月下の釣四郎

旧江戸川下流 シーバス

2004年7月2

梅雨なのにどうなっとんのよ。ひょっとすると今年の夏は水不足になるんとちゃうやろかぁ。

さて、先週の土日はデイゲームに汗をダラダラ流して丸ボーズだった釣四郎。今日は無理をせず可能性の高いナイトゲームに出撃した。

ホームのスポーツランド対岸は、釣れると嬉しいのだけれども、やっぱりあまりにも激シブなので諦めてもっと下流の方を攻める事にした。

旧江戸川をずっと下ると妙見島がある。それをもっと下ると河の横に「なぎさ公園」が現れる。

今夜の釣り場はこの辺り。

水門の跡や、今は使われていない水上バスの桟橋、それに石積みなんかが有る場所だ。

例の如くロッドを担ぎタッタカターとスクーターをかっ飛ばして21時30分頃釣り場へ到着。

堤防から水面を観察すると水の流れはバッチリ。今は引き潮だから上流の篠崎水門が開いているのだ。その流れの中をボラがドッポンバッチャン跳ねまくり。魚っけ十分だけれども、しかしこんなにボラが居るんかい!?。ちょっと不安な釣四郎だ。

空には綺麗なお月様。

おお月よ、どうか今夜の釣四郎にボラではなく元気なシーバスをお与え下さいましまし。

思わずそんな風にお願いしたくなる状況だった。

とりあえず道路脇の明るい所でタックルをセットする。ルアーはサスケのレッドヘッド。そうして水門跡へ入る。ここは、丁度階段があって堤防の内側へ降りる事が出来る場所だ。

釣四郎の立っている岸からほんの3,4メートルの所からボラがジャンプする。

うーん、ウジャウジャいやがる。水面はそこここで波立ち逆巻き、水深がそれほど無い事と、水底に変化が有る事を教えてくれる。

ベイトを追うシーバスは、夜になるとシャローに出て来る。

居るかな?。

もうチョット夏が深くなるとボラの子であるイナッコが10センチくらいに成長し、川鱸の餌となるのだけれども、いかんせん今はまだ小さい。ちょうど良いサイズのベイトが居ない時期だ。

けれどもこの頃のカラ梅雨。海は水温が上昇し塩分も濃いだろう。

シーバスは汽水を好む魚だから川に入りたがっているのではないかしら。

そこのところに期待して、「そりゃあっ!!」っと第1投。

着水後ラインスラッグを素早く巻き取り、暫く流す。

そうしてゆっくりゆっくりリールを巻く。

手前3メートルくらいのところ

グン!

ググン!!。

おおおおおおおお!!!。

まさか1投目からかい!?!。

バシッとフッキングをかます。

グッとロッドが曲った!。

目の前の水面が沸きかえる。

っと、次ぎの瞬間。

フッ!。

うあああああああああ、バッ、バレたあああああ!!!。

信じられない!。バッチリ乗ったのにい!!!。

ショックを隠しきれない釣四郎だったけれども、冷静になって考えれば、ドシャローで乗ったにもかかわらず、フッキング直後ジャンプしなかった。

一瞬だったけれども何だかグニャリとしたファイトだった。

「ボラ?」

そんな想像をしてしまっが、この想像は間違っていない気がしている。

 

気を取り直して次ぎのキャスト。

同じようにルアーの着水後暫く流してゆっくり巻いて来る。

手前数メートルで

コツッ

とショートバイト。

クソッ!。アワセを入れられない。

「うーん、やっぱボラかなあ」

 

水門跡のチョット下流に水上バスの桟橋がある。釣四郎はそちらへ移動した。

この桟橋は浮き桟橋のはずだから下にシーバスが着いているかも知れない。

桟橋の入り口に立ってギリギリを狙う。

しかしアタリが無い。

尚も狙う。

アタリは無い。

しつこく狙う。

ゴツン!

やっりー!。久しぶりのシーバスらしいアタリ!!。

間髪入れずフッキング。

暗い水面が沸き返る。そしてジャンプ!。

ありゃ、これは小さい。でもシーバス!

「そりゃあっ」とゴボウに抜いたシーバスは40センチくらいのおチビちゃん。

ルアーを頭からガッポリ食っていた。食い気タップリ!。

久しぶりのシーバス 

チビッコだけれども久しぶりのシーバス。嬉しかった。

まだまだ居るに違いないと執拗に狙ったけれども次のバイトは無かった。

 

釣四郎は更に下流に移動した。

ちょうど頭の上に高圧電線が対岸から走っている場所だ。

さきほどの桟橋は、それを前後に挟んで広く川岸をえぐった地形になっていたけれども、この場所はそのエグレが終わった所。ゴロタで護岸してある。

ポケットから釣四郎が大昔に作ったルアーを取り出した。チョット前にタックルボックスの中で埃をかぶっていたのを見つけて、試しに泳がせたらなかなか良い感じだったので持って来たヤツだ。恐らく作った当時は泳ぎが気に入らなかったのだろう。好みが変わって来ているようだ。今改めて見るとヘタクソな出来なんだけれども・・・。

このオリジナルを流れの中にほうり込む。

例によって暫く流して引き始める。

アタリが無いまま時間が過ぎてゆく。もうそろそろ日付が変わろうかと言った時間。

ググン!。

来た!!。

ビシッ!!。

フッキングをかますと斜め横5メートルほどの所で水面が沸き返った。

グングングングン。

ノタノタノタノター。

ありゃりゃ?。何だろうこのファイトは?。

ボラ?。

いや、ボラなら走るだろう。

コイやレンギョじゃあない。パワーが無さすぎる。

魚が寄って来た。暗い水面に見え隠れしている魚体は細長い。

マルタ!?。

タモに入った魚をよく見ると、ウロコが大きくハッキリしていて口にはヒゲがある。

ニゴイじゃあ!!。

あいやー、久しぶりに釣っちゃった。

57センチのニゴイ

いつの間にか流れが緩やかになっていた。ボラのジャンプも少なくなった。上流の篠崎水門が閉じたようだ。

ストップフィッシング。

明るい月に照らされて久しぶりに気持ちの良い釣りだった。明日の夜は何処へ行っちゃおうかなー。

今回のヒットルアー

サスケSF−95

 

釣四郎オリジナル