八郎川
長崎 シーバス
2006/3/5
長崎に来て一年が過ぎた。バチ抜けの頃には帰れると言う話しだったけれどもすっかり騙されちまった。
そう言えば昨年の今ごろは必死こいて地図を睨んでいた。それは何故かと言うと、シーバス馬鹿なら誰でも一度は開いた事のあるであろう超有名ページの天才ウェブマスター(時々釣りとは全く関係無いTVでお見受けします)が長崎に仕事でやって来て、ついでにチョイトやらかしたシーバスアタックのリポートが載っていたからだ。しかもメーターオーバーゲット!。地名は長崎市内とだけ書かれてあって河川名も判らなかったけれどもヒントとなるポイントの写真があった。しかも実に詳しい解説付きで。
夜間に撮影された写真で背景はよく判らないけれども、撮影ポイントは橋の上からのようだ。本流に支流が流れ込むポイント。本流の上流にもう一本橋が架かっているのが判る。
この写真の場所を釣四郎は地図上で探してみた。長崎は大きな河川が少ないのである程度アタリを付ける事が出来る。そうしてじっくりネットリ舐めるように吟味し、「此処しかありえない!」とセレクトしたのが八郎川だった。しかもレポートには橋の上から川を観察する天才に、善良なる僕等小市民の平和と安全を日夜守り続ける国家権力の役人が職務質問すると言う記実が載っていた。それも天才は二度にわたって権力行使を受けていた。地図によると近くに警察署がありやがる。こいつは絶対ぜったいゼーッタイ間違いねーですぜ。此処ぢゃ!。
天才が長崎でメーターオーバーをゲットしたのは長崎市の「八朗川」。そう釣四郎は確信したのだった(わははは、大間違いかもしれんけどね)。
当然行って見た。撮影ポイントと思われる橋から眺めてみると恐らく間違い無いと思われたけれども、しかしながら川が浅い!。底が透け透けで見えまくり!。
シンキングミノーを好み、ドシャローを不得意とする釣四郎にはあまり魅力的ではなかった。人には好みって言うかスタイルっちゅーもんがあるのよ。それになによりこのポイントはウェーダーが必用だった。当時ウェーダーを持ってはいなかったのよ。
しかし釣四郎は周辺をウロウロウロウロして下流に美味しそうな場所を見つけた。
岸から突堤が突き出ていて、それによって生じる流れのヨレが魅力的だ。当然釣四郎は何回か通った。しかしながらその全てが撃沈爆沈丸ボウズ。
理由は恐らく明かる過ぎる事と水底に変化が乏しい事だろう。突堤にはポツンと明かりが有るけれども、直ぐ下手に有料道路の橋がある。金を取るだけあって此処の明かりはけっこう強力。よって、美味しそうなヨレの部分は上下から照らされ明暗が出来ない。こんなところですかね、たぶん。
それからアオリイカやら青物やらですっかりこの場所を忘れていたのだけれども、流石にこの時期になって気になり初めて来た。
釣四郎も旧江戸川を離れて一年。長崎でいろんな釣りをやってチョットは幅も広がった。装備も揃っている。
コイツは一発狙ってみますかね。
実は、今年になってこれが3回目の釣り。1回目は宮崎でアカメ&シーバス狙い。正月早々お腹に強力なダメージを伴う風邪のなか突然の殺人的便意を恐れつつ、しかしながらそれを振り払っての突撃釣行で見事に撃沈。2度目は長崎の大村湾の出入り口である西海橋で激流を眺めつつ竿をふり、これまた撃沈。今回が3度めなんだけれども、世の中には3度目の正直と言う言葉があるから今夜は期待したい釣四郎だった。
この八朗川は釣四郎が長崎のシーバスポイントを探して端からホームページに目を通している時に度々紹介されていた有名な場所だ。しかしそれは教科書通りに橋の明暗部を狙うと言うスタイル。今回はこの橋よりチョイト上流を狙う。
ぶり返した寒気が決意をシオシオに萎えさせようとするけれども、何が何でもとの闘志が寒がり釣四郎を奮い立たせ、デップリと防寒着で着膨れした身体を後押しする。
午前2時すぎ現地到着。
ウェーダーにライフジャケットの完全装備で橋の上に立った釣四郎。荒川や旧江戸川だったら誰かしら竿を振っているのだけれどもだーれも居ない。
狙いは橋の上流だけれども、以前訪れた時に全体的にシャローな橋の下に気になる溝を発見していた。それを思い出したのでちょっとだけキャストしてみる事にした。溝絡みの明暗部。うーん実に美味しそう!。
ところが、その溝へのアプローチコースに船が繋留されてやがる。ロープが邪魔。おまけに風向きが悪くどうにもやり辛い。角度を変えながら粘ったけれどもノーバイト。浮気はイカンね。そそくさと引き上げて本命に向かう。
入水。
思っていたよりも水深がありそうだ。
キャスト開始。ルアーはナイトレイド レッドヘッド。
今夜は寒い。ハンドルを回す指先がしびれて来た。ベイトの気配も無いし捕食音も聞こえない。下手の橋の明かりに照らされた川面を見ると水面から水蒸気が立ち上りモヤモヤ〜と風に揺らいでいる。
何度目かのキャスト。
トン
来た!!。
ガシッとフッキングをかますとロッドがズンと止まった。
おし!。
ゴンゴンゴン
首を振って抵抗するこの感じ!。
重い!。デカイのか!?。
ちょっと弱気になってドラグを緩める。
バシャバシャバシャッ
5メートルほど先でエラ洗い。
これこれ!、たまらん!。
リールを巻かずに岸へ向かってゆっくり後ずさり。
バシャバシャバシャッ
再度のエラ洗い。暗い水面に水しぶきが炸裂する。
くーっ!、これがあるからシーバスは止められん。
しかしここで逃げられてはイカンので流石にロッドを寝かせて寄せにかかる。春先のシーバスだけあってスピード・パワー共に不足気味。
足元近くまで寄せるとリーダーを掴んで浅場へ引きずり上げ無事ゲット。
ヘッドライトを点灯させ確認するとやっぱりナイスサイズ。
ルアーをバックリ丸呑みにしている。口を開いて覗いて見ると随分奥の方に掛かっていたので外すのに手間取るかなと心配したけれども、フックのカエシをつぶしてあるのですんなりと外す事が出来た。良かった。
急いで写真を撮って、魚体を浅瀬に寝かせて少しでも弱らないようにしておき、それから正確に大きさを測りなおそうと思ってメジャーを取りに数歩いた時、バシャバシャと音がした。振り向くとシーバスはゆっくりと沖へ向かって泳いでいた。思っていたよりずっとダメージは少なかったようだ。残念なような安心したような心持。
うーん満足。
暖かいコーヒーを片手に煙草をくゆらし自己満足の海に浸る。釣四郎シアワセ〜。

一段と寒さが増してきた。既に指先が痛い。それでも更なる一匹を求めて釣四郎はキャストを続けていた。気が付けば潮位が随分下がってしまっている。時間は4時を過ぎていた。ストップフィッシング。
帰りに橋の上から下を覗くと、先の邪魔だった船が露出した川底に乗っかっている。此処まで水位が下がってしまっては遡上していたシーバスは海に帰り辛いだろう。ある程度水位が高く、しかも流れのある下げが勝負時のようだと思った。
気温はムチャンコ低いけれども久々のシーバスゲットで気分はホクホク。帰路に着く釣四郎の頭上には北斗七星が冷たく輝いていた。
追記
このページをUPした後、親切な読者様からメールで情報と真相を頂いたのだけれども、某天才がメーターオーバーをゲットしたのは全く別の川だと判明(しかもタイムリーなポイント情報も教えてもらっちゃった。世の中棄てたもんじゃあ無いね、大感謝!!)。危なく確信して得意になっちゃうとこだったよ。
釣四郎の水晶玉のように透明で聡明、尚且つ深遠な頭脳が推理推察したポイントは大ハズレの大間違いだったけれども、しかしながらこんなページをわざわざを読んでくださる有り難い読者様と八朗川の新たなポイントを発見共有出来た事を喜びとし、「わーははははあ」と笑って適当に誤魔化す釣四郎だった(ま、いーじゃん)。
今回のヒットルアー。

ティコム:ナイトレイド97Fレッドヘッド
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