NAGHは、大規模な地盤災害の現地調査をおこなって、被災地の教訓を今後の防災に活用します。
尾根先端部の斜面崩壊では、急傾斜対策工も一緒に崩壊し、多くの犠牲者が出た。また、土石流により谷口周辺の家屋は大量の土砂によって埋められたが、住民が「生木の臭いがする!」と危険を察知し非難したため、幸いにも人命は救われた。
被災地のところどころに祠やお地蔵さんが祭られていた。宮川村には、災害に弱い地形として「尾先・谷口・堂の前」が言伝えられていた。(尾根の先端部、谷の出口、祠やお地蔵などのあるところ)
震源に近い門前町では、多くの建物被害が発生した。その多くは、古い建物や構造的に壁の少ないお寺や商店であった。地震の発生日時ならびに時間も幸いして、家を留守にする人が多く人的被害が少なかった。
新潟県中越沖地震(2007)で被災した新築住宅、いずれも新潟県中越地震(2004)で被災して建直した(または建設中の)もの。
旧河道を埋め立てて造成された地盤では、噴砂現象や地盤の流動現象が多く見られ、全体に沈下している。ところが、築30年になる住宅でも、2004年の中越地震と今回の地震で被害を免れた住宅も少なくない。地盤が傾斜していたり、盛土の厚さが変化するような旧河道の縁辺の宅地に被害が多いように見られる。
新潟県中越沖地震(2007)で被災した造成宅地。緩やかな丘陵地を20年ほど前に造成したが、谷埋め盛土部分では、沈下や地すべりのような宅地変状が生じた。
新潟県中越沖地震(2007)で被災した新築住宅。裏山(砂丘)の崩壊土砂が襲った。敷地脇には湧水が見られる。
砂丘の内陸側斜面の末端部では、地下水が浅く、過去の地震で繰り返し液状化が発生してきた。
地盤防災ネットワークへのお問い合わせは私にメールください