2019年ヨットレース
第24回宇和島市長杯ヨットレース
今回で24回目を迎える「うわじまパールカップ」。
思い起こせばまだまだみんな若かった頃、宇和島ヨットクラブの有志がいろんな思いを持って、「この地域にふさわしいヨットレースをやろう!!」と立ち上げたのがきっかけでした。
当時は参加艇も20隻そこそこで、30ftが大型艇の時代でした。
今年は平成の最後となるヨットレース。
2月に参加艇の募集を開始したら、あっという間に50隻に到達しました。
レースを始めた当時とは違って現在は30ftが小型艇の時代。
これ以上大会の規模を大きくするといろんな問題が出てきて、参加してくださる皆様にご迷惑をおかけすることになるという判断から出場隻数を50隻に制限せざるを得ないというのが現状です。
今年も西日本各地から多くのヨットが集まって来てくれましたが、エントリーできなかったチームのためにも参加艇はベストを尽くしていただき、平成の最後を締めくくるのにふさわしいメモリアルなヨットレースになることを願っています。
4月28日(日)
前日まではNWの強い風が吹き荒れましたが、当日は穏やかな晴天に恵まれました。
開会式と艇長会議を終え50隻のヨットが宇和島港を出港します。
沖から見ると新緑の宇和島城をバックに多数のマストが揺れる素晴らしい光景です。
レース海面には微風ながらもすでに海風が吹き始めており、今後吹き上がってくることは確実で風も問題なさそうです。
10:00レーススタート。
弱い風の中約50隻のヨットが一斉に走り出しました。
先頭を争うヨットはいかに早く沖からの安定した風を拾って抜け出すかがポイントとなります。
大良埼と野島を結ぶ線を抜けるまでは弱いブローを拾いながらタックの度に順位が変わる神経戦。
当然のように「ファルコン」(First40)、「5396」(N/M36)などの大型レーサーが抜け出てますが、タックでミートすると「ホワイトホーク」が前を横切ったりする場面もあり面白い序盤戦です。
徐々に風は安定し始め「ファルコン」、「5396」、「小春」(Cape35)、「ユリカゴン」(J/V9.6CR)は野島寄りの南海面へ。
「シェンロン」(ジャノー35OD)、「SAMMY」(YAMAHA33S)は大良埼に突っ込み北海面へ。
「ホワイトホーク」は大良埼に突っ込みすぎるとオーバーセイルになる可能性があると判断し真ん中を行くことにします。
どのコースが良かったのかは分かりませんが、どの道を行ってもあまり変わらなかったかもしれません。
円瀬の第1マークをトップで回航したのは「5396」。
つい先日関東から回航してきたばかりのこの艇は今回のレースが初セイリングということでしたが、純粋なレーシングボートとしての性能からするとトップを走るのは当然。
2番手は「シェンロン」が行き、「ユリカゴン」、「ファルコン」、「小春」、「SAMMY」が続きます。
「ホワイトホーク」はそれから2〜3分遅れて7番目で回航。
「LongLong」(Elliott935)は少し引き離しましたが、気付けばすぐ近くまで「だるま」(YAMAHA31F)が迫ってきていました。
円瀬からはスピンラン。
「ホワイトホーク」はヘッドセイルダウンや最初のジャイブでちょっとだけ失敗。
まったく練習などせずぶっつけ本番のシーズン初戦だからまあ仕方ないですね。
その後は建て直し野島を目指しますが、前を行く6隻には近づくことができません。
艇の性能が違いすぎるので仕方ないことなのですが、なんか悔しい。
しかし、我々の後方には40隻以上のヨットがセイリングしており見事な光景が広がっています。
野島の南側を回り込むと錐ヶ瀬浮標まではクローズリーチ。
先行する6艇はすべてダウンウインドセイルからゼノアにチェンジしました。
その後を追う「ホワイトホーク」は先行艇の様子を見ながら行けるところまでスピンを揚げておく作戦にします。
この戦略が見事に当たり、先行艇団との差をグングン縮めて錐ヶ瀬浮標手前で完全に追いつきました。
最終レグはクローズホールドの上り。
抜群のボートスピードで「5396」がファーストフィニッシュ。
2番手は40ftの「ファルコン」を抑えて33ftの「SAMMY」が過去2回優勝の意地を見せました。
4着以下は接戦となりましたが、「シェンロン」、「小春」、「ユリカゴン」、「ホワイトホーク」の順で流れ込みました。
「ホワイトホーク」は格上相手にこの位置でフィニッシュできたことは大健闘だと思います。
結果は「シェンロン」が念願の初優勝。
来年からはスペシャルレーティングが適用となります。
2位はなかなか優勝できない「だるま」。
「ホワイトホーク」はスペシャルレーティングのハンデがありましたが、2年連続3位に食い込むことができました。
出場48艇すべてが無事にフィニッシュし、運営的にも非常に嬉しい結果となりました。
夕方からのアフターパーティーは例年どおり大盛況となり、宇和島市長の驚くべき強運で最後は最高潮の盛り上がりで幕を閉じました。
なんと真珠じゃんけんで大勝利を収めたのは大時化の中頑張ってやって来てくれた高知の詔ちゃん。(よかったねぇ〜!(^^)!)
毎年たいへんなレース運営をしている我々宇和島ヨットクラブスタッフにとっては、今年も事故なく無事にパールカップが終了したことに一番の幸せを感じています。
「うわじまパールカップ」がこの海域でのシーズン初戦となりますが、今シーズンも楽しいヨットライフを送りましょう!!
総合優勝【4着】 シェンロン[ジャノー35OD](長崎県大村) |
2位【8着】 だるま〔YAMAHA31F〕(高知) |
3位【7着】 ホワイトホーク〔YAMAHA30S〕(宇和島) |
4位【13着】 千の風〔X-79〕(玉津) |
5位【10着】 ブルーノートW〔YAMAHA31F〕(周南) |
6位【15着】 Mojito〔YAMAHA30SU〕(宇和島) |
7位【3着】 ファルコン〔FIRST40〕(マリノア) |
8位【11着】 Semtan nimo〔YAMAHA30F〕(福山) |
9位【ファーストフィニッシュ】 5396〔N/M36〕(別府) |
10位【43着】 志高〔ハートレー32〕(臼杵) |
11位【21着】 海王〔YAMAHA30CU〕(別府) |
12位【9着】 LONG LONG〔Eliott935〕(別府) |
13位【6着】 ユリカゴン〔J/V9.6RC〕(若松) |
14位【2着】 SAMMY〔YAMAHA33S〕(広島) |
15位【19着】 サテンドール〔OKAZAKI32〕(別府) |
16位【23着】 WAYA〔YAMAHA30CRS〕(唐津) |
17位【18着】遠来賞 タイムトラベラー〔YAMAHA34EX〕(佐世保) |
18位【14着】 じゃっど〔YAMAHA30SU〕(高松) |
19位【26着】 ラスカル〔YAMAHA30CRS〕(新門司) |
20位【35着】 Cobalt U〔チタ26〕(今治) |
21位【5着】 小春〔CAPE35〕(別府) |
22位【22着】 DDB〔YAMAHA30SU〕(八幡浜) |
23位【20着】 セーラーズムーン〔YAMAHA36〕(別府) |
24位【41着】 Foltino〔アリカ27〕(宇和島) |
25位【24着】 Emeraid〔ジャノー39〕(新居浜) |
26位【25着】 ARIES〔OKAZAKI32〕(福山) |
27位【28着】 Lancelot 3〔YAMAHA30S〕(佐伯) |
28位【12着】 SILVER CROW〔ROSS10.5〕(江田島) |
29位【17着】 ピーターストーム〔SPRINT98〕(周南) |
30位【39着】 ADELFA〔YAMAHA25ML〕(三瓶) |
31位【16着】 大海言〔YAMAHA31F〕(新門司) |
敢闘賞 雪風〔パイオニア9〕(高知) |
今年も楽しかったですね〜。
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