2018年ヨットレース

第23回宇和島市長杯ヨットレース

 

今年も西日本各地からたくさんのヨットが宇和島港に集結します。
「うわじまパールカップ2018」のエントリーは48隻。
この海域のシーズン初戦はにぎやかになりそうです。

ここ近年参加艇数が増え、艇も大型化していることから宇和島港に係留できるヨットの数に限りがあります。
昨年まではレース出場艇を先着50隻までとしていましたが、今年からは外来艇を40隻までの制限とさせていただきました。
レースを運営する上でいちばんの問題が宇和島港への出場艇の受け入れです。
普段はまったくヨットを係留するスペースのない宇和島港へ40隻のヨットを係留させなければなりません。
レース期間中は大潮のため、ヨットから岸壁への乗り降りが容易なように漁船を手配して桟橋代わりにしたり、宇和島ヨットクラブ会長自ら梯子を作成して岸壁に設置したりと精一杯の努力をしているのですが、不便なギューギュー詰めの横抱き係留で出場艇にはご迷惑をおかけしている次第です。
いろいろ苦労はありますが、なんとかヨットレース前日の外来艇を受け入れ一安心。
後は無事にレースとアフターパーティーを終えるだけ・・・
こんなことを毎年20年以上もやってきているんですねぇ。

4月29日(日)

レース当日の天候は申し分なく、風もあまり吹きそうにありません。
風がないと大会的には問題なのだけど、個人的には大歓迎です。
今回の大会は大型レーサーの出場が少なく、あまり吹かなければもしかして・・・?

開会式と艇長会議を終え,
微かな望みと奇跡を信じてレース海面へ向かいます。
今回の「ホワイトホーク」はめったに集まらないオリジナルメンバーに加え、高松の「ZEFIRO」オーナーが応援に来てくれています。
同型艇の「ZEFIRO」には前の週に高松で開催された「舵杯ヨットレース」に私が乗艇させてもらいました。
これからも東のレースは「ZEFIRO」で、西のレースは「ホワイトホーク」でという具合に31S交流をさせていただきたいと思います。

スタート海面には東寄りの弱い風が吹いていますが、予報どおり微風。
「いい感じです。」
天気予報では南寄りの風が吹くことになっていますが、おそらく10時ごろに風は止み昼前から北西の風が吹き出すはずです。
スタート前の感じでは本部船側からポートスタートをイメージしていましたが、スタート時刻の10時にはほぼ風がなくなり西に振れる気配。
わずかな風をとらえて「ホワイトホーク」はクリアーな良い位置からスタートに成功。

 

風はじわじわ良い方向にシフトし、第1マークの円瀬までは一発で行けるぐらいのコースになってきました。
リミット側からスタートした「だるま」(YAMAHA31F)が良い走りで風下側を並走しています。
我々の風上すぐ背後には同型艇の「4513」(YAMAHA31S)がピッタリついてきています。
「4513」とは昨年の別府で一度対戦していますが、宇和島のレースは初めて。
宇和島での初戦だからかどうかはわかりませんが、別府の親分と佐伯の若大将が乗り込んでいるようです・・・。
セイルナンバーを船名にしているので、ちょっと違和感がある気がします!?

 

大良埼にさしかかるころ、宿敵「シェンロン」(ジャノー35OD)が出現。
昨日とある場所に立ち寄り、船内に積んでいた大量の荷物をどっさり降ろしてきたのは知っています。
荷物を降ろして軽くなった効果か?円瀬までは「シェンロン」が先行し、「ホワイトホーク」が後を追う展開になりました。

円瀬浮標横の第1マークは「シェンロン」がトップ回航し、そのままスピンを揚げて西海面へ。
続いて「ホワイトホーク」はマーク回航時にジャイブしてからスピンアップし、野島をめがけて東海面へ進みました。
この時点で「だるま」と「4513」には少し差を付けましたが、マーク回航後もこの2隻がしぶとく我々の後ろをついてきます。

 

西海面に行った「シェンロン」は一向にジャイブする気配がありません。
何か考えがあってのことなのでしょうが、このままではオーバーランになるのでは?

野島のイカダを回り、錐ヶ瀬浮標まではスピンで上れるかどうかギリギリなところ。
案の定「シェンロン」はオーバーランしてしまったみたいですが、風はドンドン吹き上がり猛スピードで追い上げてきています。

 

錐ヶ瀬浮標へのアプローチは「ホワイトホーク」が先頭ですが、「シェンロン」はすでに「だるま」と「4513」を追い抜き我々のすぐ後方まで迫ってきています。
この4隻の中で「ホワイトホーク」だけが過去の栄光によるスペシャルハンディが課せられており、「だるま」と「4513」には8分以上の差を付けなければレーティング修正で勝ち目はありません。
35フィートの「シェンロン」とはTCFが同じであるためスクラッチの勝負になります。
「ホワイトホーク」にとって不利な状況に変わりはありませんが、残りの距離を考えると優勝は無理でもファーストホームは狙えます。

ミスをしないよう慎重にスピンを回収し、最後の錐ヶ瀬浮標は「ホワイトホーク」がトップで回航。
フィニッシュラインめがけてタックを一回入れて念願のファーストフィニッシュ達成です。
「うわじまパールカップ」でのファーストホームは11年ぶり。
当時はまだ参加艇も30数隻で広島や博多からめちゃ速いレーサーの参加も少なかった時代でした。
2010年以降のファーストホーム艇を振り返ると、広島が5回、博多が2回、西宮が1回。
ヨットレースの盛んな地域で鍛えられたレーサー達に格の違いを見せつけられていました。
今年はたまたまYAMAHA31に適したコンデションだったのが幸いしましたが、二度と宇和島でファーストフィニッシュできることはないだろうと思っていただけに、今回の勝利は素直に嬉しいです。


「ホワイトホーク」に続き「シェンロンが」2着でフィニッシュ。
その後「だるま」と「4513」が並んでフィニッシュ。

修正順位は初出場の「4513」」が初優勝。
「だるま」さんは今回も悲願の優勝を逃しちゃいました。(ザンネ〜ン!!)

さあ、レースの後はパールカップ恒例のアフターパーティーで盛り上がりましょう。


うわじまパールカップ2018 成績表


ファーストホーム 3位 ホワイトホーク[YAMAHA31S](宇和島)

 総合優勝【4着】 4513〔YAMAHA31S〕(別府)

2位【3着】 だるま〔YAMAHA30F〕(高知)

4位【2着】 シェンロン〔ジャノー35OD〕(大村)


5位【8着】 Daisy〔YAMAHA31S〕(西大分)


6位【11着】 Mojito〔YAMAHA30SU〕(宇和島)


7位【15着】 サテンドール〔OKAZAKI32〕(別府)


8位【14着】 DDB〔YAMAHA30SU〕(八幡浜)


9位【12着】 HACKBERRY〔デュフォー460〕(広島)

10位【13着】 LONG LONG〔エリオット935〕(別府)

11位【9着】 大海言〔YAMAHA31F〕(新門司)

 12位【10着】 じゃっど〔YAMAHA30SU〕(高松)

13位【6着】 FORTISSIMO 11〔FEET30〕(周南)

14位【19着】 ADELFA〔YAMAHA25ML〕(三瓶)

15位【5着】 ファルコン〔first40〕(マリノア)

16位【7着】 ユリカゴン〔J/V96CR〕(若松)


 

今年も楽しかったですね〜。

来年も元気でお会いしましょう!!