2009年ヨットレース

第14回 宇和島市長杯ヨットレース
うわじまパールカップ2009

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  フォトアルバム1 (松山の写真家月原さん撮影)印刷用やWeb用として使うときのは「撮影/月原 博」のクレジットを表示してください。

  フォトアルバム2 (本部船および山の上から撮影)


5月2日(土)


今年もパールカップの時期がやってきました。今年は例年より参加数が多く44隻がエントリー。我々運営スタッフとしても外来艇の泊地確保に頭が痛いところ・・・。今年もレース前に市や近隣の港湾事業場と交渉し、浮桟橋や岸壁の使用許可を得て、何とか外来のヨットの係留場所を確保した。しかし、「きさいや広場」のオープンを見越してか、今年は宇和島市も協力的だった。狭いうえに引波がひどく、居心地の悪い港に各艇協力して繋いでもらって、受入れた外来艇総数35隻。これが宇和島港に受入れられる限界です。

 

 

 

 


4月27日(日)

今年の開会式は先週オープンしたばかりの「きさいや広場」でおこなった。ここは交流拠点施設として宇和島市が建設した「道の駅」。残念なのは港のすぐそばの施設であるにもかかわらず「海の駅」の認定を受けていないこと。当初は「海の駅」として建設が予定されていたようだが、出来上がってみれば「道の駅」だった?
その「道の駅」の中に大きな屋根付の多目的広場があり、そこの通称が「きさいや広場」ということである。ヨットレースの開会式を行うにはうってつけの場所なのだが、残念なのはなぜ船を泊められる桟橋を作ってくれなかったのか???ということ。(いろいろ簡単にはいかない行政上の事情があったのでしょうけど・・・)
多くのヨットが広場前に整然と並べば景観もさることながら県外各地から来たヨットマンやそれを見に来た地元の人たちで港も賑わう。新施設にとってもこの上ないメリットを得られることが期待できるのは言うまでもない。市民の税金を利用してできた施設だけに今後も有効的に活用されることを希望したいものです。


さて、今年は雲が出ているものの雨の心配はなさそう。東よりの弱い風が吹いている。
1000のスタート合図とともに各艇スピンスタート。さすがに40隻以上のヨットレースとなるとスタートシーンも圧巻。さらに色とりどりのスピネーカーが風をはらんで膨らんだ様は満員の観覧船「しらさぎ」からも見ごたえがあったに違いない。

ケブラーセイルを装備した今回のレースの注目艇のほとんどはライン北側の本部船側に集中した。しかし、この日のコンデションは南側が有利なのが宇和島の典型パターン。それを意識し、「ホワイトホーク」は南側エンドの錐ヶ瀬浮標からスタートした。まずまずのスタートだったのだが、一発目に大きなミスが発生。0.5Ozのライトスピンを上げるはずだったが、ホイストしてみるとオメガマークのスピンが・・・
ありゃりゃ、間違えてヘビースピンを揚げてしまった。チェンジには大きく時間をロスしてしまうため、やむなくこのままレース続行。
風はいずれ西に振れると読み、上り気味に加速して走って風上にいるライバル艇の前に出てコントロールしようというのが私の作戦だった。作戦通り「ホワイトホーク」はアビーム付近まで上り、スピードをつけてフリートの先頭付近に出たものの、それが裏目に出てしまった。
コース北側の風が弱り始め、南側の艇団が伸びてきている。風が落ちれば西が吹くと確信していたが不安になってきた。源チャンの携帯に、本部船からレースを観戦していた漁師の親父から「雲を見よ!!南へ行け!!」というメールでアドバイスが飛び込んできた・・・。
「ヤバイ」と思ったときには時すでに遅し。ジャイブして南下を始めた艇もいたが手遅れだっただろう。
「ホワイトホーク」は大良鼻手前でピタリと止まり動かない。その間にもセオリー通り我慢して野島寄りにコースをとっていた数艇がもはや遠くに小さく見えていた。その後予定通り風は西に振れ、しおれたスピンを下ろしてようやく風を捕らえたときには、先頭の艇は第一マークの円瀬を回航しようとしていた。二番手に船外機の艇がいてギョッとした。間違いなく「ぱせりU」。少し気を落としかけたが、今日の風は悲劇がおこった3年前と同じ。まだ挽回のチャンスはあるはず。しかも、遅れているのはウチだけではない。シーム33、Y33S、2隻のフェスタ、昨年優勝の青いGS。ハイテクセイルの船がたくさん近くにいるじゃん。

円瀬回航時にドンっと風がきた。再びフリーになって順位をだいぶ上げた。ここからレーサーグループの醜い意地の張り合いが始まろうとしていたのである・・・

お互い抜きつ抜かれつを繰り返しながら行ってはならない高島方面へついつい行ってしまった。風の筋は野島側。気がつけばドバーっと後続艇が30隻ぐらいの群れになって押し寄せてきている。

醜い鬩ぎ合いをしているうちにレース終盤になってスピンを揚げていない小型艇が前を走っている。こうなったらもう笑うしかないし・・・

トップの「ピーターストーム」は完璧な独走態勢を築き余裕のファーストフィニッシュ。2着3着争いは「ぱせりU」と「セイラーズムーン」。我々はこんなところで何をしているのだろう?

とにかくこの負の連鎖を抜け出さなくては・・・。とは思ってもここにきてこれでは勝負は終わっている。我々が最終マークの錐ヶ瀬にさしかかろうとした頃には「セイラーズムーンV」と「ぱせりU」はフィニッシュした。
最後の意地で4着「だるま」、5着「インプレッサ」、6着「マリンダンサー」、7着「ホワイトホーク」、8着「タキオン」、9着「STASHA」、10着「BLUENOTE」とそれらしい船が並びはしたが、その後もほとんど差がなく後続艇が次々にフィニッシュしてきたため面白いことに・・・。

それにしても、迷うことなく宇和島の風を読みきり自分を信じてトップを走った3艇は立派。
特にぶっちぎりでトップを独走し完全優勝を飾った「ピーターストーム」は2003年ジョイラックでの優勝に続き、違う船で2度目の優勝に輝く金字塔を打ちたてた。ご存知の通り宇和島では一度優勝した艇にはとても厳しいレーティングが課せられるため2回優勝することは非常に難しい。まさに快挙です!!
「セイラーズムーン」と「ぱせりU」も修正では少し順位が下がってしまったが、今回のレース内容と走りは着順どおりの成績だったと思います。

それにしても、それにしても・・・、誰もがファーストホームはどちらかと予想していたはずの2隻がまさかの最下位とブービー。スピード自慢の30ftクラスが軒並み下位に順位を連ねる驚きの結末・・・。 レーサー達にとってはまさに悪夢

レース成績表

 

1位
ピーターストーム (タカイ32)

完璧なレース運びでファーストフィニッシュ&総合優勝。

4位
ぱせりU (キャナル23改)

お見事でした。カトウさん。

7位
セイラーズムーン (YAMAHA36B)

こちらもお見事。着順2位。

8位
Three Quarks (YAMAHA31EX)

福岡県津屋崎から遠征したかいがありました。レースもパーティーも大満足?

10位
Ramage (YAMAHA30CRS)

今年のラミジはちょっと違う。
でも左舷にフェンダーぶら下がってます。衝突予防かな?

14位
サテンドール (オカザキ32)

19位
SOLITONU (YAMAHA30SU)

22位
DDB (YAMAHA30SU)

同型艇のデッドヒート

21位
STASHA (YAMAHA30SU改)

23位
だるま (YAMAHA31F)

 

25位
OFF (YAMAHA30R)

26位
BLUENOTE W (YAMAHA30F)

27 位
SUNSHINE V (ブリアン32)

32位
ひまわり (YAMAHA31S)

 

33位
ホワイトホーク (YAMAHA31SLTD)

翼の折れた白い鷹

36位
FELLIA (J29)
38位
インプレッサ (グランドサプライズ)
39位
マリンダンサー (シーム33)
40位
タキオン (YAMAHA33S)



アフターパーティーはいつものクアホテルのクリスタルガーデン。

今年は約200人の方がパーティーにいらっしゃいました。真珠が当る確率も低くなるよね。

石橋宇和島市長のご挨拶。
公務で多忙な事でしょうが、毎年このパーティーのために出席くださっています。

宇和島ヨットクラブ三浦会長のご挨拶。

昨年優勝の「インプレッサ」から優勝杯の返還が行われ、代わりに優勝旗が贈呈されました。

今年の優勝艇「ピーターストーム」の近間オーナーと林ボースン。

2位獲得おめでとう。「TOWAI」の藤本さん。

3位の「風見鶏U」松本オーナー。

今年も揃えました。宇和島特産の真珠アクセサリーの数々。

抽選会の景品を揃えるのに、資金面で大変な苦労をしています。抽選会で何も当らなかった方には申し訳ありませんが、事情を理解してくださいね。真珠製品は質も数も減らしませんよ!!

さてさて豪華パールネックレスは誰の手にわたるのか?

今年も豪華パールネックレスをめぐって熱い戦いが始まりました。
恒例の大ジャンケン大会。

ヤッター!!

なんと、勝取ったのは津屋崎から来た「Three Quarks」のメンバー。

津屋崎ヨットクラブはなんという勝負強さでしょう。

それにしてもレースの成績も良かったし大満足ですね。今回来られなかったメンバーの方々にもよろしくお伝えください。
来年もまた来てね!!

こちらは強制婚約発表!!

来年はこの場で披露宴をやりましょう。

今年も無事にパールカップが終わりました。参加してくださった皆さん、また来年も会いましょう!!
準備や運営に関わった皆さん、ありがとう。また来年もがんばろう!!