お願いし忘れたあ!
アオリイカ エギング 長崎
2005年5月22日
日曜日。またまた出撃予定のお気楽堤防隊だったけれども朝から雨。出撃は中止。しかたがないのでグータラに過ごしていた午後、メンバーの一人から「木津港へ行こう」とのお誘い。雨はとうに止んでいるのでホイホイと承諾した釣四郎。なんでもアオリイカの実績が高いポイントらしい。昨夜焼肉パーティーをやって、残留アルコールのせいで何だか身体がシャキッとしない釣四郎。アオリゲットは大丈夫なのか!?。
釣四郎が現在泊まっている諫早市から島原半島方面へ国道57号線をズンズン下り、チョイト脇道へ入る。道はドンドン細くなり、車二台がどうにかこうにかやっとすれ違う事が出来るくらいの細さになり両側は崖となる。つまりは山道となっちゃう。それもそのはず、この道は昔トロッコ電車が走っていたらしい。
驚いた事にこの道はバス路線となっていた。運チャンには神業的テクニックが要求される事だろう。
恐ろしく狭いトンネルを二つほど抜けて更に脇に下りるとそこが木津港。ここは「鯛の嵐」の時にアジ曽根に向かって出撃した小さな港だ。
港に到着して偵察すると何人かの先行者。と、堤防の先端を見ると大きくロッドが曲がっていた。釣四郎には確認出来なかったけれども、同行のMA氏の鋭い眼力によるとでかいチヌ(黒鯛)が掛かっていたらしい。らしいと言うのはつまりバレてしまったからなのだけれどもね。
魚は居る!。けれどもアオリはどうかいなと思うのだけれども堤防にスミ跡無し。
ここの堤防は内側はすこぶる足場が良いけれども、外側はテトラがビッシリと入っている。内側は漁港だからロープなどが沢山あってエギングが出来る場所は少ない。つまり外側のテトラが釣り場になるのだけれども、そこでスミ跡を探すのは至難の業だろう。
とりあえず我々は堤防の真中辺りへ降りて釣り始めた。
本日は午前中の雨のせいで曇り。潮は大潮。満潮に向かってドンドン上げて来ている。イイ感じだ。
見た目は浅い。事実、エギをキャストしてカウントすると29で着低した。これ以降底を取らずに底付近から中層にかけて狙う事にする。何故なら、根が沢山在りそうな感じだったからだ。毎回底を取っていたら手持ちのエギを全て乙姫様に奉納してしまう事だろう。
さて今回同行のMA氏はスペシャル仕掛けを準備していた。
スーパーで買ったアジをまるで生きているかような姿勢に保ちイカを誘うと言うシロモノ。我々はコイツを稼動させるべく途中のスーパーで比較的小ぶりのアジを購入して来たのだ。
はたして唸りをあげるのか「死にアジ仕掛け」!。
MA氏はこの仕掛けを「うりゃあっ」とほおり込んだ。
で、この仕掛けに集中するかと思いきや、ライトタックルにメバリング仕掛けで堤防の内側へ姿を消した。
釣四郎は、「エギングは1万回シャクれ!」の極意通りひたすらシャクる。と言っても、何時ものように真下に向けたロッドを頭上まで大きくシャクるのではなく、ビシッ、ビシッと小さくシャクッた。
何故なら、大きくシャクるとそのうちエギが水面を飛び出し、釣四郎に向かって飛んできそうだからだ。甘いマスクにキズでも付いたら大変!。
ふと見た例の「死にアジ仕掛け」の浮きが食い上げたような・・・。波のせい・・・?。
MA氏がハゼを釣って戻って来た。
クンクン・・・。
ささやかに浮きが沈んだ。
「おおおおっ・・・・!?」。二人で顔を見合わせる。
しかしそれ以降浮きに変化は訪れない。
「???????」
MA氏は再び消えた。
どうにも浮きが気になる釣四郎。
と、ツツツゥーーーーッと浮き横へ走る。
やっぱ来てるじゃん!!。MA氏を呼び戻す。
「釣四郎さん、あげて下さいよ。」
「え、ええーっ!?、なんでオイラが・・・。君の獲物じゃん。」
「タイミングが判らないから。」
てな感じの何だか良く判らない会話があって結局釣四郎があげる事になっちゃった。
イカは完全にアジを抱いているはず。それでは失礼して・・・・。
糸ふけをとり・・・・・「ん!?」・・・・左ハンドルじゃん!!。むちゃんこやりにくいヤンケ!!。「あんたギッチョだったっけ?。」
うーーん仕方が無い。
「うりゃああ!!」
大きくロッドを煽る釣四郎。
ギュイイーーーーン!、弧を描くロッド。
「乗ったあ!!」
フッ
「バレたあ!!」
「ぎええええええええーーーーーっ、逃げられちまったあ!!!。」
「すなねえ!!。」
仕掛けを引き上げるとアジは背中から腹のあたりまでボロクソに食われ、掛け針にはイカの吸盤が・・・。どうやら掛かり所が悪かったようだ。くうーーーっ、残念!。
だがしかし、この「死にアジ仕掛け」が使える事が判った。イカが居る事も判った。
我々は俄然張り切った!。
MA氏は再び「死にアジ仕掛け」を投入する。再び火を噴くのか!?。
勿論釣四郎もシャクリに一段とリキが入る。
グン!
おし乗った!!。
長崎のエギングで初めてピンク系のエギで来たぞ!。
「おろっ!?」
煽ったロッドに合わせて「死にアジ仕掛け」の浮きが沈んだ。
「ありゃりゃ、なんじゃオマツッちまったのかい!?。死にアジを掛けちまったかな?」
グウーーーン、グウーーーン・・・・
釣四郎の細腕にイカ特有の引きが伝わってくる。
「うんにゃ!、乗っちょる!!。」(すっかり九州弁に戻っている。釣四郎は生まれが九州なのだ。)
リールを一定のスピードで巻くけれども糸は殆ど出て行かない。小さいようだ。
「死にアジ仕掛け」を引きづりつつイカを寄せて来る。
「抜く?」
「タモですくって」
ここのところデカアオリしか目にしていなかったものだから、ついこんな会話になっちゃった。どうやらアオリイカのサイズに関して我々は感覚がだいぶマヒしてきているようだ。釣四郎がエギング修行をした三崎港あたりじゃあ見知らぬ誰かがすぐにタモを持ってスッ飛んで来るところなのに・・・。イカンなー。
取り合えず1パイ捕って一安心。
長崎の夕暮れは遅い。その遅い夕暮れが迫って来た。
最後の最後にスウーーーッと言う感じでエギを持って行くアタリがあった。速攻でアワセたけれども掛からなかった。釣四郎が使っているロッドはシーバスロッドだけれども、そのなかでも硬いほう。こんな時は軟らかいロッドが有利だ。少しロッドを送ったほうが良かったね。残念。
浮きも見辛くなって来て、概ね19時頃にストップフィッシング。
後で地図を見ていて気が付いたのだけれども、この港には「木津弁天公園」と言う所がある。と言う事は弁天様がいらっしゃると言う事だ。
しまった、爆釣祈願をしておくんだったあ!。弁天様は女の神様だからイケメン系の釣四郎のお願いだったら二つ返事でOKしてくれたハズだったのに全く残念だ!。次回は忘れないようにしなくっちゃあ!!。
追記
暗くなって来るとぞくぞくとイカ狙いの釣り人がやって来た。この釣り場は比較的浅い為か夜の方が良いみたいだ。堤防の先端に明かりがあって、その周辺がナイスポイントになっているのだろう。ここは本当に小さな漁港で回りに何も無い。海辺の明かりはここだけ。ベイトも集まるはね。
釣ったアオリは例によってスシ屋に持ち込んだ。
大きなアオリよりも更に軟らかくて美味しい!。小さいなとナメちゃあいけないね。釣り味は物足りないけれども食味の方は断然こちらが上だよ。美味かった!!。
今回のヒット餌木
ヤマシタ エギ王Q4号 DK4PA
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