2016年ヨットレース

別府 湯けむりヨットレース2016

 

 2016.10.8(土)

秋のヨットレースといえば、「別府湯けむりレース」。
4月からずーっと仕事が忙しく夏場のレースはまったく出場することができなかったのだけど、9月末にパタリと仕事が一段落しました。
10月半ばからまた忙しくなるものの、このチャンスを待っていました。

レースには出られそうだけど、レースをするために別府に行くためには数々の準備が必要です。
5月からレースには出てないし、ほとんど動いてないヨットの船底は汚れまくり。
稼働していないヨットを走らせるための点検整備。
燃料、食料、備品等の買い出しや積み込み。
醜く汚れたお船のお掃除等々・・・。
やることはたくさん。
しかも、一番の問題は乗り手の確保。
さらに、厄介だったのは台風18号の接近。
安定しない天候にやきもきしました。

それでも、毎週金曜日の夜に仕事が終わると3時間かけて帰宅し、3週間かけて準備を整えました。
台風も願いが通じたのか、少し離れて通過してくれました。
クルーの問題もどうにかなりそう。
なんとかかんとかどうにかこうにかして別府に行くための舞台は整いました。

気象条件的に行きの回航は楽勝かと思いきや、途中で大雨に遭遇し、別府到着後30分でまた大雨。
ん〜〜〜、運が良いのやら悪いのやら?
翌日のレース当日は雨は上がるものの、吹くよね〜!?
吹くより降られているほうがまだましなのに・・・と考えつつも、久しぶりに会うヨット乗り達とテントの中で親睦を深める別府の夜でした。

 

 

     夕方から大雨になり、テントの中での前夜祭

 

 

2016.10.9(日)

レース当日。
夜中に降った大雨は朝にはすっきり上がってしましました。
天気がいいのは良いのだけど、雨上がりは必ず風が吹く。
適度な風ならいいが、昨年のように強い風は分が悪い
できれば、あまり吹かないほうがいいんだけどなあ・・・


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ハーバーを出港すると、案の定時折20ノットを超える強い風に吹き飛ばされた。
「だめだこりゃ〜」
スタート時刻のぎりぎりまでセイルの選択に悩んだが、強気で行ってしまえ〜!!

0930レーススタート。
トップスタートとまではいかなかったが、まずまずの良い位置につけている。
最初のレグはクローズリーチの方上り。
大型の「悟空」(ババリア38マッチ)、「小春」(ケープ35)、「シェンロン」(ジャノー35OD)に混じって「大海言」(YAMAHA31F)が良い走りをしている。

「ホワイトホーク」もそれに続くが、後方から「フォルテッシモ11」(FEET30)がぐんぐん迫ってきた。
長いバウスプリットから展開したコードゼロが威力を発揮し、下から突破された。
ポテンシャルのあるボートなので抜かれても焦ることはない。
先頭艇との差もごくわずかであるし、最適な位置につけている。

第1マーク回航は大混戦。
「悟空」と「小春」が最初にアプローチしたが、「小春」が痛恨のマークタッチを犯している。
「シェンロン」、「フォルテッシモ11」、「大海言」が続いたが、「ホワイトホーク」は「小春」を避けて大回り。

ここからは上りで各艇の進路はバラバラに・・・
これが勝負の分かれ道。
後方から気配がすると思えば「ユリカゴン」(J/V9.6CR)だった。
「あら、来るのが遅いじゃん」

風は振れまくりタックをするたびに順位が入れ替わる。
気が付けば「シェンロン」、「フォルテッシモ11」、「大海言」の姿が見えなくなった。
我々の前方では「悟空」と「小春」と「ユリカゴン」が右へ行ったり左へ行ったり。
後方は30数隻の見事な光景が広がる。

第2マークを最初に回ったのは「小春」だったか「悟空」だったか?
つづいて「ユリカゴン」「ホワイトホーク」。
リーチングでスピンが上がるかどうかだが、やってみるかっ!!
なんとか上がって、しばらく快調に走ったがちょっと油断した瞬間に一発大ブローチングを食らってしまった。
「やっぱり、練習してないとダメやね(>_<)」
しかし立ち直ってからは、前を行く格の違う3艇に引き離されるどころかジワリジワリにじり寄る。

第3マークを回航し「悟空」が遅れた。
あとは最後のソーセージコースを行って来い。
レグ中盤でやっぱり「シェンロン」がやって来た。
その後、遅れていた「悟空」も当然のごとくやって来た。

最終マークを最初に回ったのは「ユリカゴン」。
続いて「小春」。
「シェンロン」「悟空」が行って「ホワイトホーク」は先頭から遅れること約3分。
最終レグもクローズリーチの方上りで、よほどのことがない限り大きな順位変動はないだろう。
気を抜かず最後まできちんと走らせよう。
しかし、今日の「ホワイトホーク」はよく走る。
絶対スピードの違う快速艇に置いて行かれることがなく、しっかりと食らいついている。
レース前に2回も潜って船底を磨き上げた賜物か?

ファーストフィニッシュは「ユリカゴン」か「小春」か?
続く2艇も「悟空」と「シェンロン」がほぼ同時にフィニッシュ。
「ホワイトホーク」も遅れることわずか、5着でフィニッシュ。
「お疲れ様でした。」

   

 

 

レースが終わって、すぐに帰宅するはずだったクルーは全員スケジュールを変更しました。
ハーバーに到着後、片付けと翌日の回航準備を済ませてファミレスで昼食。
温泉に入って疲れを癒します。

今回は大学時代にヨットの基礎を叩き込んでくれた先輩がお二人、応援に来てくださっていました。
二人とも長崎で活躍するヨット乗りです。
大先輩達のおかげで、レース中どれだけ心強かったことか・・・
判断に迷う場面でも全員で戦略を検討し、落ち着いて対処できたと思います。

夕方いつものようにヒットパレードクラブに移動しますが、今回ほど、清々しい気持ちで表彰式が待ち遠しかったことはありません。
レースの順位は下位から発表され、最後の最後に「ホワイトホーク」がコールされました。
優勝したのに会場からは大ブーイング。
一体何なんでしょう???
なんとも手荒い祝福を受けましたが、心の中は晴れ晴れです。
今シーズンはまったくヨットに乗る暇もなく、レースはこの別府が最後だと思っていました。
それだけに良い結果を残せて今までのモヤモヤも吹き飛びました。


  

  

 

順位 着順 船名 艇種 船籍 TCF 所要時間 修正時間
1 5 ホワイトホーク YAMAHA31S 宇和島

0.76

2h13m05s 6068.60
2 1 ユリカゴン J/V9.6CR 若松 0.81 2h09m38s 6300.18
3 2 小春 CAPE35 別府 0.81 2h09m50s 6309.90
4 4 シェンロン ジャノー35OD 長崎 0.80 2h11m45s 6324.00
5 6 大海言 YAMAHA31F 新門司 0.77 2h17m36s 6375.12
6 12 サテンドール OKAZAKI32 別府 0.73 2h26m53s 6433.49
7 7 CHIHAYA ババリア35マッチ 別府 0.78 2h17m52s 6452.16
8 11 じゃっど YAMAHA30SU 高松 0.74 2h25m49s 6474.26
9 3 悟空 ババリア38マッチ 室津 0.82 2h11m43s 6480.46
10 8 フォルテッシモ11 FEET30 周南 0.78 2h18m37s 6487.26
公式成績表 参加40艇