真夜中の影法師

平成13年9月23日

 

 台風が通過して清々しい秋がやって来ると思っていたらとんでも無い。思いっきり寒くなっちゃった。富士山にも雪が降ったそうだ。ど、ど、どないなっとんねん!?。

旧江戸川は、数年ぶりに関東直撃型台風二連チャンの為に濁りまくってカフェオレ状態。釣りなど出来ない状態がずっと続いていたけれども、ここへ来てその濁りもようやく薄らいで来てくれた。

 うしみつ時のド早朝に久しぶりの出撃。いきなり寒くなってしまったので、ちょっとオーバーかなと思ったけれどもウールのセーターを着込んで行ったのだけれど、結果的には大正解であった。

本当は三先港辺りへルアーをブン投げにと考えていたのだが、土曜の昼間に出撃出来なくなってしまい、じゃあとの事でご近所に出撃とあいなった次第だ。

 さて、スクーターを飛ばして途中の江戸川水門の上から水面を覗くと、思っていたよりも濁っている。しかも水門は全開。船の通行用の水門まで開けっ放しとなっている。

過去、釣四郎の経験では水門全開で良い思いをした事は無い気がする。早くも不安になって来た。

 いつもの江戸川スポーツランド対岸にやって来ると、当然だけれども水はとうとうと流れ、川面を見つめる釣四郎は、「ウーン」と唸ってしまった。

とりあえず船溜り横からスタート。この場所は流れがすごく弱い時に良い場所なんだけれども、あっちに投げたルアーは反対側から帰って来る。こんどは下流に向って岸と平行に引いてみる。この夏の大潮下げいっぱいの時に気が付いたのだけれども、堤防の基礎が2メートル位のところに出っぱっているのだ。

ロッドと腕をいっぱいに前に突き出すように伸ばして極々ゆっくりと引いて来る。

コツッ!

「ん!?」

ビシッツ!

ググウーーーーンン!

ヒットオ!!。

おお、久しぶりのシーバス。型は小さそうだけれども流れに乗って引く引く。元気なジャンプを見せるとニンマリしちゃう。

思わず慎重にタモですくった魚は45センチのチビッコだったけれども、やっぱり嬉しいね。

陸に揚げたのと同時にフックが外れた。食いが浅かったようだ。写真を撮った後水に戻すと、あっという間に底へすっ飛んで行った。わはは、元気なヤツ。釣り初めて5分後の事だった。

ふっ、幸先いいじゃないか。心配して損したぜ。すっかりイケル気になっちゃた釣四郎。

ところが、この後全くアタリが無い。そこで下流のテトラ帯へ移動する。

 この夜は雲が無くて星の奇麗な夜だったけれども、そのぶん暗い。雲が有ると街の灯かりが反射してけっこう明るいのだが。対岸に有る江戸川スポーツランドには入口付近に強力な灯かりが有るけれども、それも夜中の2時には消えてしまう。おまけに月も無いと来ていてはもう真っ暗状態。

誰か居るような気もするなーとは思っていたけれども、少し向うの闇の中に影法師のように先行者が浮かんだ。

 とりあえず、煙草に火を付けて一服してから、此処に人が居ますよと合図を送っておいてから近づく。

「こんばんは、アタリますか?」とお決まりの挨拶をしてみる。どうやら状況は思わしくないらしい。が、既にチビッ子ではあるが1本出している釣四郎は余裕で聞き流す。

 先行者の釣り方は釣四郎と違い、沖からトレースしていた。釣四郎はテトラに付いている魚を狙うのであまり遠くへ投げない分、キャストの数をこなす。ガンガン投げるし1個所で粘る事も無い。数投すると少し移動してまた数投してと、これを繰り返しながら移動してゆく。

 先行者を追い抜いて下って行く釣四郎。

ガチン!!。

ゲゲッ!?。根掛り!!。

ラパラ蛍光黄色を佐野ルアーに改造したヤツを潜らせていたら根がかっちまったい。グイグイビシュビシュやっていると、すぐ脇に何かの気配。はっと振り向くと真っ黒な陰が・・・。

ぎょっとしてよく見ると先程の先行者であった。テクトロしながら下って来たのだ。あービックリした。足音もさせないから判らなかったよ。心臓に悪いね、まったく。

結局このルアーをロストして更に釣り下る。

 全然アタリは来ない。東の空は薄っすらと明るくなって来た。先行者は何時の間にか居なくなった。とっくの昔に潮は上げに変わっているはずなのだが、此処へ来てやっと流れが緩やかになって来たけれど、時既に遅しである。明るい時間は流れた方が良い気がしているのだ。

 どわあああっと疲れが出て来てしまい、釣四郎は此処でリタイヤ。

初めの爆釣の予感は何処へやら。シブーイ旧江戸川だった。魚は居ないのかな?。それとも居るけれどもルアーに手を出さないのかな?。良く判らない。

が、まあ1本出たから良しとしましょう。これから良い季節だ。ランカーも期待出来る素晴らしい季節に突入する。期待を次回に持ち越して帰路に付いた釣四郎です。

 

追記

 翌日、日中の方が良いのかなと思って朝からロッドを振ってみたけれども、鳴かず飛ばずのノーバイト。全然ダメであった。

濁りは随分消えて居たのでこれから十分期待出来るだろう。

帰りに江戸川水門の上から真下の橋脚(門脚?)を狙っているルアーマンが居たので話しをしてみた。この方法でけっこう出るらしい。取り込みも50センチくらいならバッチリたぐり上げる事が出来るそうだ。

しかしリリースはどうするのか聞き忘れた。やっぱり地獄のダイブが待っているのであろうか・・・。