手術のなが〜い1日・その2〜手術室へ〜


<2004年10月20日(水) 手術当日>

前日からのニュースでどうも台風が近畿地方を直撃するみたい。やっぱり雨かあ。それも台風。いくら今年は台風上陸が多いとはいえ、なんで私の大事な日ばっかりと重なるの〜?

朝から外は雨だった。台風通過は昼から夕方にかけてという。ちょうど手術の時間じゃない!途中で停電になんかならないよね。あっそうか。病院は万が一の場合、手術室から優先的に電気が入るんだ。そんなことを思いながら準備を待っていた。

11時ごろ主人が到着。やはり外は風が強いらしい。
  夫:「なんで台風の日やねん」
  私:「そんなん台風に聞いてや!私が決めたんちゃうし・・・」
そんな会話をしていたと思う。するとNsが「みほなさん、手術の時間だけど、前の手術が長引いているのとお産が入りそうなので、予定が遅れそうよ」そうなん?今回は遅れるのか・・・まあ待ってます。12時ごろ両親が到着。外はすでに雨がきつくなって来ているとのこと。雨の中ホントにスミマセン・・・
予定が遅れることを伝えると、「1階ロビーでお茶してくるわ」と出て行った。再び主人と病室で待つことに。
主人に入院からいままでのこと、特に病室のおばさまたちのことを話すと・・・
  夫:「かなんなあ・・・」 「我慢できへんかったら、病室変えて
     もらったらええねん。」 
  私:「まあもうすこし様子見てみるわ」
手術後主人もおばさまパワーを目の当たりにすることに・・・

時計は1時を過ぎていた。「みほなさん、やっと前の方が終わったみたいで、1時45分に手術室へ入ってくださいと連絡があったわ」Nsからそういわれ、主人が両親を呼びに1階へ行く。
いよいよ手術かあ。準備をしながら、心を落ち着かせていた。
あまり順調ではなかったわたしの子宮だが、やっぱりなくなってしまうのは寂しいものがある。40年付き合ってくれてありがとう。さようなら・・・私の子宮ちゃん

準備が整い、手術室へ運ばれる時がきた。母が顔をのぞきに来る。
  母:「気持ちをしっかり持って。大丈夫!」
  私:「うん。大丈夫。頑張るから」
主人と母が手術室の入り口まで付き添ってくれた。父は私の姿を見るのがつらかったそうだ。ごめんね。おとうさん。

ベッドを運ぶエレベーターの中で頑張れ〜と母が言っていたら、Nsが「本人は麻酔が効いているからわからないよね。」と。そういえばそうだ。すると母が「じゃあ先生に頑張れ〜と伝えてください」といって笑わせた。緊張が少しほぐれていた。

  私:「行って来ます。必ず帰ってくるからね。」
  母:「当たり前やん!しっかり・・・」
そんな会話をして、手術室に入ったように思う。

麻酔の準備が始まる。硬膜外麻酔のためのチューブを背中に入れる。背中がもぞもぞして、気持ち悪い。酸素マスクのようなものを口に当てられ、大きく呼吸をする。「点滴から麻酔が入るからね」といわれ数を数えたような気がして・・・意識がなくなった。

「みほなさ〜ん。聞こえますか。聞こえたら返事してくださいね。」「みほなさ〜ん」
2度ほど名前を呼ばれただろうか、声になるかならないかのような返事を返すと、「無事終わりましたからね」その声でようやく意識が戻ったように思う。
終わったんだ・・・私にとっては何もわからない不思議な時間。どのくらい経っていたのだろう。
手術室を出て病室に戻った。