第34回 佐伯市長杯ヨットレース 2019

8月に開催される予定だった「佐伯市長杯ヨットレース」は台風のため10月に延期されました。
9月の新門司、10月の別府も台風の影響で中止が決定。
11月の周南も調整がつかず未開催が決定しており欲求不満のシーズンを過ごしていました。

「ホワイトホーク」は別府に回航したもののその後レースの中止が決定。
上架して船底やエンジン、軸系の整備を行っていました。
延期になった佐伯のレースは予定どおり開催されることとなり、10/19(土)高知から応援に来てくれたK村さんと佐伯に向け「ホワイトホーク」を回航します。
エンジンやプロペラ軸の大掛かりな整備を実施したため、試運転を兼ねて慎重に走らせますが、問題はなさそうです。
予定どおり午後には佐伯に到着し、長崎から応援に来てくれた大先輩と合流しました。
夕方からは佐伯セイリングクラブが用意してくれた懇親会に参加させていただき、楽しい時間を過ごすことができました。
飾らず気取らず気楽に楽しめるのが佐伯の良いところ・・・
若かった頃には夜の街に繰り出し、おねいちゃんのいるお店で夜遅くまでまで飲み明かしてましたが、今はそんな元気はありません。
早めに切り上げて明日のレースに備えましょう。

 

 

10月20日(日)

今回は高知、長崎、鹿児島、大分の先輩達の力を借りてレースに出場します。
レース当日の朝はそれほど風は強くなさそうですが、前日回航してきたときの感じだと今日もけっこうな風が吹きそうです。
微軽風が得意な「ホワイトホーク」は強風のレースが苦手です。
スタート時刻の10時頃には気温も上がり、風が吹き上がることを予想して小さめのヘッドセイルを選択しました。

 

スタート時刻は10:00。
スタート前にはやはり風が吹き出し、島の周りで吹いたり止んだりします。
スピンスタートの予定でカウントダウンしていると風がピタリ・・・
「ヤバイ、船が止まった!!」
完全にスタート失敗!!出遅れです。

ようやくスピンに風がはらんだかと思うと変な方向に風がシフトし、目の前には錨泊している自衛艦。
自衛艦の船首を大回りしてジャイブし、前を走る艇団を追います。

八島の南で宇和島の「モヒート」(YAMAHA30SU)と最初のミーティング。
さらには、佐伯の大親分「ランスロットV」(YAMAHA30S)がものすごい気迫で良い走りをしています。

 

 

 

風下ではノンスピンの同型艇「デイジー」(YAMAHA31S)や別府の親分艇「セイラーズムーン」(YAMAHA36)が先行。
八島の東側に出て、島のブランケットを抜けると北からの風がブォンブォン吹き出しました。
ようやくフリートの先頭に立ち一気に後続を引き離しにかかります。
急に吹き上がってきた風にトラブルが発生した艇もあるようです。

 

風は20ノット程度まで吹き上がり、沖出しするにつれて波が悪くなります。
悪い波を避けるため一発タックを入れます。
後続は十分引き離していると思いきや、「モヒート」がしぶとく付いて来ていて2度目のミーティング。
なんとか前を横切りましたが、宇和島の名人恐るべし・・・。

 

その後、お互い逆タックで離れていき、次のタックでまたもやミーティング。
なんと3度目のミーティングでは「モヒート」に前を横切られてしまいました。
レース中盤にして「ホワイトホーク」の前を走ったYAMAHA30SUは「じゃっど」さんの他にいません。
さらに驚いたのは「モヒート」はもうワンタック入れないと人形バエをかわすことは不可能だろうと思っていたのに上り切ったこと。
さすがに村バエでは「ホワイトホーク」が先行しましたが、ここで火が付きました。
勝負は大入島と彦島の間の水道に入ってから・・・
いつも必ずここでドラマがあります。
今回「ホワイトホーク」のチームは初結成でしたが、あちこちのレースで経験を積んできた強者ばかり。
勝負の勘所は心得ています。

 

いつ風がシフトするか分からないスピンのデッドランは恐怖でしたが勇気をもって走りました。
幸い風は良い方向にシフトし、佐伯で5回目のファーストフィニッシュ達成です。

後は「モヒート」との時間差なのですが、通常の「31S」と「30SU」のレーティングであれば全く問題ありません。
しかし・・・
今回は「ホワイトホーク」のレーティングを上げるのは止めましょうとお願いしていたら、確かに昨年まで付いていた厳しいレーティングではなくなっていました。
しかし、よく見ると他艇のレーティングが異常に低い・・・。
結局、同じやん!?

「モヒート」のフィニッシュを見届けてから修正時間を計算してみるとかなり微妙な感じです。
計算では修正で9秒差。
さて、どうなるか・・・?
とりあえず、ラーメンを食べてから結果を待ちましょう。

 

ラーメンを食べ終わり、グダグダしていると表彰式が始まりました。
ファーストホーム賞を受け取り、気になるのは1番か2番か。

第3位、「ランスロットV」。
予想どおりです。
今回は前半から気合の走りをしていて、ヨットの上からN山元会長の元気な声を聞けて嬉しかった!!

さて、次はどちらが呼ばれるか・・・?

第2位、「モヒート」。

優勝は「ホワイトホーク」。
発表された公式結果では修正時間7秒差で「ホワイトホーク」の勝ち!!
2年連続5回目の佐伯市長杯優勝です。

ワン・ツーを宇和島艇が独占して申し訳ありませんが、「パイレーツオブ佐伯湾」より「宇和島海賊衆」の方が強かったみたいです。

 

しんどいレースでしたが、みんなよく頑張りました。
何回勝っても優勝は最高です。

今回の参加賞は昨年「佐伯市長杯ヨットレース」に参加したヨットの写真が掲載された2020カレンダーでした。
嬉しいことに昨年の優勝艇が表紙を飾っています。
今回はこのカレンダーをもらいに来るのが目的の一つでもありました。

 

今シーズン「ホワイトホーク」でのレース参戦はわずか2レースでしたが、それでも1勝できたことを非常に嬉しく思います。
毎回いろんな人のお世話になりながらレースを戦っていますが、今回は最後にみんなで温泉に浸かってチームを解散しました。
来シーズンもまた一期一会のレース活動になると思いますが、「1年に1勝」を目指して精進したいと思います。