっと直線が続 く京都1800mのようなコースになってからは、阪神マイルのレースは滅多にハイペースになって いない3コーナーまでは長いし、ポジションをある程度決めたら脚を溜める競馬が向いているコー スで、必然的に流れが緩んで3〜4コーナー中間を合図に仕掛ける流れになると思われる。 ましてや今回はファンタジーSでエイムアットビップが我慢できずに引っ掛かって大ヘマをやらかし ていることから、恐らくエイムアットビップの動きを見るため、なおさらテンは動かないであろう。 そういうことならペースに関係なく先行できて突き抜ける決め手も持っている馬を狙いたい。 ◎オディール ファンタジーSは残り4Fからエイムアットビップが飛び出して直線までに大差をつける大逃げ。しか しエイムアットビップを早めに捕らえようとせずに2〜3番手で抑え続けて、直線で追い出した。恐 らくエイムアットビップのことは置いておいて、自分の競馬に徹して後続との勝負をしたものと思わ れる。残り2Fの地点でエイムアットビップとオディールの差は約10馬身。オディールの1000mラ ップは推定59秒0前後。上がり3Fの時計から察するに11秒を切るか切らないかのラップを連続し て叩いている可能性が極めて高く、先行したにもかかわらず破格の決め手を持っている。恐らく最 後の1Fは最も末脚が切れた瞬間で、末脚は伸び切っていない。残り1Fで新境地が見られるであ ろう。前半5Fを推定ラップ59秒で溜められる馬が、1F距離が伸びたところで止まるはずもなく、か なり有力と見て良い。 ○エイシンパンサー ファンタジーSで道中で掛かり気味になり抑えられながらの競馬。しかし直線ではオディールに並 ぶ鋭い脚を繰り出していて、引っ掛かっていたマイナスを考えれば全く引けをとらない。残り400 mで仕掛けられてからの伸び脚は素晴らしいものがあり、道中で引っ掛からずに競馬を進められ れば勝ちも見込める。なだめれば何とかなる気性なので、抑えられると考えたい。 ▲エフティマイア 新潟2歳Sは前半が緩んで殆ど直線だけの勝負になったとは言え、馬場の内が荒れていて外差 しが決まる馬場であったにもかかわらず、先行して早め抜け出しして外から上がり3F33秒0の末 脚で迫ってきたシャランジュを下した。7F目で10秒6という強烈な決め手を繰り出して、最後の1F も12秒0で粘りこんでいることから、相当に強い先行競馬ができると考える。 △ラルケット 新馬戦、サフラン賞を共に芝1400mで1分22秒を切るか切らないかの速い時計で制している。 新馬戦はテンの3F33秒9のハイペースを先行抜け出し、サフラン賞はテンの3F34秒9の緩い流 れを中団待機から鋭い脚を繰り出して差し切り勝ち、共にメンバー上位の上がりを繰り出していて 流れに融通が利くことや、接戦を制する強力で粘り強い決め手を持っている。侮れない。 △レジネッタ 500万下で京都1600m勝利。前半5F61秒4と緩く、勝負が動いたのが3〜4コーナー中間の下 り坂。そこから上がり3F33秒7の脚を繰り出して抜け出し勝ち。勝ち時計はイマイチで2着のミゼ リコルデに散々粘り込まれているとは言え、2着以下は離しておりソコソコ強い勝ち方。 スローペース必至のコースで流れにはまれば突っ込んでくるかもしれない。 ×マイネブリッツ イチョウS前半3F35秒3と緩んだとは言え、後に京王杯2歳S3着のレッツゴーキリシマを退けて 逃げ切ったのは高く評価できる。5F通過ラップは59秒2と緩く、スローペースで折り合えそう。 丸々2ヶ月の間隔が開いていて、ある程度成長していることを見込めば悪くない。問題はどの程 度仕上がっているかであろう。 注トラストパープル やや重のクルミ賞で牡馬を相手に先行して抜け出し、直線での叩き合いを制した。前半3F36秒 0と緩んでおり、最後の直線は殆どスピード勝負。競って抜け出したあたりは長い脚を使えると評 価できるが、重賞戦線組とは見劣る。どの程度やれるか。 |
レースインプレッション |
前半4F46秒2、後半4F47秒6、上がり3F35秒7。 前半4Fのペースこそ昨年並みなものの、最後の1Fの全体ラップが12秒7と極端に遅く、ゴール 前で先行馬が差し馬にまとめて交わされる先行馬総崩れレース。昨年もウオッカとアストンマーチ ャンの後方で離れた3着をしたルミナスハーバーに追い込みのローブデコルテとイクスキューズ、 ハロースピードらがギリギリまで迫っており、昨年並の流れで昨年よりも一回りレベルが低い決着 となったというのが冷静な表現であろう。 逃げると思われたエイムアットビップが後方で抑え、抑えると思われたエイシンパンサーが逃げる という意外な展開。結局息の入れ場が無い流れとなり、先に行った先行馬からスタミナ切れにな るという、よく言えば分かりやすい展開。恐らく、これ以上は時計が詰まることは無いと思う。 ◎オディール4着 ○エイシンパンサー15着 ▲エフティマイア17着 △ラルケット10着 △レジネッタ6着 ×マイネブリッツ16着 注トラストパープル18着 ちょっと樹海行ってくる(つД`) |
朝日杯FS |
◎サブジェクト ○スズジュピター ▲キャプテントゥーレ △ゴスホークケン △ウイントリガー ×アポロドルチェ 注スマートギャング |
サブジェクトを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
中山外回りマイルは大回りの第2コーナーで内のポジションを確保するために先行争いが厳しくな り、レベルに関係なく必然的にハイペースになりやすい。今回も強力な先行力を持っているレッツ ゴーキリシマ、キャプテントゥーレ、ゴスホークケンが居るのに対し、差し勢ではスズジュピター、ア ポロドルチェ、サブジェクトが居て、逃げ差し共に有力な馬が居ることから、お互いの相手を意識す る形で有利なコースを取り合うと思われ、必然的にテンの3Fは速くなるであろう。 恐らくバックストレッチ中間は流して3コーナー手前から一気に差し馬が捲くり掛けて来ることが考 えられ、先行馬も殆ど息が入らない苦しい流れとなり、最後の1Fは熾烈を極めるであろう。 こういうレースになるとスピードとスタミナは必須のうえに競り合いを制すパワーが必要で、軽い高 速決着で勝ってきた馬よりも根性比べや時計の掛かる馬場で伸びた馬の方が怖い。 当然ながらハイレベルなスピードとスタミナを持つ馬が有利で、総力戦は避けられないであろう。 ◎サブジェクト 札幌2歳Sの内容から、地力は間違いなくナンバーワンと信じる。 新馬戦の内容が評価されているが、この馬の新境地は札幌2歳Sで、雨上がりの最終開催で非 常に時計の掛かる馬場をハナ争いして2F目で10秒7というラップを叩いて先頭争い、1〜2コーナ ーを大外を回って順位を下げて中団に下げて抑え、バックストレッチを馬なりで再び順位を上げて いき、直線では先に捲くったホウザンを差し切るところで、外からオリエンタルロックに差された。 上がり3Fで37秒7も掛かっており、全体ラップもラストの1Fが12秒9も掛かっていることから全体 が一杯になっていて、離れた最後方で待機していたオリエンタルロックが展開がハマったことを考 えれば、テンの2F以外は全て12秒台のラップで息の居れどころのない苦しい競馬にもかかわら ず、掛かり気味の競馬をして力づくで2着したのは間違いなく実力と言って良い。 荻Sではイレ込み通しで実力を出せなかったが、2歳なら言い訳になる。あとは地力を信じたい。 ○スズジュピター 東京スポーツ賞2歳Sで2着した決め手を評価。ダリア賞では緩まない高速決着で高いスピードを 生かして快勝し、東京スポーツ賞2歳Sでは前半5F59秒4の緩い流れを後方で控えて終いの脚 で鋭く突き抜ける強力な競馬をして見せた。豊富なスピードと強力な決め手は朝日杯を背うする のには必須で高い実力を素直に評価できる。最後の1Fが苦しい内容の競馬をしていないことか ら意外なもろさを見せないかが心配ではあるが、この馬も地力を信じたい。 ▲キャプテントゥーレ 前半5F61秒0と非常に緩く流れたデイリー杯2歳Sで2番手追走、直線で追い出されて11秒0と いう破格の決め脚を繰り出して後続を引き離し、最後の1Fも11秒6で締めて決め手比べを制した 実力を評価。緩い流れから繰り出される決め手としては破格のレベルで、差し馬の目標になるは ずの2番手で逆に後続を突き放した能力を評価したい。ハイペースでも実力的に通用すると思う が勝てるか否かは競馬してみないと分からない。そのあたりだけは微妙。 △ゴスホークケン 東京スポーツ賞2歳Sで先行して4着。前半5F59秒4と緩い流れで4着というのは決して特筆でき る内容ではないが、残り1F地点で先頭に立って、そこからフサイチアソート、スズジュピターに差さ れたのを見るとスローから前を捕らえるだけの一定の実力を持っていることは評価できる。当時は 状態がイマイチであったという陣営の発表もあり、復調したとしてどのくらいやれるかに期待。 △ウイントリガー デイリー杯2歳Sで7番手追走から最後の直線で決め手争いをして3着まで上がってきた実力を買 いたい。デイリー杯2歳Sは道中の流れが緩すぎて全ての馬にスタミナが残る内容であったことか ら評価は直線のパフォーマンスに集中する。そこで4コーナー7番手から7F目の11秒0というラッ プが叩かれた中でキャプテントゥーレとの差を詰めた瞬発力は評価して良い。札幌2歳Sでアッサ リ崩れていることから案外もろいかもしれないが、実力を信じたい。 ×アポロドルチェ 雨降りの中でテンの3F35秒0と速めの流れになった京王杯2歳Sで、出遅れながらも大外をぶん 回して、直線で強い決め手を発揮して抜け出した実力を評価したい。時計は決して特筆できるほど のものではないが、あの雨馬場で上がり3F34秒9は強さを示しており、一応の地力は評価できる と考えて良い。ただし当時の東京コースが外伸び馬場ということも差し引けば強気になれない。 注スマートギャング 福島競馬の1200mを連勝と、朝日杯FSとは条件がかけ離れているが、勝った未勝利戦は同日 の3歳500万下を上回る時計で、2着に5馬身差の圧勝と、非凡な実力を持っていることは間違い ない。距離が伸びてどう出るかに期待したい。 |
レースインプレッション |
前半4F46秒3、後半4F47秒2、上がり3F35秒2。 最内枠を引いたゴスホークケンが誰にも絡まれることなく、マイペースで独走、圧勝した。 ペースは例年と比べると遅めで全てのラップが11秒を切ることのない、ペースの波が小さいレー ス内容。コレなら枠の利を加味すればマイペースの逃げでギリギリ脚は残るであろう。 スタートで好スタートを切って2馬身リードを取ったゴスホークケンに対してギンゲイ、キャプテントゥ ーレらがゴスホークケンを目標にする形で泳がせ、絡まなかったことが逃げ切りに繋がったといっ て良い。要は有力馬がゴスホークケンの逃げを無視して自分の競馬に徹して脚を溜めたのがペー スが緩んだ原因で、全馬が勝ちを狙って競馬したということになる。しかしゴスホークケンは強く、 最後の急坂のあるラストの1Fも12秒0で締めている。 その一方で5着スズジュピターから13着サブジェクトまで0.5秒以内に9頭と、競馬をさせてもらえ なかった馬が多かった。やはり逃げ馬の息が残るレース内容だったのであろう。 ◎サブジェクト13着 大外枠を嫌ってスタートはゆっくり、2コーナー入り口から徐々に内に切れ込ませて経済コースを 通過、しかしバックストレッチ中間あたりで前がつまって上がれなくなり、3〜4コーナーで徐々に 後退、直線で外に出そうにも他馬が邪魔になり、競馬にならなかった。 ○スズジュピター5着 スタートで無理をせず、中団待機。馬群の中で若干揉まれ気味に道中をこなしてバックストレッチ を通過するが、3コーナー手前でやや置かれ気味になる。直線で猛然に追い込むが前とはハッキ リとした差があり、前には及ばなかった。やや溜め過ぎかもしれない。 ▲キャプテントゥーレ3着 スタートは普通。デイリー杯2歳Sと同じく、前の馬を目標に置いて外目後方を追走。先頭のゴスホ ークケンを徹底マークして目標にし、3〜4コーナーで差しに掛かったが逃げるゴスホークケンの方 が脚で上回り、直線で大きく引き離され、レッツゴーキリシマにも差されて3着。ゴスホークケンを4 コーナーまで泳がせて楽をさせたのが結果的に直線で離された原因かもしれない。 △ゴスホークケン1着 絶好のスタートを切り、馬なりの手応えで先頭。2コーナーのコーナーワークで2馬身リードを取り バックストレッチでも後続が全く絡んで来なかったことからペースが安定、3〜4コーナーでも手応 え抜群で直線で一気に突き抜けた。朝日杯では滅多に見ることが出来ない逃げ切り圧勝劇。 馬も強かったが良いスタートに緩急小さい安定したペースが最後まで息を持たせた。 △ウイントリガー10着 ソコソコのスタートを切ったが先頭集団には絡まずに下げて脚を溜める。徹底した差し競馬で3〜 4コーナーから仕掛けに掛かったが、前の脚色は衰えず全く通用しなかった。 ×アポロドルチェ11着 外枠も気にせず、スタートから行き脚をつけて強気に中団外で待機。バックストレッチを無難にこ なして3〜4コーナーでも大外をぶん回して前を捕らえに掛かるが、直線入り口での手応えは明ら かに逃げるゴスホークケンに分があり、こちらは直線半ばで息切れ。ロスが大きい大外で強気に 外から畳み掛けるような捲りなど、強気な競馬が最後に祟ったか。 注スマートギャング15着 外からの差し競馬に徹したが、全く通用せず。福島1200mからの対応が出来なかった。 |
阪神C |
◎プリサイスマシーン ○マイネルシーガル ▲ペールギュント △フサイチリシャール △スズカフェニックス ×エイシンドーバー 注シンボリグラン |
プリサイスマシーンを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
阪神内回り1400mの特徴をラップから見ると、テンの3Fを過ぎた3コーナーあたりで一気にペー スが緩む傾向が強い。1200mのレースではテンの3F33秒台から上がり3Fを35秒台で締めて 先行した馬が粘り切るスタイルであったが、阪神内回り1400mのレースはどちらかというと終いを 生かしたマイルに近いレース内容となっている。つまり1200mでテンからガリガリ行って押し切る タイプよりも1200mで毎度差し損ねるような馬や、マイル近辺で先行して強い馬の方が向いてい ると思われる。1200mの大舞台でスムーズに競馬出来なかった馬から、強気に行きたい。 ◎プリサイスマシーン 高齢で徐々に衰えが出てこないか気になるが、全く問題ないと信じる。 スプリンターズSではスタート直後にアイルラヴァゲインとオレハマッテルゼに挟まれてトモを落とす 不利があり、コレが結果的に最後の1Fで伸び脚が止まる原因になった。JBCスプリントではテン でガリガリ行き過ぎて終いが甘くなっただけで、共に先行した馬は残り1Fで全て競り勝って抜け 出したところをフジノウェーブに差されており、内容としては衰えを感じさせる要素は全く無い。 阪神C、阪急杯ともにテンで気合を付けたら無理に前に行かせずに壁を作って脚をため、上がり3 F34秒台の脚を繰り出してゴールまで伸び脚を維持する終いを生かす競馬で好走しており、120 0mから距離が戻る今回は再び盛り返してくるであろう。8歳という年齢は無視して狙いたい。 ○マイネルシーガル マイルCSで道中は荒れた内からグイグイ上がって行き、3〜4コーナーでダイワメジャーに並びか けて直線で競り合いに持ち込んだ。前半に荒れた馬場を走って上がって行ったために終いが甘く なってしまったが、3〜4コーナーで5F目〜7F目の11秒5、11秒3の全体ラップが一番苦しいとこ ろで内から上がって大きな見せ場を作ったあたり、実力はGTで通用するレベルになっている。 外枠で道中無理することなく仕掛けられる今回は大駆けが期待できる。 ▲ペールギュント 1200mだとテンで置いて行かれ気味になる傾向があり、高松宮記念のように先行馬が総崩れに なるような展開にならないと1200mは基本的に厳しいと見る。京阪杯ではテンで気合をつけて中 団から競馬を進めたにもかかわらず、上がり3F33秒7と切れていて脚を余す形の2着。 明らかに1400mの方が向いていて、外からじっくりと内を見ながら競馬が出来る今回は脚を活か し切る競馬が出来ると思われる。 △フサイチリシャール テンの3Fで33秒台の脚を使ってしまうと終いが甘くなる馬で、テンがゆったりで尻上がりにペース が上がっていき、最後の1Fも12秒0の推定ラップで締めて昨年の阪神Cを制しているあたり、12 00mよりは1400mの方が向くのは間違いない。今年のスワンSも殆ど同じラップで2着しており、 好調が維持されていれば鞍上が変わっても大崩はしないであろう。 △スズカフェニックス 行った行ったでアストンマーチャンに押し切られたスプリンターズSは仕方ないとして、マイルCSで スーパーホーネットを差し損ねたあたり、高松宮記念のような前が崩れる展開の助けが必要。とり わけ3〜4コーナーでペースが緩んで、全馬が終いの1Fまで伸び脚が止まらない傾向が強い阪 神内回り1400mでは、短い直線も手伝って大外ぶん回しで差し切るのは不利。 力は認めるが展開の助けが必要。 ×エイシンドーバー マイルCSでは1枠で先行せずに中団待機。3〜4コーナー中間から追われだしたが反応が鈍く、 直線でも上位の馬とは明らかな伸び脚の差があった。一番流れが厳しくなった3〜4コーナーで動 けなかったあたり、すこし調子の方に心配。抑える程度で様子を見たい。復調していれば怖い。 注シンボリグラン 昨年の阪神C、今年の阪急杯ともに見せ場を作って掲示板に上がっており、力は示している。関 屋記念では前半5F57秒3のハイペースを先行して直線で10秒3のラップが叩かれた6F〜7F地 点で競り合いを制して抜け出しており、スピード面では大きな成長が見られる。テンでガリガリ行き 過ぎなければ終いまで良い脚を使い続けるはずで、力量だけなら通用しても不思議は無い。 |
レースインプレッション |
完全に忘れてました(;´Д`) |
有馬記念 |
◎ダイワスカーレット ○ポップロック ▲メイショウサムソン △ロックドゥカンブ △ウオッカ ×ダイワメジャー 注デルタブルース |
ダイワスカーレットを軸に500円づつ馬番連勝流し。計3000円。 |
レース展望 |
有馬記念と言うとスタミナ勝負の消耗戦のイメージがあるが、よほど強力な逃げ馬が居ない限りハ イペースにはならない。勝負どころまで脚を溜めておきたいのはどの馬も一緒だからである。 今年は逃げを打ちそうなのはサンツェッペリンかコスモバルク程度で、奇策に出てもチョウサンくら いであろう。多くの馬は逃げ馬を泳がせて脚を溜めたいので、逃げ馬を無視して脚を溜める昨年 に近い流れになると思われる。逃げ馬も後ろが怖いので大きくは逃げないであろう。 こういうときになると位置取りは重要で、馬場が荒れていないところをスムーズに仕掛けられるか が重要で、一歩出し抜けるほどの大胆さも必要である。 先行して前の流れに乗るのが巧く、仕掛けたときの決め手の強さがある馬を中心にしたい。 ◎ダイワスカーレット 3歳牝馬では在るが、近年稀に見る実力者で性別よりも実力を信じる。 エリザベス女王杯は前半5F60秒6と決して遅くないペースで、後半の3〜4コーナー上り坂でも平 地と0.5秒程度しか違わないペースで上っていき、坂の下りで一気にスパートして残り4Fを終い まで全て11秒台のラップで締め、上がり3F33秒9の脚を繰り出して迫ってきたフサイチパンドラと スイープトウショウを退けて制した。淀まない平均ペースの中で末脚を使い切る競馬をした2頭を 抑えて逃げ切ったのだから、並みの牝馬と思ってはいけない。決して緩くないペースだったのに3 〜4コーナー下り坂でレースが動いた8F目で11秒1のラップを叩いているように決め手は抜群。 馬場が荒れていない外目で逃げ馬を見ながら競馬が出来るなど、展開にも恵まれそうで本命。 ○ポップロック JCでは直線でコスモバルクとフサイチパンドラに前を塞がれて動けなくなったが2頭がバラけた瞬 間に仕掛けられ、鋭い瞬発力を発揮して先頭のアドマイヤムーンとメイショウサムソンの間に割っ て入る2着。ペリエ騎手がテンの行き脚の鈍さから出鞭を入れたように、鞍上も馬を分かっている 印象。恐らく今回も前での勝負を望んでいると思われ、好位追走して3〜4コーナーから仕掛ける 競馬であろう。末脚の息が長く、しかも切れるようになってきたので人馬の実力に期待。 ▲メイショウサムソン JCでは大外に進路を取ったのが災いした形で3着。内の荒れた馬場から伸びてきたアドマイヤム ーンに届かなかったあたり、瞬発力勝負では分が悪い。実力は既に折り紙つきで問題ないと思う が荒れている馬場の道悪馬場で1枠1番、中山2500mの形態上は内に包まれる可能性が高く、 不利は否めない。石橋騎手が宝塚記念の敗因に重馬場を挙げていたのも気になる。 △ロックドゥカンブ 菊花賞3着は今までと違って後ろ過ぎる位置取りから競馬で脚を余した形で全く問題無いと言っ て良い。それよりもセントライト記念で前半5F59秒2と速いペースを先行し、3〜4コーナーで逃げ 馬が崩れ、差し馬が外から畳み掛けてきても全く手応えが衰えることなく、直線で一気に後続を突 き放して抜け出したときの強さを評価したい。逃げ馬が壊滅して差し馬も脚が止まる中で、唯一伸 びてきたゴールデンダリアも並ばせずに押し切ってしまう実力は3歳では抜けていて、しかも斤量 53キロとなれば全く油断できない。 △ウオッカ JCでは最後方から末脚を信じた追い込みの競馬で上がり3F33秒6の最速の上がりを繰り出して 差の無い4着。この強烈極まりない決め手に賭けたい。それだけ。実力は疑うところが無い。 ×ダイワメジャー 昨年と同じくマイルCSを制して挑戦。昨年のように逃げ馬は無力で泳がせて道中を楽に流せれ ば2500mでも直線で勝負になるであろう。実績がマイルに偏っているために強気には行きにくい が、仮にも昨年はポップロックに並びかける3着。実力を信じる。 注デルタブルース JCでは5番手追走で前半5F60秒1の流れに乗り、3〜4コーナーも先団の位置をキープして直線 へ。直線に入って11秒3、11秒1のラップが叩かれたが併走するメイショウサムソンに簡単に差さ れることなく競り合い、最後の1Fこそ遅れたが瞬発力勝負でも好走したのは評価したい。 今回は時計が掛かる道悪馬場になっており、ココで実力を発揮して欲しい。 |
レースインプレッション |
前半5F60秒6、後半5F60秒9、上がり3F36秒4。 前を取ったダイワスカーレットに外からチョウサンが強引に競りかけて先頭を主張し、サンツェッペ リンとダイワメジャーも行きたがったため、テンの3Fがかなり速くなった。11秒のラップが連続して 刻まれ、脚を溜めたい馬は1週目3〜4コーナーで抑えたために縦長に。しかしホームストレッチで 先行勢がペースを緩めた際にも差し馬が更にペースを落としたために、全体の隊列がそれほど詰 まらないままの状態でレースが進んだ。展開はジャパンカップに近い、山あり谷ありの平均ペース であったのだろう。 勝ったマツリダゴッホはアメリカジョッキークラブカップ、オールカマーを制する中山巧者であるが、 両レースとも縦長でマツリダゴッホはスローのラップを刻んでいたのに最後の1Fで脚が止まってい たことや、日経賞で距離の壁を露呈していたことから評価しなかったが、想像を超えた超パワーア ップを遂げていたとしか考えようが無い。コレだから競馬は走ってみないと分からず、怖いのだ。 ◎ダイワスカーレット2着 普通にスタートを切って馬なりで前を取ったが、外からチョウサンが強気にハナを主張して競りか けてきたために引っ掛かってしまい、それが結果的に最後の脚に響くことになった。 ホームストレッチでも掛かり気味であったがゴール板を過ぎると落ち着き、2コーナーではいつも の状態に。バックストレッチを過ぎたあたりから徐々に行きたがり、3〜4コーナーでチョウサンに 並んで直線で内のマツリダゴッホと一騎打ちに持ち込むもアッサリ突き放される。 マツリダゴッホが強すぎたことは間違いなく、後続をちぎっている事からも力は証明した。 ○ポップロック5着 最初は行く気で前を伺っていたが、チョウサンとダイワスカーレットが競り合ってペースが上がると 鞍上のペリエ騎手は抑えて後方で競馬する作戦を取る。後方でじっと抑えて脚をため、2週目3コ ーナー手前でウオッカが動き出すのを見計らうように仕掛けて上がって行った。ここまでは非常に 手応えが良く、4コーナーで6番手まで上がって来ていた。いつ前を捕らえてもおかしくない雰囲気 であったが、直線に入ると前を行くマツリダゴッホらを捕らえるどころか引き離される。 先行勢に息が残るペースだと後方からの差しではやや分が悪かった。抑えたのは失敗か。 ▲メイショウサムソン8着 1枠1番で普通にハナを切って押して上がって行こうとしたが、前でチョウサンとダイワスカーレット が争ったのを見ると鞍上の武豊騎手が即座に手綱を引き、3〜4コーナーで外に出して後方外目 で脚を溜める競馬。ペースが下がったバックストレッチから3コーナーまで動くことをせずに脚をた め、前のウオッカが動いたのを見計らって3コーナーから一気にスパートして上がっていった。しか し直線に入ると前との差が詰まるどころか広がり、全く歯が立たず。メイショウサムソンの持ち味で あるはずのスタミナと競り強さが全く活かされない競馬で鞍上の責任は重い。 △ロックドゥカンブ4着 テンの先行争いに参加せず、後方から脚を溜める競馬。道中もずっとメイショウサムソン、ポップロ ックを意識するかのような位置で競馬し、3コーナーで一斉に動いた際に同時に仕掛けた。馬群の やや外目を上がって行き、その際にモタモタしてしまったが直線だけなら目を見張る伸びを見せて 4着。明らかな溜め過ぎで菊花賞と同じく脚を余した。脚を使い切る競馬をすれば面白いであろう。 △ウオッカ11着 スタートからソコソコ中間の位置に付け、道中も常に前を伺う形での競馬で、ダイワスカーレットら 先行勢を徹底マーク。3コーナー手前の下り坂が終わるところから徐々に仕掛けられて差を詰め 始め、4コーナーではダイワスカーレットに4馬身まで詰め寄ったが、直線では逆に大きく突き放さ れ大敗。宝塚記念といい、脚を溜めないとダメなようだ。 ×ダイワメジャー3着 昨年と同じく、馬の力量を信じた自信の先行競馬をして最後まで伸び続けて3着。 妹以上に距離不安のある中で最後まで良く伸びており、良い競馬であった。有終の美。 注デルタブルース12着 湿って時計のかかる馬場になり、かなりコンディションに恵まれたと思うが全く通用せず。 常に先行馬を見る前目の位置で競馬を進め、3コーナーからいざ前を捕らえに動いたが、そこから は目を覆いたくなるようなズルズル後退。ジャパンカップのときの粘りは全く無かった。 |