2015年ヨットレース

別府 湯けむりヨットレース2015

 

 2015.10.10(土)


春の宇和島と並んで秋の別府はこの界隈では最大級のヨットレース。
豊後水道、西瀬戸内海をはじめ西日本各地から多くのヨットが集結します。

中でも高知のヨットは片道3日かけて九州の別府まで回航してくるのです。
今年は、「だるま」(YAMAHA31F)が宇和島に寄ってくださり、一緒に別府まで行くことになりました。

金曜日の午後無事に到着した「だるま」さんと、とりあえずは出陣式。
気持ちよ〜く飲み過ぎて、翌朝6時に宇和島を出港しました。

速吸瀬戸が逆潮だったため時間はかかったものの、穏やかな海況で15時過ぎには別府に到着。
温泉に浸かって疲れを癒し、夕方からは恒例の「湯けむり懇親会」で盛り上がりました。
さてさて、明日のレースは吹きそうよ。

ゆかいな仲間との話もつきませんが、ほどほどにして早く休ませていただきましょう。

 

     

 

2015.10.11(日)

レース当日朝。なんか吹きそうな嫌〜な予感。

艇長会議前に出港準備をしていると、ポツ・ポツ・・・、ポツポツポツ・・・、ザーーー
「ありゃ、雨が降り出した。このまま、レースが終わるまで降ってろ!!」
しばらく、降ったり止んだりしていたが、由布岳の上は青空・・・
「こりゃいかん、間違いなく吹くわ」

そうこうしていると、北九州の毒舌ヘルムスマンが原チャリに乗ってやって来た。
着くなり、さっそく「雨に打たれてびしょびしょになったばい!!」と文句を言っている。

8時から艇長会議。
レーティング表を見てガーーーン!!
「終わった・・・」
出陣前からテンションミニマムだけど、うかうかしてるとコテンパンにやっつけれちゃうので気合を入れていきましょう!!

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ハーバーを出てスタート海面まで行くと、やはり15ノット程度の強い風が吹いている。
使用する予定のヘビージェノアが使い物にならず、スタート前にバタバタとセイルチェンジ。

0930 レーススタート。
「おりゃー、いくぞ〜!!」

風はアビームからブロードリーチ。
スピンを使うかどうか迷うところだけど、隣でスピンのコントロールにてこずっている「CHIHAYA」(ババリア35マッチ)を見てしばらく様子見。
一瞬「ぶらっくほわいとほーく」の血が騒いだが、かわいそうなのでやめておいた。

徐々に船団はばらけていき、あたりまえだが大型レーサーが前方を走るようになる。
時間の経過とともに風も強さを増し、ダウンウインドセイルを上げた大型艇がブローチングし始めた。
準備していたスピンの使用は止めて回収。

すぐ目の前の「だるま」(YAMAHA31F)が後ろを振り返り、にこやかに手を振った。
「くそ〜〜〜〜!!」

左後方からは今回の台風の目「アンタレス」(エリオット935)が猛スピードでやって来た。
「今度は容赦しねえ」
すぐ後ろまで迫ってきていることを気が付いてないふりをして、ケツに付かれたところでラフィング。
「いくらボートスピードが違うとは言え、そう簡単には抜かさんぞ。」

そろそろ第1マーク。
まずは「ファルコン」(ファースト40)と「小春」(ケープ35)が行った。

ばらけていた第2グループがマークブイめがけて大集合。
「だるま」、「LongLong」(エリオット935)、「悟空」(ババリア38マッチ)、「シェンロン」(ジャノー35OD)、「CHIHAYA」、そして「ホワイトホーク」
ここが最初の勝負どころだ。
「ターック!!」

   

第1マーク回航。
バシッ!とタックをきめ、クローズホールド。

しばらく走って、「あれっ?」
「だるま」どこ行った?
「CHIHAYA」もいない。
「シェンロン」は? 後ろでちっちゃいジブ上げてる。

後方に黄色いフェスタの姿も見えるけど、真上りでは「ホワイトホーク」のスピードについて来れんやろ・・・。

前方を走るのは「ファルコン」、「小春」、「悟空」のみ。

あらら、また「アンタレス」が横に並んできましたよ。
じりじりと、前に出られ本日2度目の上突破を許してしまう。
クローズホールドで上から抜かれるのは最大の屈辱。(-_-メ)
明らかにボート性能が違うのにハンデが同じなんてどうかしてるぜっ!!
悔しいけれど、やむを得ない。

第2マークは5番手でアプローチ。
マークを回ってタック。

あっ!「シェンロン」が突っ込んできた!!
「スタボーーー!!」
ぶつかりそうなので権利艇が避航して進路を譲ってやったのに、タックしてかぶせてきやがった。(-_-メ)
挨拶がてらに一発ジャブを撃ち込んでお返ししてやった。
ここで「シェンロンはジブをNo.3からジェノアにセイルチェンジ。
次のレグでは、たぶんゼネカーを上げられるのに、そこまで待てなかったんやね。
「ハイ、さようなら」
セイルチェンジ後の「シェンロン」は当然のごとく走り出したが、すでにレースは中盤。
さて、間に合うかな?

第3マークを回り、あとはソーセージコースを1往復。
気温の上昇とともに、風はさらに吹き上がり海面は一面の白波。

巨大なジェネカーを展開した38ftの「悟空」が大ブローチングを繰り返している。

リーチングの第4レグでは「CHIHAYA」が走り出した。
上りのレグで、もう無理でしょうというぐらい引き離していたのに、じわじわ追いつかれ、抜かれるのも時間の問題。
まあ「CHIHAYA」だったら抜かれてもいいや。

最終マークは「CHIHAYA」に続いて7番目に回航。
強風の片上りで、なかなか厳しいコンデション。
明らかにオーバーキャンバスだけど、メインを殺してだましだましのセイリングが続きます。
Y31船団も「パル」や「ブルーノートW」のフェスタ勢が追い上げてきているが、もはや安全な距離。

40ftの「ファルコン」がファーストホームでフィニッシュしたが、この差ならまだ十分にいける。

おや?「小春」と「悟空」がおかしな方向に行っている。
もしかして、「シェンロン」が刺したか?
さすがヤッサン、怒涛の追い上げ。

結局、「ホワイトホーク」は7着でフィニッシュ。
5着でフニッシュした「アンタレス」に負けているのは仕方ないが、他は35ft以上の大型艇ばかり。
手ごたえは十分です。

 

 

良い風が吹いたおかげで、レースは早く終わった。

ゆっくり後片付けをして、ゆっくり温泉に入って、ゆっくり食事を済ませても、表彰式まではゆっくり時間がある。
こんなまったりした時間が一番贅沢な時間かもしれない。

夕方になるとヨットハーバーから表彰式会場のヒットパレードクラブまで恒例のヨットマン大名行列。

レースの結果は10位から昇順に発表されていった。
第5位・・・「ホワイトホーク」・・・!!
「あれっ? なんか呼ばれるの早くない!?」
正直言って2位か3位だと思っていたんだけど、「あらまぁ」でした。

このシーズンは良いところまではいったものの、結局惜しいところで結果に結びつかず、ちょっと残念でした。
今年のヨットレースはこれで最後にするかもしれないけど、来シーズンは復活をかけて頑張りましょう

 2015湯けむりヨットレース 成績表