タコの恩返し?

2001年4月28日

 いよいよGWに突入した。皆さんも釣りを計画されている事でしょう。当然釣四郎も釣りだ!。まずはシーズンインした神奈川県三浦半島三崎港へアオリイカを狙ってオールナイトでエギング。インターネットで確認すると三崎港でもアオリが釣れているようだ。大きな期待を胸に電車に乗った釣四郎。はてさて結果はどうだったでしょうか。

 

 釣四郎が三崎港のバス停に降り立ったのは15時35分ごろ。はやる気持ちを抑えて先ずはスミ跡探し。これはとっても重要な作業なんだ。

まず超低温魚市場冷蔵庫裏。灯りの周りにはスミ跡はあるけれどもそれ以外の場所には無い。白灯突堤はちょうど真ん中あたり新堤側に沢山のスミ跡があるけれども、何故かこの場所だけだ。元気なうちに釣四郎は花暮堤防にも足を伸ばしてみたけれどもスミ跡は皆無であった。

そうすると場所は超低温魚市場冷蔵庫裏か白灯突堤とゆう事になるけれども、白灯は人が多いので超低温魚市場冷蔵庫裏に場所を構える。ここには二つの灯りが有るけれど、奥の明かりの前には海上保安庁の船が繋留されているので今夜期待出来る灯りは奥から二つめの灯りだ。この近くに陣取って支度を整える。時間は16時30分、今夜もガンバルぞおー!!。

 街灯の真ん前に投げ釣りアンド餌木のカップル。このカップルの手前に釣四郎は陣取っていた。釣り初めてしばらくした頃カップルの向こう側に一人の若い餌木マンが入った。

エギングはキャストして着低までの間暇である。そんな訳で釣四郎はこの人のシャクリ方を見ていたのだけれども、大きくシャクッたロッドがリールのドラグの悲鳴と共に頭上で一瞬止まった。その瞬間釣り人はロッドを見上げて直ぐにリーリングを開始。グングンとロッドはその先に生物の存在を示している。直ぐに茶色の物体が水面に揚がって来た。タモに収まった獲物を覗きに行くと、家紋のような丸い模様のあるカミナリイカ(モンゴイカ)であった。

しばらくしてまたまたヒット。リールを巻いてもその分ドラグから糸が出される。釣四郎は「大きそうですね」と声をかけつつタモを伸ばして揚がるのを待つ。しかし全然揚がって来ない。ロッドの先を見ると生物感が無い。案の定根ガカリだった。しかし、この後この人は更にもう1杯カミナリイカを揚げて帰って行った。時計を見ると18時。1時間ほどの釣りだった。なんて効率の良い釣りなんだろう。

 このカミナリイカマンがいた場所の更に向こう側にドラムカンが置いてあるのだけれども、その前にも餌木マンが一人いた。実は釣四郎はこの人に注目していた。長身でロングロッドを使用しているその人のシャクリは豪快かつ柔らかい。堤防の上から下におろしたロッドを片手で一気に頭上高くシャクリ上げる。そして更にのけ反るようにロッドは後ろまで行く。おそらく水中の餌木は5〜6mは舞い上がっているのではなかろうか。「シャクリとはこうやるのか」と勉強させられた釣四郎でした。

釣四郎のこれまでのシャクリは、シャクリ上げた時ロッドのグリップが目の前に来ていた。これでは餌木の舞い上がりが弱い。グリップが頭上に来なければいけないのだ。うーん本日の大収穫である。

 夕マヅメ、期待に反してノーヒット。赤く染まった西の空も暗闇と化し、頭上に頼りない三日月が輝く。

 ところが、どうした事か、点灯する筈の街灯が故障していて微かに光っているだけ。とても辺りを照らすには程遠い状態になっている。おまけに足元の海面には無数の夜光虫。その数といったら、そりゃあもう大変なものだ。以前、通り矢堤防で夜光虫を見たけれども、その時は波に刺激された虫が小さな稲妻のようにパッと一瞬光る程度だったけれども、今夜はそんなものでは無い。

キャストすると遠くに餌木の着水が淡い光となって確認出来る。その後ラインの着水も光の線となって見える。シャクルと海面を光が走り、近場でのシャクリだと水中のラインの動きが光の面となって現れる。餌木を回収する時など水中からボーと明るい光の柱の先に大きな光の塊として餌木が見えて来る。リーリングしているとロッドの先からポタポタと水滴が落ちる。その波紋が濃い光となって海面に広がる。

 自然と餌木マンはシャクリからズル引きに変更する。それも出来るだけ虫を刺激しないように超スローなものに。そして今夜の三崎港に見切りをつけて一人また一人と帰ってゆく。

 22時30分、釣四郎は堪らず白灯突堤に移動した。が、こちらの夜光虫は更に強力だった。まるで海に蛍光物質をぶちまけたようでお話しになりません。それでも1時間ほどガマンして釣り続けたけれども、結局超低温魚市場冷蔵庫裏へ戻ってきた。場所は夕方カミナリイカが釣れた場所のちょっと先端よりだ。

 午前0時すぎ、治まっていた風が鏡のようだった海面を撫で付けて、しかも雨まで運んで来た。雨はしばらくして止んだけれども風は止む気配さえ無いうえ気温が下がって寒い。釣四郎はレインウェアの下にトレーナーと毛糸のセーターまで着込んでいたけれども、それでも寒さを感じる。

ところが悪い事ばかりでは無かった。真水を嫌うのか夜光虫の活動がかなり治まった。かなり期待したけれども、時間の経過と共に結局元の状態に戻ってしまった。ガッカリである。こうなると朝一番に賭けるしか無いようだ。ああ、朝が待ち遠しい。

 ようやく空が明るくなって来た。いつものエギングならばこの空を恨めしく思うのだけれど、本日は本当に朝を待ち望んだ夜だった。空は曇っておりマズメの時間が長そうだ。

 シャクリを再開してしばらくすると昨日見た長身の餌木マンが昨日の場所に現れた。釣四郎の隣だ。夜には居なかったので夜光虫の状態を知っている地元の餌木マンかも知れない。悪いけれどちょっと観察させてもらう事にする。が、餌木の着低を待っている間向こうもヒマらしく時折こっちを見ているので目が合うとちょっと気まずい。昨日は気付かなかったのだけれども、この人はラインスラッグをほとんど出していない。キャストして餌木が着水すると軽くリーリングして着低を待っている。シャクッた後もリーリングしている。その為シャクリの回数は非常に少ないのである。そしてラインはいつも張った状態になっている。

釣四郎もちょっと真似て見た。当然と言えばそうなのだけれども、一回目のシャクリに大きな違いがでる。フリーホールだと一回目のシャクリはラインスラッグをとる作業になる。もしこの時イカが乗っていたら確実にバラしてしまうだろう。だが、釣四郎の使っている2.7mのロッドではキャストの距離が稼げない。カーブホールだと探れる距離が格段に短くなる。ロングロッドの利点を生かしたスタイルだと言えるだろう。そこで釣四郎は餌木の着低後、ちょいとリーリングしてシャクる事にした。

 回収した餌木にイカの噛み跡を発見!。くっやしーい!!。底で餌木をステイさせている時間が長いのだろう。どうやら昨日見たカミナリイカ2連発を意識してしまっているようだ。ちょっと反省。

 隣の餌木マンのロッドが大きく曲がった。タモに収まったのはアオリイカ。おお、初めてみるまともなサイズのアオリイカ。「沖目ですか?」と声をかけると「いや、近く」との答え。しかしそれ以上会話を続ける事を拒むような独特の雰囲気のある人で、釣四郎も直ぐに自分の釣りに戻った。そう言えば昨日のカミナリイカマンも2杯目は足元でのヒットと言っていたので最後まで気を抜かずにいなければいけないと言う事だ。

 朝マヅメの時間が過ぎると長身の餌木マンは帰って行った。美味しい時間しかやらないようだ。やっぱり地元の人なんだろうな。

 雲が空を覆っているので暗い。マヅメは過ぎたけれどもチャンスはまだ続きそうだ。8時くらいには帰ろうと思っていたのだけれども、夜が全然ダメだったのでもう少し粘る事にした。

 釣四郎が陣取っている場所は、この堤防の先端付近なのだが、この先端の先には養殖生簀があり鯛が泳いでいる。そこへ関係者らしきおっちゃんが慣れた手つきで渡り板を下ろして入って行き、生簀の端からエギングを始めた。しばらくしてもう一人、トラックの運ちゃんもそれに加わり海面を指してああだこうだと話している様子。そしてあっと言う間にイカをキャッチした。潮を知り尽くしているようだ。この人達も短時間で引き揚げていった。

 しかし今回は見せつけられてばっかりだ、まいったね。そこで今回のページのタイトルが閃いた。「24時間アタリ無し」、ちょっと笑えるタイトルだ。すると夕方まで頑張らねばならない事になるのだが、本日イカを見せつけられた釣四郎。ちょっとヤケ気味で非常に元気だ。うん、これで行こう。夕方までやるつもりになってしまった。

 昨夜、横須賀でシーバスを狙い、本日エギングに三崎まで来たと言うルアーマンと出会った。その人の話しでは、向こうも昨夜は夜光虫が物凄かったらしい。もしかしたら三浦半島全体の現象だったのかも知れない。また、この人は房総半島でもルアーをやるらしく、エギングで有名な館山などは別として、他の港では殆ど餌木マンを見かけないので今シーズンは房総でエギングをやりたいと言っていた。是非頑張って開拓してもらいたいものだ。

 暗い空から雨が降って来た。風は相変わらず強い。

 12時45分、餌木の着低を待って軽くリーリングしてラインスラッグを取るとグーッと重くなった。「ンン?、もしや!?」、ビュッとシャクルとズンとロッドが止まった。だが生物感が無い、根掛りである。ドラグを一杯に締め付けラインとロッドを一直線にして引っ張る。するとズズズッと言う感じで動きだした。何かとんでもない物でも引っ掛けちまったのかなと更に引っ張ると前にも増して動いて来た。そうして次第にリーリング出来るような重さになり、遂に海面にそれは浮かんで来た。正体はタコであった。最初のリーリングで異変に気付いたタコはガッシリと海底に踏ん張って居たのだろう。

すっかり欲を無くしていた釣四郎はこのタコを躊躇なくリリース。このページも「24時間タコ野郎」と言うタイトルに変更だ。

タモを引きずって脱出を試みるタコ

 先端で投げ釣りをして居たお兄さんが帰ったので釣四郎はそちらに移動。暫くして、すぐ横の生簀で出荷の作業が始まった。生簀の鯛やらイナダを網ですくい出して、その場で絞めて出荷している。箱には某大手メーカーの名前が。きっとスーパーやデパートの食品売り場に並ぶのだろうな。社会勉強をしちゃいました。

おじさん達には連休は関係無いんだな

 13時45分、シャクッたロッドがドラグ音と共にズシッと止まった。すかさずリーリングを開始する釣四郎。ロッドの様子は生物の存在を示している。ゆるゆるのドラグなので巻いても巻いてもリールからラインが出てゆく。ちょっとばかりドラグを絞めてみる。ラインは確実にスプールに回収されているけれども、獲物はなかなか水面に現れない。ロッドの感じは今回さんざん見せ付けられて来たイカなのだが、他の人が釣ったイカは直ぐに水面に上がって来たよな・・・。でもタコはこんなに引かなかったし。不安と期待とアセリとがミックスされてゴチャゴチャになり、いろいろな考えが釣四郎の頭をグルグル回る。ようやく上がって来た茶色い生物は紛れも無くアオリイカであった。慎重にタモを伸ばし頭の方から入れる。ゲットオオオオ!!!。再度カミナリイカで無い事を確かめる。やっぱりアオリイカである!!。

540gの初アオリ、小さな水玉模様だからメスだ。

この1杯の為にいったいどれだけシャクった事か・・・

 遂に、ようやく、やっとアオリをゲットした。いやー去年の夏からのエギングだったからなー。ものすごく嬉しい。隣で釣っていた人に写真を撮ってもらい超満足。やっぱ、リリースしたタコのお陰でしょうか。

満面の笑みだな

 さあ今がチャンスとばかりに更に張り切ってキャストに励む釣四郎。ところがここで気が付いた。クーラーの中の保冷剤はもうとっくに効力を無くしているはずだ。確かめてみると案の定常温。やばい!、せっかくのアオリの鮮度を落とす訳には行かない。近くにコンビニの存在を知らない釣四郎。たしか三浦海岸駅の近くにコンビニがあった筈だ。

 そんな訳でここでストップフィッシング、時間は14時30分でした。バス停に行くと道を挟んで、なんと以前には無かったコンビニが有るではないか!!。おお、天の助け。しかし来る時には海の状況とスミ跡の事しか考えていなかったので気が付かなかったなー。お店の人に聞いて見ると昨年暮れにオープンしたそうな。便利な場所に出来たものだ。もちろん直ぐに氷を調達して帰路についた釣四郎でした。

あの堤防の先端で釣れました。

 

 追記1

 美味かったー。おさしみは最高、エンペラとゲソはキムチの素を絡めて絶品。釣四郎は日本酒はあまり飲まないけれども、この日の為に用意しておいた久保田をようやく、本当にようやく開ける事が出来た。ツマミはもちろんおさしみ。昇天させてもらいました。

 追記2

 京急三崎口駅からの新しいバス時刻表を別ページに書いておきましたので参考にして下さい。時刻表はこちらです。