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ねぇ?」

 「何?」

 「週に3回、一度につき4回やるとしてさ、1ヶ月ぐらいで一通り経験できますよね?」

 「・・・何の話?」

Japanese  traditional  styles 」

 「・・・は?」

リョーマの口から出たやけに流暢なでも聞いた事のない英単語に不二は首をひねる。

「確か40・・・いくつかあるでしょ?日本のコイビトたちはみな一通りするって聞いたんすけ?」

 「???」

そんなものあっただろうか・・・とリョーマの言葉にしばし考えこんでいた不二だったが、自分を見る彼の目の色に、まさか・・・と眉を寄せる。

「ねぇ・・・それってば、その・・・あれの時の格好の事・・・かな??」

その、だの、あれ、だの回りくどい事この上ないが、ずばり言って間違っていた場合、恥をかくのはこちらの方だからこの際仕方あるまい。

 「へぇ、やっぱりそうなんだ。」

と、どうやら自分の予想は当たっていたらしく、一気に目を輝かせたリョーマに不二はため息をついた。

何が日本の伝統形式だ、こんな事はおおかたリョーマの父あたりが面白がって彼に吹き込んだのだろう。

まったく厄介な事を・・・と思いつつ、ひとまずは意見の修正に努めようと彼に向き直る。

「えっと、どこで聞いてきたかは知らないけど、別にそれってしなきゃならないもんでもないから。」

「じゃあ別にしても構わないって事っすよね??」

 「だいたい週に3回の4回のって無理だし。」

 「オレは平気っす。」

 「僕が無理なの!」

思わず声を荒げた後、不二は深々とため息をつく。

 「・・・回数の問題も問題だけど、全部するなんて無理だよ、あんなの。アクロバットみたいな格好も結構あるし。」

 「へえ、そうなの??でもオレもあんたも身体柔らかいじゃ。」

 「・・・まだ言うか。」

「・・・センパイはオレの事愛してないだ・・・」

・・・と、打って変わってしおらしく声をひそめたリョーマに不二は眉を寄せる。

 「日本のコイビトはみんな経験してるっていうのにさ。」

「!だからそれは誤解だって!!!」

「・・・ん・・・」

と、何を思ったか、上目遣いに自分を見つめてくるリョーマ。

それは幼子が何かをねだる顔に似ていて、でも、こんな可愛らしいともいえる態度は、たぶんに狙ってやっていることが多い。

こういう年下のところを武器にして迫られると、自分がついほだされてしまうのをリョーマは学習してのことだろう。

 「でもそういうものが実際にあるなら、試してみたいっす。」

案の定、少し甘えた口ぶりでそう持ちかけてきたリョーマに眉を寄せれば、

 「・・・ダメ・・・?」

後一押し、とばかりにずいっと迫ってくる。

そんなリョーマに不覚にも心揺れつつ、でも、ここは気を引き締めなければ、と大きく息を吸い込み、吐き出して、不二は小さなコイビトを見上げて見下ろし、思案する。

 「・・・君が僕より大きくなって、まだ僕の事が好きならその時・・・ね。」

とりあえずこの手でいくか、と不二は子供を宥めるがごとく優しい口調でリョーマに切り出した。

 「はぁ?今更何言ってんすか??」

 「あれ、さっき君は僕の事愛してるって言ってくれたよね?それってすぐに冷めてしまうものなのかな??」

そう言ってリョーマをじいっと見れば、リョーマはばつが悪そうに目を泳がす。

 「そ・・・んな事あるわけいっしょ!」

「なら待てるはずだよね?」

そうにっこりと笑って切り返せば、ぐっと言葉に詰まるリョーマ。

 「これは君のためでもあるだよ。」

風がこちらに向いてきたな、と内心思いつつ、すました顔で不二は続ける。

「日本の伝統形式をなめたらいけないよ。」

「え?」

「日本人はね、セックスに対してはとてもストイックだから、心も身体もしっかりした大人じゃないと営んじゃいけないって事になってる。だからその内容も複雑で難しいし、中には危ない命がけのものだってあるだよ。」

「命がけ・・・っすか?」

少々わざとらしかったかな、とリョーマをちらり、と伺えば、リョーマの頬に僅かだが緊張が走るのがわかり、不二は内心で、いいぞ、と笑う。

 「・・・君に何かあったら困るもの。」

今度は優しく、諭すように言うと、そっとリョーマの顔に手を触れさせて。

 「僕は今のままでいいよ。何も危険を犯さなくても、君にこうして触れて、触れられて、それだけでもとても幸せだからね。」

そう言ってリョーマの前髪をかき上げてやり、額にキスしてやれば、無言ではあったが、頬を膨らませつつも腕を伸ばし、彼は自分を胸に抱き寄せる。

・・・ちょっと大げさに言い過ぎたかな??

どうやら上手く説得できたらしいな、とほっと胸をなでおろしつつも不二は苦笑する。

正直なところ、それらに全く興味がないといえば嘘になる。

でも、やっぱり体格差がなぁ・・・

何と言ってもリョーマはまだ発展途上のコドモだ。大人の骨格に近づきつつある自分とはかなりの差があるのは否めない。

今の自分達では、あの格好では多分入らないだろうし。あの格好では多分抜けなくなってひどい目に合うだろう。あの格好にいたっては折れちゃう(!)かもしれない。

やっぱりそうなれば痛いどころではすまされないだろうし、その先、使い物にもならなくなるだろう。それはそれでこっちも困るしな・・・

 「・・・何考えてるんすか?」

そんな自分の思いが伝わったのか、やや不機嫌そうなリョーマの声が降りてきて。

 「・・・君の事だよ。」

そんな彼を振り仰いでそう言ってにっこりと笑えば、

「・・・ホントにオレがあんたより大きくなったらさせてくれるの??」

まだ諦めがついていないらしいリョーマが、訴えかけるような目で自分を見ているのに不二は目を見開き、そしてにっこりと笑う。

 「そうだね・・・君が望むならね。」

・・・怪しいもんだ。

美しい笑顔でそう言う不二にリョーマは眉を寄せる。

でも、それにしても複雑で難しいっていうのはともかくとして、命がけの格好ってどんなんだ??

日本はミステリーの多い国だって聞いてはいたけど・・・と、リョーマは眉を寄せる。

不二の口ぶりからすれば、彼はその格好とやらを知っているようだが・・・

・・・やっぱ、やってみたい・・・よな・・・

えらく牽制されはしたが、それによりかえっていたく好奇心をそそられてしまったリョーマは、さてどうやって不二を説得し、それらをどう攻略したものか・・・と思案をめぐらすのだった。

 

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えっちも何もないから表に載せてもいいようなもんだったけど余りに下らないから裏回し(笑)続くかどうかはわからないです・・・ってホント下らないし(笑)

元ネタはアメリカ人の友人です。少し前、飲む機会があって、その際日本について色々聞かれたわけですが、(日本人は、毎朝家族全員日の出を待って整列し、柏手パンチを行うのは本当か?とか、朝、電車に乗ると大勢の人が目をつぶっているが、あれは座禅しているからなのかとか(たぶん居眠りしてるんでしょう;)とか)その話の中で、月一回、ジャパニーズのカップルは儀式として48手を神に奉納するのはホントか??と聞かれまして・・・ホントかって聞かれてもねぇ・・・(笑)

あんまり私も48手については知らないのですが、聞いていてこれはすごいな、と思ったのが男性の腹上に女性が跨り、男性を中に収め、しかるのち飛び跳ねつつ男性の腹上を360度回転するというもので(!)これが本当にあるのかどうかは知りませんが、だとすればいやはやすごい事を考える先人もいたものだと思いましたで;;どっどはらい;;;