帰ってきた釣四郎
シーバス 東京 旧江戸川
2005年10月24日
東京都の健全な女子高生諸君、永らくお待たせ致しました。旧江戸川のヨン様こと釣四郎が久しぶりに帰って参りました。
うーん、やっぱ東京は違うね。排気ガスで汚れた空気が肺胞に心地良いぜえ。
突然の予定変更で帰還しちゃったものだからもー大変。タックルのほぼ全てを長崎に置いて来ちゃった。そんな訳で1軍選手が居ないのよ。しかし予備のロッドはある。問題はリール。このあいだ長崎でリールを新調したのだけれども、またまた買うのも何だしなー、と思案していてハタと思い出した。
バス釣りをやっていた頃使っていたカージナルのC3があるじゃん。オールドタックルだけれども世界の名品。予備ロッドは華奢なヤツだからデカイリールは似合わないだろう。
ルアーも、先週まで居た三重の中古タックル屋さんで衝動買いしちゃったメガバスがあるし何とかなるでしょう!。買い足すモノと言ったらラインくらいな物だ。
よっしゃ、問題解決う!、早速ラインを購入。
ところが、出撃を前にしてガサゴソ探してみるけれど肝心のC3が見つからない。だいたいにおいて片付けと言う日本語を知ってはいるけれどプライベートで実践した事の無い釣四郎。我が家の至る所に釣り道具が点在しているものだから何年も前に使わなくなったブツを探すのはムチャンコ大変だ。記憶の細くてつたない糸をまさぐり、あっちをひっかきこっちをかきわけようやく発見。嬉しかったね。「お前はこんな処で眠っていたのかい」と思わず声をかけちゃった。
で、早速ロッドにセットしてみたけれども、やっぱ今ひとつ格好悪い。チョイト凸凹コンビだけれどもいた仕方無い。ラインを巻いてようやく出撃準備完了。時間は既に04:00時になろうとしていた。
久しぶりの旧江戸川。久しぶりの江戸川スポーツランド対岸。
潮も確認しないまま出て来たけれども、途中で見上げたお月様は半月。つまりは小潮と言う事だ。ポイントに到着すると引ききっていた。ちょうど干潮時刻と思われる。空は何となく夜明けが近い事を示すが如く、遥かな世界へ続く闇に微かだけれども明るさが進入し始めていた。旧江戸の流れはまったりと、しかしながらまだやんわりと下流方向に動いている。
ウッキウキでタックルをセットしてスタートフィッシング。スタート場所は何時もの如く、釣四郎のセオリー通り階段のチョイト上流。
去年までは漁師のおぢさんが設置したブイが在ったけれども、台風の為か今はそれも無い。ラッキー。邪魔だったんだよなー、ブイのロープが。
パッと考えるとブイのロープにシーバスが着くだろうと考えがちだけれど、それはアマイ!。実はこの場所は足元からチョイト先の水中に堤防の基礎となる垂直の壁がある。シーバスはこの壁に沿って回遊する事になる訳だけれども、ちょうどブイがあった辺りの壁に土管の残骸が沈んでいる。これは冬の季節、比較的水の透明度の高い時期の大潮の干潮時に観察する事が出来るのだけれども、此処に回遊して来たシーバスが引っかかると釣四郎は考えている。
事実過去のヒットの殆どはこの残骸の辺りだ。ここでヒットするとロープに絡まれる危険がいっぱいでいつもヒヤヒヤしていたし、コースが限定されていた為に誘いがワンパターンになっていた。
しかし今は違う。色々なコースで誘いをかけられる。
そうして期待通りに今夜もここでヒットした。
数投目に来た。
ゴツッと来た。
思っていたより感度の良いロッドで明確にアタリを取る事が出来てチョット嬉しい。細いロッドなのでムチのように大きく曲がるけれども腰があってムチャンコ楽しい。意外にパワーもある事が判った。老兵C3にも余裕があった。
最後に足元で突っ込まれたけれども無事タモに収まったのは60センチジャストのシーバス。久しぶりの旧江戸シーバスに無茶苦茶上機嫌の釣四郎だ。
やっぱりシーバスは楽しい。スピードとパワーは青物の方が断然上だけれど釣り味はシーバスだね。走る突っ込むジャンプする。あらゆるてを使ってフックを外そうとしてくる。その駆け引きがたまらんよ。
開始早々釣れちゃったものだから、「もしかして今日は爆釣かあ!?」と思ったけれども、そこはそんなに甘くはなかった。バイトのないままドンドン夜が明けてゆく。闇が光に押されて薄らいで行く。
移動!。釣四郎は下流のテトラ帯に向かって動いた。既に潮は上げになっている。明るくなって水中のテトラがボンヤリと確認出来る。
3・4回キャストしては数メートル移動しまたキャストを繰り返し、ここはと思える場所ではチョイト粘ってまた移動。マリーナ前までやってっきた。ゆっくりと潮が上流へ流れている。その潮に乗って大量のゴミが流れて来るのが見えた。あのゴミに突入したら釣にはならないだろう。逃げるようにまた上流へ移動する。
足場が一段下がった場所の数メートル手前。コンクリートが少し崩れて凹になった部分があるけれども、そこで来た。ルアーが水中のテトラに接触しガリガリッとなり、テトラから離れた瞬間コツンと来た。
おおおおっ!。
アワセを入れると例によってロッドがムチャンコ曲がってフッキング!。
やっりーっ!!
シーバスジャーンプかと思ったら、そのまま顔だけ出してエラ洗い。そうして潜る。テトラに突っ込む。
ヤベ!。
ロッドを高く前に出してラインがテトラに擦れるのを出来るだけ防ぐ。
浮いて来た。急いで寄せる。
今度は足元に潜った。
ロッドを煽って強引に浮かせてランディング。
獲ったぜえ!。
57センチ
本当ならば上げ潮の時は篠崎水門が閉まっているはずなのだけれども、なぜだか今日は開いている。その為上げ潮では流れが逆になる。ゴミはゆっくり確実に上流へ向かって流れて来て遂には追いつかれてしまった。すこぶるキャストし辛い。
ストップフィッシング。
やっぱり旧江戸は素晴らしい!。長崎とはシーバスに関してだけれども魚影の濃さが全く違う。湾奥パラダイスを改めて実感する釣四郎だった。
追記
帰り仕度をしている時にチャリンコでやって来たどっかのオババに捕まった。釣四郎は愛想が良いのか聞き上手なのか良く判らないけれども時々こうなっちゃう。
オババはデカイ浮遊物を指しては「アレは何ですかね」と尋ねる。その度に「はあ、何でしょう」と答えるのだけれども、そのうち「アレは人の頭ではないでしょうか」などととんでもない事を言い出すものだからビックリした。いったい何なのだろうかこのオババは!?。
話しによると、先日長男の二回目の命日を迎え次男が哀しみのあまりに行方不明になったのだとか・・・。川へでも飛び込んでしまったのではと探しているとの事だった。
どひいーーーーっ、こえー事言うなよオババ!、こちとら東京に居る間夜釣りを楽しみまくろうと思っているんだぜ!!。ドザエモンなんざあ引っ掛けたくねーぜよお!!!。
「此処は船が沢山通るので、もし人が浮いたら直ぐに判りますよ」と言ったら納得してチャリで何処かへ消えて行った。
楽しい釣りだったけれども、これからの夜釣に一点の不安を覚えまくる釣四郎だった。
今回のヒットルアー
メガバス:X−80 トリックダーター
メガバス:X−80 トリックダーター
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