屋久島

 第5回目のコラムでは、前回に引き続き温泉以外の旅の話題の第ニ弾として、屋久島について書いてみたいと思います。
 屋久島と言えば、知床半島よりも前に世界自然遺産に登録されている先輩格ですが、ここも私が行ったのは昨年(2004年)が初めてでした。

 屋久島の温泉と言えば、平内海中温泉と、湯泊温泉を紹介していますが、他にも受付のある温泉として、杉の香りが漂う尾之間温泉や、島の北側には楠川温泉、大浦温泉と言った共同浴場もあります。
 どれも良い温泉ですが、やはり一番好きだったのは湯泊温泉でした。

 屋久島と言えば、やはり縄文杉が有名ですが、ガイドブックを見てみると丸一日の登山をしないと見れないらしいと言う事と、丁度私が行った時に荒川登山口の駐車場が崖崩れで一般車は駐車不可(バスかタクシーしか入らせてもらえない)と言う状態だったので、縄文杉は諦め、もう少し気軽に行けそうな所で、屋久杉ランドと太鼓岩に行ってみました。
 屋久杉ランドは、150分と言う一番長いコースを歩いてみましたが、一人で歩いていた事もあり思ったほど時間がかからず、1時間半くらいで歩き終えてしまいました。 杉自体は確かにすごいなって感じはします。 杉は見てみたいけど歩くのは面倒な人には、すぐ近くに車で簡単に行ける紀元杉(左の写真)があるので、お勧めです。
 太鼓岩の方は、岩の上からの眺めが非常に良く気分が良いです。 手すりも何も無いただの大きな岩の上から、周りの山々や、数百mあるだろう思われる下の森が見渡せて気分が良いですが、高所恐怖症の人には辛いかも知れません。  太鼓岩に行くまでの登山道は、ガイドブックで「もののけ姫の森」なんて言うインチキ臭い謳い文句で紹介されていますが、似たような景色のジメジメした登山道が続くだけでココの事だよと言う様な看板も無く、戸惑っている観光客が多かったです。

 他に、それほど歩かずに行ける観光地で気に入ったのは、島の西の方にある大川の滝でした。 眺めが良い事もありますが、周囲が非常に涼しげで、水の流れる音を聞きながらボーっと座っているだけでも癒されます。

 屋久島には5日くらい滞在したのですが、車中泊なので寝る場所には工夫が必要でした。 海に近い場所では夜でも気温が25度以上あり、早朝に日が出ればたちまち30度近くまで上がるので、車の中で寝るのは困難ですが、登山口の駐車場だと標高1000m近くある為、夜は20度くらいまで気温が下がり、快適に寝る事が出来ます。
 ただ、遅くまで開いている店は無いので、晩御飯を食べた後にコンビニ(9時か10時には閉まってしまう)で翌朝の食料を買っておき、夜中に湯泊温泉で星を見ながらくつろいで、深夜に登山口まで行って睡眠をとると言う様な生活をしていました。
 他に生活の工夫としては、屋久島には湧き水が沢山あるので、ミネラルウォーターのペットボトルを取っておき、何度も湧き水を汲んで使いまわすと非常に便利でした。

 最後に屋久島の食事で美味しかった物を紹介しておきます。
 一番のお気に入りは、安房港の近くにある「れんが屋」と言う店で、鹿の焼肉がとても旨いです。 思ったよりもやわらかくて、半生くらいの焼加減がベストです。 屋久島も鹿がそこらじゅうに歩き回っているので、大事な食材なのだと思います。
 もう1つ旨かったのが、宮之浦港の近くにある「かぼちゃ屋」と言う店の「屋久島ラーメン」で、サバの薫製とトビウオが入っていて、いかにも島のラーメンと言う感じです。 昼飯の時間帯しか営業していないのが残念です。

 狭い島なので、5日も居れば殆どの所は回れてしまいましたが、非常に気に入ったので、また機会があれば行きたいと思いました。

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