サゴシの嵐
長崎 ルアー 青物
2005年10月01日
先週サワラをタモ入れ失敗によりバラしてしまった釣四郎。当然リベンジの炎を燃やしまくり、まだドップリ暗いうちから小浜温泉の堤防に立つ釣四郎だった。
これほど早朝にやって来たのには訳がある。それはアジゴ。明日の釣りの為に生きたアジゴを調達しておきたかったからなのだけれども、ところがドッコイ夜タチウオ狙いの釣り人に話しを聞いてみると、どうやらアジゴはイカンらしい。さっぱりらしい。
その為かどうかは知らないけれどもタチウオもサッパリだそうだ。ソフトルアーで4本獲ったと言った人もいたけれども、昨夕から丸ボウズの人も居た。
しかしタチウオと入れ替えにアオリイカは上向きなようで、堤防の奥の方にはスミ跡が沢山あった。
さて、アジゴを諦めた釣四郎は明るくなるまで車のシートを倒して身を埋めた。
段々東の空が明るくなって来た。ロッドを手にして釣四郎出動!。獲っちゃるぜえ、ワラサ級!!。夜タチウオ捕獲隊が最後の粘りを見せるなか、薄明るい小浜の海に希望と野望と祈りを込めたメタルジグが放物線を描いて放たれた。
リールを新調してハンドルの具合が違うものだから高速ジャカジャカ巻きのタイミングが少しズレてぎこちない。それでも頑張っていると段々慣れて来た。
朝日に輝く海ではあちこちでボイルがおこる。何やら細長い魚が跳ねている。サワラだ。足元でもボイルがおこる。これはどうやらメッキのようだ。
地元の人らしいルアーマンは表層をゆっくり引いてサワラを狙っていた。しかし釣四郎の狙いはサワラではない。あくまでもワラサだから底まで沈めて高速巻きに徹する。
ググーーーーン!。
おお、来たあっ!。
しかしドラグは唸らない。揚がって来たのはサワラ。
サワラの4・50センチ級をサゴシと言う。漢字では”狭腰”と書く。スリムな体型と言う事らしいけれども、先週釣れたのもこのサイズだったし盛んにボイルしているのもこのサイズ。そして今釣れたのもサゴシ級。どうやらこれが此処のレギュラーサイズのようだ。
この魚は隣で釣っているオッサンに貰ってもらった。普段は家族連れに貰ってもらうのだけれども、まだ早いせいか家族連れが居なかったので仕方無しに差し出した。老練な釣り人にはプライドがあるだろうからどうかなと思ったけれども満面の笑みで貰ってくれた。
このオッサンは不思議な釣りをしていた。実は先週もオッサンの隣で釣っていたのだけれど、見ていると次々にワッペンサイズのカワハギをゲットしていた。
オッサンの仕掛けが面白い。関東にフグのカットウ釣りと言うのがあるけれど、それによく似ている。コマセカゴの下に骨だけの傘を上下逆に開いたようなフックが付いている。一本の骨に二つのフック付きだから合計12〜14本くらいのフックが上向きに付いている。
この仕掛けを沈めておいて、頃合を見計らってビシッと竿を煽るとコマセに群がったカワハギが掛かると言う仕組み。これを釣りと呼ぶのかどうかは別にして効率はバツグンのようだった。
暫くすると再びヒット!。これもサワラ。フックが綺麗に下顎に掛かっていた事と、サイズがチョイト小さいと言う事でコイツはリリース。
水面では相変わらず激しいボイルが展開していたけれども底からジャカジャカ巻き上げる釣四郎にはアタリはなかなか訪れなかった。そうしてボイルも一段落して暫くたった8時を過ぎた頃、満潮を過ぎて潮がまったりと動き出した。
ググンとヒット!。でもサワラ。
写真を撮っているとカワハギのオッサンがやって来た。先ほど釣四郎が魚をリリースするのを見ていて逃がすくらいだったら譲っておくれと言う事のようだ。
そうしてサワララッシュが突然始まった。ガンガン来ちゃう。ワサワサ来ちゃう。バラシたと思って回収したメタルジグを見たらアシストフックのケプラーがボロボロになって引き千切られていた。交換して再びキャスト開始。フォーリング中にラインが走ったのでアワセを入れると猛烈に突っ走る。これはネリゴだった。
再び右へ左へ走りまくるヤツが来たのでまたネリゴかなと思っていたら30センチくらいのワカシ(チビっ子ヤズ)。
時間にして30分位の間釣れまくった。ほとんどがサワラ。使用ルアーがあっと言う間にボロクソになってしまった。そうしてゲットした魚の全てがカワハギオッサンの小さなクーラーに詰め込まれた。
いきなり始まったラッシュはいきなり終わった。潮が動かなくなったのだ。引き潮が効いているはずなのだけれども・・・。
9時頃久々のヒット。勿論サワラ。フックを外している時に近づいて来たのはオッサンではなかった。ふと見上げると瀬詰崎灯台で知り合った餌釣師。
「ありゃりゃ、おはよう御座います」と挨拶し、もしやと思って尋ねるとやっぱり灯台からの帰りだと言う。釣果を聞くとダメだったとの事。更に餌さのアジゴの状況を尋ねるとこれまた厳しいとの事。明日は活餌でワラサを狙う人と瀬詰崎へ向かう予定なのでチョット不安になっちゃった。
釣れたサワラを進呈して再びキャスト開始。
しかし流石にリーダーへの負担が大きいらしくヒットジグがラインブレイクですっ飛んでいってしまった。くーっ、かなしー!。
で、ラインシステムを組みなおし60gをセットしてキャスト開始。
10時位だろうか、ノシッと来た。これまでに無い重さ!。しかし次の瞬間ラインブレイク。ノットの部分で切られた。むっちゃクヤシー!。60g使用の時はこまめに結びなおさんとアカンのかなー!?。
この後更に2本のサワラをゲットしたけれども、これまたオッサンの魚で満杯になっているクーラーに無理矢理強引に押し込まれた。
恐らくオッサンのクーラーは能力の限界を遥かに超えているに違い無かったけれども、オッサンはクーラーを魔法の箱か何かのように思っているのではないかと思われた。オッサンはこの後2週間ほど毎日毎日お魚ばっかし食べる事になるだろう。青物は身体に良いと聞くのできっと健康になれる事間違い無し。長生き出来るぜオッサン!。
お昼も近い。潮は全く動かず暗い海が小浜に居座った。
ストップフィッシング
リベンジならず!。残念無念!!。
オッサンとは対照的にガックリと疲れきって釣り場を後にする釣四郎だった。
追記
翌日の瀬詰崎灯台は丸ボウズだった。活餌のアジゴも夜明けまで粘ってたったの一匹。あれほど群れていたのにいきなり居なくなっちゃった。釣四郎はルアーだから良いけれど同行者のライブベイトでの釣は今後は難しくなってしまった。次の釣りを考えねば・・・。
現地で一人のルアーマンと出合った。彼はラインシステムに最近流行りのMDノットを使用していた。詳しく話しを聞いてチョット魅力を感じた釣四郎だった。
ちなみに二週間ほど長崎を留守にする事になっちゃった。季節の変り目だ。戻って来た頃にはどんな海が釣四郎を待っているのだろうか・・・。勿論爆釣の海に決まっているじゃあないか!。そう信じたい釣四郎だ。
今回のヒットルアー
ダイワ MMジグ 40g
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