悔しかったぞ! 3連休

長崎 ルアー 青物

2005年9月23・24・25日

 

激労の瀬詰崎 2005年9月23日

気が付けば何時の間にか彼岸花が咲いていた。秋なんだなあ。

先週ワラサをゲットしてドップリと青物にハマッてしまった釣四郎だけれども、もっちろん今週も出撃。場所は言わずと知れた瀬詰崎灯台。

そもそもこの場所を知ったきっかけは釣り場で話しをしたルアーマンからの情報なんだけれども、その情報によると釣れるシーバスはヒラスズキばっかり!、と言う事だった。で、思ったのだけれども、夜はヒラスズキを狙い昼は青物を狙う。

何て素晴らしい作戦なんだろう!。ルアーパラダイス ナイト&デイ!!。早速行動に移る釣四郎だった。

先週は磯のベテランと釣行したけれども、今回は素人の頭に「ド」が付くS氏と行く事にした。S氏は今年から釣りを始めたのだけれども、そういう人が一発デカイのを釣っちゃうってのも面白いと思わないかい?。

例によって、途中の漁港でアジゴ釣り。前回は酸素発生剤で大失敗したけれども、今度はエアーポンプを用意して来たから間違い無いだろう。ところが、先週ワンサカドッサリ肉眼でウヨウヨ泳いでいるのが見えるほど居たアジゴが今夜は居ない。とりあえづサビキを入れてコマセを撒くけれどもアタリが無い。

餌さ無しではどうにもならんと焦って港の奥を偵察すると居た居た!。外灯の明かりの下を泳いでおりました。早速移動し捕獲開始。S氏はサビキでのアジゴ釣りは初めてなのでロッドを渡して釣四郎はコマセ係りに徹する。S氏はこの釣りもたいそう楽しんでくれた様子。

(先週はコマセを撒くと狂喜乱舞の状態になったけれども今回は何やら慎重なアジゴ達。もしかしたらフィッシュイーターが港に入ったのかも知れないと思った。ルアーを投げたい気持ちをグッと堪える釣四郎だった。)

程なく予定数を確保したので瀬詰崎へ向かって夜道をひた走る。

午前3時を大きく過ぎたころ灯台に到着。勿論先行者は居ない。S氏は活餌釣だから夜明けまで車内で仮眠を取ってもらって、釣四郎は単身灯台に向かった。

潮が低い。夜目にも海底が見えていた。だけれども相手はスズキ。ベイトを追ってシャローにも出て来ているはず。komomoのレッドヘッドをセットして投げる。投げる。投げる。けれども反応はゼンゼン無い。潮位はどんどん下がり、時々根掛りするようになって来た。

ここは瀬になっていて大岩がいっぱい沈んでいるのだ。

だんだん戦意が喪失して来た。

そんな時、先週ワラサをゲットした時にタモを入れてくれた釣り人が登場した。

この釣り場は、何が何でも先端が有利、と言うか先端でないと青物は狙えない。釣四郎の他にもう一人居ると聞いて彼は少々戸惑っていた。彼も生餌で青物を狙ってやって来たのだ。そこで、投入の際には声を掛け合って上手くやりましょうやと言う事で話しは付いた。

ヒラスズキを狙うには季節がチト早いようだ。どうやら30センチ位のチビッコは居るらしい事が活餌釣り氏の話しから判った。

さらに彼の情報によると、この一帯は岸が海へ突き出ている場所が幾つかあるのだけれども、そこからでも青物が狙える事が判った。そうしてもう一つ重要なな情報を入手した。

ここへ来る途中に小浜温泉と言うところがあるのだけれども、そこでも青物が出ていると言う事。何でも3キロのカンパチが出たとかバラしたとか・・・。

この小浜温泉の青物情報は釣具屋情報で漠然と知っていたのだけれども、より具体的に何処から港に入って駐車スペースは何処にあるとか、そう言った情報を聞く事が出来た。ラッキーな釣四郎だ。やっぱ現場での会話って大事だねえ!。

 

潮止まりと共に夜が明けた。

潮位は絶望的に低い。暫くすると再び潮が動き出したけれども潮位が回復するまでには時間がかかるだろう。それでも餌さ釣氏は釣を開始した。観ているだけではつまらないから釣四郎もメタルジグをセットして釣り始めた。

潮はどんどん速くなり海の中に川が出現する。海底の大岩に沿ってうねり渦を巻く。

生餌釣り氏の話では、以前はここの沖に大渦が出現したらしいけれども、諫早干拓で潮止め堤防が出来て以来渦潮は出現しなくなったそうだ。こんなところにも巨大プロジェクトの影響が出ていると知る。

 

振り向くとS氏が居た。頃合を見て携帯で起こす事にしていたけれども、どうやら寝れなかったようだ。

さっそく仕掛けをセットし餌さのアジゴを針に掛け投入する。投入場所はすぐ脇の流れの中。浮き下を一ヒロ位にして流れに乗せて流して行く。で20メートルほど先まで流したら止めておく。そうすると仕掛けが流れの脇に寄って行き留まる。この状態でアタリを待つ。もっと先まで流したいけれども漁船が頻繁に通過するのでよろしくない。アタリは浮きで見るのではなく竿先で見る。明確に出るのでバッチリ判るはずだ。

ちなみに道糸はPE3号。ハリスはフロロの8号だ。

 

朝のゴールデンタイムは低潮位の為期待薄のまま過ぎて行った。そうしてだいぶ日も高くなった頃餌さ釣り氏も今日の釣果に見切りを付けて帰ってしまった。

その直ぐ後の事だった。

「来とるんやない!?」

S氏の言葉に振り向くとグーン・・・・グーン・・・と竿先が動いていた。

おお、来ている!。

けれども今一つ竿先が突っ込まない。

うーん、うーん・・・・

突っ込め!。突っ込め!!

イライラするなーもー!!。

そんな中、S氏が辛抱たまらずアワセを入れた!。

ロッドが大きく曲がった!。

乗った!!

が、抵抗が今一つ。あっさり寄って来る。手前まで来たところでチョイト抵抗したけれども直ぐに浮いて来た。

何だろう?。

ネリゴじゃないし・・・・、大カマス・・・。

あつーっ、ヤズ(イナダ・ワラサ)じゃん!!

慌ててタモを手にして掬い取る。

何て諦めの良いヤズだろうと思って見たらシッポが欠けていた。恐らく漁師の網か何かから逃げ出した時に失ったのだろう。

どうりでロケットダッシュが無かった訳だ。

でも立派なヤズ。

おめでとうの握手に満面の笑みを浮かべるS氏。やったね!。

これで本日の目的の半分は達成出来た。後は釣四郎だ。オイラもヤズ捕りてー!!。しかしもうお日様は高く高く揚がっていて期待薄だ。

それでもジャカジャカ頑張っているとググーンと来た!。やっと来た!。遂に来た!。

例によって走る走る。でもドラグは鳴らない。

ネリゴ(カンパチの若魚)じゃん!。

残念。写真を撮ってリリース。

 

遂にお昼時。潮止まりの時間だ。川の流れは急速に衰えて遂には静かな海が訪れつつあった。

ストップフィッシング。

釣四郎は目的の獲物をゲット出来なかったけれどもS氏に釣らせる事が出来て良かった。この為にわざわざ安いけれども頑丈なロッドとPEラインを購入してもらったのだ。(安いロッドだけあってとっても重い。S氏はそれをずーっと手持ちで頑張った。)ボーズだったら申し訳ないところだった。次回はもっとでっかいワラサ級でヒレピンのヤツを釣ってもらおう。

最近徹夜開けの釣りが少々キツくなって来た。腰に手をあてスタミナドリンクをいっきに飲み干し釣り場を後にする釣四郎だった。

 

 

怒涛の時津港 2005年9月24日

前日は疲労の為午後3時頃にベットに倒れ込み気が付いたら朝の6時前、正に爆眠だった。

で、本日は大村湾にある時津港へシーバスを狙いに行く予定。まだ日があるうちに現場へ到着していろいろ偵察して夕暮れ時から釣りを開始しようと言う作戦だ。

ネットの情報では過去にメーター級も出ているとの事。期待が持てる。

ホンマに国道かいなと思う道を例によって少々迷いながらも何とかかんとか時津港へたどり付いた。

で、ビックリ!。

白波立ちまくり!。ウサギが飛ぶどころじゃあ無い。一番外側の防波堤では波シブキが飛びまくっているのが遠目でも判るくらい荒れていた。勿論風ビョービョー!。

全くお話しになりませんなコリャア。

事前に頭に仕込んでおいたポイントを覗いたけれども釣り不可能状態。テクトロならば無理やり何とかって状態だった。

しかしせっかく苦労してやって来た釣四郎。このまま引き下がるほど人間が出来ていない。風裏になる場所をめっけて強引にスタートフィッシング。

嵐を避けてベイトが・・・なんて考えた釣四郎がおバカでした。1時間ほどで戦意は消沈消失腐りきり撤収。再び山道を戻る釣四郎だった。しくしくしく・・・・。

 

悔しい小浜温泉 2005年9月25日

さあ、いよいよ連休最後だ。気合を入れなおしてゆくぞお!!。

と、前夜意気込んだにも関わらず、チョイトお寝坊さんの釣四郎(飲みすぎた)。小浜温泉の岸壁にたどり付いたのは午前8時頃だった。

この釣り場を選んだのは勿論瀬詰崎灯台で話しをした餌釣り氏の情報があったからだ。

朝、ベランダから外を覗くと、本日も風がガンガンに吹いていたのだけれども、地形的に山が風を遮ってくれるだろうなんて思っていた釣四郎。しかし現地に着てみるとそんな期待はぶっ飛んでしまった。白波たちまくりでウサギが爆走状態だった。

でも本日は青物狙いでメタルジグを使用。40gや60gだから何とかなるでしょう。何時ものごとくただお気楽なだけの前向きな姿勢だ。

ンで、スタートフィッシング。朝のゴールデンタイムは逃したものの潮は動いている様子。海面直下のゴミ(枯葉等)が風に逆らって流れて行く。チャンスはまだあるぜえ!。

キャストおーーーーーーっ!。

ジャカジャカ巻きイーーーーーーーーっ!。

キャストおーーーーーーっ!。

ジャカジャカ巻きイーーーーーーーーっ!。

キャストおーーーーーーっ!。

ジャカジャカ巻きイーーーーーーーーっ!。

キャストおーーーーーーっ!。

ジャカジャカ巻きイーーーーーーーーっ!。

キャストおーーーーーーっ!。

ジャカジャカ巻きイーーーーーーーーっ!。

うえーっ、しんどー!、小休止。

釣四郎の脳ミソのシワには、”青物は高速巻きであればあるほど良い”と過去に何処かでチラリと聞いた言葉がアロンアルファ使用のごとく強力にビッタシ貼り付いているものだからこうなっちゃう。

堤防でやっている他の人を見るとそれほど高速巻きをやっている人はいないけれどもね。

しかし最近はだいぶ慣れて来た。夏の盛りに1キロ堤防でネリゴに遊ばれていた時は直ぐに腕がブラブラになっていたけれども、今はコツが判って来たようで滅多にそんな事はなくなった。

とは言っても過酷な釣りである事に変わりは無い。

気合でジャカジャカ。

根性でジャカジャカ。

闘魂でジャカジャカ。

リールのハンドルを握る親指がだんだん痛くなって来た。

それでもジャカジャカ。

なにクソとジャカジャカ。

負けるものかとジャカジャカ。

すごく痛くなって来た。

「あーっ、親指にマメが出来ているうっ!、くっそー!!」。

それでもめげずにジャカジャカ頑張る。

「げげーっ、マメが増えてるう!!」。

しかし、これしきの事で戦意消失する釣四郎ではない。

痛みを堪えてジャカジャカ。

顔をしかめつつジャカジャカ。

「ひーっ、マメが三つになっちゃったあ!!」。

親指の腹にプックリプヨンと膨らんだマメ。釣四郎はそいつにフックの先っぽで穴をあけ水を抜いた。

なるべく無傷である親指の先っぽでハンドルを掴み戦闘を続行する。

グッ、ググッ・・・・

ジャカジャカが止められた。

おっ、おおおおおおおおおっ!?

ジャジャジャジャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ

ドラグがいきなり悲鳴をあげてスプールが逆転する。あのロケットダッシュだ!。

来た来た来たーーーーーーっ!

ぬおおおおっ、ヒーーーーーットおっー!!!!

ロッドがパッドからひん曲がる。

耐える釣四郎。

間違い無い、ワラサクラスだ!!。

ヤツのダッシュが少しでも甘くなるとすかさずリールを巻く。休ませはしない!。

何度も何度も走られたけれども遂に寄って来た。

最後の抵抗は足元。

岸壁の穴に潜り込もうととしていた。それを強引に引き上げる。

やっとの事で姿を現したワラサ。

水面に顔を出させて空気を吸わせタモも伸ばす。

うっそー、タモがちーせーっ!。

びびりながら慎重に頭からすくう。

あれっ、入らない!?。

ゲゲッツ!。アシストフックの一本がタモに掛かっちゃった!!。

ヤバイ!。強引にタモに入れるしかない。

バシャバシャバシャアッ!!

フッ

あっ、あーーーーーーつ!!!。

バ、バレちゃったあ!!!!。

呆然。自失。虚脱。

ガックリ。

何時の間にか集まっていたギャラリーからため息と慰めの声が掛けられる。

更に消沈。

タモを仕舞いリーダーをチェックする釣四郎。

手がワナワナ震え膝はガクガクとなり精神とは裏腹に興奮は冷め遣らない。

しかし魚は来ている。パワーダウンしている場合ではない。今がチャンス!。

気を取り直してキャストを開始。

コツ!

アタリだ。しかし乗らない。

もう一度キャスト。

グッ!

クッソー、また乗らない。

反応が甘い!。アタックが浅い!!。

魚は確実に居るのにヒットに持ち込めない。

もう一度キャスト。

更にキャスト。

諦めずにキャスト。

太陽は高く昇り潮が緩んで来た。アタリも無くなった。

疲労がどっと釣四郎の背中にもたれかかる。もうお昼も近い、満潮の時間だ。

休憩。下げ潮を待とう。日が傾くのを待とう。

すぐ近くのコンビにでお弁当を買って車に戻りお腹に押し込んでシートを大きく倒し目をつぶった。開け放った窓を抜けて行く乾いた風が心地よい。

 

午後3時前に再びロッドを手にした。まだ時間は早いかもしれないけれども、もう待てない釣四郎だ。

ジャカジャカ巻きが始まった。

暫くやっていると巻き始めると同時に何かが乗った。さしたる抵抗も無い。

もしかしたら・・・・・・。

やっぱり。あがって来たのはエソ。それもデカイやつ。無条件リリース。

いっときも経たないうちにまた何かが来た。またまたエソ。これもデカかった。

歓迎しない外道だけれどもフィッシュイーターの活性が上がってきている証拠だ。うへへへへ期待が出てきたぞ!。

 

ググン!

来た!。でもドラグは悲鳴を上げない。やたら走るのでネリゴかと思っていたらなにやら細長い。

サワラだ

目測40センチを余裕でオーバー。

初めて釣ったけれども歯がすごい。タチウオのように細身の歯ではなくて頑丈で強力な歯がズラリと並んでいて恐竜の化石を連想してしまった。思わずメタルジグの塗装を確認しちゃったよ。こんなのがミノーに来たら一発でボロクソにされちゃう事だろう。

初めての魚なのでチョット嬉しかったけれども、でもしかし小浜の水神さん間違えないでおくれよ。釣四郎がほしいのはサワラではなくてワラサだよ。大事なところなんだからお願いしますよホントに。

この後も夕日が空を黄金に染めるまで頑張ったけれども遂にヒットは訪れなかった。

リベンジ!。リベンジを誓うぞ釣四郎はあ!。

悔しい思いを胸に湯煙の町を後にするのだった。

 

追記

さっそくタモを60センチに買い換えました。次回は必ず獲っちゃるぜ。待っちょれよー!!。

 

今回のヒットルアー

マリアオフィス シーフラワー45g

 

ドラッグジグ60g

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