2011年ヨットレース

別府 湯けむりヨットレース2011

ブログ記事

 2011.10.8(土) 〜 10.9(日)

 

一年のうちで一番良い季節に行われる湯けむりヨットレース。
今年も地元大分はもちろん、長崎、福岡、山口、高知、愛媛から別府に多くのヨットが集まった。エントリーは40艇。
この海域で最大のヨットレースになってきた。
別府はいうまでもなく温泉で有名な観光都市。昨年リニューアルされた北浜ヨットハーバーは街のど真ん中で、駅からも近く非常に便利なところにある。また、当り前のように温泉に入れるのもここの魅力。セイリングした後はゆっくりお湯につかりたいですもんね。

さて、当初ヨットハーバーで行われる予定だった前夜祭は、都合によりホテルの大広間に変更になった。
別府外洋ヨットクラブの皆さんの心のこもったおもてなしは、いつもながらに本当にありがたく感じます。
会費も一人500円なんて・・・
ありえないでしょ \( ^ 3 ^ )/
前夜祭は各地から参加したチームとの交流の場であるとともに、明日のレースの探り合い。
特にライバル意識しているチームとは、すでにレースがスタートしてしまっている。
分かっちゃいるんだけど、ついつい飲まされてしまうんですよね〜。

今回のレースの注目艇は、地元では無敵の強さを誇る「タキオン」(YAMAHA33S)、昨年の優勝艇、室津の「悟空」(ババリア38マッチ)、抜群の安定感であちこちのレースを荒らしまくる長崎代表「シェンロン」(ジャノー35OD)と北九州代表「ユリカゴン」(J/V9.6CR)。このあたりがファーストフィニッシュ争いの大本命。その他にも「伯鴎」(ファースト37EURO)や「ブルーアース」(YOKOYAMA40)の大型レーサーもちゃんと走らせれば速いはず。
次いで、「ホワイトホーク」を含む5艇のYAMAHA31"S"と"F"、それから、熟練の実力派「ピーターストーム」(スプリント98)。レーティングで順位をひっくり返す可能性は十分にあると思われる。
さらに、別府湾独特の風と潮を知り尽くした地元艇には注意を要す。

だけど、今回の「フェスタ」は気合が違う。特に高知の2艇は打倒「ホワイトホーク」に燃えて、セイルを新調したり、命の次に大切なBを冷やしておくためのコクピットテーブルを下ろして、必要以上の軽量化を図っている。周南のフェスタに関しては、高級ブランドのニューセイルを装備して必勝体制。おまけに三瓶の同型艇は上架してボトムをピッカピカに磨き上げて来ている。
「ん〜〜〜!?」
ウチも負けられないよ!!


10月9日(日)

10:00レーススタート。
海面に顔が映ってしまうぐらいの微風。
超微風であるが、無風ではない。フネはわずかに進んでいる。
イライラするような神経戦だが、こんなときは集中力を切らさず辛抱することが大切。

スタート時には気合の入った罵声も飛び交っていたが、しだいにひそひそとした話し声にに変わり、そのうち高笑いが静かな海に響き渡るようになる。
フリートも徐々にばらけてきて、やはり実力のある艇が上位を占めるようになってきた。
こうなれば、さらに神経を研ぎ澄まして他艇の動きと、自艇のボートスピードに集中する。

「ホワイトホーク」の前には「タキオン」と「シェンロン」だけ。しかし注意を要するライバル艇のほとんどが近くにいる。

前の2艇が第一マークアプローチのためタックして北に進むが風は無い。
「ホワイトホーク」は沖から風が吹いてくることを信じて、そのまま東へ進む。
すると、予想通り沖のほうからフレッシュな風が吹いてきた。

「よっしゃ〜」

真っ先にブローが届き、走っているのは「ホワイトホーク」だけ。
後続艇とはますます距離を広げる。
先行していた2艇の前にも出られるかもしれない?

第一マークで「タキオン」の前には出ることはできなかったが、「シェンロン」は抜いて2番手で回航した。

すぐさまスピンを上げて「タキオン」を追う。
しかし、31Sが33Sを追いかけても追いつくはずもないので、後ろから必死になって追いかけてくるライバル艇達に追いつかれないように逃げる。

第二マークでスピンを降下し、再び上りのレグへ。
「タキオン」には少し差を広げられてしまう。
脅威なのは後ろから追いかけてくる紺ハル艇のスピード。まさにマッハ!!
あっという間に追いついてきて、すぐ後ろまで迫ってきている。

「タキオン」がトップで第三マークを回った。タックし最後のソーセージコースに向かっているため、レースは続行されるように見えた。
2番手で「ホワイトホーク」がアプローチ。本部船にはS旗が掲揚されている。
マークを回った瞬間、フィニッシュを告げるホーンが鳴った。
コース短縮で最後のソーセージラウンドがキャンセルになった。

「タキオン」との時間差を考えると、逆転勝利はほぼ確実。
コース短縮がなければ、さらにリードを広げられ、逃げ切られていたかもしれない。
そういう意味では「ホワイトホーク」にとってラッキーだった。

まあ、これもヨットレースだから仕方ないことですけどね (^ 0 ^)/

 

公式成績表 参加39艇

優勝(着順2着) ホワイトホーク 〔YAMAHA31S〕

2位(5着) だるま 〔YAMAHA31F〕

3位(9着) サテンドール 〔OKAZAKI32〕

4位(1着) タキオン 〔YAMAHA33S〕

5位(14着) SACHII V 〔VENT DE FETE〕


6位(7着) パル 〔YAMAHA31F〕


7位(3着) ユリカゴン 〔J/V9.6CR〕

8位(12着) DDB 〔YAMAHA30SU〕

9位(15着) 海王 〔YAMAHA30CU〕

10位(4着) シェンロン 〔JEANNEAU35OD〕