出会い系釣り場
平成14年3月30・31日
南風の夜で良い感じだ。昨夜は出撃準備を整え、今夜の感じはどんなもんかいなとベランダに出ると何と雨が・・・。ヘナヘナヘナ〜と出撃中止となってしまったのだ。
さて釣り場は何時もの旧江戸川スポーツランド対岸。
釣り場に到着すると、何やらドドドドドーと水の音。階段に上がって覗いて見ると、船溜り水門の直ぐ横に有る放水口からスンごい量の水が放水されていた。
こんな状況の時は如何なのだろうか?。放水によって出来る複雑な流れはヨレをつくって良いのか、はたまた、この水は恐らく生活廃水だろうから、魚にとってはたまったモンではないのか、などど考えながらタックルをセットしていると、音が急に小さくなって放水が止まってしまった。後には妖しげな渦が残るのみとなったが、それも開放された上流の水門からの流れによって、直ぐにかき消されてしまった。
時間は20時30分、とりあえず何時もの船溜り水門脇からスタートフィッシング。
真正面と下流方向を交互に攻める。と明りが近づいて来た。
恐らくそーだろーなーと思っていると、やっぱり釣祐さんだった。この方とはネットで知り合い、一度此処で釣りをして、それからも時々此処で顔を合わせるようになった。
挨拶を交わすと嬉しい知らせが飛び出した。何と先ほどシーバス初ゲットが有ったそうだ。デジカメの写真を見せてもらうと、其処には銀ピカで立派なシーバスが映っていた。シーバスは1度釣れ出すと不思議と今までのノーヒット地獄がウソのように釣れ出すモノだ。きっと良いシーズンになるだろう。
再び釣祐さんは下流へ戻り、釣四郎は釣りを続けた。
コッ
下流へ向けて岸と平行気味にスローに引いていたラパラにショートバイトが有った。
ふっふっふっ、今夜も居るぞ!。気合と期待の入った数投後、
コン
ビシイ!、っとアワセを入れるとフッキングした。ショートバイトだったので追いアワセを2回ほど入れて寄せにかかる。
難なく取り込んだのは50センチの銀ピカシーバスだった。
ルアーをガッチリと咥え、リヤフックは勿論、フロントフックもバッチリフッキングしていた。
写真を撮ろうと明りを下に置いた時、この銀ピカがビッタンバッタンと一暴れ。尻尾で明りを蹴飛ばして、明りはそのまま旧江戸川へポッチャンと奉納されてしまった。
「ざまあ見やがれ!」とシーバスが目の奥で笑っているようである。
先日はメジャーを、今夜は明りかい。くっそー。
幸い今夜は明るい。どうにかフックを外してリリース。ネットへ入れて静かに川へ戻すと、始めグッタリしていたけれども、不意に尻尾で水面を叩いて急潜行で消えて行った。
時間は20時45分。幸先良いスタートなのか不吉なスタートなのかは良く判らないけれども、魚のコンディションはバッチリのようだ。
しかし困っちゃったな。大抵の事は明り無しで済むけれども、ラインを結んだりと言った細かな事は、やはり明かりが無いといけない。
そんな訳で一旦戻る事にした。
帰り支度をしていると、またまた人が近づいて来た。
「今晩は」と挨拶を交わすと
「釣四郎さんですか?」と聞かれていささか驚いた。
どうやらこのページを読んでくれている方のようだ。いや、ちょっとばっかしこっぱずかしいね。
どうせなら、一緒に釣りたいけれども明りが・・・。
まあ15分もしない内に戻ってくるので、そうしたら一緒に釣ろうかな、などと思ってその場は別れて、一路我が家へスクーターを飛ばした。
明りを持って外へでると、何と雨が降っているではないか!!。ビックリしちゃった。気象庁は何を考えとるんじゃあ、この大事な時に!。
と、憤慨しても仕方が無い。暫く待機である。
雨も止んで再び釣四郎が旧江戸川の水面に立ったのは、それから1時間ほど経った頃だった。
船溜り水門脇には、当然先ほどのルアーマンの姿は見えない。この場所から再スタートしたけれども音沙汰なし。では仕方が無い、下流の沈みテトラへ向かう。
しかしどーも芳しく無い。タバコで一腹していて気が付いた。煙が逆へゆっくりと流れている。雨を境に北よりの風に変わってしまったのだ。小さな前線でも通過したに違いない。
このような場合状況は一変する。ブラックバス釣りでは常識的な事だけれども、恐らくシーバスにも同じ事が言えるだろう。うーんチビシイー!。
マリーナ前の階段を過ぎると前方に人影が。まさかとは思ったがやっぱり釣祐さんであった。あの雨の中でも釣っていたらしい。大した気合と根性である。聞けば雨の後にもう1本釣ったそうな。ムムムムッ、この状況で1本出すとは!?。「釣りてー」の念が頭から腕へ、更にロッドとラインを伝わってルアーから放出されているのではあるまいか?。強力な執念でシーバスを引きずり出した違いない。恐るべし釣祐さん。ホンマにビギナーかいな!?。
再び釣祐さんと別れて釣っていると、またまた声を掛けられた。
「ホームページ見ました。」
ドヒー、こ、今夜は如何なっとんのよ!?。お話によると最近近所に引っ越して来られたとか。皆さん釣り場を求めてさ迷っていらっしゃるのね。
ちょっと話をしたのだが、この人は根性が釣四郎とは一桁違っていた。なんと寒さのあまり釣四郎が蓑虫のようになっていた2月に此処でロッドを振っていたらしい。しかもこの旧江戸川はバチだらけだったそうだ。しかしながらシーバスの姿は無かったそうである。
そう、此処は稚アユが来ないとシーバスはスタートしないのである。
メールの交換のお約束を交わして根性のルアーマンと別れた後、上流へ釣り歩いて三度釣祐さんと合流。雑談などをした後、午前2時過ぎに旧江戸川を後にした。
さて、その日の夕方釣四郎は再び旧江戸川へ出撃した。
風は相変わらずの北よりの風。まだしっかりと明るいはずの時間なのだが空には雲が垂れ込めて暗い。
この時間に来た理由は、佐野ルアーが2個完成したのでリップの調整をする為だ(リップが大きいのでアイの調整だけでは無理なのよ)。
釣り場へ付いた途端、釣四郎の頭上にガラゴロゴロガララララララーとカミナリ様がお出ましになった。
ヒイイイーー!、予想もして居なかった展開だぜ。おまけに雨まで降り出しやがった。とりあえず水辺へ降りる階段の下に避難する。向こうからオッチャン達が悪態を付きながらやって来た。状況を聞くと全く奮わなかったそうである。
タックルをセットしながらカミナリ様が通り過ぎるのを待つ。
ズドドドドドドドオオオオーーーッと地響きのような音がし始めた。例の船溜り脇の放水口からの放水である。昨夜と風が逆なのでドブの匂いが風に運ばれて来る。こりゃダメだ。こんな水には魚も近づかないのではないかな。放水の時はあの水から離れる事にしよう。
暫く待っていると放水が止まった。うまくしたもので雨も止んで例のゴロピカも全くしなくなった。
お怒りは収まったのかなと思いルアーの調整に入る。チョットは制作が上手くなったのか、殆ど手を加える事無くバッチリの出来であった。
だいぶ暗くなったので船溜り水門脇へ移動し、今夜のスタートフィッシング。上潮で水が上へ流れているのでさっきの汚水は上へ行っているはずだ。
と、数投もしないうちにパアアアアアッと空が真っ白に輝いた。ガラゴロゴロロロロ。
ドヒー!まだ居るじゃん!!。しかも真上に!。
急いで階段の下へ避難する釣四郎。その後、行っっちゃったかなーと思うと次のお怒りが・・・。しばらーく待って、もう大丈夫かなーと思うとまたまたお怒りが・・・。
そんな訳でキリが無いので今夜は撤収!。「まあ、ルアーの調整に来たと思えばいいか。どの道、昨夜の延長でシブそうだもんね。」と言い聞かせ、カミナリ様から逃げるように釣り場を後にした釣四郎だった。
追記
最初に声を掛けてくれたルアーマンからメールが届いた。やっぱりあの後雨で退散したそうだ。良い感じだったので、もう1,2時間早く着ていれば楽しい釣りになっていた筈だ。うーん残念。しかしシーズンはこれからだ。楽しみは取っておきましょう。
根性のルアーマンからもメールを頂いた。正体は夫婦バサーでフローター使い。しかもローボートで海釣りまでやっちゃう守備範囲の広いルアーマンでした。そして「KIYO HOME PAGE」のウェブマスターだった。是非遊びに行ってみて下さい。
今夜出会った方々と一緒に釣りが出来ると良いのだけれども。え?、このページのネタにされちゃうって?。ハイ、そのとーりです!!。