2011年ヨットレース

-

   

  写 真 ア ル バ ム

4月30日(土)

発達した低気圧の影響で南の強風が吹き荒れる。例年であれば午後から数珠つながりで宇和島港にヨットが入港してくるが、今年はポツポツ。
この時季の南風は大南風(おおまじ)と言って、豊後水道は2〜3メートルのうねりと30ノットオーバーの風で大時化となる。特に速吸瀬戸では不規則な潮波も発生するため九州や山口、広島から南下してくるヨットにとっては並大抵のことではない。
予報では明日の午前中に前線が通過し、雨を伴った時化が予想される。朝レース海面を試走したときも25ノット前後の強い風が吹いていた。
最悪、レースの中止も視野に入れておかなければならず、我々運営サイドとしてはちょっと胃が痛いところ。
夕方になり、回航を断念した艇や入港が遅れる旨の連絡が入ってくる。安全を最優先でお願いしたい。
そんな中、きさいや広場でささやかな前夜祭が開催された。参加艇の自己紹介やレースへの意気込みなどを語っていただき、各地から集まってきたヨットマン同士の交流を深めていただけたのではないでしょうか。

前夜祭も終了し雨が激しくなる。
夜遅くなってから周南の2隻が入港してきた。最悪のコンデションの中本当に回航お疲れ様でした。

係留桟橋前に構えたレース受付け特設ブース。
ピチピチの受付譲達。
風が強くて書類が飛んでいくためキャンピングカーの背後に隠れていました。

キャンピングカーのオーナー。

ガッキンチョどもがキャンピングカーの中で大暴れしてすみませんでした。

ささやかながら前夜祭を開催。
みなさん盛り上がっていただけましたでしょうか?
各艇の自己紹介と明日への抱負を語っていただきました。 さあ、明日はがんばりましょう!!

 

5月1日(日)

心配していた雨も上がり、風も昨日ほどではなさそう。参加してくださったヨットマンの日頃の行いがよいのか?これならレースも問題ないだろう。
予定通り朝8時から開会式。例年通り朝早くから市長さんに開会のご挨拶をいただいた。来年は高速道路が宇和島まで開通するということでヨットレースも盛大に行う行うそうです。そのためには県外から来てくれるヨットのための泊地も必要なのですが・・・

艇長会議終了後、レース海面に向かってヨットが出港していきます。
レース参加艇は43艇のエントリーがあったものの、昨日の時化で出場艇は32艇。
自然が相手だから仕方ありませんね。

今年もレース観覧船を運航するのだけれど、残念ながら満席にはならなかった。ん〜赤字?

さて、今年の「ホワイトホーク」は長崎の大先輩が2人駆けつけてくださった。学生の時にヨットを教えてもらい、レースではいつも後を追っていた。
社会人になってからも九州と四国で別々にヨット活動を続けているが、KAZI誌のレースレザルトでいつも上位に名を連ねるオヤジパワーには感心させられる。
心強い長崎の師匠達と宇和島のデニスコナーことM川建設専務様が乗り組んでくれて、今年は必勝体制か?

例年と違いスタート前は7〜8m/sの東風が吹いている。ヘッドセイルの選択を迷うが、前線が予定より早く通過したため、この後風が北から西に回って吹き上がるだろうと予想しNo.3レギュラーをセット。どうせスピンスタートなので風が落ちれば円瀬までにチェンジすれば良い。

10:00レーススタート。すぐさまスピンアップするが、スピンバッグのマジックテープが外れず、ホイストが遅れた。それでもスタートダッシュには成功。ジリジリ集団から頭を出すと、風上から真っ赤なスピンがグイグイ出てくる。 やっぱり「SAMMY」(YAMAHA33S)。 このチームは絶対に失敗しない。
「ホワイトホーク」は「だるま」(YAMAHA31F)と付かず離れずの攻防。「SAMMY」は俊足を飛ばして我々との差を広げていく。
後ろから「ファルコン」(ベネトーファースト40)が来て抜かしていった。「当たり前だが、やっぱり速いな。」

円瀬は「SAMMY」がトップで回航。次いで「ファルコン」。
意外にも野島よりにコースを取った艇が伸びて、3番手でなんと会長の大型カタマラン「レッドウイング」が回航した。やはりこれくらい吹くとフリーでは速い。だけど、スタートちょっと出てたんじゃないですかぁ〜???
その後が大混戦。「だんだん」(X-79)、「セイラーズムーン」(YAMAHA36)、「ピーターストーム」(スプリント98)、「ホワイトホーク」、「だるま」。ごっちゃごちゃで回るが早めにスピンを下ろして備えていた「ホワイトホーク」がこのドサクサにまぎれて頭一つリード。
こうなればガンガンいくしかないでしょ!!前を行く2艇との差は縮まらないが、単独3位に浮上。


トップ争いは大型の「ファルコン」がついに「SAMMY」を捕らえた。
我々の背後からは紺ハルのレーシングボートが迫ってくる。「Yurikagon」(J/V9.6CR)か「インプレッサ」(グランドサプライズ32)かどっちだ・・・?
「Yurikagon」だった。
「来るのが遅かったじゃん!!」

最終マークの錐ヶ瀬は「ファルコン」がトップで回航した。しかし・・・、なかなかスピンが上がらない。もしかして上げる気ない?
次いで「SAMMY」が回航。すぐさま真紅のスピンが上がる。
これは、オモシロイことになるのでは・・・。

3番手で「Yurikagon」、後を追って「ホワイトホーク」、すぐ後ろに「だるま」。

ほわいとほーく流レース予想では、今回はYAMAHAフェスタが3隻エントリーしていたが、1隻キャンセルとなったため高知のどちらかが優勝候補の最有力で、風があってファースト40がブッちぎればチャンスありと読んでいた。「SAMMY」他過去の優勝艇は宇和島スペシャルレーティングの適用で良い走りをしても優勝するのはかなり厳しいはず・・・。さて結果はどうなのか?

やはり、ファーストフィニッシュ争いはスゴイ事になり、「ファルコン」と「SAMMY」2艇が同時にフィニッシュ!!
結果はなんと1秒差で「ファルコン」が制した。

ちょうどこの辺りから風が弱り始める。
「ホワイトホーク」の前を走る「Yurikagon」がドンドン近くなるぅ〜〜〜。
「ヨシヨシ。シメシメ」と思っていたらウチも止まった。
本部船は上手いところにフィニッシュラインを設定したもんだ(感心!!)

この後も風が落ち、今年のレースは先行艇有利の展開になった。
当初予想していた北西の風は結局吹き上がることはなかった・・・。おかしいなあ?

ファーストフィニッシュは福岡の「ファルコン」がもぎ取ったが、広島の「SAMMY」が不公平極まりない宇和島のスペシャルレーティングを打ち破り見事2回目の総合優勝に輝いた。
総合2位は優勝候補と予想していた高知の「だるま」。3位はFHの「ファルコン」。
宇和島勢も「ホワイトホーク」が4着4位。「だんだん」が6着6位。どちらもスペシャルレーティング適用艇なので・・・。
成績はどうでも、他の艇と比べて良い走りが出来れば、それで良いのだ!!

 

上位成績表 (出場32艇)
総合
着順
艇  名
艇  種
船 籍
TCF
所要時間
修正時間
1
2
SAMMY
YAMAHA 33S
広島
0.880
4746
4176
2
5
だるま
YAMAHA 31F
高知
0.755
5558
4196
3
1
ファルコン
BENETAU First 40
福岡
0.900
4745
4271
4
4
ホワイトホーク
YAMAHA 31S
宇和島
0.800
5500
4400
5
3
Yurikagon
J/V 9.6CR
北九州
0.850
5292
4498
6
6
だんだん
X 79
宇和島
0.760
5962
4531
7
11
サテンドール
OKAZAKI 32
別府
0.725
6387
4631
8
14
CHIHAYA
YAMAHA 30
別府
0.720
6572
4732
9
7
ピーターストーム
SPRINT 98
周南
0.800
5967
4774
10
16
ブルーゼファー
ジョイラック 26
八幡浜
0.700
6837
4786

公 式 レ ー ス 成 績 表

 

きさいや広場にて開会式。
三浦会長の挨拶

艇長会議
宇和島港に並ぶレース参加艇 ヨットレース観覧船「しらさぎ」
レース支援艇「秋津島」

レース海面へ向かう「だんだん」(X-79)

レーススタート
その1

レーススタート
その2
レーススタート
その3
レーススタート
その4

スタート〜円瀬

トップを走る「SAMMY」(YAMAHA33S)

スタート〜円瀬

左「ホワイトホーク」と右「ファルコン」(ファースト40)

スタート〜円瀬

「セイラーズムーン」(YAMAHA36)、「だるま」(YAMAHA31F)、「ホワイトホーク」

 

スタート〜円瀬

競り合う「ホワイトホーク」と「だるま」

スタート〜円瀬

鮮やかな黄色のハルとスピン「パル」(YAMAHA31F)と「Vagabond」(ジャノー37)

スタート〜円瀬

左「インプレッサ」(グランドサプライズ32)、右「Three Quarks」(YAMAHA31EX)

スタート〜円瀬

八幡浜の「DDB」(YAMAHA30SU)と「游浬V」(YAMAHA28S)

 

スタート〜円瀬

「はる風」、「ADELFA」、「風見鶏2」

円瀬

トップ回航は「SAMMY

 

円瀬

続いて「ファルコン」が追う。

円瀬

3番手はなんと? いや失礼!!
「レッドイング」(カタマラン43)
会長がんばってますね。

円瀬

次は大混戦!!

円瀬

「だんだん」、「セイラーズムーン」、「ピーターストーム」、ホワイトホーク」、「だるま」
ひっちゃかめっちゃか。

 

円瀬

「ホワイトホーク」刺し抜きに成功!!

その次の集団も大混雑

 

円瀬

3年前の覇者「インプレッサ」も今年は出遅れ

円瀬〜錐ヶ瀬

昨年ニューボートで再デビューして以来きっちり1年で仕上げてきました熟練チーム「ピーターストーム」(スプリント98)

円瀬〜錐ヶ瀬

唯一26ftの小型艇で先頭集団に絡み付いてくる名人「だんだん」

円瀬〜錐ヶ瀬

クローズホールドでライバル艇を引き離す「ホワイトホーク」

円瀬〜錐ヶ瀬

ボートスピードが違いすぎる・・・
昨年の覇者「Yurikagon」(J/V9.6CR)にここで追いつかれる。

錐ヶ瀬

最終マークをトップ回航したのは「ファルコン」

錐ヶ瀬

2番手は「SAMMY」。
しかし、ここから40ft艇相手に怒涛の追い上げが・・・

錐ヶ瀬回航後すぐさまスピンアップした「SAMMY」とスピンアップが遅れた「ファルコン」。

ピッタリ横に並び、白熱する紅白戦。

フィニッシュはなんと1秒差で「ファルコン」が面目を保持した。

フィニッシュ

3番手は「Yurrikagon」。続いて「ホワイトホーク」。

フィニッシュ

こちらも接線。5秒差で「だんだん」が「ピーターストーム」を抑えた。

フィニッシュ

今回は小型艇に不利な条件でしたが、やはり「ぱせり」(キャナル23改)はきちんとまとめてきます。

フィニッシュ

過去15回連続して岡山から出場していただいています。
まったく衰えを知らない「SUNSHINE-V」


 

いつも大繁盛のアフターパーティーなのだが、今年はレースをキャンセルされた艇が多かったため、お客様はちょっと少なめ。

石橋市長のご挨拶。

開会式とアフターパーティーには毎年出席していただいています。

うわじまパールカップが日本一のクラブレースになるよう宇和島市のご協力を伏してお願いいたします!!

 

ファーストフィニッシュ!!

福岡の「ファルコン」

2002年のレース以来2回目の出場。以前は40.7だったが今回は新艇のファースト40。

総合優勝!!

広島の「SAMMY」

2006年に次いで宇和島2勝目。
完成しきったチームです。

準優勝!!

高知の「だるま」

Y-31フェスタを制した者が、今年のレースを制すると予想していましたが、「SAMMY」が完璧過ぎましたね。一歩およばず残念でしたが、来年こそは優勝候補の最有力。
でも宇和島の31Sを倒してからですかね・・・?

3位

ファーストフィニッシュの「ファルコン」

美女に真珠は良く似合います。来年も来てくださいね〜。

特別賞

佐伯の「ランスロット」西山さん

レース直前まで被災地でボランティア活動をされていました。本当にご苦労様です。

おたのしみ抽選会

真珠製品を始めみかんにじゃこてん、海産物etc今年も宇和島の特産品を多数用意しました。

目玉商品は・・・

都会で買ったらン十万円の値打ちのあるパールネックレス。ホントです。

今年もパールネックレスをめぐって最後まで熱く盛り上がった「うわじまパールカップ2011」でした。