旧江戸の微笑み
平成15年8月2日
覚悟していたより半月も早く仕事が終って東京に戻って来る事が出来た釣四郎。昨日まで、異常気象のせいかはたまた阪神タイガース絶好調のせいだか何だか知らないけれども、ずーっと梅雨空が続いてお天気が悪かったらしいけれども、釣四郎が帰って来たとたんにお日様がパワーを盛り返して梅雨雲を蹴散らしてくれた。素晴らしい!!。夜になるとトーゼン旧江戸川へスクーターを飛ばして出撃した!。
雨続きと聞いていたので、きっつーい濁りが旧江戸川をデロデロに流れているのかなあと思っていたけれども、篠崎水門から見た水面は以外にもそれほど濁っていなかった。ふっふっふっ、ラッキーだぜ!。
いつものスポーツランド対岸に釣四郎がその勇士をひと月ぶりに現したのは22時チョイト前だった。流れも有るし適度に濁っているし条件はバッチシだぜ。しかもうだるような暑さは無しだ。
最近の状況がゼンゼン判らないので、とりあえず何時ものようにスポーツランドの入り口を正面に見る位置からキャストを開始。ルアーはこれまた何時ものラパラCD9レッドヘッド。
けれども反応は全く無い。そこでバイブレーションにチェンジ。沈めて底付近をゆっくり引いて来るとガツンと明確なアタリが来た。
よっしゃあー!!。
ビシイッ!っとアワセを入れる。
スカアーッ!!!。
????。
「くっそー、何で乗らんのじゃあー!!」。
しかーし、今のでアドレナリンがブシュブシュッと噴出して釣四郎の脳ミソと筋肉をヤル気が満たし、気合がビンビンと指先まで充填された。
数投の後、チョイト場所を上流のフェンス脇へ移動して、同じように底付近をゆっくりトレースしているとゴンゴンゴンとルアーを持っていかれた。
バシッ!っとフッキングを入れる。
バシャバシャバシャッ!!。
エラ洗いで派手に魚が水面に飛び出した。そうして左右にガンガン走る。チビッコだけれども夏のシーバスはパワー全開で楽しいぞ!。
無事取り込んだのは目測40センチくらいの元気者だった。
益々やる気が充填されイケイケムードが身体中の毛穴から噴出しそうになる。それ行けと再びキャストを開始した釣四郎だ。
ところが、さっきから気になっている事が有った。時々リールの回転が重くなっていたのだが、ここへ来てイライラするくらいになって来た。何かがリール内部のどこかに引っかかっている感じだ。
ガツン!。
ブイの脇で来た!。
コイツもいきなりのジャンプで水面を蹴散らして走って潜ってロッドをグングン曲げる。たのしーい!。これだぜー!!。
無事タモに収めたけれども、チト困った事になった。フロントフックの3本針のうち2本がガッチリと根元まで掛かっていた。どうやればこんな掛かり方になるのか判らないけれども、しかしそう言う掛かりかたになっていた。コイツは簡単に外れそうに無い。こうなるとシーバスの身を切るかフックを切るか、はたまたジックリと腰を落ち着けて外すしか無いだろう。
釣四郎は迷わずプライヤーで掛かっている2本の内の1本のフックをブチ切った。こいつが一番簡単な方法だ。おかげでシーバスは元気に水底へ帰って行った。
リヤフックだけとなったバイブでは流石に心もとないので、今夜は使わないであろうルアーから同じサイズのフックを外して付け替えたけれども、昼間なら何て事ない作業が、夜ではイライラするくらいにやり辛い。
なんとかなったけれども、それにも増して例のリールのトラブルが気になって気になって・・・。これを解決するにはリールをバラスしか無さそうだ。
普段、リールのメンテなんて殆どやらないツケがこんなところに出てしまった。くっそー、時合いなのにい!!。
と、言う訳で一時撤収!。
自宅でリールの不具合を治して、そうして再び釣四郎が旧江戸川の堤防に姿を現したのは日付も変わった午前零時過ぎだった。
川面は依然としてとうとうと流れ良い感じだ。
今度はミノーで下流の沈みテトラを狙うけれども、どうにもアタリが来ない。
先ほどの場所へ移動!。バイブで攻めるけれども、時々ショートバイトは有るもののガツンとかゴンとか言ったアタリが来ない。
時合いが過ぎちゃったのかな?。
ではミノーでじっくり行きましょうとルアーをCD9蛍光黄色にチェンジ。
下流方向へ向かってブイの脇辺りをトレースする。ルアーを一瞬止めたと同時にガンと来た。
やっりー!!。
「そりゃあっ」とフッキングをかますとガンガン抵抗し、ヘッドシェイキングで逃れようともがき、今度は底へ底へと潜る。やっぱりファイト一発、体力満点元気爆発のグッドコンディションのシーバス。
取り込むとやけに色白で妙に体高があるシーバス。以前にもこの旧江戸で同じような印象を持ったシーバスを釣った事があるけれども、単に個体差なのか、はたまた何かのハイブリッドなのかは釣四郎には判らない。
この後暫らく続けたけれども魚の反応が無くなったのでストップフィッシングとした。久しぶりのシーバス。久しぶりの感覚。久しぶりの魚臭さ。一月ぶりの旧江戸川はやさしく微笑んでくれた。サイズは出なかったけれども大満足の釣四郎だった。
今夜のヒットルアー