お宝&ガラクタ館

20世紀のアナログな遺物その1


ソニー 
ベータマックスビデオデッキ

SL-J9

 ハードオフで発見しジャンク扱いの3000円で購入。1980年発売で、当時定価は29万8千円(!)。ピクチャーサーチ、クリンスチル&スロー、ステレオ音声、左右独立アフレコなど機能満載で、「名機J-9」と呼ばれ、当時のマニアの憧れの的だった。新世代メカ搭載のSL-F11にバトンタッチする1982年まで販売される。
 ジャンク品ゆえ中身には期待していなかったが、テストしたら何と完全に動いた!! ヘッドも全然問題なし!! 画質は「本当にこれが22年前のビデオなのか?」と思うほどに美しい!! 今の安物VHSなんかよりはるかにキレイです。そうだ.....昔見た「ベータの画質」って、こういう絵だったんだよなあと思える画です。



 デザイン自体は、はっきりいって前作、SL-J7やJ-5の方がカッコいいかも。ちなみに本体は金属ではなくプラスチック製。シルバー塗装がくすんで汚くなっているのが悲しい。重さは17.7kgもあり、強烈に重い!しかもデカイ!なお、フロントパネル以外は基本的にJ5、J7と同じデザイン(SL−J一ケタ台は基本メカを共用していました)。











(左)漢らしいポップアップハッチ式(トップローディング)元気に開きます。右は上面パネルフルオープンの図(笑)。左から、タイマー予約セット、カセット挿入ハッチ、チューナー調整です。時代を感じさせます。


清掃のために上面カバーを外したところ。すさまじい基盤の数です。↑(写真右)テープのヘリカルスャンを実現するために、ローディングリングにかなりの傾斜角が付けられているのがわかりますか?



逆時計回りの旧Uローディングの第2世代、通称「Jメカ」と呼ばれたシステム。テープ負担の軽減と、安定走行への改良が施された。左側のテンショナー付きガイドにつながるブレーキバンドが確認できる。ヘッドシリンダー上の黒いものは、結露防止用ファン。テープ装填からローディング終了までの時間はわずか2秒足らず!そこからすぐに再生に入れる。後のFメカ(新Uローディング・時計回り)なんかよりずっと早い!ただしフロントローディング化の際に難点があったため、旧Uローディングは消えてしまった。残念。金属を多用しているために非常にガッシリしている。

ちょっとだけオマケ(笑)
「カウボーイ・ビバップ」session#18より。どう見たってJ9だよねえ。ソニーのビデオが90年近くも保つのか?



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