鯛の嵐
鯛 船釣り 長崎
2005年4月2日
長崎。
煌めく太陽、蒼い海、スーパークリヤーな水。
日中は全く釣れる気がせん!!。
ああ、東京湾や旧江戸川のマッディな水が恋しい。なんちゅう悲しい話なんじゃ!。
それにもメゲずに釣四郎は出撃した。
ある時は磯釣りチームと共に、またある時は単独で。しかしいかんせんポイントを知らない悲しさ。尽く撃沈してしまった。
ちなみに長崎でポイントを探すのはかなり大変だ。なぜなら一番頼りになるネットの情報が少ないのと河が少ない。僅かな情報があっても地理が判らん。
長崎の地図を見れば判るのけれども、ここは半島で形成されているので大河が無い!!。比較的大きな川でも海から数キロの地点でダムになっちゃう。つまり川の水量が少ないのよ。まいっちゃうね。
そんな訳でボウズ続きの釣四郎。前々から誘われていた「鯛」釣りに行くこととなっちゃった。もちろんエサ釣りね。
この釣りは前回長崎に来た時にもトライし悪天候で船酔いの嵐の中なんとかかんとか1本捕る事が出来たのだけれども、今は好時期で食い気タップリの昇り鯛がわんさか居て、しかも型物揃いとか・・・。ホンマかいな!?。
出撃ポイントは前回と同じ「アジ曽根」と言う場所。釣り方も同じで「浮き流し」。
2mほどもあるバカデカイ棒浮きを使用するカゴ釣りだ。普通カゴ釣りは、船を流しながら船下を狙うけれども、「浮き流し」は船をアンカーで固定して浮きを流して行く釣り方。浮きがデカイから100mも200mも流しても良く見える。
出撃予定は03:00だったけれども、02:30にはメンバーが揃っちゃったものだからチトはやいけれども出撃。船はソロリと港を後にした。
例によって船は関東の釣り船では考えられないような、モロ漁船。狭い穴倉のような船室に潜り込んでポイントに着くまで横になる。
約2時間後、我らの船はポイントに到着した。
道中すこぶる穏やかな海だと感じていたのだけれども、エンジンがスローになりアンカーが打たれて船を固定するとウネリがある事に気付く。
船はブワアアアーーー、グウウウーーーーンと、横に縦に大きく揺れる。何かにつかまっていないと海に落っこっちゃいそうだ。
今回は穏やかな海を想像していた釣四郎だけれども、期待に反してまたまた北島サブちゃんの歌声が聞こえてきそうな、そんな漁師の海だった。
前回のアタックでは大ウネリのなか、強力な船酔い地獄に叩き落とされ、体内生産自家製コマセを拡散波動砲(こりゃまた古い!)の如く海にブチ撒きつつ何とか1本釣り上げたけれども、その時の非惨でヨレヨレな釣四郎の姿が目に浮かぶ。
ふっ、しかし賢明かつ聡明な釣四郎はこんな事態をも想定し、今回はバッチリ酔い止めを飲んできたのさ。しかも薬局で「一番強力なブツをくれ」とリクエストしたヤツだ。今回は絶対に大丈夫!!。なにきっと大丈夫さ!。たぶん・・・大丈夫じゃあないかなあ・・・。
揺れる船同様、自信もゆらぐ釣四郎だった。
さて、まだ暗いうちにポイントに着いた我々は船長から道具の説明やら釣り方のコツなどのレクチャーを受け夜明けを待つ事となった。なにせ浮き釣りだから暗いと浮きが見えないんだ。
ちょっと明るくなって来た頃、カゴにアミコマセを詰め(またこのコマセがデカイんだ。付けエサのアミと変わらん)、エサを付け一足お先に投入。
ちなみにハリは4本枝ハリス。水深70メートルでタナは52メートル。
バカデカイ浮きが緩やかな潮にのって流れてゆく。すると・・・
クックックッ・・・。
幾ばくもたたないうちに大浮きがためらいがちに沈んでゆく。
おおおおおっ!!???。
ロッドを煽ってフッキングをかまし電動リールスイッチオン!。快調な巻き上げ音と供に上がって来たのはムツ。しかも4本ハリスにパーフェクト。
口の中にズラリと並んだキバの列。極悪非道のギャングヅラ。しかしながら船長曰く、「刺身にして良し、煮て良し」の美味い魚だそうだ。醜い魚ほど美味いの鉄則がここにもあった。
だけれどもハリスを鋭い歯でボロボロにされちゃった。
釣四郎がハリを結び直している頃、おとなりもムツの攻撃を受けていた。
この船の下には大量のムツが突然上から降り出したアミに狂喜しているに違い無い。暫く仕掛けを下ろすのを躊躇った。
そんな中、おとなりはムツの攻撃に全くひるむ事無く仕掛けを投入。そうして暫く経った頃電動リールが唸りをあげた。薄暗い水面に上がって来たのは鯛。薄ピンク色の貴婦人だ。
それを観て全員仕掛けを投入。勿論釣四郎もだ。
で、これまた幾ばくもたたないうちにユラユラと浮きが沈んだ。今度こそと期待を胸にアワセを入れて巻き上げ開始。だがしかし、上がってきたのはでっかいウマズラカワハギ。クウ〜ッ!。
向こうでまた鯛が上がった。
ウムムムムッ!、負けるものかあ!!。
今度はおとなりがメジマグロをゲットした。
くっそー!。羨ましいじゃあないかあ!!!。
青物が釣れる
ズボッと釣四郎の浮きが一気に沈んだ。
そりゃあっ!!!。
アワセをカマして電動リールが一気に巻き上げる。
魚が見えて来た。
おおおおおおっ、鯛!!!。
食べごろサイズよりチョット大きめ。
でかしたぞ釣四郎。これでひと安心。
それからと言うもの船上は鯛ラッシュ!。
釣果と供にタナもドンドン上がってきて42メートル。
ドンドン釣れる
あっちで大物、こっちで食べごろサイズ。信じられない釣れっぷり!。朝一番を除いて外道は来ない。正に鯛の嵐。しかもリリースサイズは存在しない!。素人、セミプロ無関係!。
これぞ入れ食い、これぞ爆釣!!。
ガンガン釣れる
勿論釣四郎もこの爆釣に酔った。それと同時にコマセの匂いにも酔ってきた。
うえ〜、気持ちわりー!!。
ワンサカ釣れる
お隣のK氏が超大物を釣り上げた。堂々とした「これぞ大鯛」ってヤツだ。
30センチ級とか40センチ級を釣っても驚かなくなっちゃっていた釣四郎達も目を丸くした。
だいたいこの時点で感覚がマヒしていた証拠だ。
デカイの基準が違って来ていた!。
大物が釣れる
今日の潮は無茶苦茶だ。右かと思えば今度は左。早いと思えばユルユルにスピードダウン。
潮が一気にカッ飛んだ。
釣四郎の浮きもあれよあれよと言う間に100mほど流されて行く。
その浮きが一瞬にして消えた。
沈んだとか引き込まれたとか言うのでは無く、「消えた」のだ。
おおおおおっ!?。
大きくアワセを2・3発入れて、手動でリールを巻いて電動スイッチオン!!。
リールが快調に唸りながら巻き上げる。が、ムチャンコ重い!。手応えが違う!!。
と、リールの巻上げがストップしちゃった。
?????。
再びスイッチオン。
しかしまたまた巻き上げ停止。
「ヤバイ、大物!?」
電動を諦め手動に切り替える。
ガンガン引く!。引きまくる!!、ちゅうか重すぎる!!。
慎重にゆっくり巻いてくる。そうしているうちに魚の抵抗もおさまり20mほと先にポッカり魚体が浮かんできた。
デケー!!!。
船長がタモを入れてくれる。その際、タモと魚の比率が今までとは全然違っているのに改めて気付く!。
船上にゴロンと転がった大鯛。
船長が「おめでとう」と手を差し出し握手を交わす。
針を外す時に、「口に指を入れたらイカン、歯で爪に穴を開けられるぞ」と船長に注意される。
信じられないビッグワン。
もう満足!大満足!!。
そうして緊張の糸がプッツリ切れた釣四郎はアジ曽根の海に拡散波動砲をぶちまけた。
(コマセの匂いがイカンのよ、あの匂いがね)
更なる超大物が釣れる(エッヘン!これ、釣四郎ね)
それからも鯛は全員に満遍なく釣れまくった。
お昼過ぎに潮止まりがあり一服タイムがあったけれども、再び潮が動き出すと再度の入れ食い。各人何匹釣ったのかなんて判らない。いちいち数えてもいなかった。
最後に超怒級大物が来たらしく、あっと言う間にハリスをブチ切られる人まで現れた。何でも、この海にはメーター級も居るとか・・・。
恐るべし長崎!。恐るべしアジ曽根!!。
鯛マニアよ、一度は来るべし!!。長崎のアジ曽根にはモンスタークラスが君の挑戦を待っている!。
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