2010年ヨットレース

第15回 宇和島市長杯ヨットレース
うわじまパールカップ2010

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   フ ォ ト ア ル バ ム
各写真はダウンロード可能です。
印刷用やWeb用として使うときのは「撮影/月原 博」のクレジットを表示してください。
アルバムは1から3まであります。

5月1日(土)


いやいや今年のパールカップは過去最多となる50隻のヨットがエントリーしてきた。毎度のことではあるけれど係留場所の問題で頭が痛い。しかも今年は大型艇が多い。果たしてどうなることになるのやら・・・。
しかしながら、このヨットレースも15回目を向かえ地元にかなり浸透してきた。たくさんのヨットが宇和島にやって来ることをみんな分かっていて、漁船や近隣の港湾施設の人々もヨットのための係留スペースを空けてくれている。
また、参加艇のほとんどがリピーターで宇和島港での係留要領をよく理解してくれていて、ヨット間同士で係船の手助けをしてくれるため、受入サイドとしてはとても助かります。
予想に反して、スムーズに外来艇の受入作業が進んだのも、参加各艇の協力があってのことだと思います。皆さん本当にありがとう。

宇和島港に受入れたヨットの総数約40隻。
毎年のことですが疲れます〜。
こちらは前日にホワイトホーク桟橋に入港した長崎と福岡の2艇。
宇和島ヨットクラブの美女軍団が受付を頑張ってくれました。

 

さてさて、今年から「きさいや広場」で前夜祭を実施することにしました。
以前は狭いろばた酒場に集まって、ぎゅうぎゅう詰めで前夜祭をやっていた時期もあり、パールカップの名物のひとつだった。
しかし、ろばた酒場が閉店してからは、ここしばらく公式な前夜祭は行っていませんでした。レース後のアフターパーティーでは我々宇和島ヨットクラブのスタッフは表彰式や抽選会などで忙しく、各地から集まってくれたヨットマンとゆっくりお話をする時間もありません。
宇和島のようにあちこちからヨットが集まるレースも他にはなかなかないことなので、参加してくださるヨットマン同士の交流を深めるためにも、また、明日のレース前の探り合いや、各地ヨット事情の情報交換をする場としても良い機会だと思います。
今年は前夜祭の情報提供が遅れてしまいましたが、来年以降は多くのヨットマンが参加してくれて、再びパールカップの名物となるよう期待しています。
また、できるだけ参加者の経済的負担が少なくなるよう、安い会費で気軽に集まれる前夜祭にしたいと思います。

きさいや広場前夜祭風景。

昨年の優勝艇「ピーターストーム」のメンバー。
今年から船を乗り換えての出場。
常連中の常連。倉敷の山下さん率いる「サンシャインV」 20代オーナーに田中舟艇親方のムチが飛ぶ。初出場艇ながら台風の目になるのか。北九州から参加の「Yurikagon」

 


 

5月2日(日)

 

きさいや広場での開会式を終え、出場艇が一斉に宇和島港を出港して行く。天候に恵まれ今回は最高の上天気。しかし、風がいまひとつ。
こういう天気の時に吹く風は・・・典型的な宇和島のパターン???

今年の注目は「コーラルリーフ」(IMX38)、「悟空」(ババリア・マッチ38)、「シーマイル」(ファースト40.7)のビッグボート3隻によるファーストホーム争いに、「タキオン」、「SAMMY」2隻のY-33S、「シェンロン」(ジャノー35OD)、「Yurikagon」(J/V9.6CR)の快速ミドルボートがどう絡んでいくか。さらには「大海言」、「だるま」、「ブルーノート」、「ホワイトホーク」、「メリー」、「ひまわり」6隻のY-31軍団と「ピーターストーム」、「チャレンジャー」2隻のスプリント98の大激戦は予測不能。侮れないのは宇和島スペシャルの「ぱせりU」(キャナル23改)と復活「だんだん」(X79)。
これがレース前の私の予想だったのだが・・・さてどうなったのか?

10:00 西よりの軽風で47隻のヨットが一斉にスタート。リコールなし。

我々「ホワイトホーク」は、今年はゲンちゃんに舵を任せ、水産高校のT先生と、パールカップ大スポンサーの森川建設専務に助っ人として乗り込んでもらった。私がデッキワークの全てを指揮する作戦でいく。
森川専務は顔も体系もデニス・コナーそっくりなので、今回クルーとして採用決定!!しかし、ヨットに乗るのは2回目。乗船前にズッコケて膝を擦りむいていた。(大丈夫かぁ)

さすがに出場艇が多いため、スタートしてしばらくは混雑が続く。風下にいた「ぱせりU」のカトーさんが「おーい!タックせんか〜?」と言ってくる。「ウチもタックしたいんやけどね〜」
風上は「ピーターストーム」。「チカマさ〜ん、タックしませんか〜?」
「しょうがねーなー。」(ピ)
「ありがとさん。」(ホ)
(注)実際の会話ではありません。

ようやくフリートもばらけてきて、少し前方に「SAMMY」と「タキオン」の33Sが2隻走っている。足の速いフネだからしょうがないか。
近くに「シェンロン」と「Yurikagon」。大良の湾深く突っ込んでいるのは、やっぱり「だんだん」。
しばらくすると、先行艇はみんなタックして南へ行った。
「しめしめ。このまま大良埼に突っ込むぞ!!」
ちょうど、イカダを漕いだ漁船がトロトロ大良から出てきて、ウチは余裕で前を通過したが、後ろの「だんだん」が捕まった。
「ラッキー」
けっこう潮が流れていて、岸に寄せられる。もう少し我慢したかったが、已む無くタック。

ここからは風が安定しない。風の筋を探して円瀬に向かう。
「タキオン」が、さすがのコース取りでトップを行く。次いで「シェンロン」が我々の少し前。野島の方まで南下した「SAMMY」と「Yurikagon」が少し遅れたか?
塗り替えたばかりの紺ハル艇の前を横切ったとき、B・・・片手に舵を持ち、鼻息荒いT舟艇親方の姿が目に入った。
「おっ、かなり動揺している・・・」
大型レーサー「コーラルリーフ」もやっと追いついてきた。気がつけば「大海言」も後ろにいた。

円瀬手前でさらに風が落ちる。
最初に回航したのは「タキオン」次いで「SAMMY」。
フルクルーの「SAMMY」はさすがにマーク回航からスピンアップまでの流れがスムーズ。あっという間に真っ赤なスピンが上がった。
一方、少人数の「タキオン」にはトラブル発生。スピンシートが飛んだか外れたか?
3番手は「シェンロン」。ポートタックで突っ込んできた「コーラルリーフ」をスタボーで潰し、4番手で「ホワイトホーク」が回航。

「SAMMY」は迷わず野島に向けた。「タキオン」は少し上らせぎみに高島方向へ向ける。
我々の後方には、今年もスピンの花が咲き始めた。
北に「SAMMY」。南に「タキオン」、「シェンロン」、「Yurikagon」。その中間に「ホワイトホーク」。後方には「シーマイル」の巨大なスピン。
やっと左横を「コーラルリーフ」が追い越していく。
「タキオン」には、またもやトラブル発生。スピンがフォアステーに巻き付き遅れた。
「SAMMY」はそろそろ独走態勢を築きはじめる。

野島のイカダでジャイブし、錐ヶ瀬に向かう。
もはや「SAMMY」は一人旅。2番手以下は僅差の競り合い。
さすが栄光の黄色いゼッケンを与えられた艇ばかり。

「SAMMY」のファーストフィニッシュを告げるフォーンが鳴る頃、数珠つながりで、「Yurikagon」、「シェンロン」、「コーラルリーフ」、「タキオン」、「ホワイトホーク」がスピンダウンし錐ヶ瀬浮標を回航。
スタート時より風は吹き上がり、艇が大きくヒールする。
最後の一踏ん張り。こうなったら目の前にいる巨人「タキオン」を倒すのが目標。
フィニッシュラインに向け最後のタック!!
移動し遅れたデニス・コナーがまたこけていた。

結局、逆転はできなかったが「ホワイトホーク」は6着フィニッシュ。先にフィニッシュした艇は性能の高い俊足艇ばかりなので、この順位は上出来だろう。

修正では初出場の「Yurikagon」が優勝。2位「ぱせりU」、3位「サテンドール」という結果になった。

でも、もし通常レーティングだったとしたら・・・宇和島勢の1・2・3ということもあったのかも???




 






 



レース成績表

 


スタート。

レース観覧船「しらさぎ」

円瀬直前。

左「タキオン」、右「SAMMY」 (YAMAHA33S)

左から「シェンロン」(ジャノー35OD)、「ホワイトホーク」(YAMAHA31S)、「大海言」(YAMAHA31F)

右「コーラルリーフ」(IMX38)
左「Yurikagon」(J/V9.6CR)

先頭「タキオン」、追う「SAMMY」

「ホワイトホーク」と「Yurikagon」

右「大海言」
左「シーマイル」(ファースト40.7)

「だんだん」(X-79)と「ぱせりU」(キャナル23改)

30フッターの前を走らないでくださ〜い。

手前「海王」(YAMAHA30CU)
後方「悟空」(ババリア38マッチ)

右から「海王」(YAMAHA30CU)、「チャレンジャー」(スプリント98)、「だるま」(YAMAHA31F)、「サンシャインV」(ブリアン32)

右「サテンドール」(オカザキ32)
左「風太朗」(ファースト33.7)

今年も宇和海にスピンの花
ここからは月原カメラマン撮影のフィニッシュシーンです。

SAMMY(広島)
ファーストフィニッシュ、17位

やっぱり「SAMMY」は速かった!!

 

Yurikagon(北九州)
2着、1位

T舟艇親方面目を保ちましたね。来年からは簡単に勝てませんよ!!

シェンロン(長崎)
3着、12位 遠来賞

長崎で開催される九州カップを蹴ってまで宇和島に来てくれてありがとう。

コーラルリーフ(松山)
4着、31位

ファーストホーム最有力候補と予想していましたが、ちょっと風が弱かったみたいですね。

タキオン(別府)
5着、27位

前半戦はさすがの走りでした。

ホワイトホーク(宇和島)
6着、9位

今年は俊足艇にくっついて久々に良い走りができました。

大海言(室津)
7着、19位

ダブルハンドで大健闘でしたね!!

だんだん(宇和島)
8着、4位

完全復活でしょう!!

シーマイル(別府)
9着、40位

初めての宇和島はいかがでしたか?

だるま(高知)
10着、5位

来年は優勝候補の大本命?

ぱせりU(宇和島)
11着、2位

速すぎ!!もうちょっとゆっくり帰って来てください。

ひまわり(臼杵)
12着、11位

ブルーノートW(周南)
13着、15位

サテンドール(別府)
14着、3位

メリー(三瓶)
15着、13位

チャレンジャー(尾道瀬戸田)
16着、16位
ソリトン(大分)
17着、8位
海王(別府)
18着、6位

風太朗U(大分)
19着、14位

SACHII-V(宇部)
20着、10位
悟空(室津)
21着、43位
ピーターストーム(周南)
22着、37位
サンシャインV(倉敷)
23着、21位
レッドウイング(宇和島)
24着、36位

DDB(八幡浜)
25着、24位

雪風(高知)
26着、23位

3秒差のデッドヒート。

ブルーゼファー(八幡浜)
27着、20位

セイラーズムーン(別府)
28着、35位
Capt.Rabbit U(室津)
29着、25位
ランスロット(佐伯)
30着、28位
デイトリッパーU(宇和島)
32着、18位
DAWN暁(高知)
34着、33位
SARAH U(広島)
36着、38位
番長(宇和島)
38着、26位
志高V(臼杵)
44着、34位


今年は参加艇が多かった分パーティー会場も賑やか。 昨年優勝の「ピーターストーム」から優勝カップの返還があり、優勝旗が贈られました。

今年の総合優勝は北九州の「Yurikagon」

20代オーナーのH君。T親方のスパルタ教育でもっともっと速くなってね。

 

このパールネックレスをめぐって今年も熱い戦いが繰広げられようとしている。
壮絶なジャンケン大会を制したのは・・・

「志高」の星子婦人

おめでとう!!
これからもお父ちゃんと仲良くしてね!!