荒川よお前もか

平成12年11月4日

2週間ほど前の風の強い夜、旧江戸川スポーツランド対岸の沈みテトラで夜釣りをやっていた時の事、ラパラCD9を佐野ルアーに改造したヤツを潜らせていたるとガクンとルアーが止まった。ゲゲッ根掛っちまったい、と思っていたらズズズッてな感じで根が動き出した。魚!?。反射的に大アワセを入れると竿が大きく曲がりドラグが鳴り、グングンと頭を振る感じが伝わりシーバスである事が確認出来る。かなり強い引きだ。テトラに潜られては大変と強引なやり取り、シーバスは暗い水面に体をゆらりと横たえた。釣四郎はタモを伸ばしてランディング体制に入る。そしてこの時、タモと魚体の大きさの対比で初めて気が付いた。デカイ!!。釣四郎のこれまでのレコードは昨年釣った90センチだけれも、それより更にデカイかも知れない。釣四郎が使っているタモは45センチなのだが、正直どうやって魚を入れれはいいんだ!?、と思わざるおえなかった。焦ってはいけない!。ここは慎重に、十分魚を疲れさせ、抵抗する気力が無くなった段階で足元に寄せ、確実に頭からタモに入れなければと考えた。釣四郎の頭の中には「坊様の反撃」に書いたあの出来事がしっかりと残っているのだ。シーバスは再び潜り、重く力強く上流へ向かって泳ぎ出す。ズルズルとラインが引き出されて止る気配が全く無い。釣四郎も魚を追って上流へ歩く。シーバスの速度が若干遅くなり、ロッドの曲がりが半分くらいになった時、ふっと、そうとしか表現出来ない感じでロッドからテンションが消えた。バラしてしまったのである。えっ!?、何故?、はああああああ、と力の抜ける釣四郎。えーい柄にも無く慎重になりやがって、もっと強引にやれば良かった。最初に浮かせた時、無理矢理頭をこちらに向かせて一気にランディング してしまえば良かった。今度は怒る釣四郎。後悔しまくる釣四郎でありました。

 この日以来、夜となく昼となく此処へ通ったけれども、全然アタリも無く、3日の夜明け前にやっと、本当にやっとチビシーバスが釣れて喜んでしまう有り様。

 釣四郎はこの場所に見切りをつけ久しぶりに荒川河口の砂町南運河合流部に行って見る事にした。シーバス釣りを始めたばかりの頃は良く来た場所だ。懐かしいね。

 ここでちょっと昔話し。

  この場所はゴミが大変多い所で、いろいろなゴミが流れ着いている。ビニールに発砲スチロール、空缶、鳥やエイの死骸。果ては使用済みコンドーム(ちゃんと縛ってあった)まで有ったりする。そして何故かお塔婆。墓石の裏側あたりに立てて有るあのお塔婆だ。今回は見なかったけれども前はよく見かけた。古い物から新しい物まで様々。何故このような物が・・・。上流にお塔婆を流す風習がある地域が有るのだろうか。とっても不思議である。そして、更に釣四郎を驚かせたモノが有った。

 その日も釣四郎は滑りやすい河原を玉網を杖代わりにヨタヨタと歩いていた。ふと見ると前方に布団が捨てられている。どうしてこんな物を川に捨てるかなー、と思いながら横を通過。ん?、何だ?。布団から何かがビローンと出ている。材質はビニール系、よおく見るとペチャンコになり折れ曲がっているけれど手が有る。更によおく見るとフニャフニャになっているけれども顔が有り、口をあんぐりと空けている。ギョギョッ、何とこれは大変有名で有るけれども、ほとんどの人が実物を見た事が無い、あのダッチワイフではないか!。こ、ここは南極か!?。布団だけでも大ヒンシュク物なのに、加えてダッチワイフとは信じられないよまったく。川を奇麗にとかの以前の問題だ。釣四郎がここを日本のガンジス河と呼ぶようになったのはこの時からであった。

 さて釣りに戻ろう。長潮なので下げが少しでも効いているであろう午前3時過ぎ現地到着。相変わらず橋の上にはズラリと車が止まっており、そこから釣りをしている。橋の横から運河に降りるとこれまたズラリとルアーマンが並びキャストをしている。以前はこんなに込み合う事は 無かった気がする。 「どうですか?」荒川に向かう途中一人のルアーマンに声を掛けてみた。帰って来た声が女性だったのでちょっと驚いてしまった。話しによると下げ3分くらいに連れが2本釣ったとの事。えっ、もしかして時合いを逃しちゃったかな?。不安なまま荒川に出る。

 夜だと足元がおぼつかず、濡れた石は恐ろしく滑りやすいったら有りゃしない。おまけにこの場所は手前数メートルが激浅な為、気を付けないと根掛り連発なのだ。案の定1個ルアーをロスト。風が無く、微かなウネリが水面の唯一の変化。

 気配が無いので運河側に移動。こちらは更なる鏡の水面。流れも殆ど無い。夜明け前に無数のベイトが現れ水面に沢山の波紋と小波を残したけれどもシーバスは姿を現わさなかった。すっかり明るくなった6時ちょっと前にストップフィッシング。ここでも釣れないよおおおおお。超スランプの釣四郎であります。

 追記

 これはあくまでも釣四郎が人から聞いた話で、釣四郎が直接関係者から聞いた話では無いのだが(釣四郎に話してくれた人は南極越冬隊関係の仕事をしている人から聞いた、とおっしゃておりました。決してウソを言う方では有りません。)、各国の南極観測基地の近くには、2週間くらいに一度オーストラリアから色々な物資を届けに船が来るそうです。事前に必要な物を頼んでおけば一緒に乗せて来るし、また、物資の中には春をタップリとしょいこんだお姉さん達も居るそうなのであります。南極1号(そろそろ30号あたりだろうか)は確実に不要でしょう。

今回釣四郎が大喜びしたシーバス。

昨年秋に釣った釣四郎のレコード。

このサイズを更新するのはいつの事になるのでしょうか。