エッセー
第6回
<語学の面白さ・楽しさ・重要性>

私が語学に興味を持ったのは、小学生の頃、英語スクールの勧誘に来られた人が、「りんごを英語でなんていうか知ってる?」、私:「う〜ん??」。おばちゃん:「あのね、りんごは英語で、『あっぽー』っていうの。」という、滑稽な英語のリズムに面白さを感じてしまいました。家ではこのフレーズをみんなが繰り返し、ケタケタと笑い合っていました。
 ということで、このセールスのおばちゃんの話術にのせられ、期せずして英語スクールに通うことになりました。
 いざ、やってみると、とても楽しく、足の骨を折った時も、弟のベビーカーに乗せてもらってでも、休まず通っていました。その結果、5年生の時、弁論大会の代表にも選ばれ、緊張の中、自分の順番を待っていました。
 そして、自分の番がやっとまわってきました。発表の滑り出しはよかったのですが、ふと気が抜けたのか、はたまた緊張のあまりか、フレーズを間違ってしまいました。うまく繕えば良かったのですが、子供でしたので、そんな融通も知らず、思わず大阪弁で、「あっ!ちゃうわ。」と言ってしまったのです。
 後から聞いたのですが、これさえなければ結晶に進めたのにと審査員の人が教室の先生に言っていたようです。
 冗談で、今でもたまに、この一言が自分の人生を変えたと、人に話すことがあります。
 英語が好きになり、通訳の仕事をしたいとの夢を描いていました。

 しかし、中学に入り、今までの楽しい学習ではなく、机上の勉強ばかりとなり、次第に意欲も薄れていきました。
 現行の英語教育法では何年学んでも、実用できるようにはならないと思います。特に発音や会話(Pronunciation/Conversation)の方面にもっと力を入れなければならないと思います。
 文法を説明する日本語自体、理解できませんから。13才前後の学齢児に「三単現のs」なんて教えても頭で覚えることが多すぎて、「s」一つを付けるのに、こんなにも考えなければならなくなります。こういう風にしか思考できず、このやり方が固定されてしまうと、柔軟な脳の働きが阻害され、聞いて話すという単純なプロセスに戻れなくなります。
 赤ちゃんは親や周囲の話を聞いて、コミュニケーションをしているうちに自然に言葉を覚えます。これと同様の語学教育法をまずは用い、それを定義づける必要がある時に文法を教えられれば良いと思います。試験も相互翻訳や作文を中心とし、聞き取りや発表などの力も今後求められてくるのは必然ですので、これらも積極的に取り入れていくべきでしょう。

 私のように、小学生の時から、英語が好きで、熱意をもっていたにも関わらず、今全く話せません。単語や綴りも全部忘れました。使うことがありませんし、使える英語ではないからです。

 妻は、幼少期から英語を学んでおり、良い先生にも恵まれ、発音もきれいです。大学でも専攻しており、留学経験もありますが、やはり、使わないと忘れると言っています。高校の英語教員の免許ももっていますが、教職に就きたいと思ったことはないそうです。
 今はもう一度、一から勉強しなおして、自宅で子供たちに英語を教えられたらいいなと言っています。

 ある日私は、中国の方が言葉で困っておられる場面に遭遇しました。その数年前、中国好きな友人に連れられて、一度旅行をしたことがありました。その時に学んだ単語を二つ三つ話すと問題解決のきっかけになったのか、喜んでいただけました。
 それからです。私もこの分野で人の役に立ったり、自分の可能性が開けるかもしれないと真剣に学び始めました。
 毎日、ラジオ講座を聞き、録音し、内容をパソコンで書きうつすという作業を数年間続けました。
 発音に関しては徹底的に学びました。そして、街やお店などで中国人と思われるイントネーションを耳にすると、誰それかまわず、話しかけていました。今はさすがにそこまでの勇気はありませんが、その代わりとして、今はスカイプ「skype」(インターネットを使った無料の通信ツールです。)を使ってたくさんの中国人と交流しながら、日々使うことと、新しく学ぶことを続けています。とても便利な世の中になりました。

 いろんな国の方々と話すことで、その中から学ぶことは非常に多く、お互いの価値観や人生観などを話し合い、国境を越えて触発しあうことができます。

 言葉を学んでいるようですが、それはそれだけには留まらず、人生の視野を広げ、可能性を広げていけるのだと実感できるようになりました。

 国際交流という方面では遅れている日本も、そろそろ母国語と母国文化のみではいけないと、語学の必要性を痛感している人も多くなってきているのではないでしょうか。
 究極的な話ですが、日本語に加え、英語・中国語・韓国語・フランス語が話せれば、ほとんどの国の方々とコミュニケーションができると言っても過言ではないでしょう。
 私の中国語の個人教授の方はこの中のフランス語を除く4ヶ国語が相互通訳できます。 週に1回、スカイプを使って中国語を教えてもらっています。
 氏曰く、やはり、たくさんの国の人と交流できますよとのことです。
 私もここまでとはいかなくても、もっと語学を学び、自分の信念を相手の言語で伝え、相手の主張に耳を傾け、心と心の交流を深めていき、人類最大の目的である世界の平和に貢献していきたいと思っています。

*次回(第7回)は、趣味のことを中心に書かせていただこうと思っております。
文章提供:中島敏明